月夜裏 野々香 小説の部屋

    

宇宙戦艦ヤマト 『南銀河物語』

   

    

 わたしは、宇宙海賊アルサ・ミエル。

 軍艦でしか国境を越えられないと思っている。

 皮被り野郎には、用はない。

  

第13話 『ライジングウェー』

 
地球連邦第18機動部隊 + ヤマト

地球連邦

ガルマンガミラス帝国

白色彗星帝国

暗黒星雲帝国

ボラー連邦

ディンギル

ヤマト

1

中型空母

2

ゴルバ

1

大型戦艦

1

ディンギル戦艦

1

大型巡洋艦

2

戦艦

1

中型戦艦

1

ベガ型巡洋艦

12

中型巡洋艦

2

バルコム

航空戦艦

2

高速空母

1

巡洋艦

5

巡洋艦

3

デストロイヤー

12

駆逐艦

4

護衛艦

5

駆逐艦

4

駆逐艦

4
機動艦 40

コスモドラゴン

36

コスモタイガーX

36

コスモタイガーX

140

コスモドラゴン

200

コスモタイガーX

80

    

 小惑星アマテラスは、希少金属コアチタンを満載して地球へと向かう。

 地球帰還までに必要な物資はスゴシュ貿易商の仲介で滞りなく得られた。

 司令塔から、コスモドラゴンとコスモタイガーXの訓練飛行が見られた。

 コスモドラゴンの方が優位だ。

 「コスモドラゴンも、ようやく物になったようだな」 古代提督

 「ようやくですよ。稼働率9割」 藤堂提督

 「あとは、機動艦40隻が、どの程度役に立つかだな」

 「それぞれの特色を生かせれば、なんとか・・・」

 「「・・・・・・」」

 「接近してくる白色彗星の目的がわからないのが問題だな」

 「コアチタンでは?」

 「チタームの方が強力なので孤立しているアマテラスを・・・・」

 「まさか、まだ、加工方法もないコアチタンを得てもしょうがない」

 「そういえば、あの少年。コアチタンで剣を精製したそうです」

 「・・・・・まったく精製できない、というわけでもない、ということか」

 「あのサクラという少女。女海賊アルサ・ミエルと同一人物では?」

 「んんん・・・ただの看板娘ではないのかね」

 「あまり、覇気を感じなかったが良くあるだろう」

 「女の子を表に出しておいて、裏で実力者が操っている」

 「そういう覇気を隠す能力も持ち合わせているのかもしれません」

 「珍しくありませんから」

 「それにあの少年が剣を精製して渡したのは、珍しいことだと思います」

 「しかし、海賊アルサ・ミエル。噂は大きいが、それほど派手では、ないようだが」

 「ええ、開発惑星や輸送船を襲う事が少なく」

 「本星や従星を襲っても失敗していることが多いようです」

 「小規模海賊なら相手にする必要もないではないか」

 「どうせ、南銀河でのこと。もっと中規模。大規模海賊の動きの方が不安だよ」

 「ところが南銀河諸国の半分が彼女アルサ・ミエルを要注意人物Aに指定しています」

 「これは、大規模海賊。戦艦を含む10隻以上の艦隊を率いた海賊の評価です」

 「んん・・・・わからんな・・・・少し調査してみたいが白色彗星要塞の方が気がかりだ」

 「確かに」

  

  

