今夜は 私のためにこのような盛大なパーティーを開いていただいて
マコトにありがとうございますです
私がお世話になった多数のニッポンの皆様には
どのようなお礼の言葉をならべても 足りない気がいたしますデス
皆様もご存知の通り
私の祖国 ヌンガロは とても貧しい国です
私がニッポンに留学する時
父は水牛を手放しましたです
私の留学費用のためです
ウシとはいえ 家族の一員です
弟や妹 父も母も とても悲しそうでしたです
私は声を上げて泣いてしまいました
そのとき父は私に言いました
「息子よ あの水牛は 日本の商社に買われて
お前より先に日本に行くそうだ
なんともおかしな話だが
お前 アイツに会いに行ってくれ
ヤツは力持ちだから きっとニッポンの役に立つ」
私はニッポンに来て すぐに調べました
水牛のゆくえを。
水牛は インチキな女性占い師になっていました
先週 会いに行ったのですが
私の顔を見ても もう思い出せないみたいですた
明日 私は祖国に帰りますが
父に 本当のことを言うのは やめようと思います
ニッポンで あの水牛はとても役に立ってたよ と言うつもりです
皆様も あの占い師を見るたびに
私の祖国を思い出してイタダケタラ
私はしあわせです
ありがとうございます。

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