2001年2月下旬の日常

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2001年2月21日(水)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010221~.htm#Day21

 特にすることもないのでとっとと帰宅してしまった。そして地道に作業を続けようと思う……が帰宅するとだらけてしまうのだな。取り敢えず退路を塞ぐために日記だけ先に書いてしまう。

 本日のお買い物
1,Miles Davis『Milestones』(SME Records・CD)
2,平井 堅『Miracles』(DefSTAR RECORDS・CD)

 二日連続で買ってしまったのは、昨日の二枚ではどうにも不完全燃焼だったからだ。本当に『If I Were A Bell』と『Oleo』の二曲、トランペットのマイクが死んじゃってるし。ライブ盤は昨日二枚も買って微妙な出来だったし(演奏そのものの出来は別)、今回のMaster Soundラインナップではスタジオ音源は二枚限りで一方は入手済みの『Round About Midnight』とくる。必然的に1を選ぶしかなかったわけだ。それまでのビ・バップ→クールからモード手法への方向転換を示す記念碑的作品であり、『Kind of Blue』に至る実験の端緒でもある作品。因みにこのビ・バップ→ハードバップ→クール路線とモード手法の違いは、知識がないと「あ、なんか違うような」程度で終わるが、きちんと調べてみるとかなりの革命だったのだと理解できる。だがここで違いについて説明するのは面倒臭いので省こう……いや、難しいのよ説明が。
 2は、「そのうち買っておこうかなー」と思いつつ思っていただけのものになるところだったが、レコード会社の特設ページで収録曲に関する情報を見て購入を決意した。1・2曲目は兎も角、問題はその二曲のリミックス版。表題曲は、今一部で評判の高いフリューゲルホーン奏者にしてジャズ・ヴォーカリストのTOKUを招いてのジャズヴァージョン、2曲目『TAG OF WAR』はクラブ系プロデューサー三名による変則ジャズユニット・United Future Organizationによるリミックス。要するにあからさまに私好みな様式のボーナストラックとなっていたのである。結論から言うと……UFOのリミックスは彼らの悪癖である冗長さが出てしまっている(それさえ除けばクールでいいのだけど)のだが、TOKU参加による『Miracles』は平井堅音楽の延長上にあって無理なくジャズテイストを表現しておりなかなか秀逸。なお、TOKUのヴォーカルを聴いてみたいという方は、こちらでご確認ください(後付けでこの日記を御覧になっている場合、この特設ページ自体消えているか、試聴データが消されている場合があることを御了承下さい)。私自身、未だに彼のアルバムは購入しておりませんが、そのうち入手するつもりです、『Fly Me To The Moon』だけのためにでも。


2001年2月22日(木)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010221~.htm#Day22

 猫の日。

 某都立校が名門に返り咲くために独自の試験問題による入試を実施した、という報道があった。一時期は百数十名を東大に送り込んでいたのが、昨年度は僅か6人にまで減少したことを憂えて、優秀な生徒の獲得に乗り出した、ということらしいが。ツッコミどころが多すぎていちいちつつくのも面倒臭くなるが、何にしてもその程度のことで再び「名門校」と呼ばれるようになれると思いこんでいるような教師や経営陣がいること自体が凋落の証明ではないのか。今回の入試に合格した方には、そのことのみを矜持に是非学校に依存することなく己の目指すところを定めていただきたい。……はあ。兎に角、この手の問題は学校なんかどうでも良くて、通っている生徒の方が気の毒に思えて仕方ないのだ。

 似たような話題をもう一つ。この時期大手予備校・学習塾のCMがぼつぼつとTVで見られるようになるのだが、その殆どがここに通ったら余計馬鹿になりそうと思わせる内容なのは如何なものか。特に正体不明の踊りを披露しているアレは、見ているだけで脳味噌が溶解していくような心地がする。無論CMと実際の授業は別物なんだろうけど。というか、アレに本気で誘われてくるようなのは端から授業料しか当てにされていないのかも知れないが。