 ラートゥル 恒星系16個もある中規模恒星間国家。

 第5従星 ムバンサ

 単純に計算しただけで地球連邦の15倍以上の国力があると考えられる。

 アルサ・ミエルは、ラートゥルの顧客と連絡を取る。

 顧客は地方有力者が多く。

 主に脅迫相手で弱みを握っている。

 今回のような中央の反乱騒ぎだと地方の有力者でも首を捻る。

 それでも中央の状況は従星へと伝わる。

 「ああ・・・・アルサ・ミエル・・・わかっていると・・・お、思うが・・・」

 「ええ、わかっていますよ、聡明な知事は薬剤被害と関わっていないと保障しますよ」

 ホッとする知事。

 パチパチと入力されていく。中央へのパスワード。

 流れる情報。

 反乱軍の首謀者は、軍のトップであるロス・メックリンガー元帥。

 彼が体にナノマシンを持つ人工進化型の人間と本国政府に気付かれなかったらしい。

 それほど高度なプログラムを持ったナノマシンだろうか。

 そして、反乱の切っ掛けは、新型ナノマシン探知装置の採用と、

 ナノマシン融合人種の差別法案が議会を通過した事にあった。

 ロス・メックリンガー元帥は、ひそかに支援し準備していた傭兵部隊と、

 海賊を使ってラートゥル中央を制圧。

 そこに南銀河中のナノマシン融合人種が賛同して集まろうとする。

 クーデターは、成功しかけたかに見えたが正規軍の1軍が上手く立ち回って反撃。

 ラートゥル政府軍は、徐々に体制を回復・・・

 劣勢になった反乱軍は、ラグナロク要塞を乗っ取って逃亡・・・・・・・

 「っで! どうして、ロス・メックリンガーは、アマテラスに向かっているのかな?」

 情報収集後、

 ガードベルト肩をすくめ、

 アルサ・ミエルは憮然とする。

 最悪の場合。

 つまり、情報が入らなかった場合の作戦が入力されていく。

 「作戦は?」

 どこかと連絡を取る。

 「はい、確保しています・・・・順調です」 ガードベルト。

 「ぅぅ 情報さえきちんとあれば、こんな、つまらない事のためにイスカンダルの輸送艦を・・・・・」

 「上手くいけば、スゴシュ貿易商からたんまりと・・・」

 「そして、所定の定まっていない白色彗星からも・・・・」

 「恐喝は、慣れているけど。投機は、慣れてないのよね」

 「たぶん成功しますよ」

 「だといいけど」

 「・・・・・」

 「あっ ロス・メックリンガーの狙いって・・・・」

 「ガードベルト・・・ロマ・セイラン博士・・・長っ鼻博士って、知っている?」

 「し、知っていますよ」

 「確か、イスカンダル、ガルマンガミラス、ボラー、地球を回って」

 「ラートゥルに帰還し、すぐに亡くなったはずです」

 「南銀河全体が人工進化の副作用から解放されると、期待していたはずですよ」

 アルサ・ミエルは後悔する。

 堅気でなくなって会いそびれ。

 気付かないうちに亡くなっていた老科学者ロマ・セイラン。

 仮に間に合わなかったとしても、もう一度会いたかった。

 「ロマ・セイランとロス・メックリンガーが接触したか、調べられる? すぐに」

 「えっ そりゃ 同じ、ラートゥル人ですから」

 「すぐに調べて!」

 「はい」

 こういうときに役に立つのは、フリーの貿易商人だろうか。

 蛇の道は蛇。

 この手の仕事を得意とする。連中に依頼する。

  

  

 ラートゥルの反乱で捕らえられたナノマシン融合人種の傭兵、海賊、将兵は、反逆罪で処刑されていく。

 処刑場に進入してくるイスカンダルの輸送艦。

 味方識別反応は反乱後に書き換えられたラートゥル政府軍のものだった。

 アンドロイド兵士が現れて守備隊と交戦状態。

 そして、ナノマシン融合人種の囚人たちが救出されていく、

 救出された囚人がコクピットに入ると、ナノマシン融合人種が胸を撃たれて死んでいる。

 脱出。

  

  

 アルサ・ミエルは、上層部の弱みに付けこんでパスワードを聞くと、

 端末から進入してデーターを改ざん。

 自然に監視の空白地帯を作ることを得意とした。

 当然、輸送艦を追撃するはずの警備艦隊は補給中であったり、

 整備中であったり。

 囮の情報に誘われて、遠くに行っていたり・・・・・

 イスカンダルの輸送艦は、白色彗星と合流しようとワープを繰り返す。

 そして、追撃してきたラートゥルの警備巡洋艦の砲撃。

 損傷を受けたイスカンダル輸送艦は、白色彗星に向かう直前、

 ワープで宇宙の墓場、サルガッソー宙域へと進入してしまう。

 様子を見ていたアルサ・ミエルは、ガッツポーズ。計算通りと、ほくそえむ。

 最初からロス・メックリンガーの目の前で、

 ナノマシン融合人種の捕虜をイスカンダルの輸送艦ごと。

 宇宙の墓場サルガッソーに落とすつもりだったのだ。

  

  

