ユウナを追いかけた達一行は、マカラーニャ寺院に着くとそこで僧官とトラブルとなった。
リュックがアルベド族だという事で騒動になったのだ。
アーロンの機転で事なきをえた一行が寺院に入ると、中はユウナとシーモア老師の結婚を
祝う人々でが浮かれ騒いでいた。
「皆、心の底から喜んでるね。
2人の結婚はほんとにスピラの人にとっていいことなんだね」
は誰にいうにでもなくそう呟いた。
そしてシーモア老師と先に試練の間にユウナが行ってしまったと聞いて扉に向かう。
僧官の間から悲鳴があがり1人の女性が恐怖に震え助けを求めてきた。
「ジスカル様が・・・・・」
女性はそれだけ言うのがやっとで、気になった一行は僧官の間に入ってみる事にした。
そこにはユウナの荷物があり、近くにはが旅行公司で見たスフィアが落ちていた。
「あっこれ・・・・」
「?誰のか知ってるのか?」
はアーロン問いに頷くと
「雷平原の旅行公司でユウナさんが1人で見てたの。
なんでもジスカル様のメッセージが入ってるって言ってた」
「先代のグアドサラムの長ジスカル様の!?なんでそんな物をユウナが・・・・」
ワッカは驚きの声をあげる。
「私にも解らないよ。ただユウナさんとっても苦しそうだった」
の言葉を聞きながらアーロンはスフィアのスイッチを入れた。
*****
ジスカルのスフィアは仲間達に大きな衝撃を与えた。
彼は自分が息子であるシーモアに殺されるだろうという事。
シーモアがスピラを破滅に導こうとしているとジスカルは語っていた。
特にワッカの動揺は凄かったが、ユウナの事が心配な仲間達は試練の間に向かう事にした。
試練の間の奥に行くと祈り子の間に入ったユウナを待っていた。
身構えるティーダ達の耳に祈り子の間が開く音がしてユウナが出てきた。
「ユウナ」
ティーダはユウナに駆け寄った。
「ティーダ・・・・・」
ティーダはユウナをシーモアから庇う様にユウナの前に出て、シーモアに父親を殺したかと疑惑を突きつけた。
しかしシーモアは動じる様子も見せずユウナに自分の所に来るように促した。
しかしユウナは首を振った。
「手荒な真似はしたくなかったのですが・・・・」
シーモアはそう言うとユウナを手に入れるため攻撃してきた。
「ユウナは渡さない!!」
ティーダはそう叫ぶとシーモアに向かって剣を向け、それにキマリとアーロンが続いた。
「ワッカさん!私達も行きましょう」
「俺は・・・」
「ワッカさん!!ワッカさんはユウナさんのガードでしょ?
ガードの役目は召喚士を護る事!!そして今、ユウナさんは危険なんだよ?」
「おれは・・・おれは・・・・ちきしょーう!!」
ワッカは悩みながらもシーモアに攻撃した。
その一撃はシーモアに大きなダメージを与えた。
「くっやりますね。しかしこれはどうでしょうか・・・・」
シーモアはそう言うとアニマを召喚した。
「くっこんな奴倒せるのかよ・・・・」
ティーダはアニマを見上げて呟いた。
「ティーダ!皆!下がってください。召喚獣を召喚します」
ユウナはそう言うとシヴァを召喚した。
「アレがマカラーニャ寺院の祈り子様・・・・」
「そうよちゃん。氷の女王シヴァ。でもアニマは強いわ。
シヴァだけで倒せるかどうか・・・・」
そしてルールーがに言った通りアニマの力は強大でシヴァは劣勢に追い込まれた。
それは一瞬の出来事だった。
アニマの一撃で消えていったシヴァが幻光虫になりながらの許へ来たのだ。
「えっなに?」
は幻光虫に包まれてまるで何もない空間にいた。
「・・・・このままでは貴方達はアニマにやられてしまます。
ユウナはまだ私達を使いこなせない。
貴方が私達を召喚してあのものを倒すのです」
「でも・・・・」
「・・・・貴方はユウナを守りたいのでしょう?」
「当たり前だよ!!でも召喚なんてやった事ないのに無理だよ」
「大丈夫・・・・彼の言うとおりに・・・・」
「えっ!?」
の目の前にいたシヴァの祈り子は消えて変わりに立っていたのは
ジェクトのスフィアで見たブラスカだった。
*****
その頃、突然が幻光虫に包まれ、呆然としていた仲間達はを
