用語集・スポット溶接（点溶接） | IT・技術翻訳の専門会社【斉藤翻訳事務所】

スポット溶接（点溶接）は、１ヶ所あたりの溶接時間が非常に短くて済むため、作業効率が良く、自動車ボディなどの溶接方法として広く利用されている。
電気抵抗溶接の一種であり、二枚の金属板を重ね合わせ、これを丸棒状の銅合金電極で加圧しながら通電していき、その通電された金属材料は、抵抗熱により局所的に溶融状態となり、電極からの圧力が加わった点状に圧接される。別名、電気抵抗溶接（resistance welding）と呼ばれる。リベット接合に比べ軽量化でき、溶接時間も短いため作業効率を高めることができるため、溶接しようとするニ枚の金属材料を接触させ、接触部を加圧しながら大電流を流すと電気抵抗により材料が発熱、局所的に溶融して接合される。
また、他の電気抵抗溶接としては高周波溶接もあるが、これは材料を発熱させる上で、大電流ではなく高周波を使用すると、溶接が非常に高速に行えるため、ステンレスパイプの製造や熱可塑性プラスチックの溶接などに利用される。このスポット溶接の応用として、丸棒電極をローラー状電極とし、ローラーで均一に加圧しながら連続的な点溶接を行う方法がシームレス溶接があり、主として油密、気密、水密を必要とする継手に利用されるが、れらのスポット溶接法では、生産効率が良い反面、大電流を流すため電源装置が大型になること、電極で材料を挟みこむ必要があるため溶接部の板厚、形状に制限が発生するなど、よしあしがある。スポット溶接には、溶接電流の流し方などの違いなどにより、インダイレクトスポット溶接、シリーズスポット溶接、（スポット）ウェルドボンド（ウェルドスルー法、キャピラリーウェルド法）やダイレクトスポット溶接、マルチスポット溶接、ロールスポット溶接などという種類がある。