時事放談
神石高原町議会議員
木野山孝志
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平成23年  4月

 4月27日(水)

 神石高原町学校配置検討委員会

 27日、1回の神石高原町学校配置検討委員会が開かれました。

委員構成は、
 (1)地区代表(各地区自治振興会代表) 4名
 (2)保護者代表(各地区PTA代表)    4名
 (3)議会(総務文教常任委員会委員長) 1名
 (4)学校代表(小学校・中学校校長会)  2名
 (5)油木高校を育てる会           1名
 (6)神石高原町総務課長          1名
 
 の13名で、オブザーバーとして、神石高原町教育委員会委員長が加わられました。

 任期は9月30日迄なので、それまでには最終答申を教育委員会に提出することになります

以下、教育長の冒頭の挨拶を紹介します。

 教育長の挨拶

 H18/8 町学校再配置検討委員会(教育委員会から諮問)
 〜6回の開催
 H19/5 最終答申 
    *30人学級が望ましい
    *統合時期 1)小学校は複式学級  2)中学校は学級生徒数一桁 3)耐震経緯を踏      まえる

 以降、教育委員会で取組みを開始⇒小中学校適正配置方針→見直し(来小・豊松小=延期)
 県立油木高校について=近隣高校との連携なし→中高一貫教育(検討委員会からの答申あり)  (東城高校⇔庄原格致高校、上下高校⇔府中東高校)
  ○中高一貫教育の特性を、神石高原町の教育現場に導入することは有効である
    *設置者が、高校=県、中学校=町 →「連携型一貫教育」
    *油木高校を中心とした連携と広範な町民の支援体制
    *立地条件を考慮すること
    *人的、経済的な配慮が必要
  ○教育委員会としては、コーディネーターを配置し対応する

 <条件> @場所が近いこと 
        A中学校も現在の4校より、まとまった方が良い

 <検討課題>
        @町長提案=小学校5校、中学校2校体制について
        A先に、中学校の統合が必要か
        B今後の方向性をまとめる
     検討委員会にて答申を行う→教育委員会で最終的にまとめをする


 議題

1、神石高原町学校配置検討委員会の検討内容について

 @ 平成19年度の学校再配置方針の見直し
  (具体的)望ましい学校設置数と当面の学校設置数

 A 学校の耐震化
  (具体的)耐震補強を行う学校とそのスケジュール

 B 通学方法
  (具体的)望ましい通学距離と通学時間。通学方法

今後のスケジュール・・・・5〜8月まで月末頃月に1回、/30までに最終答申を行う



                        




 

 
 4月25日(月)

 風評被害

「風評」を広辞苑でひくと、世間の評判。うわさ。とりざた。風説。とある。

「風評被害」は、風評によって、売上の減などの被害をうけること。メディアによって流された情報が、事実の有無に関わりなくひとり歩きを始め、一つの風評として世間に定着することからこうむる被害のこと。とあります。

この度の東京電力福島第1原発の事故による放射能汚染が人体に対してなにをもたらすか。その汚染度、規模による影響についての情報は発せられた時点から人から人へ伝わり風評となる。その影響で売上が減少したり、差別的な扱いを受けたりすれば風評被害が発生したことになる。

例えば、放射能はその程度により人体に影響を及ぼすことは過去の事例や実験で証明されているしよく知られている。人は誰でも自分に何らかの影響があると思えば自己防衛本能からその汚染された地域へ行くことをためらうし汚染されたものは食べたくない。当たり前のことだ。

しかし、実際に何らかの形で放射能漏れが起こっており、そのことを誰も知らなければ風評も立たず風評による被害は無い。その放射能汚染度が強く人体に影響がある場合もあるし、低汚染濃度で影響が無いかもしれない。意識的に放射性物質を放出したら確信犯だが、人体に影響の無い範囲なら大丈夫だろうと放出する場合もあるかもしれない。いずれにしても誰も知らなければ風評は立たず被害は発生しない。