助け出そうとを包んだ光に近づこうとした。
しかし突然光は動き出し、人型を作り出していった。
そしてその形が固まった時、そこにいたものは全員我が目を疑ったのだった。
「ブラスカ・・・・」
「お父さん!!」
アーロンとユウナの呼びかけにブラスカは小さく頷いた。
そして
「アーロンありがとう。約束を守ってくれて」
「・・・・・」
「ユウナ・・・・・」
「は・・・い」
「いい娘に育ってくれたな。
だが旅はまだ続く最後まで諦めずにやり遂げなさい」
「はい、解りました」
ブラスカはユウナの返事に頷くと、固まっているティーダを見つめた。
「ジェクトの息子ティーダ。娘を守ってくれてありがとう」
「は?は何処だ!!」
ブラスカはティーダの問い掛けに頷くと祈り子の間を指さした。
「えっ!?」
ティーダ達は驚きながらも祈り子の間をみた。
するとゆっくりと入り口が開きが出てきた。
「!!」
慌てて駆け寄ろうとするティーダだったが、
「お兄ちゃん来ないで!!」
「なっ どうして・・・・」
「今からシヴァを召喚するから。下がっていて!」
「召喚って・・・おい!?」
「ティーダ下がれ」
「アーロン!」
「なら大丈夫だ・・・・」
その言葉通りは、とても初めてとは思えない動作でシヴァを召喚した。
「う・・そだろ!」
ティーダはとても信じられなかった。
いやアーロンを抜かした仲間達全員がティーダと同じ思いでいた。
そして仲間達の驚きはのその召喚獣との連係でさらに大きくなる。
「凄いよったらあのアニマを倒しちゃうよ。ねっユウナ・・・・」
「ええリュック」
リュックの言葉に頷いたユウナはの召喚獣の扱い方を見て
何故か父ブラスカと似てると思った。
突然現れた父をチラッと見た時、リュックの歓声があがった。
「やった!!」
喜ぶリュックだったが、アニマが消えた後に回復したシーモアの姿を見て絶句した。
「なんで?どうしてよ〜?」
「リュック心配しないで」
「!?」
はキッとシーモアを睨みつけると
「ユウナさんを諦めてくれるなら、私は手を引くよ。どうするシーモア老師?」
「無理なお話ですね。ユウナ殿は私の目的に必要不可欠なのですよ」
「では私は貴方を倒す。それが私の存在する意味だから」
「意味ですか・・・・」
「そう、その為にあたしはスピラに帰ってきたの。
ユウナさん、たった一人のあたしのお姉さんを護る為に」
「えっ!?」
の言葉は仲間達に大きな衝撃を与えた。
ユウナは驚きブラスカを見た。
しかしブラスカは幻光虫の塊として崩れかけていた。
「お父さん・・・・」
「ユウナ、お前には苦労をかけるが、私にはもう何もしてやれない」
「たから私の代わりに彼女がお前を助けるから」
「ちゃんが?」
「そうだ『シン』を倒す為にと力を合わせなさい」
ブラスカはユウナにそう言うと最後にアーロンを見た。
「アーロンもう少しだけ、娘達を頼んだよ」
「ああ・・・・・」
その言葉に頷くと、彼は光の粒子となっての許に行き消えて行った。
「ふふ・・・・大召喚士の娘が2人いても私の目的を阻むことは出来ない」
「負け惜しみ言わないで・・・」
シーモアは不適な笑みを浮かべると雷魔法をに放った。
「!!手伝うぞ」
「私も!!」
ティーダとリュックがに駆け寄り、他の仲間もそのサポートに入った。
「くっ・・・・・小癪な真似を・・・」
いくらシーモアでも、連続魔法と物理攻撃の応酬で力尽き、膝をついた。
「うっ・・・・」
シーモアはそのまま崩れるように倒れ息を引き取った。
「ここにはいられない」
「えっ!?ルールー」
「シーモア老師を殺してしまったのよ。
ただではすまないわ。早くここを出ましょう」
ルールーの言葉に頷き出ようとした時だった。
シーモア老師の執事トワメルが現れてユウナ達を
反逆者と言い出した。
ユウナ達はジスカルのスフィアを見せて理解を得ようとしたが無駄だった。
トワメルはそのスフィアを壊してしまったのだ。
それはユウナ達の未来が閉ざされた事を意味していた。
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