2007年10月07日
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適当RPG【3rd edition】リプレイ
【第3部】 クルセイド・ウォー・ダンジョン
幕間4−1 ユーゴ アリスに語る
ブリス女王の誕生日が近い。
閉鎖空間生活のストレスが溜まってきているのを危惧した一部の住人が、進言してお祭りをしよう、ということになった。
そんな折、寺院で子供達と祭りの準備にいそしむアリスのもとを訪れた、バイゼンのパーティの司教ユーゴが語った話とは……?
GM :
なお、牛追い祭りは終わった後城塞の中がメチャメチャになるので却下(笑)
今回の参加メンバー
アリス 狂戦士
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ユーゴ 司教
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◆Scene01◆ アリスと寺院の子供たち
GM : んで、シーンは寺院です。
GM : 山車くらいは作るか。後はまあ、屋台や花火なんかの一般的な夜店系の準備が行われている。
GM : 確かアリス様は、非番の時は寺院に顔出したりしてるんでしたっけ?
アリス : ええ、そうですよ。子供たちの面倒を見たり、掃除したり洗濯したり……ご奉仕ご奉仕。
イリスPL : そこには、斧振り回してる姿の影もなく…
カイマPL :
何を振り回してるんだろう
いつも何かを振り回していないといけないんでしょうか(笑)
GM : 寺院に行くと、子供たちが祭りの準備をいそいそと始めている光景が目に入る。
アリス : 「あらあら、みんなお祭りの準備で忙しそうですねえ」
子供たち@GM : 「あ、アリスさまー」「アリスさま、おはようございまーす」
アリス : 「はい、おはよう、みんな」
アリス :
ってか子供も“様”呼ばわりかー!!(笑)
イリスPL : 誰だ、誰から伝染した。
カイマ : 「教育の成果が…(ほろり)」
子供たち@GM : 「アリスさまー、これどうやってつくるのー?」と、祭り用の飾りつけを持ってくる子供がいるよ。
アリス : 「はいはい、どれですか?」なんて飾りつけを見てみたり。
GM : 紙テープやら星やら鬼のお面やら、種種雑多の小物が所狭しと散乱している。中には絵を描いてる子達もいる。
カイマPL : アリス様の絵だ!
GM : そうだね、絵を描いてる子供の中には……アリスのパーティをテーマにして描いてる子もいる。ちなみにアリス様は、真ん中に位置していて、
他のメンバーより2倍はデカイ(笑)
イリスPL : うっうっ…フォローを、フォローを…(泣)
アリス : 何故知ってるんだろう、パーティの様子を(何)
イリスPL :
デンカメンソードを描いてる子供もいたりする(笑)
アリス :
なんでここでそんな絵が!?(笑)
◆Scene02◆ アリスとユーゴの接近遭遇
GM : そんな感じで、しばらく子供たちと準備をしていると……青年の司教が入ってきます。
子供たち@GM : 「あ、ユーゴせんせーだ」「ユーゴせんせー、おはよーございます」
イリスPL :
せんせー?
カイマPL :
先生カッ!
アリス : 私は
様なのに……orz
GM : 司教はユーゴ。アリス
様はもう出会ってるから、バイゼンのパーティの一員であることは知ってていいです。
イリスPL : GM! 説明文もアリス
様になってます!