 ……枠線がないと言うだけで人を職場に呼び戻すなばかー。自分で引けー。……いいけどね、追加料金取れるから。

 本日のお買い物
1,長坂れむ/早見裕司・監修『ルームメイトM(2) 井上涼子 17才 夏』(メディアワークス・電撃G's文庫)
2,『NOVEL21 少女の時間 text. RED』(徳間書店・デュアル文庫)
3,永野のりこ『STAND☆BYみ〜ちぇ!!(2)』(講談社マガジンZKC)
4,芦奈野ひとし『ヨコハマ買い出し紀行(8)』(講談社アフタヌーンKC)
5,浅野りん『PON! とキマイラ(6)』(ENIX・GANGAN COMICS)
6,ビル・S・バリンジャー『赤毛の男の妻』(東京創元社・創元推理文庫)
7,『To Heart 4コママンガ劇場(6)』(ENIX)
8,六道神士『エクセル・サーガ(7)』(少年画報社・ヤングキングコミックス)

 買った順序通りのため一部リンクが重複してます御了承下さいてゆーかー枠線引くためだけに呼び戻すなよなちくしょー。

 市川憂人氏に合掌。

Congratulation
Pat Metheny “(Go) Get It”
the 43th GRAMMY awards
Category 43 - Best Jazz Instrumental Solo
Winning!!!!

ついでに
Congratulation
喜多郎 “Thinking of You”
the 43th GRAMMY awards
Category 40 - Best New Age Album
Winning!!!!

 ってついでか。メセニーの“(Go) Get It”は一昨年末発売の『Trio 99→00』収録。とうとうトリオでここまでやってしまったか。


2001年2月23日(金)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010221~.htm#Day23

 もどかしくてもどかしくてもどかしくて仕方ないのです。どうやら、他人の評価を気にしすぎたり創作時間を徒に制限してしまっていたのが自分にとって拙かったらしい、と感じ始めたので、本格的に意識のベクトルを創作の方に向けようと思います。投稿することはあまり考えないで。ともあれ、そんなんで日記以外の部分は今後いよいよ更新頻度が低くなると思いますが御了承下さい。

 その前に、PCの中身を一度綺麗にした方がいいのかも知れん。一部のサイトが正常に見えません。困った。

 本日のお買い物
1,『flutter of birds 〜鳥達の羽ばたき〜』(Silky's・Windows対応ゲーム・18禁)
2,ミステリー文学資料館・編『幻の探偵雑誌(5) 「探偵文藝」傑作選』(光文社文庫)
3,田中芳樹『白い迷宮』(講談社ノベルス)
4,梅村 崇『小説ヴァルキリープロファイル(下) アスガルド諍乱』(ENIX・GAME NOVELS)
5,加納朋子『掌の中の小鳥』
6,多岐川 恭『氷柱』(以上、東京創元社・創元推理文庫)

 結局また大きいお店に行くしかなかった4である……
 最近購入数も減ってきたゲーム類、『誰彼』以来となる(『誰彼』は……冒頭でやる気を殺がれてしまったので、ねー……あのチップアニメーションは、ちょっと……)購入。正直に言って題名が良くない。竹井直樹の絵でなかったら多分避けていたと思う。
 で、肝心のゲーム内容だが……何だか、ノウハウを理解していない人が作ったような雰囲気があっていまいち。ニュアンスが『同級生』シリーズに似通っているのは仕方ないとして、設定可能な項目が殆どない、ゲームディスクがオートランに対応していない(インストールディスクだけは対応……)、CGの彩色がいまいち、そしてセーブが一日の終わりしかできない(これは一日の長さが短ければ問題にならないんだが)などなど、冒頭だけでかなり多くの粗が見えてしまって盛り下がる。困ったもんだ。


2001年2月24日(土)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010221~.htm#Day24

 本日のお買い物――多いです。
1,C・G・ユング『心理学と錬金術 I・II』(人文書院)
2,津原やすみ『星からきたボーイフレンド』
3, 〃 『地球に落ちてきたイトコ』
4, 〃 『ボクの理科室へおいで』
5, 〃 『夢の中のダンス』
6, 〃 『パーフェクト・キッス』
7, 〃 『恋のペーパーチェイス』
8, 〃 『おぼつき海岸の流れ星伝説』
9, 〃 『初恋のリフレイン』
10, 〃 『ふたりと美少年とエトセトラ』
11, 〃 『五月物語』
12, 〃 『悲しみがいっぱい』
13, 〃 『アイドル誘拐プラン(上)(下)』
14, 〃 『恋愛国の恋愛姫』
15, 〃 『素顔にKISSして』
16, 〃 『ポケットに星をつめて』
17, 〃 『天使の見つけ方 教えて』
18, 〃 『うふふ・ラピナス探偵団』(以上、講談社・講談社X文庫 TEEN'S HEART)
19, 〃 『ロマンスの花束』(講談社・講談社X文庫 white heart)
20, 〃 『月の庭園 -英華-』(桜桃書房・ECLIPSE NOVEL)