この事例は、この度の原発事故を契機に知ったことですが、日本に原子力発電を導入して以来1969年までは低レベル放射能廃棄物はドラム缶に詰めて近くの海に捨てていた事や、原発は定期的に点検を行いますが、点検の終了時に放射能汚染水を海に破棄する、また海水で冷却するがその過程で温まった海水を海に放出しているがこの海水も放射能汚染水である。低レベルで人体には影響がないとされており、関係者は知っていても一般の人は知らない。故に風評被害はありませんでした。

この度の原発事故に於いても、各事例について人体に影響のないレベルと一般に理解される場合、風評被害は起きない。故に関係者は、正確な情報を適時に全体的に発するべきで、各関係機関それぞれに異なる説明を行うことはしてはならない。また、その情報は、国際標準に準拠したものでなければ信用されない。

現在、この日本で起こっていることは、政府や東電をはじめとする関係者の流す情報が異なっていたために信憑性が少しずつ薄れつつあるということである。

まず、最初に大事なことは、放射能汚染数値の正確な数字を公表すること。そして、その数値と国際標準安全レベルとの比較を行い、人体への影響レベルを正確にまた一般の人に分かり易く説明する事だ。いたずらに、知らさなければ風評被害は起きないという原則にこだわると、かえって疑心暗鬼を呼び風評被害が止め処もなく広がり始める。

レベル7を5と発表したことに現れるように事実が後出し後だしになっている。政府は、初期の対応を間違えたと思う。国際的な信用を失った。

また、国内安全レベルを国際標準から引上げることを繰返し、安全であると発表し続けた。国民の信用も失いつつある。東大系列の安全派学者の安全説も余りにも汚染度が高かったことが皆に認知され始めてだんだんメッキがはげてきた。と思われる。

風評被害を拡大させないためには、情報に関する信用を早く取り戻し信頼を回復する努力をすることだ。


<国際標準の被爆数値>

@ 一般人:1年1ミリシーベルト以下

A 職業人:1年20ミリシーベルト以下

B 医 療 :放射線をあびる損失が治療の効果を下回る範囲

C 管 理 :3ヶ月で1.3ミリシーベルト以下




                        





 4月17日(日)

 カープ、巨人戦 開幕2連勝!


 2年ぶりに、広島「マツダ・ズーム球場」へ「カープ応援バスツアー」のお誘いを頂き、広島カープの応援に行きました。相手は巨人戦。天気も春の陽気で、久しぶりに童心に返りました。

 試合は梵のダメ押しスリーランで4:3でカープの勝ち。開幕巨人戦を2勝1分けとした。勝ち投手はルーキーの福井。日本ハムの斎藤と同日勝利を飾りました。

 さすがに巨人戦。3万人弱の入りで、3塁側巨人応援団席の空白が目についたが、カープ応援団はギッシリ満員。熱気が球場を包みました。
 カープの主力4番5番の快音が全く響かず、気にはなったがカープの勝利に溜飲を下げ喜びの帰還となりました。












                        




  
 
 4月15日(金)


 復興で思うこと

 復興税の創設検討を表明 構想会議が初会合(貼り付け:中国新聞H23.04.14)

 東日本大震災復興策の青写真を検討する政府の「復興構想会議」(議長・五百旗頭真防衛大学校長)は14日午後、官邸で初会合を開いた。会合後、五百旗頭氏が記者会見し「復興に要する経費を考えると、国民全体が負担する必要がある」と述べ、復興税創設を検討する考えを表明した。
(中略)
復興税は「検討部会」(部会長・飯尾潤政策研究大学院大教授)で集中的に議論する方向。五百旗頭氏は早期に与野党や各界から意見を聴取する方針も示した。津波被害を受けた沿岸部や福島第1原発周辺の住民が安全な場所に移住し、環境に配慮した「エコタウン」を新たに築く首相の構想についても検討部会で具体化を進める。

