用語集・制御棒 | IT・技術翻訳の専門会社【斉藤翻訳事務所】

制御棒は、原子炉の出力（核分裂の割合）を調節する役目を持つもので、中性子をよく吸収する物質（ホウ素、カドミウム等）で作られている。
核分裂は中性子がウランにぶつかって起こるので、制御棒の出し入れによって炉内の中性子の数を変え核分裂の割合を調節する。
停止状態の原子炉には中性子を吸収(吸収断面積の高い)する制御材でできている制御棒が差し込まれており、核分裂反応に伴う中性子を吸収して臨界状態にならない様にしているもの。原子炉の起動時、制御棒を徐々に引き抜く事で炉内の中性子数を増加させ、臨界から定格出力になるまで反応を上げていくが、緊急時には全て挿入され、原子炉を停止（原子炉スクラム）させる。主な材質として、中性子を強く吸収する、炭化ホウ素・カドミウム合金・イリジウム・銀・ハフニウムなどがある。