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第34回:なぜ、日本人は英語が下手なのか ~その3~

では、日本が最初から自国語で勉強のできる先進大国であったかというと、そんなことはありません。

明治のころは、新しい学問そのものが西洋のものであり、日本語に翻訳されていなかったので、勉強するにあたっては横文字の本を読まなければなりませんでしたし、西洋から招聘してきた先生に教壇に立ってもらい、英語などによる講義を受けなければならない時代だったのです。

しかし、日本の凄いところはこの一世代を過ぎると、優秀な人たちが次々と西洋に留学しては帰ってきて、本を翻訳したり、それについて日本語で講義したりできるようになってきたことです。

夏目漱石や森鴎外などは、その典型的な方々でしょう。

そのようなかたちで、日本語でほとんど用が足りる国を造ってきたわけです。

このことを考えれば、日本人がもともと語学的に才能が劣るなどということはないと思いますし、逆に非常に優秀で気概のある民族であると感じるのです。

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