政策研究大学院大学教授・大田弘子 日本の類いまれな財産を生かせ(貼り付け:産経新聞 H23.04.14)

 東日本大震災からの復興に向け、本格的な取り組みが始まった。ここからどのような形で立ち直っていくかは、今後の日本経済を左右するほどの意味をもつ。

 日本経済は震災前から、急速なグローバル化や人口減少への取り組みが遅れ、さまざまな問題を抱えていた。被災地も高齢化に直面し、農業や漁業は担い手の減少が続いていた。したがって、単に元に戻すだけの復興では問題の克服にはならない。厳しいことではあるが、ここで被災地の再生を新たな成長への突破口にするというくらいの発想で復興に取り組む必要がある。そのための重要なポイントは次の3点である。

@≪被災地を「改革特区」にせよ≫
A≪本格的な電力市場改革が必要≫
B≪TPP交渉参加を遅らせるな≫
 第3は、いまこそ成長戦略を重視し、加速させるということである。あまりに大きな危機に直面して関心はもっぱら国内に向いている。成長戦略どころではない、という状況だろう。しかし、今後のことを考えると、成長戦略はいよいよ待ったなしになった。

 生産へのダメージに加え、原発事故による風評被害とその輸出への悪影響、電力不足、復興に伴う財政負担、これらのことが長く日本経済を苦しめるだろう。これを乗り越えるだけの成長戦略が打ち出されなければ、今後の資金調達に支障を来(きた)しかねない。また、大企業の海外シフトが加速すれば、中小企業が一段の苦境に陥り、国内の雇用機会も減少する。

 こうした状況をくいとめるため少なくともTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉参加を先送りすべきではないし、法人税率引き下げも撤回すべきではない。

 震災後、日本企業は驚くべき底力を発揮し、正常化を進めている。日本の「現場力」は想像以上のものがある。企業のみならず、国民全体の底力も発揮されてきた。ここに書いた3つのポイントは、この日本の類(たぐ)い稀(まれ)な財産が存分に生かされるための環境をつくるということにほかならない。(おおた ひろこ)

 東日本大震災の被害は軽く見積もっても35兆円とも言われている。
 現実には、すでに災害発生1ヶ月以上経つにも拘わらず未だに不明の方も2万人を越えている。役場庁舎がそっくり流された町村もあれば、残っても室内や機材は見る影もなく破壊されたり住民台帳など多くの資料が紛失し、被害の状況が未だに掴めていない
状況だ。

 被害の様相は想像を絶する、と先般気仙沼市へ救援物資を届け炊き出しを行い帰町した上山副町長も言われていたが、復旧にはまだまだ時間が必要と思われる。

 菅首相は、すでに16もの各種対策本部を立ち上げられたそうだが、会議ばかりで機能せず、船頭多くて船動かずではなく、船ばかり多くて船頭なしの状況だと皮肉られている。にも拘わらずまた時期早々と言われながら「復興構想会議」を設立された。
 その初会合が14日開かれたが、復興の基本方針の検討をするには、復興経費をどうするかが問題となるのはもちろんだが、すぐに「復興税」の検討と来た。この大震災が発生し甚大な被害を前にしてすぐに消費税率のアップに言及し顰蹙を買ったばかりなのに、検討会議で「復興税」を持ち出すとは、財務官僚の「財政再建なくして経済復興なし」という国民マインドコントロールがいかに功を奏しているか。今更ながらである。増税は災害による景気下降で先行きの見えない国民の生活を圧迫し、また一部ではあろうが復興需要で上昇する景気に水を差し、おそらく税収は思うように上がらず減収となるのは明らかだ。

 また、大学の経済学者が、国内経済成長路線を重視せよ、そのためにはTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)への参加を急げ、と来た。TPP参加は、何度も述べてきた通り日本の経済構造を破壊し日本を潰す。
 
