一般的に、変圧器自体は、発電所から送られてくる高い電圧の電気を、安全に使えるように低い電圧に変換する役目があるが、その稼動している間も、たえず2〜4%の電気を損失している。
この損失は、電気を使っているときに変圧器にかかる負荷によって発生する負荷損失と、負荷のあるなしに関係なく発生する無負荷損失(待機電力)に分けられる。
ここでいう、アモルファス変圧器(amorphous-transformer)とは、アモルファス磁性材を鉄心材料として使用した変圧器のことを指す。
変圧器鉄心として使用されているアモルファス材は、ボロン、シリコン等を添加した強磁性体の溶湯を高速急冷して製造したテープ状の非晶質金属材であり、けい素鋼板を鉄心材料として使用したものに比べ、鉄損(無負荷損失)を約3分の1〜4分の1に低減できるというメリットがある。
アモルファス磁性材の低損失性は、うず電流損が少ないことが要因となっており、アモルファス磁性材を変圧器鉄心として使用する場合、けい素鋼板変圧器と比較して外形と重量は大きくなる傾向がある。
このアモルファス変圧器を導入することによって、エネルギー損失を防ぎ、さらにCO2排出量の抑制にもなる優れもの。
ちなみに、アモルファス変圧器は、世界初の送配電網を対象としたCDM(グリーン開発メカニズム) の方法論が国連に承認されていることから、世でも高い省エネ効果が認められている。
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