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ミュージック アレンジは、日下部徳一郎(作・編曲家)のホームページです

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ROSE PALADE 2005年




カリフォルニア州パサディナ市で毎年1月1日に開催される世界最大のパレード「ローズ・パレード」に、2006年に東洋から一団体だけ招待された「精華女子高等学校吹奏楽部」が参加し、それに同行した時の記録です。


プロローグ

  そこはローズパレードでの、もっともきわ立つハイライト地点!

オレンジ・グローブ通りを105度右へ隊列を組んでコロラド通りへとカーブすると、そこに待ち受けていたものは超満席のメイン・スタジアムと沿道を埋め尽くした観客から沸き上がる大歓声の渦。
それは東洋より唯一招聘され今年のパレードの82番目に登場するアメリカではめずらしい女子高校生だけのマーチングバンド「精華女子高校マーチングバンド」へ向けたものであった!

今年で117回を数えるこのローズパレードは、カリフォルニア
州パサディナ市で毎年1月1日にローズボールの決勝戦の前日に実施され、世界一の歴史と規模を誇るアメリカの新年を祝う人気のパレードです。



 今回の遠征では記録的とも云える出来事を体験しながら、今日のパレード本番にいどみましたが、今年は1月1日が日曜日にあたるために翌2日に開催され、これがまた何と、ローズパレード史上51年ぶりの記録的な雨。
時折激しく降る雨に、多くの出演団体のメンバーはカッパを身にまとっての演奏となってしまいましたが、少し歩くと温まった体に元気を取り戻して、生徒たちはいつもどおりの精華サウンドを再現し、沿道を埋め尽くす観客へ向けて持てるだけの力いっぱいの演奏・演技をくりひろげました。




今年は“It's Magical゛をテーマとして、5.5マイル(約9キロメートル)の長い沿道を48のフロート(花車)と26のバンドと22チーム275頭の騎馬隊がにぎやかに明るく楽しく約2時間半にわたっての雨の行進となりました当日の観衆は200万人ともいわれ、途切れることのない人垣が長い沿道を埋め尽くし、アメリカ人特有の陽気な笑顔と歓声に迎えられてバンドの行進中は吹きっぱなし、叩きっぱなし、踊りっぱなし状態での二時
間半です。

なかでもテレビ局のカメラが集中するこのメインスタジアムでは、全世界へ中継するために設置されたアメリカの三大ネットワークをはじめFOX、トリビューン、スパニッシュインターナショナル、ユニビジョン、ロシア中央テレビなどの各局のテレビカメラが並んでおり、全世界で4億人が見るというのでより一層の気合が入るコーナーです。

それでは、このパレード本番に至るまでの「ローズパレード遠征」を、日程を追って紹介しましょう。
 


      


遠征1日目 12月24日(土)】

出発日・クリスマスイブ


 

福岡空港の国内線ターミナルに集合したのは副校長の宋団長以下引率・スタッフ20名、生徒132名、OG20名、同行保護者18名の190名と予定された全員が元気に集合。

「明るく・楽しく・元気よく」「今出来る最高の演奏演技」をモットーに活動を続ける吹奏楽部に、今回の遠征では学校の教育方針の「基本的生活習慣の確立」や「友情の輪を広めよう」も目標として実行するようにと、吉田理事長より結団式で訓示を受ける。

以前にあるマラソン選手が、それまでのトレーニングを振り返って「スタートラインに立てたこと自体がとても大切なんです」とインタビューで話していたのが強く印象に残っていますが、今回は部員全員がこのスタートラインに立てたことの大きな意義を感じながら、今までに経験したことのない始めての長期海外遠征を行うこととなるのです。



      

福岡空港の国内線ターミナルに集合したのは副校長の宋団長以下引率・スタッフ20名、生徒132名、OG20名、同行保護者18名の190名と予定された全員が元気に集合。