 この未曾有の大震災を節目にして日本の再生が係っている
。今が日本の将来の分岐点である。日本はアメリカや中国の為にあるのではない。本当に「日本」のことを思って奮闘しているのは誰か。見極めねばならないと思う。


 
                          






 4月14日(木)

  福島第1原子力発電所の事故で分かったこと「事故の経過」

 原発事故がレベル5からチェルノブイリと同じ「最も深刻なレベル7」となりました。チェルノブイリは、事故発生から9日目には収束しましたが、福島3.11では事故から1ヶ月以上経っても解決の目途はついていません。菅首相は、福島原発周辺には今後20年間住めないと言ったとか言わなかったとか。
 スリーマイルにしても、チェルノブイリにしても、事故を起こした原子炉は1基だが、福島第1原発の場合は、1〜3号機で3号機は最も危険なプルサーマルなので、最悪の場合は大変なことになると言われています。

 この度の原発事故について、中国新聞と産経新聞から経過を簡単にまとめてみました。

U、福島第1原発事故の経過

1号機

2号機

3号機

4号機

震災時の状況

運転中

運転中

運転中

停止中(定期検査)

炉心燃料

400
露出・70%が損傷

548
露出・30%が損傷

548
露出・25%が損傷

燃料なし

使用済み燃料

292

587

514本・損傷

1331本・損傷

3/11

その他発表

※大地震発生。自動停止、約1時間後に全交流電源喪失

 12

水素爆発
天井が損壊

 13

燃料プールの水温が上昇

 14

3号機爆発で建屋壁の一部が損壊

水素爆発で建屋が大きく破損、
配管・パルプの損傷の可能性

 15 

爆発音、圧力抑制プール損傷か、配管・パルプの損傷の可能性

建屋の損傷発見
爆発音・火災

 21

灰色の煙

 22

海水・濃度限度の126.7倍の放射性ヨウ素

 23

黒煙

 24

タービン建屋の高濃度汚染水で作業員3人が被爆

 26

海水・濃度限度の1250倍の放射性ヨウ素

 28

敷地内土壌でプルトニュウム検出

 30

タービン建屋で不明社員2人の遺体発見

 31

海水・濃度限度の4385倍の放射性ヨウ素

4/2

取水口近くピットに高濃度汚染水

4/4

集中廃棄物処理施設の比較的低濃度の汚染水を海へ放出


◎炉心溶融

 電源喪失により、1〜3号機では安定的に原子炉に水を注入できなくなった。燃料棒内部の放射性物質(放射能)が放出する「崩壊熱」で水が蒸発し、水面に露出。熱に強いジルコニウム合金製の「被覆管」が溶ける1200度以上に達し、日本原発事故最悪の「炉心溶融」が始まった。

◎ベント作業

 蒸気で内部の圧力が高まり、原子炉圧力容器や格納容器が損傷する恐れが高まる。圧力を下げるには、原子炉内部の放射性物質を含む蒸気を外部に逃がす「ベント(排気)」と呼ばれる措置が必要になる。⇒大きく遅れた。(発表12日AM3:05→実施PM2:30

 2号機=14日圧力上昇→ベント実施したが海水注入の失敗も重なり2度にわたって燃料棒が全面露出。15日早朝、爆発した。→格納容器につながる圧力抑制室の圧力が急速に低下。損傷し亀裂や穴が開き、そこから特に濃度の高い汚染水が露出している。

◎海水注入⇒塩など不純物が付着、使用不能となる=何千億も損をする。(1基3千億円の建設費プラスαのコスト)⇒躊躇したのではないかとの疑問。

 ベント作業にまごつく間に、1号機の圧力容器内の水位は低下を続けた。12日午前9時半までに燃料棒の上部55aが露出、午前11時20分に90a、午後0時35分には170aに達した。
 原子炉の余熱でつくった蒸気を利用し原子炉に6000gの真水を注入(非常用冷却システム)。
 14日午後2時12分、施設内で放射性物質セシウム(=本来は燃料棒に閉じ込められて「核実験か原発事故の後しか見つからない物質」)を検出。⇒炉心溶融が確実となる。

