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第15回:翻訳学校について ~その3~

翻訳学校の授業が役に立ったかという質問に対しては、「全く役に立たなかった」という回答から、「非常に役に立った」という回答まで千差万別の回答が返ってきます。これは私が見る限り、生徒と先生の相性の問題が大きいのではないかと感じます。

どの翻訳学校にも、人気講師は存在していて、そのような講師は、自分の過去の翻訳経験から掴み取ったものを、自信を持って面白く教えてくれるものです。しかし、確かにそのような講師の授業は参考にはなるのですが、翻訳の世界では、それより重要なこととして、自分の言語感覚との相性という問題があるのです。

特に人気講師の場合、ある程度の意訳を認めて、キャッチコピー的に訳すことを得意にしている講師が多いように感じます。これは、パンフレットなど、外部に露出する翻訳に対しては、非常に評価される能力なのですが、手堅い翻訳とはいえません。

そういう意味では、自分の言語感覚を確認して、手堅い翻訳に合っているか、またはキャッチコピーのような華やかな翻訳に合っているのかを見極めたうえで、自分と相性のよい講師の授業を選択する必要があるといえるでしょう。

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