 ははははは。1はbk1より、今後色々とネタを拾うつもりで思い切って購入。二冊で6720円。
 以下、20までは全て本日お会いした内田竜宮丞さんとU村さんに探していただいた、津原やすみ(現・泰水)氏の少女小説時代の著作。2から16までが「あたしのエイリアン」シリーズ。折角なので続けて一気に読みたいところだが……いつになるやら。因みにこれでもまだ抜けがあったりする。『身勝手なヒロイン』(9と10の間)、『五月日記』(11と12の間)、『抱きしめてエンジェル』(14と15の間)、『ユニコーンがいた夏』、『ふたりだけのウェディング』、『エトランゼに花束』(16以降)の六冊。シリーズ以外でもまだ捕獲できなかったものが残っているようなので、流石にここからは自分で探さなければなるまい。しかし、終盤が殆ど欠けているのがちょっと痛い(一応16以降の四作はEXなのだが、『エトランゼに花束』が本編を含む全体のラストを兼ねているようなので)。

 というわけで、内田さん・U村さん・ちゃっきいさんのお三方が東京に見えたので、キバヤシさん共々私の地元にお呼びして秘密会議等々。近所にある紅茶とカレーの店で食事を採りそのまま二時間近く居着いて骨子を固め、その後雨露を凌げて騒げる場所、というテーマでカラオケボックスにでも行こうという展開になったが、私のミスによって雨の中を凡そ三キロ近く迂回する羽目となった。道は解っているのだがその中間にカラオケボックスという都会的なものが存在しなかったのがネック。
 結果的に昨年末ドタキャンの前科がある内田さんをそれとは気付かないうちにいたぶっていた(で、それに三方を巻き込んでしまった)格好となったがそれも良し。更に追い打ちをかけると、駅の反対側出口にあるロータリーを越えたところに一軒カラオケボックスが存在したことを帰宅後漸く思い出したのであった……御免なさい御免なさい御免なさい。玄関に着いた途端左脚がこむら返りを起こすという形で罰は受けたので勘弁してください。運動不足と古傷だ。

 で、明日も銀座で、こちらは昨年末とほぼ同じメンバーによるリベンジを行うのであった。

 息抜きがてら、昨晩から『flutter of birds 〜鳥達の羽ばたき〜』(Silky's・Windows対応ゲーム・18禁)を遊ぶ。システムはあちこち戴けないが、シナリオはそれ程悪くない。穿った味方をすれば単なる理論武装に過ぎないのだが一応物語の設定に医学的な裏付けらしきものを施しているし、一癖二癖あるキャラクターやその設定もなかなか魅せてくれる。ただ、全般として「扱いやすい同級生シリーズ」というシステムに過ぎず、ならばもう少し洗練されたインターフェイス及びシステムを用意してくれなかったものかと思う。昨日は非難した彩色は見慣れてくるとそれなりに味わいを感じるものの、それだけに原画取り込みの際の粗さや線の処理のいい加減さが目について仕方がない。
 悪い作品ではない。が、昔の名作群の成功に倣っただけという印象。それ故の安心感が、ひとまず評価できる点と言えるだろう。


2001年2月25日(日)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010221~.htm#Day25

 昨日に引き続き外出。本日はゆきりんのHP『LIVIN' IN A PARADISE』の「楽園的掲示板」メンバーによる同サイト一周年記念オフ会、という名目の元、昨年11月末頃に行われたオフ会で主賓ながら土壇場で出てこられなかった内田竜宮丞氏の処刑オフである。
 集合は午後二時四十五分頃、銀座、旭屋書店の前……が、自転車で向かった私は途中で道を変えてしまったために場所が解らなくなり15分ほど遅刻する。内田さん始め他四名が既に着いていた――が、肝心のゆきりんが不在。連絡をつけ、現状のメンバーだけでひとまず店へ。イタリアンという不得手なジャンルをメニューからの直感だけで注文する。ぱんえもん@グルメ番長の推薦だけあって美味。サラダやパスタは店員がその場でチーズを削り落としてくれるのだが、「気の済むまで」という指定をして徹底的にかけて貰ったりした(当然だが殆どチーズの味であった)。因みにゆきりんが着いたのは四時半頃であった……あまりに間があったため料理を注文し続けるのも躊躇われ、その隙にビール・ワイン類をこれまでになく流し込んでしまったため、正確なところは記憶していない。
 六時頃にいきなりやってきた一名を加えてカラオケボックスに河岸を変える。以後二時間に延長一時間を、若干古め・マイナー気味な選曲で歌いまくる。そうして地下鉄銀座線駅前で散会。過ごした酒の所為か響く頭を宥めながら帰宅したのであった。二日連続の無茶のため気力の残量ゼロ。

