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ミュージック アレンジは、日下部徳一郎(作・編曲家)のホームページです

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作・編曲講座 Vol. 転調と移調


       「お国(藩)のお話」

Vol.3の最後に触れましたが、この世の中には「30の藩」があります。


そう、数えるてみると・・・#が7つまでの長調と短調で14。それとbが7つまでの長調と短調で14。合わせて28!
これに#やbが何も付かないハ長調とイ短調の2つを加えて30個です



そして、今までC藩でのご家来衆を中心に話をしてましたが、当然、このすべての藩にもご家老や老中職それに
副三和音を勤めるご家来衆もいらっしゃるんです。ね・・・・




これらの藩の呼び名は、それぞれご主人となる大名の名前で呼ばれます。
たとえば・・・・D大名が収める藩は「Dの国」つまり「D藩」です。
ここにも当然、X7・・・属七の和音「A7」のご大老やWの下属和音「G」老中がいます。

えっ、GってC藩の大老ではなかった・・・????チンぷんカンプン・・・・??
しかし、ここは和音の国の話です・・・(現実と混同するとチトメンドウに・・・・)





ちなみに諸藩の名前をあげると・・・・・ええっと、ん〜〜〜〜〜。。。


F藩でしょっ、Db藩でしょ、Ab藩にDm藩・・・・それに、それにEb藩にGm藩・・・・っと、ええっ30全部言わせる気??

F#藩とGb藩はどうちがうの????・・・・・ハイハイその話はあ・と・で。





あっ、気軽に今までC藩C藩と気軽に例に出したりしてましたが、このC藩ってどうやら、#もbが何も付かない中立な立場で、しかも、すべての調子の中心みたいだし色んな例なんかにも取り上げやすいので、こちらで勝手に和音の国(藩)の将軍家としちゃいましょう。。。。

そうだ、そうだ・・・それが良い・それが良い。。。



んで、C藩とG藩それにF藩とで将軍家の「御三家」・・・つまり、これって尾張、紀州、水戸の御三家!??


こら〜〜〜〜!!話をそらすな!!






    「転調と移調」

は〜い!!ここらでお武家さんの社会のことは少し措いて、町民社会の話もすこし聞いてください。。。。。
私は将軍様のおひざ元のC藩に住む油問屋の五作です。



私どものもとには三月に一度ほど、色んな国を旅して行商にやってくる「富山の薬」売りの与作さんが時々やって来るんです。
その与作さんの話によると、まあ、この世の中色んな藩があって面白い話を聞かせてくれるんです。



しかし、一般庶民となるとそうそう他の藩へ気軽に旅行なんて簡単には行きません。
通行手形なるもを発行してもらうんです。ハイ。
これは行きたい藩の属調の手形・・・・つまり、Ebメジャーへ行きたい時にはEbの属調のBb7の手形を見せると簡単に関所を通って入国できます。


そう・・・ドミナント・モーションを使うんですね。




それから、C藩つまり将軍家の近しい藩には簡単な手続き、もしくはAm藩みたいに手形なしでも行ける国が有ると思えば、遠い国なんかだと第三国へ一旦行ってそこから入国しなければ・・・・っという国もあったりします。




んでは、ここで将軍家の家系図をお見せしましょう。


           (同主短調)
             Cm
              ↑
   下属調 ←   原 調   → 属調          
     F         C        G
     ↓        ↓         ↓
   平行短調   平行短調    平行短調
     Dm       Am        Em


これらの国は、ご存知ご家来衆のお国元ですので(近親調)と呼ばれ簡単な手続きですみます。



そして、これらの小旅行を「転調」といいます。まあ、単調な生活の中での気晴らし!!
生活を多彩にして潤いを与えてくれます。
まあ、せいぜい一泊かそこいら・・・・お家騒動までにはなりますまいて。。。

まっ、時には二度と藩へは戻って来ない脱藩者も居ますが・・・・






しかし、これら、転調に比べ「移調」となると話は全く違ってきます。
転調は気軽な旅程度ですみますが、転調となると話は一転。
これはもう「お国変え」です。こうなるともう一大事!!

て〜へんだ!て〜へんだ。。。。ってんで町中を号外が飛び回ります。



んで、「移調」となると、お殿様はじめ、ご家来衆のすべてが入れ替わります。



こうなっては庶民生活も今まで収めた年貢の額もこれまで通りとは行かなくなり、住む家も当然変わります。
住民の大移動です。コードネームも変更・・・・住民台帳の変更です。









ところで、諸藩の中にはご家来衆に溶け込まない敵の回し者、間者なるものが徘徊して藩に不況和音をかもしだす隠密忍者みたいな存在の者も徘徊しています。

んでは、次回はこの話を・・・・・