【ダンジョン日報2】 第10号 06年06月17日

『白兵戦の重要性』



  試験的にボスが強化結界が張られたらしい。
 どうやら魔法攻撃では止めを刺しきることができなくなり、最後の止めは白兵に頼らなければならないらしい。
 白兵戦で押し切ることが、今後ますます重要視されることとなるだろう。と思われたが、状況によっては単にボスがいたぶられる時間が延びるだけなのかもしれない。




今回のトピック 『ヒー・ヘイト・ミーは静かに眠りたい』

 ドラゴンパピーが4体出た。

フレイム : 「ヒーさん、最低3匹は寝かせられます?」
ジン : 「ヒーさんが寝てますが…」
GM : 《眠りの雲》がかかってますねw
ジン : 「味方にかける魔法だったんだ…」

 敵にかかるはずの《眠りの雲》が味方を襲う丑三つ時。どうする、どうなる?!







◆ドルアーガの酒場◆ ちょっぴり不安なパーティ編成

 そこに揃っていたのは、ザファル、リコル、ジン。
 盗賊、僧侶、精霊使いの3人である。


GM : んじゃまあ、どうにか最低限、ダンジョンに潜ることができるパーティ構成になりましたね…(遠い目)
リコル : ダンジョン……あの、前衛とか前衛とか(笑)
GM : んじゃ、3人で迷宮に潜ってもらおうかw
ザファル : 死にそうだw
ジン : まぁ、やるだけやってみては?
GM : なお、ルール変更により、ボス敵は白兵戦でHPを0にしない限り死なないので(爆)
リコル : この前のキメラのが効いたんだね!(爆)
ジン : やりすぎましたねぇ…
GM : 今日は助っ人なしでいいっすか?w
ジン : シーマ! シーマ!
リコル  : シーマはさすがに…w レベル、なんだっけ?
GM : レベル8怪盗ですね。さすがにシーマ連れてくるのはちょっとw
ジン : ヒーさんとは違いますかね、さすがに(笑)

 と、その時である。MSNメッセンジャーに動きが!
 ヒー・ヘイト・ミーのPLがサインインしてきたのである。


GM : あ、眠れるヒーちゃんが!w
ジン : 起きた!?
リコル : 冬眠する生き物みたいな扱い!?
ジン : おはようございますー。
ヒー・ヘイト・ミー  : こんばんはー。

 さらにここでタイミングよく、トリガのPLもサインイン。


GM : あ、盗賊2号(爆)
ジン : アーチャーもきたし…
リコル : 待って今認識にズレが。

 しかし、相変わらず戦士不在の状況は変わらないのだった……。





◆ダンジョン入口◆ 奇襲警報発令!

 結局、盗賊×2、僧侶、精霊使い、賢者と、白兵戦に不安の残るパーティ編成でダンジョンに挑むことになった。ダンジョンレベルは5である。標的は5層のボス、ドッペルゲンガー。


GM :  冒険者たちが迷宮に足を踏み入れると、不気味な声と同時に一瞬だけ、迷宮内が赤く明滅した。
トリガ : なんだろ?
謎の声@GM : 「雑魚と思っていたが、なかなか骨のある冒険者どものようだな。よかろう。我が魔物どもに、貴様らの顔を刻み込ませ、警戒を強めてやろうではないか。死にたくなければ、せいぜい背後に注意を払うことだ」
GM : という声が皆さんの脳内に響き、明滅した赤い光も消え失せた。
ジン : 「は、奇襲予告ですよー!」
GM : おめでとうございます。晴れてセカンドパーティにも奇襲ルール採用ですよ(笑)

 思えば、すでにこの時ヒー・ヘイト・ミーの反応は通常よりも弱かった。どうやら最初からずいぶんと眠い状態のようである。



ヒー・ヘイト・ミー : まだいきてる。いきてるけどね。
GM : 大丈夫ですか(汗)
ヒー・ヘイト・ミー : 半死半生(笑)