 白色彗星ラグナロクが停止する

  

  

 水雷母艦サクラ

 「・・・あら♪ 止まったわ」

 「ナノマシン融合人種を解放するための反乱ですから、見捨てると士気に関わりますからね」

 「ムフッ♪ どうするかしら」

 「波動エンジンは、サルガッソーからの脱出が困難です」

 「内燃型のハイパーディラックエンジンなら容易です」

 「なのよね〜」

 アルサ・ミエル にやにや

 「・・・・・・・・」 ガードベルト

 「なに?」

 「い、いえ、なにも・・・」

 まっとうな海賊もショックを受ける事がある。

 アルサ・ミエルは、両親から疎まれ、育っただけあって、

 かわいさと年齢を裏切る程度、極悪な性格だった。

 「この前。捕獲した旧アトラス帝国時代の戦艦。使わなくても大丈夫ですか?」

 「邪魔よ。あんな、デカ物」

 白色彗星から出撃した艦隊が宇宙の墓場、サルガッソーへと侵入していく。

 そして、輸送艦がサルガッソーから救出されると。

 ラグナロク要塞へと入っていく。

 アルサ・ミエルは、ニヤリと微笑む。

 「・・・アルサ・ミエル!!」

 「チタームの警備巡洋艦です」

 「げっ!」

 宇宙空間で追撃戦が始まる

 チターム警備巡洋艦 Sヤード

 「よ〜し♪ これでアルサ・ミエルは終わりだ。追い詰めろ!」

 「転移点が伸びていきます」

 「封鎖しろ」

 「メグレ局長。こ、この宙域は・・・・」

  

  

 臨戦態勢のアマテラス。

 「どうして、ラグナロク要塞は停止している?」

 「どうやら、仲間の船をサルガッソー宙域から救出しているようです」

 「ラグナロクの要求は、まだか?」

 「無線封鎖中の模様です」

 「戦うつもりだろうか?」

 「おそらく」

 「コアチタンが目的なのか。それともアマテラスか」

 「確かにアマテラスは、深宇宙であっても生命維持に必要な空間とエネルギーがある」

 「しかし、それは、白色彗星のラグナロク要塞も同じはずだ」

 「空間としては、アマテラスの方が大きいですから」

 「だが、ラグナロクは外郭を装甲化している上に強力なバリアまであるんだぞ」

 「アマテラスは、重力防壁だけしかない」

 「確かにエネルギーを貯蔵するのにこのアマテラスは都合がいいかもしれませんね」

 「「・・・・・・」」

 アマテラス(直径1500km)を主星にラグナロク要塞(直径20km)が衛星として回るのは、ありかもしれない。

  

  

 アマテラス展望ラウンジ

 モウブは、コーヒーを片手にくつろいでいた。

 向かってくる宇宙要塞をぼんやりと見詰める。

 芹菜少尉は、近くで、不安そうにしている。

 自分という存在がアマテラスにいることを知る者は少ない。

 アマテラスの内部にスパイを潜入させている、いくつかのグループだけだ。

 アマテラスを攻撃しようとしている勢力は、自分が、ここにいることを知らないでいる。

 どうしたものか、宇宙戦争など止めようと思えば止めることも。

 その気になれば銀河全域を力任せに支配することも難しくない。

 からめ手という方法もある。

 全宇宙の統治者を支配下に置くだけでも十分なのだ。

 しかし、それでは、好奇心が殺がれる。

  

  

 ラグナロク要塞(直径20km)が動き出す。

 そして出撃する。

 戦艦14隻、空母22隻(戦闘機1000機、攻撃機1200機)、

 ミサイル艦32隻、駆逐艦85隻、潜宙艦28隻。

 純粋な戦力とすれば、ラグナロク要塞が圧倒的だった。

 対する。地球側

  

