用語集・ガスタービン発電 | IT・技術翻訳の専門会社【斉藤翻訳事務所】

ガスタービン発電（gas turbine generation）は構造が簡単であり、建設費が安く、運転操作（特に起動停止）が簡単であるが、熱効率が低く良質燃料を必要とする等の特質から、ピーク負荷用、あるいは非常用電源等として用いられている。
ガスタービンの種類として、オープンサイクルガスタービン発電（発電機を出た作動流体が空気予熱器やボイラを経て大気に放出される）、クローズドサイクルガスタービン発電（作動流体は希ガス加熱器で加熱され発電機に導かれた後，再生熱交換器，圧縮機等を経て循環する）等がある。
また、ガスタービン発電設備はガスタービン、発電機、空気圧縮機、燃焼器、起動装置、励磁機等から構成される。
これらのガスタービンは、作動流体としてガスを使用し、タービンによって機械仕事を得る熱機関であり、これに発電機を直結して発電する方式をとっている。
大気から吸入した空気を圧縮機により圧縮し、この圧縮空気を燃焼器で燃料とともに燃焼させると高温高圧の燃焼ガスが発生する。
この燃焼ガスを、タービン内で膨脹させて、熱エネルギーをタービンの回転エネルギーに換え、大気圧近くの低圧となって大気に放出される。
近年、ガスタービンの排熱を有効に利用し、総合熱効率を高める方法として、ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせた大容量コンバインドサイクル発電（CC発電）の開発が行われ、事業用発電設備として急速に導入が進められている。高温部に1,100℃級ガスタービンを適用し、その排気エネルギーを蒸気系で有効に回収することで、熱効率を高めている。