武澤塾の2004春季気功セミナーを受講して

熊本のT・Kです。

 武澤先生、そして塾生、スタッフの皆様、先日の気功セミナーでは大変お世話になりました。友人のK氏(60才)とともに、前日(5月1日)の夜、九州・熊本から呉入りし、翌日から「呼吸法と気功三昧」の二日間を堪能させていただきました。

 二日とも朝九時から夜七時までの集中セミナーなので、受講前は正直なところ「相当疲れるのでは?」と思っていたのですが、実際はほとんど疲労を感じることなく、むしろ元気が漲ったような感じで終えることが出来ました。これも、深く長い呼吸によって巡った「気」の賜物なのでしょうね。

 ストレッチから始まって、「対気」までのカリキュラムは、西野流呼吸法をベースにしたものでしたが、「軟酥の行法」を取り入れたり、呼吸法の動作の途中からひねる動きが入っていたり、と武澤先生の工夫とインスピレーションが随所に伺える中身でした。

 中でも私にとって印象的だったのは、自己の中心を身体で捉え、意識をその中心から自己の体内に広げ、それから部屋全体へ、更に街から、日本から、地球へ、そして宇宙全体へと広げ、それをまた自己の中心へと収縮させるイメージ行法「満月の行法」です。

 これは単なる気功訓練の一部という以上のものを感じました。

よく精神世界の教えや情報で、すべては一つであり、自分の中に宇宙があり、宇宙は自分そのものだ、というものがあります。これは、おそらく真実なのでしょうが、アタマで理解しようとしても無理です。

 長年に渡る厳しい呼吸法の探究の中で、武澤先生はおそらく、この真実を身を持って体感・実感されたのだろうと思いました。(西野皓三氏も呼吸法創立の初期にこのような体験をされています)それが、このカリキュラムとなって現れ、そのような体験が無い人でもレッスンを続けていけば、こういう境地を味わえる瞬間が来るような気がしました。

 それにしてもやはり、「瞑想呼吸法」の時の武澤先生の呼吸はとてつもなく深く長く、我々の及ぶところではありません。(当たり前か(^^))
私は途中で何度も息継ぎし、「四元充足」から「足芯」までの間に苦しくなって、思いっきり息を吸い込んだり、を繰り返していました。

 やはり無理をせずに、心地よい範囲で出来るだけ繰り返し、十分に練れてきたところで、少しずつ拡張してみる、というやり方がベターなのでしょうね。

 休憩時間に武澤先生ご本人から伺うことが出来た体験や、コツ、秘訣に関するお話は、今回の最大の収穫といってよいものでした。

 高い領域に達したら、もったいぶったり、尊大になったりする「センセイ」が多い中で、武澤先生はとても気さくに親切に我々の質問に答えてくださいました。(初日のお昼休みなど、あまり熱心にお答えくださって20分以上稽古時間に食い込んでしまいました。スイマセン・笑)

 吸って止め、吐いて止め、「息止め」が呼吸力をアップさせ、進化していくための大きなポイント、というお言葉は、「なるほど」と感じました。

 「対気」は、やはりセミナーのハイライトでしたね(^^)
年配の方から、若い方まで、それぞれの個性で「気」を受け止めて反応されている光景は、細胞や生命の不思議を感じさせるに十分なものです。

 特に武澤塾の「対気」のやり方は、初心の内は、対抗型で手首を合わせるのではなく、両手をつないでシーソーのように気の交流をする、というものなので、初めての方でもわりとリラックスして取り組めるのでは、と感じました。

 私は当然のごとく(笑)、先生に吹っ飛ばされっぱなしでしたが、次回は多少なりとも「お返し」ができるよう、毎日少しずつでも呼吸法を実践していきます。

 同行のK氏も「いろいろなセミナーに参加したが、今回ほど収穫が多く、来て良かった、と思えるものは他になかった。」というご感想でした。私も同様の感想です。

 塾生の皆様も、淡々と気負いがなく親切で、とても好感しました。

秋季セミナーも是非参加したいと思います。

 ありがとうございました。

T・K

2004年春季気功セミナー体験記
熊本県=亨・K