 
地球連邦第18機動部隊 + ヤマト

地球連邦

ガルマンガミラス帝国

白色彗星帝国

暗黒星雲帝国

ボラー連邦

ディンギル

ヤマト

1

中型空母

2

ゴルバ

1

大型戦艦

1

ディンギル戦艦

1

大型巡洋艦

2

戦艦

1

中型戦艦

1

ベガ型巡洋艦

12

中型巡洋艦

2

バルコム

航空戦艦

2

高速空母

1

巡洋艦

5

巡洋艦

3

デストロイヤー

12

駆逐艦

4

護衛艦

5

駆逐艦

4

駆逐艦

4
機動艦 40

コスモドラゴン

36

コスモタイガーX

36

コスモタイガーX

140

コスモドラゴン

200

コスモタイガーX

80

 をアマテラスを守るように出撃させる。

 いかにも寄せ集め。

 そして、互いの転移戦が始まろうとした時。

 両艦隊の中央域に忽然とディンギル水雷母艦サクラが転移する。

 サクラから3D投影されたアルサ・ミエルが宇宙空間に出現する。

   

種代みとき画

 「わたしは、アルサ・ミエル・・・」

 「ロス・メックリンガー元帥。降伏を勧告します」

 「「「「・・・・・・・・・」」」」

 小物の海賊が、いくつかの勢力が見守っていた中規模戦争にしゃしゃり出た。

 それが、よりにもよって降伏を勧告。

 興醒めの呻き声が聞こえてきそうだった。

 ロス・メックリンガー元帥は、無礼な海賊船を破壊する気になる。

 と、その前に暇つぶし。

 「・・・・あのバカ娘の転移を妨害しろ」

 「了解です」

 「3Dにわたしの投影を出せ」

 ラグナロク要塞(直径20km)の前に3Dが投影される。

 「海賊風情が出る幕ではない」

 「しかし、戦いの合図に撃沈してやろう、言い残す事はないか小娘」

  

  

 チターム警備巡洋艦 Sヤード

 「メグレ局長・・・」

 「ん、ぐっ くそぉ〜 あの・・・女狐め・・・なんという、場所に転移しやがる」

  

  

 アマテラス

 ゴルバ型要塞フソウ 古代提督

 ガルマン・ガミラス大型巡洋艦シオヒガリ 藤堂提督

 ゴルバ型要塞と白色彗星型要塞。

 古代提督と藤堂提督は、同じ要塞でもまったく格が違うことに焦っている。

 そして、目の前に起きたことが信じられず、ぼんやりと見詰める。

 「どういうつもりだ。あの海賊娘。死ぬつもりか?」 古代提督

 『馬鹿な娘だ・・・』 藤堂

 「まさか、アマテラスの転移までの時間を稼いでいるのではあるまい」

 『あと20時間以上必要です』

 「・・・無理だな」

   