GM : 何かおかしな点でも?(笑)
イリスPL : い…いいの?(笑)
アリス : よくなーい(笑)
ユーゴ@GM : 「おはようございます。みんな、頑張っていますね」
アリス : 「おはようございます、ユーゴ司教様」
ユーゴ@GM : 「……おや? 貴女は……」
アリス : 「……何か?」
ユーゴ@GM : 「いえ……。子供たちにも、祭りの準備をさせたいと思いましてね。……ブリス女王陛下より、仕事を融通してもらっていたのです」
ユーゴ@GM : 「もちろん、祭りを楽しむ事も大切ですが……華やかな祭りの裏で、どんな仕事がなされているか、それがどれほど大事なものか……子供のうちから知っておくのは、悪いことではないでしょうから」
アリス : 「そうですね、子供のうちからそう言ったことを知っておくのは良いことですわ」
ユーゴ@GM : 「それに、子供たちから楽しいお話も聞けましたしね」……と、意味ありげに微笑む。
アリス : 「楽しいお話? 私にも是非教えていただきたいですわ」
ユーゴ@GM : 「アリスさん、でしたね? 随分と慕われているようですね。武勇伝を聞かせてもらいました」(笑)
子ども(カイマPL) : 「違うよう、アリスさまだよう」
アリス : 「武勇伝だなんて……お恥ずかしい限りですわ」 ちょっと頬を染めてみたり?(笑)
GM : 頬染めるんかいwwww
ユーゴ@GM : 「子供たちの仕事の管理や、ケンカの仲裁など……寺院の僧でも手を焼く仕事をてきぱきとこなされ、それでいてこれだけ好かれているというのは……賞賛に値しますよ」
アリス : 「いえいえ、そう大したことをしているわけではありませんわ。昔から、こういったことに慣れているだけで」
ユーゴ@GM : 「うちのイザベリーも、貴女に任せれば、少しはきっちりできるようになるかもしれませんね」(笑)
ゼファー : ははは、まったくだ。教育されちまえー(笑)
アリス : 「ふふ、子供の面倒は慣れていても、大人の面倒は見きれませんわ」(笑)
カイマPL : 子どもから武勇伝情報を聞き出したのかしら(笑)
ゼファー : 子供=カイマorゼファー説(笑)
アリス :
カイマだな、良し殺す(何)
カイマ : 俺ー!?
◆Scene03◆ アリスとユーゴの昔語り
GM : ユーゴはアリスが冒険者だと知っているけれど、実際の戦いぶりは見ていない、という認識でOKですか?
アリス : OKじゃないかと思いますが。
イリスPL :
でもあの斧を持ち歩いてるんだよ。
アリス : 街中で持ち歩くわけないでしょー(笑)
イリスPL : そうなんだ……残念(笑)
GM : しばらく会話が途切れ……子供たちがワイワイやっている様を二人で眺める時間が続く。
ユーゴ@GM : 「アリスさん、貴女は……なぜ、冒険者に?」
アリス : 「何故、と言われましても……気がついたら、ですわね」
ユーゴ@GM : 「気がついたら……ですか」
アリス : 「ええ。ここに来たのと同じ……別に、何かを望んだわけではなく、ただ……そうなっただけですわ」
ユーゴ@GM : 「……わたしも、望んだ訳ではない。ただ、請われ……主のために働いていた。その結果……気がついたら、取り返しのつかない事になっていた……」
GM : ユーゴは、アリスに話すでもなく、独り言のように口をついて出た。
アリス : 「取り返しのつかない事……?」
ユーゴ@GM : 「! ……つい、口にしてしまいましたね。昔の……事です」
ユーゴ@GM : 「アリスさん。貴女は……
『魔師団』と呼ばれる軍隊をご存知ですか?」
アリス : 「『魔師団』? 存じ上げませんわね。けれど……禍々しい名のような」
ユーゴ@GM : 「その通り……さる強大な王国に仕えた……魔術師で構成された戦闘集団のことです。私は……かつて、その『魔師団』に所属していました」
イリスPL : 『魔師団』?
ザトンの過去編の……?
カイマPL : おわー
ザトンの過去編 「魔法使いの弟子」のエピソードは
こちらのリンクを辿ってください。
【mixi】
ファースト、セカンドのセッションの、ずっと昔の時代の物語です。
イリスPL : えーユーゴっていくつ?