 『flutter of birds 〜鳥達の羽ばたき〜』(Silky's・Windows対応ゲーム・18禁)一名ハッピーエンドでクリア、二名をバッドエンドでクリア。シナリオはそこそこの出来だが、マルチエンディングのゲームとして見ると、展開によって登場人物の症状が変化しているとしか思えないのはマイナス。また、バッドにしてもハッピーにしても人死にを便利使いし過ぎているのが個人的には戴けない、と。キャラクターの魅力は認めたいので、一応全キャラ攻略を考えてみることにはしたが、総評として高い点はつけられません、やっぱり。……最近そんなんばっかしだが。


2001年2月26日(月)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010221~.htm#Day26

 土曜日に読み終えた一冊分を報告し損ねておりました。神坂 一『トラブルシューター シェリフスターズMS mission 02』(角川スニーカー文庫)読了。ちょっと筋がわたわたしており、作者が書き悩んでいるのが見えてしまったのが辛かった。ま、こんなこともあるだろう、と。

 二日連続で無茶をやらかしたため流石に今日はちとしんどかった。作業も控え目に、楽な読書などを試みる。で、早速津原やすみ『星からきたボーイフレンド』(講談社X文庫・teen's heart)読了。成る程ティーンズ・ハートだ。筋運びや世界観に現在の津原泰水氏の雛形がきちんと見られるのが、少女小説引退以降の津原作品しか知らぬ身には興味深い。凝り性には心理的変遷が描き込まれていないのが不満だったが。早速続編『地球に落ちてきたイトコ』にも手をつけてみる……うああ、欠落している巻を早く集めておかねば。

 本日のお買い物
1,柴田よしき『消えた密室の殺人 猫探偵正太郎の上京』(角川文庫)
2,須藤真澄『ゆずのどんぐり童話』
3,桜玉吉『幽玄漫玉日記(4)』
4,竹本 泉『てきぱきワーキン・ラブ(6)』(以上・enterbrain・BEAM COMIX)
5,『To Heart コミックアンソロジーVol.9』(スタジオDNA・DNAメディアコミックス)
6,坂田靖子『坂田靖子セレクション第8巻 伊平次とわらわ(2)』(潮漫画文庫)

 1は章題に嬉しくなってしまう。第一章から順に仁木悦子『猫は知っていた』、コナン・ドイル『赤髭同盟』、レイモンド・チャンドラー『長いお別れ』、エラリー・クイーン『神の灯』、横溝正史『悪魔の手毬唄』、アガサ・クリスティー『そして誰もいなくなった』、森村誠一『人間の証明』、森 博嗣『すべてがFになる』をもじっているのである(ある程度浸かったミステリマニアならすぐに解る洒落だが、それすらネタバレして欲しくないと言う向きのために一応伏せ字。本編には絡んでいない……と思う)。ああああ早く読みたいのに読みたいのに。
 4は竹本 泉最長連載の記念すべき完結……が、いつものように(雑誌の休刊で唐突に終わってしまったように)みょーに曖昧なところで終わってしまっているのがらしいというかなんというか。というわけで早速チェックだえんじさん


2001年2月27日(火)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010221~.htm#Day27