 ラグナロク要塞とディンギル水雷母艦“サクラ”の中間空域。

 二人の巨大な投影が対峙する。

 「ロス・メックリンガー元帥」

 「・・・・・」

 「あなたは、自分がナノマシン融合進化人種だと発覚することを恐れていました」

 「しかし、福音が、もたらされました」

 「長っ鼻のロマ・セイラン博士がミュータントを正常に戻す可能性を見出したのです」

 「ロス・メックリンガー元帥」

 「あなたは長っ鼻のロマ・セイラン博士を殺害しましたね」

 ・・なっ・・・

 「ミュータント正常化の技を独占することで自らの権力を高め」

 「南銀河全てのミュータントを支配下に置こうとした」

 「反対した。ロマ・セイラン博士を殺害」

 「研究の成果を奪って、南銀河の不遇なミュータント全ての利益を損なった」

 「・・・・・・」

 「あなたは、ロマ・セイラン博士の研究の成果である」

 「地球人類の素因を求めるためアマテラスまできたのです」

 「ロマ・セイラン博士から直接聞いたわたしが証人です」

 「彼は、いくつかのミュータントの不遇を解決する術を知っていました」

 「・・・・・・・・」

 ロス・メックリンガー元帥の顔色が変わっていく

 「は、破壊しろ!!」

 ・・・・・・・

 「な、何をしている。あの娘の言うことなど。でたらめだ」

 「わたしは、ロマ・セイラン博士の遺志を継いだのだ!!」

 「・・・本当に?」

 「・・・・・」

 「ロス・メックリンガー元帥」

 「あなたは、一度でも公式の場で “ロマ・セイラン博士の遺志を継いだ” と言った事がありますか?」

 「な、何をしている! あの小娘の船を撃て!!」

 「ロス・メックリンガー元帥」

 「あなたは、ロマ・セイラン博士が亡くなる直前、どこにいました?」

 「は、早く撃て! 何をしている! 早く撃たんか!」

 「ここに証拠があります」

 「・・・・・・・・・・・」

 3Dにロマ・セイラン博士がロス・メックリンガー元帥の自宅に入る映像が流される。

 「これは、2km先の官庁ビルの保安カメラです」

 「拡大するとロス・メックリンガー元帥の家が映されます」

 そして、早送り。

 ロス・メックリンガー元帥が遺体らしき物をアンドロイドに運ばせ、

 家を出て行く光景が映された。

 「・・・ね、捏造だ。こんな映像は、捏造だ!」

 「ロス・メックリンガー元帥。あなたは、ミュータントの希望ではありません」

 「南銀河の不遇なミュータントを全て裏切ったのです」

 「う、撃て!! 何をしている。撃たんか!!!!!」

 「ロス・メックリンガー。自らの保身のためロマ・セイラン博士を殺害・・・」

 「全てのミュータントを裏切り」

 「自らの支配欲を達成させるため全てのミュータントを騙して結集させ・・・」

 「今度は、南銀河の支配者になるつもりですか?」

 「「「「・・・・・・・・・・」」」」

 「・・・・ふ ・・・ふ ・・・・・ だ、第16番砲塔。第21番砲塔。ディンギル水雷母艦を撃沈しろ!」

 アンドロイド兵だけの砲塔。

 戦艦クラスの主砲に狙われれば、まともな装甲を持たない水雷母艦サクラに助かる術はない。

 しかし、主砲弾が命中する直前。水雷母艦サクラが転移する。

 強大なラグナロク要塞の転移点によって、押さえ込まれているはずのサクラが転移。

 「「「「「・・・・」」」」」 呆然とする。

 

 しかし、水雷母艦が転移した後も転移通信塔が残され、

 アルサ・ミエルの映像が残っていた。

 「ロス・メックリンガー。あなたがロマ・セイラン博士を殺害し」

 「奪ったアトラス人種回復法は、アトラス人種全て財産です。引渡しを求めます」

 「そして、降伏も・・・」

 「ば、バカな、確かにあそこに存在したはず」

 「確かにあそこに水雷母艦が存在したはずなのだ・・・」

  

  

 チターム警備巡洋艦 Sヤード

 「局長・・・」

 「待機だ・・」

 “サクラ” は、巡洋艦 Sヤードに近い宇宙空間に転移アウトしていた。

 既に一国の警備艦が手を出して良い状況ではなくなっている。

   

  

 宇宙戦艦ヤマト 島艦長

 「どういうことだ。なぜ、サクラは、転移できたんだ」 島艦長

 「島艦長。主砲発射と同時にわずかな時間ですが転移点が消失したようです」

 「水雷母艦サクラは、その瞬間に転移した模様です」

 「・・・どうやら、ラグナロク要塞内にアルサ・ミエルの内通者が紛れ込んでいるようだな」

  

  

 『こちら、ラグナロク第1機動部隊アルト・モートン提督だ』

 『直ちにロス・メックリンガー元帥を捕縛せよ』

 ラグナロク第1機動部隊が主砲をラグナロク要塞へと向ける。

 そして、ラグナロク司令塔ではロス・メックリンガー元帥が捕縛される。

 『・・・アルサ・ミエル。君と少し、話し合わなければならないようだな』

 「そうのようね。アルト・モートン提督。地球人に証人になってもらいましょう」

 『・・・了解した』

 そして、水雷母艦サクラが、元の場所に転移。

 ラグナロク艦隊の入港に続き。

 水雷母艦サクラ。宇宙戦艦ヤマトがラグナロク要塞に向かっていく。

  さらば〜 地球よ〜 旅だ〜つ 船は〜 宇宙〜 戦艦〜 ヤ〜 マ〜 ト〜

  

宇宙戦艦ヤマト 『南銀河物語』 第一部 完

     

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 とりあえず。

 宇宙戦艦ヤマト『南銀河物語』第一部 完です。

 その後、どうなって行ったか。

 気が向いたら書きます。

 

 

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第12話 『地球へ・・・』

第13話 『ライジングウェー』
 第21話 『女海賊アルサ・ミエル』
登場人物 恒星間国家群 独立恒星系群 銀河勢力図