 午後3時36分、1号機で水素爆発。→午後8時20分から海水注入を実施。

◎燃料プール

 15日午前6時、4号機(定期点検で停止中)、爆発音・火災、建屋の壁が崩壊。
=核燃料貯蔵プールが有ったということ。

 米国から燃料プールは大丈夫かと指摘があったにも拘わらず、1〜3号機の冷却を優先した。

⇒4号機では、燃料の熱でプールの水が蒸発。水面から露出、水素が発生し爆発。燃料が一部溶融し、放射性物質が外部に直接露出。

◎汚染水

 2号タービン建屋地下にたまった汚染水=針をかざした瞬間に1000ミリシーベルト/hを振切った。
(年間被曝線量限度=100msミリシーベルト/h) 放射能濃度は、通常運転時の10万倍に達した。
汚染水の量は、1〜3号機だけで6万d。

 汚染水=原子炉に注入を続けている冷却水⇒圧力容器・格納容器の損傷で露出。
 トレンチ(建屋外の配管トンネル)にもたまり、2号機では海に直接流出。

 玉突き排水の結果、低濃度の汚染水を海に放出した。(4月4日〜)



                        




 

 4月12日(火)

 被災地の現状

 6日に神石高原町を出発しこの度の東日本大震災により甚大な被害にあわれた皆様を訪問し、激励、炊き出しを行った上山副町長以下3名が、平井氏を一人現地へ残し11日、本町へ帰られました。一緒に現地へ行った平井氏は13日に帰る予定。
 4名は、途中余震とはいえ震度6の地震に遭遇し高速道が通行止めとなり渋滞の一般道を走るという予定外のことも起こりましたが、無事8日の午後3時には目的地の気仙沼市に到着し、二日間の慰問活動として「たこ飯・混ぜご飯・味噌汁」などの炊き出しを行ない、帰られました。

 現地の状況は、言葉では表せないくらい大変な事態になっており、想像を絶する状態で、ほとんどの家は津波によって跡形もなく流され、皆さん避難所での生活をよぎなくされているようです。以下簡単に、お聞きした範囲で現地の状況を記します。

 *避難所の皆さんは、タタミ一畳くらいの広さのところへでプライバシーもなく辛抱されている。もう一月もこの状態で、いまの仮設住宅の建築状況では今後もこの状態が長期間にわたると予想される。

 *トイレは仮設のぽっちゃんトイレ。

 *生活物資は、各地からの救援物資は倉庫に積んであるが、公の自治体対応は平等主義となっているので被害の状況が不明の状態では配ることが出来ずそのまま保管されている。

 *そんな状況なので、必要なものが必要な人に届いておらず、民間での援助活動が大きな役割を果たしている。

 *役場の職員の多くは、自分の家や家族も津波に流されながらも奮闘されている状況で、日頃の業務に追われている。

 *災害対策本部は。地元の自治会の有志やボランティア団体、地元議員などで組織されていた。

 *食料は、有るには有るが冷たいおにぎりなどで、温かい炊きたてのご飯や味噌汁は有り難いと本当に喜んで貰った。

 *炊いたご飯は地元の自治会の皆さんやボランティアの人に配って頂いた。

 *精神的なケアーが必要となってくるのではないか。

 以上、簡単に書きましたが、被害は広範囲にわたっておりまた復興には長い年月がかかりそうです。日本経済も失われた20年と言われるくらい低迷が続いていたところに、この地震・津波・原発被害の三重苦です。しかし、今こそ日本人としてのアイデンティティ、魂が問われる時はありません。全てを自分のものとして受け止め立ち上がらなくてはなりません。自分に出来ることは何か。自問しながらアクションを起こしましょう。



                          









 4月8日(金)