 なあなんでこんな忙しいときに猿モードに切り替わっちゃうのよ私。『flutter of birds 〜鳥達の羽ばたき〜』(Silky's・Windows対応ゲーム・18禁)継続中、現在6キャラのハッピーエンドを達成、残りふたり。但し、残りふたりのハッピーエンドを発見した、という報告を私は未だに見つけていない。一応問題のふたりの結末もひとつ見ているのだが、どちらも悲劇的な結末で(ああいうのも有りだという意見もあろうが)かつおまけモードのCG閲覧機能や「アルバムモード」の状態からすれば間違いなくハッピーエンドがある筈なのだが、どうしても発見できない。で、他のキャラの未発見CGを回収しつつ、調査している途中なのだが……果たして見つかるのかどうか怪しく思われてきた。フラグ構成がシビアすぎるのとその後の展開の伏線が見えづらいのがこのゲーム攻略の上でのネックでありまた作品の抱える欠点でもあったが、どうやらある程度のキャラクターを攻略すると余計にその辺が厳しくなっている模様である。飽きさせないための配慮なのだろうが、幾ら遊んでもハッピーエンドが見つからないヒロインふたりのシナリオはちょっと異常。そもそも(以下ネタバレのため→←の間背景色)→他のキャラクターのシナリオを攻略しているときは健康体になるか何事もなく過ごしているのに、いざ攻略対象にすると病状が深刻になる、という←シナリオ様式自体がかなり変であり、そうするからにはちゃんとハッピーエンド(→ヒロインが生還するエンディング←)を、発生する条件がちゃんと見えるような形で付け加えてくれないと、こと→人の死を利用して感動させようとする物語に辛い←私のような評価の仕方をする人間には納得がいかない訳だ(因みに攻略済みのキャラの1人はこの条件をきちんと満たしている。故にお気に入りキャラだったりして)。そんなわけで、シナリオ自体は悪くないと思いつつどうも細部の配慮の悪さで損をしている、という評価はいよいよ確実なものとなりつつあるのであった。
 これで、ヒロインふたりのハッピーエンドが見られないのがただのバグだったりしたら……どうする? 尤も、この蓋然性の感じられない難しさ自体が既にバグとも言えるのだけど。

 本日のお買い物
1,佐々木倫子『Heaven?(2)』(小学館・BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)
2,夢来鳥ねむ『HAUNTEDじゃんくしょん(12)』(メディアワークス・電撃コミックス)

 伊賀観青年は『動物のお医者さん』のハムテルに微妙に似ていると思う。キャラクターの設定や境遇が。
 2は途中から始まったシリアスモードがどうも腑に落ちぬままここまで来てしまったが、突如「回想モード」にて初期のコミカルな雰囲気を一瞬取り戻してちょっと安心。無理に他の作品とリンクさせたりシリアスに解決しようとせず、吹っ切ってコメディにしてしまった方が良かったと思うのだが。まだお話全体は終わっておらず完結まで付き合う意志はあるが(もともとこの作風は好きだったのだし)、この救いのないエピソードが終わったら暫くはコメディ路線の「ホーンテッド」を描いてくれないものだろうかとひたすら願う。


2001年2月28日(水)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010221~.htm#Day28

 『flutter of birds 〜鳥達の羽ばたき〜』(Silky's・Windows対応ゲーム・18禁)コンプリート。疲れた。本当に疲れた。結局最後の1人は攻略サイトの情報を待って終わらせました……一応、ラスト近辺のシナリオを見ると何故こうも選択肢にシビアに縛られていたのか理解は出来るのだが、徒に厳しいだけだったという印象は拭えない。昨日伏せ字で指摘した、分岐の中での整合性の破綻はやはり見出されており、ゲームであるということを考えてもあまり納得は出来ないのだ。ただ、ここに辿り着いたプレイヤーの大半はバッドエンド(これはあくまで状況を差した表現で、シナリオそのものは悪くありません……私の評価基準からするとマイナスはあるんですが、昨日記したとおり)を見ており、それを踏まえるとかなり胸に迫る結末ではある。にしても、だからこそ、条件付けは分かり易くした方が作品のためだったように思うのだが。

 本日のお買い物
1,大倉らいた坂物語り 〜キミと吹かれた秋色の風』(角川書店・角川スニーカー文庫)
2,那州雪絵『暁に哭く、風に鳴くコラール』(新書館・ディアプラスコミックス)

 ああ、知らない間に公式ホームページがオープンしていた1。そういう企画を立てるならやはり最初の単行本が出ると同時に始めておけば効果的だったと思うのに、ねえ。
 2は『ここはグリーンウッド』などの那州雪絵新刊。いつの間にかこっちのジャンルにいたか。表題作は双方共に男性である必然性は感じられるのでそれだけでも良し。冒頭のは……うん、まあ、そんなもんね。


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