GM : んでは、死に掛けたヒーを連れて、ダンジョンレベル5にご案内〜
ジン : は、早く進んじゃいますかーw

 まさかそれが、あんなことになろうとは……。





◆玄室B◆ 眠たい賢者ヒー・ヘイト・ミー

 そんな状態で挑む最初の部屋は、いきなりボーパルバニーが6体だった。



ボーパルバニー ZL5 MR12 《狙撃》


ジン : ぐは。
ヒー・ヘイト・ミー : げふ。
トリガ : 「数が多いですね」

 ボーパルバニーの《狙撃》を減らすため、バニーの順番の前に少しでも敵の数を減らす作戦で行くことに。早速ヒーの攻撃魔法の出番である。


ジン : 「ヒーさん、何か打ちますか?」
ジン : 「ひーさーん……?」
ヒー・ヘイト・ミー : 「《火球爆発》か《爆裂究極》か。どっちにしようかなっ
GM : なんかキャラが違う(爆)

 変なテンションなヒーの《爆裂究極》が炸裂して3体を沈め、続くジンの《疾風の槍》、トリガとザファルの《狙撃》がそれぞれ1体ずつを仕留めて、白兵戦前に戦闘は終了した。

 そして宝物判定。


リコル : 「牙!」

 そう、戦士垂涎の武器、ボーパルソードの材料には、「ウサギの牙」が4本必要なのだ。そして今出現したボーパルバニーは6匹。まさに「ウサギの牙」を集めるのにもってこいの環境である。
 ボーパルバニーが「ウサギの牙」を落とすダイス目は7〜9。決して低い確率ではない。

 ……しかし、誰も成功しなかった。



GM : っていうか、一生ウサギの牙手に入りそうにないなw





◆玄室C◆ 眠りかけ賢者ヒー・ヘイト・ミー

 ここで待望の戦士が加入!


フレイム : 「やあ皆さん、奇遇ですね?」
リコル : 「こんばんは、ようこそ前衛。今日蹴り落とされたの?」

 これでようやくパーティバランスも一安心である。
 そして、先の部屋で手に入れた防具「胸当て」「豪華な革鎧」を誰が装備するか話し合っているうちに振られるダンジョンダイス。次の玄室に登場するモンスターはコカトリスが5体。



コカトリス ZL6 MR18 【石化】



GM : さて、じゃあなんか装備の譲り合いをしてる二人は防具なしって事でいいかな?
フレイム : 着替えてない、ということで。
トリガ : 「装備変更どころじゃなくなりましたね」(笑)



 今のところ奇襲の憂き目に遭うこともなく、通常戦闘に突入。


フレイム : コカトリスの【石化】はダメージを受けたらでしたね?
GM : はい。白兵でHPダメージを受けた際に発動。
フレイム : 「ヒーさんが《眠りの雲》を。リコルは加護で」
GM : では、ターン開始時の魔法から。
リコル : 「か…《加護》ー」
GM : 敵にかける魔法どうぞ。

 【へんじがない ただの しかばねの ようだ】


フレイム : ……目が醒めてないなぁ、これは。
ジン : 起きてー!?
ヒー・ヘイト・ミー : 《爆裂究極》でいいのか?
リコル : 起きてたー(笑)
GM : 《眠りの雲》かけて下さい、と指示がありました。全部眠らせたい場合は、ZL6×5体で目標値30ディス。
ヒー・ヘイト・ミー : では《眠りの雲》で。(コロコロ)27で5体眠らせたにょー。
GM : ギャー(爆)
フレイム : GOOD(爽)

 眠っていない1体に向かってトリガが《狙撃》、止めを刺しきれずにザファルが《狙撃》で1体落とす。これで残るは眠るコカトリスのみ。さらにジンが、


ジン : 《混乱》打ちます。

 これで敵のMRは合計25まで減らされた。


フレイム : (コロコロ)30発。
GM : フレイム一人で倒してる(爆)
フレイム : 「2個も回りました。おかしい。私はこんなに出目が良くないはず……」
フレイム : 「さすが真っ二つの剣、切れ味が違いますね」(安易)

トリガ : 「折角武器を持ち替えたのに」(笑)
リコル : 「買ったばかりの槍だったのに」(笑)





