用語集・精密加工・特殊加工 | IT・技術翻訳の専門会社【斉藤翻訳事務所】

精密・特殊加工は近年のエレクトロニクス分野を中心とした、金属加工物に求められる性能・精度の要求の高まりによって、様々な方法が開発されており、今後も最先端加工技術として新たな加工方法が生み出される可能性を秘めている。
金属加工において、精密加工という場合は、一般的な旋盤やプレス機において得られる精度よりも高い寸法精度や面粗さを得るための加工を指す。
これらの精密加工の方法としては、ホーニング（用途例：シリンダー内面）、ラッピング（用途例：精密、電子部品）、バフ仕上げ（用途例：光沢出し、めっき下地）、ショットブラスト（用途例：バリ取り、無光沢仕上げ、めっき下地）などがあり、一次加工として切削加工や塑性加工を行った工作物をより精度良く仕上げる工程である。精密加工では、微細な砥粒により僅かずつの除去加工を行うため、加工硬化が少なく、加工熱も少ないため金属組織も保たれるため、加工精度要求がミクロン単位となってくるエレクトロニクス分野の金属加工では、こうした精密加工の技術が不可欠のものとなる。対する、特殊加工法とは、機械力ではなく物理的・化学的なエネルギーを用いて加工を行うものを指し、放電加工（用途例：金型など高硬度材料の加工）、溶射（用途例：エンジン内部の耐熱性コーティング、建築物の耐食性コーティング）、プラズマ加工（用途例：タングステンなど高融点材料の加工）、レーザ加工（用途例：板金加工）などがある。