GM : ユーゴは見た目、せいぜい二十代前半といったところ。
アリス : 「魔法兵団、と言うわけですか。また禍々しげな名前を付けたものですわねえ」
ユーゴ@GM : 「禍々しく、凶悪な力を……力を得るために、戦争を引き起こすために……行使し続けた、呪われた集団です」
ユーゴ@GM : 「わたしは疑問を抱くことなく、己が魔力を王国のために、ふるい続けていました。魔師団長(プラー)ラスラー殿の期待に応えるため……」
ユーゴ@GM : 「しかし、ある日……妻を殺された家族がわたしに復讐を挑みました。その家族は……後に分かった事ですが、わたしに縁の深い……人たちだったのです」
ユーゴ@GM : 「以前なら、ためらいもなく刃向かう者を殺していたでしょう。しかし……何故かその時は、できなかった」
ユーゴ@GM : 「……しかし結果的に、わたしは生き残り、家族は死にました」
アリス : 「……それが、取り返しのつかない、事?」
ユーゴ@GM : 「……いえ、それはもうとっくに訪れていました。それに気づかされたのが、わたしの家族の死だったのです。わたしの家族は……駆けつけた同僚のクァラスによって、殺されました。骨も残らず、焼き尽くされて」
ユーゴ@GM : 「今となっては、どうすればよかったのか……わたしはあの家族によって殺されるべきだったんじゃないか、と。思い詰めた挙句……わたしは魔師団を出奔していました」
ユーゴ@GM : 「あてどなく彷徨う内、この『城塞』にたどり着いていた。殺し合いに嫌気が差していたわたしは、せめてもの罪滅ぼしに、城塞の寺院で働くことを決意しました」
アリス : 「……それが、何故……迷宮に挑もうと?」
ユーゴ@GM : 「バイゼンに……請われたんです」
ユーゴ@GM : 「わたしは最初は断りました。何度も、何度も」
ユーゴ@GM : 「しかし……バイゼンの話を聞く内、彼がいかにわたしの魔術師、そして司教の力を必要としているか。ブリス女王陛下の身を案じているか……長い長い話し合いの末に、伝わってきたんです」
アリス : 「だから、力を貸そうと?」
ユーゴ@GM : 「まあ、有り体に言って、バイゼンの粘り強さに根負けしたんですが、ね」(自嘲気味に)
ユーゴ@GM : 「はい。……それにバイゼンなら、迷宮の中での戦いに……単なる殺し合いではない、意義あるものを見出してくれる……そんな、気がしたんです」
アリス : 「……戦いに、意義なんてないと思いますよ」(遠い目で彼方を見詰めつつ、呟くように)
ユーゴ@GM : 「……貴女も、戦いで何か、大切なものを……失ったのですか?」
ユーゴ@GM : 「……すみません。余計な詮索をしてしまった」
アリス : 「いえ……構いませんわ」
アリス : 「それに、別に何かを失ったわけではなく……」
アリス :
「もとから、欠けていただけですから」(くすり、微笑む)
ユーゴ@GM : 「…………」
ユーゴ@GM : 「確かに戦いそのものは、醜いものです。しかし……それでも、誰かが戦わなければ……ここに住む人たち、そして迷宮で命を落としていった冒険者の方々に……報いることができません」
アリス : 「戦わなければ、生き残れないとしても……戦うことはただそれだけのことだと、私は思いますわ。それに意味を求めれば、たぶん……何かがずれてしまうような、そんな気がします」
ユーゴ@GM : 「なるほど……そうかもしれません、ね」
子供@GM : 「ユーゴせんせー、だいじょーぶ?」
ユーゴ@GM : 「(微笑んで)大丈夫だよ。どうしたんだい?」
子供@GM : 「ううん、ユーゴせんせー、今ちょっとだけ……こわいかおしてた。それに……すごくかなしそうだった」
アリス : はっ!? ひょっとしてこれって私がいじめてるみたい!?(何)
ユーゴ@GM : 「……心配いらない。アリスさんに、昔の話を聞いてもらっていただけだよ」
GM : 子供が立ち去ると、ユーゴは肩をすくめる。
ユーゴ@GM : 「……欺けませんね。よく見ています」
アリス : 「子供の目とはそういうものですわ。見ていないようでよく見えていますもの」
GM : とまあ、そんなこんなでこのシーンは切れます。
アリス : はいはーい
GM : 子供たちからも「様」呼ばわりされて君臨しているアリス様(笑)
アリス : いや、あのね……
アリス :
そんなつもりはなかったと言わせていただきたい!(笑)
GM : わたしが勝手にやりましたしね(笑)
新兵祭り編は
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