「アー お忙しい所スミマセン
21ミリのレンチを
貸してイタダキタイのデスガ」
流暢な日本語の外人さんが
ニコニコしながら工場にやってきた
あ どうぞ
ここにある工具 どれでも使ってください
「アリガトウゴザイマス お借りシマス」
工場の横で 乗ってきたカローラをいじり始める
俺の仕事も一区切りついたころ
「アリガトウゴゼゥイマシタ」
と工具を丁寧に返す
少し雑談。
「日本語お上手ですね
どちらからですか?」
「あー ドイツデス!
外車 イッパイ有りますね
修理デスか? このクルマ達は。」
「ええ・・まあ
部品が来るのを待ってるんですけど^^」
「なんでニホンジンは
外車にアコガレルんデスかね
世界一優秀デスよ? ニホンシャ。
私ビックリシマシタよ
ニホンに来た時。
フォルクスワーゲン BMW
タクサン走っテテ。
私なら乗ラナイ 壊れますから
イギリス フランス イタリアのクルマも走っテル
理解デキマセン」
「人と違う車に乗りたいんじゃないですか ^^」
「・・・おカネが モッタイナイデスね」
ふきだしそうになるのをこらえながら
俺もそう思う
|