「明るく・楽しく・元気よく」をモットーに活動を続ける吹奏楽部に、今回の遠征では学校の教育方針の「基本的生活習慣の確立」や「友情の輪を広めよう」も目標として実行するようにと、吉田理事長より結団式で訓示を受ける。

以前にあるマラソン選手が、それまでのトレーニングを振り返って「スタートラインに立てたこと自体がとても大切なんです」とインタビューで話していたのが強く印象に残っていますが、今回は部員全員がこのスタートラインに立てたことの大きな意義を感じながら、今までに経験したことのない始めての長期海外遠征を行うこととなるのです。

そして、遠征に先立って昨年6月にローズトーナメント協会会長のエリザベス・エヴァンス・ライト会長が来日した時に約束した、全日本吹奏楽コンクールと全日本マーチングコンテストの両方の金賞受賞という素晴らしいお土産も持っていくことができます。

出発前のセレモニーを終え、見送りに駆けつけた多くの保護者、関係者、今回の遠征ドキュメント製作の地元テレビ局のスタッフに見守られて出発した一行は、成田国際空港で出国手続きを済ませた後に一路ロスアンジェルスへ。


〜 日付変更線 〜  



    

Am9:40  ロスアンゼルス国際空港に到着。

ここで遠征でのすべての出演手続きや練習会場をはじめとして、大会の事前準備と現地でのお世話をしてくれるエドワード・マーティン(エディ)氏と逢う。彼は1980年に関東学院がローズパレードで来た時よりずっと、日本から渡米してくるバンド全部の世話を行っており日程の全てにおいて我々に同行してくれた。

入国手続きを終えると、9時間ほどのフライトにもかかわらず皆元気に、空港で待ち受ける4台の大型バスに分乗して最初の宿泊地アナハイムのホテルへと向かう。

今回のツアーでは全行程同じ運転手で同じ車両のバスを使用するが、この時期はローズパレード始め旅行者が多くアメリカへ訪れる期間なので長期のチャーターはロス近郊のバス会社では難しく、2000マイル(3200キロ)離れたウィスコンシン州から4日かけてやってきた4名の運転手によって行われた。彼らとも全行程一緒の旅となります。

このバスに乗り込むと、まずはロス郊外を抜けマリオ・デリオネで昼食をとった後、日本でもその名が良く知られているサンタモニカビーチ、ビバリーヒルズ、ロディオドライブと車内観光をしながら、ディズニーランドパークへ歩いて5分のホテルへと到着。

  


到着すると長旅の休息をとる間もなく、時差ボケというのを全く感じさせることのない高校生たちによって楽器搬入が今回の練習会場となるボールルームへと開始される。

今回の遠征では運送費を節約する為に輸送する楽器を極力限定し、バッテリーパーカッションと大型管楽器以外は手持ちとして機内に持ち込み、それ以外のピットパーカッションはアメリカで借りることとした。が、それでもはじき出された輸送費は当初600万!

このレンタルした楽器も大型トレーラーですでに到着しており、全部の楽器搬入後に入念なチェックを終えて異常がないことを確認してひと安心。

夕食をビュッフェスタイルでとったあとは到着日にもかかわらず二時間半、ホリデーボール・ミュージック・フェスティバルで演奏する曲を、旅の疲れもなんのその・・・・

ひたすらに練習・練習・・・練習です。
                           

練習後にはいつも学校で行っているミーティングを行い、明日の行動予定を確認したのちに部屋割りにしたがって各自の部屋へ荷物を運び入れる。

今回のホテル宿泊では通常のツインの広さの部屋に4人一組での宿泊となる。

さすがにアメリカサイズ?で広めの部屋もベッドが4台入ると狭くなるし、トイレ・洗面台が一ヶ所なので朝などタイトな時間で行動するには少々キツイ・・・!?

そして、長かった一日目も無事終了し時差ボケ解消にも早く寝るように指令が出ているが、皆が寝たのは深夜。今夜の枕投げは無し! でも・・・もしかしたら、有ったかも・・・・ネ
                                  
  
     アナハイムのホテル ホテルの部屋                               




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