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用語集

ウラン濃縮

濃縮とは2種以上の同位体で構成されている物質から、一方の同位体の存在比を高めることをいい、ウラン濃縮そのものはウラン元素についての同位体分離操作であるともいえる。
自然界にあるウラン鉱石から分離したウラン元素には、中性子を吸収して核分裂をするウラン235が0.7%程度しか含まれていない。
天然ウランでは核分裂の連鎖反応を起こしにくいので、軽水炉用の燃料としては、効率よく核分裂を起こさせるために、ウラン235の割合を3〜5%までウラン濃縮により高めることが必要になる。濃縮法には、ガス拡散法と遠心分離法、レーザー原子法、レーザー分子法、エアロダイナミック法、科学法濃縮法、プラズマ分離法、電磁濃縮法などがある。
ウランの生成物としては、濃縮ウランと劣化ウランがある。ウランの濃縮度3%から5%の低濃縮ウランは原子炉の核燃料として、濃縮度90%を超える高濃縮ウランは兵器用の核燃料として使用されている。ウラン濃縮の副生成物として発生する劣化ウランは高速増殖炉のブランケット燃料やMOX燃料の材料として用いられる以外に、比重の高さと発火性から、兵器の弾体(劣化ウラン弾)としても使用されている。

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