◆玄室E◆ 眠れる賢者ヒー・ヘイト・ミー

 そしてついにその時はきた。
 遭遇したモンスターはドラゴンパピーが4体。



ドラゴンパピー ZL7 MR20 【竜の力】【火に強い】【火の息】


GM : ち。もっと出したかったが仕方がないw
フレイム : 【火の息】か。《神の衣》使えるっけ?
リコル : 使えるよー。
フレイム : おお、レベル5あったか。ヒーさん、最低3匹は寝かせられます? 目標値21以上。
ジン : 「ヒーさんが寝てますが…」
GM : 《眠りの雲》がかかってますねw
ジン : 「味方にかける魔法だったんだ…」

 最初から危なっかしかったヒーがここへきてついに眠りの世界へと旅立ってしまった。しかも敵の【火の息】4発が待機しているこの時に。


フレイム : どーすんだGM。
GM : NPCで操ってあげるほど優しくはないし、勝手に乗っ取るのも、ね? ジンの《静寂》で黙らせればいいじゃないw
フレイム : 《眠りの雲》の方がMRも半分になってお徳なんですよ。
GM : そんな事は知らんw

 結局ヒーは、フレイムが一時預かりをすることに。リコルの《神の衣》の後にフレイムのダイスで予定どおり3体のドラゴンパピーを眠りにつかせ、残りの1体に《狙撃》&《狙撃》。


ザファル : 《狙撃》(コロコロ)12……しょぼ。
フレイム : あと8か。
トリガ: : 「《狙撃》2射目行きます」(コロコロ)9でした(笑)
フレイム : あぶな。
GM : あ、それ。失敗。ファンブルだもの。

 出目が1ゾロだったため、達成値が上回っても失敗の判定なのである。


GM : さすが……。
フレイム : TP使え! 振りなおし!
トリガ : (コロコロ)振りなおして22になりました(笑)
ジン : 極端ですね(笑)

 こうして【火の息】をシャットアウトした彼らは、白兵戦で、危なげなく?敵を全滅させたのだった。



フレイム : (コロコロ)1回回って24発。……今日は怖いくらいに回ります。おかしい。





◆玄室F◆ お目覚め賢者ヒー・ヘイト・ミー

 緊急避難でフレイムがキャラクター一時預かりをし、当面の難局は逃れたものの、問題なのはここからである。何しろ次の部屋はボス。ドッペルゲンガーが待ち受けている予定なのだ。


GM : では、奥に扉があってさらに先に続いていまっせ。
リコル : 次って、ボス?
GM : だね。
フレイム : ドッペルゲンガーでしたっけか。

 しかし危惧は一瞬で解決した。到着と同時にヒー・ヘイト・ミーがひょっこり復帰してきたのだ。



GM : おや、ヒーちゃん復帰しましたか。
ヒー・ヘイト・ミー : ドラゴンパピー戦の宝物処理あたりから起きてはいた(笑)
フレイム : なら発言しましょうよ(笑)


GM : では、黒光りする扉が見つかる。扉開けますか?
リコル : 「回復したし……さ、行こっか…」
GM : では、予想通り出現するのは、ドッペルゲンガーとオーガ×6体。

ドッペルゲンガー BL:8 BP:8 MR:40 HP50
特殊能力
 【凶暴化】 変身する。白兵戦の間に限り、MRを2倍で計算する。
 【毒】 白兵戦でHPにダメージを与えると【毒】を与える。
 【親衛隊】 常にオーガを(パーティの人数)体連れている。

オーガ ZL6 MR15 【凶暴化】



フレイム : 【凶暴化】は厳しい。15が凶暴化で30、それが6体と、40の凶暴化で80。
ヒー・ヘイト・ミー : 白兵戦の前にケシズミにすれば済むこと。
フレイム : 「まぁ、TP最大の《爆裂究極》ですね。それがコケたら実は厳しいですが、ジンさんの槍にも期待しましょう」
ジン : 「ですな」