福島第1原子力発電所の事故で分かったこと

 3月11日に東北地方を襲った東関東大震災は大変な被害を東北地方太平洋岸にもたらしました。甚大な被害を受けられた皆様に心からお見舞いを申し上げます。また不幸にもお亡くなりなられた皆様のご冥福をお祈りすると同時に、一日も早い復興をお祈念申し上げます。

 東京電力福島第1原発の事故は、未だにその規模がハッキリしません。特に放射能拡散による影響は地元住民にはもちろんのこと、国民や国際的にも大きな不安と不信をもたらしています。

 原発の事故について、まとめの意味で、素人ながら分かったことを記してみます。

T、原子力発電所

1)日本には1966年にイギリスから輸入した16万kwの原子炉(茨城県東海村の営業用原子炉)から135万kwのものまで色々ある(その後はアメリカから輸入・のち自作)

今51基の原発が運転+建設中3基+大学などの研究用を加えると76基

原発の耐用年数は10年だが修理して30年間使用している←11基ある

<老朽化が心配の原発>

電力会社

原発名

運転開始

電力会社

原発名

運転開始

日本原子力発電

敦賀原発1号

1970

東京電力

福島第1原発2号

1974

関西電力

美浜原発1号

1970

関西 〃

高浜原発1号

1974

東京 〃

福島第1原発1号

1971

九州 〃

玄海原発1号

1975

関西 〃

美浜原発2号

1972

関西 〃

高浜原発2号

1975

中国 〃

島根原発1号

1974


2)福島第一原発の1号〜4号のマークT(老朽機4基)は40年使用(原発の寿命は30年)

3)H22年10月にこの3号機を毒性の強いMOX燃料(ウランとプルとニュームの混合燃料)の実験機とした(反対もあったと聞く)
プルサーマル発電=石油ストーブでガソリンを燃やすようなもの→排出される放射性物質は著しく危険=プルトニューム(=プルトー=地獄の王)

※1967年ウラン全体の99.3%を占める燃えないウランをプルトニュームに換えて利用するために高速増殖炉の開発を始めた。
 1994年に原型炉「もんじゅ」の運転をはじめる
 1995年に2次冷却系の破損で火災事故→現在も運転休止中
 プルトニュームを普通の原子力発電所の原子炉として利用されている熱(サーマル)中性子炉で燃やす(プルサーマル)計画を実行中
 
4)原子炉の構造は複雑

5)1号機はアメリカGE製(設計者は不在、設計図も無し)→設計者が退社したら廃炉にするのが世界の常識

6)廃炉・解体は出来ない←@製造する費用より何倍ものお金がかかる A放射能がある限り大量の被爆が避けられない

 原発は水を入れて動かし続けることが必要(圧力を上げて沸点を下げている) 休止中でも同じ(現実に休止中の4号炉でも火災が発生した)⇒水の圧力で*配管が薄くなる+*部品の不具合が起こる⇒定期点検が必要

7)放射性廃棄物=原発の運転で発生する核のゴミ(毎日出る)

@低レベル放射性廃棄物(中には5時間で致死量になる放射線を発生するものもある)

⇒全国の原発で80万本ある
  (原発を始めてから(1966年)から1969年までは海上に投棄していた)

 現在は青森の六ヶ所村にて管理中(約300万本)→300年間管理する

A高レベル放射性廃棄物(使用済みの核燃料を再処理しプルトニュウムを取り出すがその後に残ったもの)

⇒イギリスとフランスに再処理を委託 1995年にフランスから28本返ってきた

※ガラスと一緒に固めて金属容器に入れて六ヶ所村に保管している(3〜50年冷却し地中に埋蔵する予定)

◎参考文献(詳しくはこちらを読んでください)
 
 「原発がどんなもんか知ってほしい」 平井憲夫(1級プラント配管技能士、1997年逝去)

 「今私たちが知っておかなければならない、核・原子力の真実」
                         京都大学・原子炉研究所 小出裕章