🧴 小児皮膚科・スキンケア

子どもの肌はなぜ荒れやすい?
親が知っておきたいスキンケアの基本

📅 2026-05-21 🩺 院長 矢田篤司 監修 📖 約5分で読める
子どもの肌荒れ スキンケア 保湿 小児科 皮膚科 名古屋

「毎日お風呂に入れているのに、なんで肌が荒れるんだろう」「どのクリームを選べばよいか分からない」──お子さんの肌のことで、こんな疑問を持ったことはありませんか。

大人と比べて敏感に見える子どもの肌には、それなりの理由があります。まずその理由を知ることが、正しいスキンケアへの第一歩です。この記事では、日々のケアのコツと、受診のタイミングについてていねいに解説します。

① 子どもの肌が荒れやすい理由

子どもの肌(特に乳幼児)は、大人と比べて皮膚が薄く、皮脂や天然保湿因子の分泌が少ないという特徴があります。そのため、外部の刺激や乾燥の影響を受けやすい状態です。

大人との主な違い

  • 皮膚の厚さが大人の約半分程度といわれている
  • 皮脂の分泌量が少なく、乾燥しやすい(特に生後数ヶ月以降)
  • 汗腺の密度が高く、汗をかきやすい
  • バリア機能が発達途上で、外部刺激に弱い

ℹ️ 「赤ちゃんの肌はツルツル」は生後しばらくの間

生直後の赤ちゃんの肌は胎脂に守られていますが、生後数週間を過ぎると皮脂分泌が落ち着き、乾燥しやすくなります。生後2〜3ヶ月ごろから乳児脂漏性皮膚炎が出やすくなることもありますが、多くは適切なスキンケアで落ち着いてきます。症状が気になる場合は医師にご相談ください。

② 毎日のスキンケア基本3ステップ

子どものスキンケアは難しく考えず、「洗う・うるおわせる・守る」の3ステップを意識してみてください。

ステップ1:やさしく洗う

低刺激・無香料の赤ちゃん用石けんやシャンプーをよく泡立て、手で包むようにやさしく洗います。洗い残しや、逆にゴシゴシ洗いすぎないことが大切です。

ステップ2:水分を補う

入浴後はできるだけ早いタイミングで保湿剤を塗ります。肌が少し湿っている状態のうちに保湿することで、水分が逃げにくくなります。

ステップ3:油分で守る

保湿ローションの上からクリームや軟膏を重ねることで、外部の刺激や乾燥から肌を守ることができます。乾燥が強い部位(頬・腕・すね)は念入りに。

③ 保湿のタイミングと量

保湿のタイミングは入浴後5〜10分以内がひとつの目安です。入浴後に時間が経つほど肌の水分が失われやすくなります。

量は「たっぷりめに」が基本です。大人が手に塗るときよりも少し多めに使い、こすらずのばしていきます。1日1〜2回を目安に続けることが大切で、季節や肌の状態に応じて調整してください。

💡 保湿剤の種類の選び方(目安)

  • ローション:さらっとしていて広い範囲に塗りやすい。普通〜やや乾燥している肌向け
  • クリーム:保湿力が高く乾燥が強い部位に向く。顔や肘・膝にも
  • 軟膏(ワセリンなど):皮膚保護に適しているが、べたつきが気になる場合も

※肌の状態や年齢によって適切な製品は異なります。迷ったときは医師・薬剤師にご相談ください。

④ 洗い方の注意点

お風呂でのケアは「洗いすぎ」と「洗い残し」の両方に注意が必要です。

  • 石けんはよく泡立ててから使う(網やスポンジで泡立てると楽)
  • 泡を手でなでるように洗う。タオルやスポンジで強くこすらない
  • 首のしわ・脇の下・おむつ周辺など、折れ目部分は特に洗い残しが出やすい
  • お湯の温度は38〜40℃程度のぬるめに。熱すぎると肌の乾燥を招きやすい
  • 入浴後は柔らかいタオルで「押さえる」ように水分を吸い取る

⑤ 受診の目安

家庭でのスキンケアを続けても改善が見られない場合や、以下のような症状があるときは、皮膚科や小児科への受診をご検討ください。

🏥 こんな場合は受診をご検討ください

  • 保湿ケアを1〜2週間続けても改善が見られない
  • かゆみが強く、夜間に眠れないほどかいてしまう
  • 皮膚がじゅくじゅくしている・液体が出ている
  • 発疹が急に広がっている
  • 発熱などほかの症状を伴っている
  • 市販薬を使ったが効果が感じられない

「これくらいなら大丈夫かな」と思っても、気になる場合は早めにご相談いただくと安心です。症状によっては適切な処方薬やケアの指導をすることができます。

⑥ よくある質問

Q. 子どもの肌に大人用の保湿クリームを使っても大丈夫ですか?

子ども専用・低刺激処方のものをお選びいただくと安心です。大人用でも無香料・無着色のシンプルな処方であれば使用できる場合もありますが、パッチテストを行うか、皮膚科・小児科でご相談ください。

Q. お風呂でゴシゴシ洗ってしまっています。どうすればよいですか?

子どもの肌は薄く摩擦に弱いため、泡立てたボディーソープを手で優しくなでるように洗うのが基本です。タオルでの強い摩擦はバリア機能を傷つけることがありますので、押さえるように水分を拭き取ることをお勧めします。

Q. 肌荒れがなかなか治らない場合、いつ受診すればよいですか?

市販の保湿剤を1〜2週間使っても改善が見られない場合、かゆみで眠れない場合、じゅくじゅくと液体が出ている場合などは皮膚科・小児科への受診をお勧めします。症状によって適切な治療が異なりますので、自己判断での市販薬使用には注意が必要です。

⑦ まとめ

  • 子どもの肌は皮膚が薄く、大人よりバリア機能が低いため荒れやすい
  • スキンケアの基本は「やさしく洗う・うるおわせる・守る」の3ステップ
  • 保湿は入浴後できるだけ早く、たっぷり使うことが大切
  • 洗いすぎ・こすりすぎに注意し、ぬるめのお湯を使う
  • ケアを続けても改善しない場合や気になる症状があれば、早めに受診を

日々のスキンケアは、正しい方法を知るだけで大きく変わります。「どうしたらいいか分からない」というときは、一度ご相談にいらしてください。お子さんの肌の状態を一緒に確認し、適切なケアの方法をご案内します。

院長 矢田篤司

矢田 篤司

みなとファミリークリニック 院長

三重大学医学部卒。内科・小児科・皮膚科・リハビリ科を擁する地域密着型クリニックの院長。生活習慣病・予防医療・小児診療など幅広い分野で診療を行う。

お子さんの肌のことは
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