 さて、そんなドッペルゲンガー達は――。


ドッペルゲンガー@GM : 「宴会芸〜。モノマネやりまーす」
リコル : 「…何か始まったみたいだけど?」
オーガ@GM : 「ご馳走来ましたー」「手を合わせて下さい」「いただきまーす」
ジン : 「食われる!?」
GM : という訳で、襲ってきますw
フレイム : 「気にせずに。二週目で飽きてるんですよ、あちらも」



◆玄室F◆ 爆裂賢者ヒー・ヘイト・ミー

 戦闘開始。ターン開始にリコルの《加護》が飛び、そしてヒーの全開《爆裂究極》。


フレイム : 「では先生、お願いします」(何)
ヒー・ヘイト・ミー : 《爆裂究極》+TP2+トゥルーワード。(コロコロ)34の倍。68。
GM : いきなりオーガが4体つぶれたw
ジン : お疲れ様でした(笑)

 《狙撃》×2で残りの2体のオーガも潰れ、敵はあっさりドッペルゲンガーのみに。


ドッペルゲンガー@GM : 「補強増員したのにこの体たらく。上は何をやっているんだ!」

 そして白兵戦。今まであまり説明してこなかったが、精霊使いでありながらジンの白兵戦参加率はかなり高かったりする。戦う精霊使いジン。そして今回もジンは白兵戦に参加である。その甲斐もあってか、白兵戦は、難なくドッペルゲンガーの攻撃力を上回った。


GM : 106対86で、そちらの20アップ。ドッペルに20ダメージ!
ドッペルゲンガー@GM : 「ぐぎ……!? つ、強いぞ!?」

フレイム : 相手の残りHPは30ですか。
ザファル : おお、振り忘れてたがまあいいか(何)
フレイム : 振れー!
ザファル : うむ、なら+10しといてくれ。
フレイム : 低っ! なんだその低さは!



 敵の残りHP、20。もはや勝利は動かないところ。
 ここでドッペルゲンガーの倒し方について考えを巡らせる一同。今回の『試験的変更』により、ドッペルゲンガーは白兵戦でないと止めが刺せない仕様に改造されているのだ。


フレイム : じゃあ、ヒーさんに《弱体化》を頼みますか。
ヒー・ヘイト・ミー : えー? ダメージ魔法でHP削り倒したほうが早くない?
フレイム : 白兵でしか倒せなくなったそうです、ボス。
ヒー・ヘイト・ミー : 知ってる。それでも。
GM : まあ、残りHP1にまで削るだけでも意味はありますけどね。
ジン : 白兵で80超えないと怖いんで、元MRを削りたいんですよ。でも、削れるのがヒーさんしか居ないのです。
フレイム : ヒーさんに《弱体化》してもらって、ボスのHPはジンさんの《疾風の槍》で削りましょう。

 作戦は決定し、決行である。


ヒー・ヘイト・ミー : しょーがない。《弱体化》。(コロコロ)TP2点使って4D+6で21。
GM : では、ドッペルのMRは21下がって19になった。
フレイム : や、ジンで槍。で、たこ殴って終わり。
ジン : 《疾風の槍》。TP2点入れる。(コロコロ)充分でしたね。36。
ドッペルゲンガー@GM : 「ぎゃああああ! だが、魔法では死なないよう我らは改造されたのだ! 意味ないけど!」(爆)

 敵のHPはもやは残り1点しかない。そこに白兵戦である。


フレイム : 私と盗賊二人、それにリコルが居れば十分。
フレイム : (コロコロ)2個回って1個回って、41発。

 と、フレイムだけで終わっている出目を出しつつ、戦闘は終結した。フレイム以外のPCの出目はすこぶる悪かったが、そんなことは全く問題なく。


GM : ドッペル「時の流れに身を任せー」(死亡)

トリガ : 《不意打ち》役に立たず9でした(笑)
ジン : 9って(笑)
GM : さすがすぎるというか(笑)



 さて、戦闘終了後、すでに限界のヒー・ヘイト・ミーは早々に退出し、残ったメンバーで宝物処理と経験値の計算を行って、今回はおひらきとなったのだった。





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