アメリカ大統領選挙の仕組み しくみ
- 大統領選挙の有権者。選挙権と被選挙権
- 大統領選挙の投票日一般投票は2008年11月4日
- アメリカ大統領予備選挙と党員集会
- 民主党 全国党大会。特別代議員が焦点
アメリカ大統領選挙は4年に1度行われる。予備選挙では、オバマ候補とヒラリー候補の戦いが話題になっているが、本選挙は2008年11月4日に実施される。
グアムの党員集会
アメリカ領グアムは州ではない為、党員集会や予備選挙で一般代議員を選出する事ができるが、11月の大統領選挙での選挙権はない。6月1日に予備選挙が行われるプエルトリコも大統領選挙での選挙権はない。グアムの選出一般代議員は4人、特別代議員は5人である。
テキサス州の予備選挙はオバマ候補の勝ち
テキサス州の予備選挙での獲得代議員数では、ヒラリー候補が65、オバマ候補61で、ヒラリー候補の勝ちという報道がされているが、党員集会での獲得代議員数では38対29でオバマ候補が勝っている。テキサス州の予備選挙は複雑な仕組みになっており、アメリカ人でも完全に理解している人は少ない。
民主党の予備選挙の仕組み
テキサス予備選敗北のオバマ氏、代議員数では5人上回る
米大統領選:YOMIURI ONLINE読売新聞2008年4月2日予備選でクリントン氏がオバマ氏を下したが、引き続いて実施された党員集会の結果が確定していなかった。結局、党員集会の得票ではオバマ氏がクリントン氏を上回り、夏の党大会に出席し候補を指名する同州の代議員の割り振りは、オバマ氏99人、クリントン氏94人となった。
テキサス州の予備選挙と党員集会
テキサス州では、予備選挙(選出代議員数126人)と党員集会(選出代議員数67人)の両方が行われる。民主党の党員は予備選挙で投票し、さらに党員集会に参加する事ができ、二重に投票ができる。
大統領選挙の選挙権と被選挙権
選挙権
大統領選挙の選挙権は18歳以上で、選挙人登録を行っている事が必要となる。日本の場合は、黙っていても選挙の通知が来るが、アメリカの場合は、届けないと投票できない。
被選挙権
被選挙権は、35歳以上であること、合衆国内で生まれた合衆国市民で、14年以上合衆国内に住んでいる事が必要である。政党に所属している必要はないが、二大政党制のアメリカの場合、民主党か共和党の支持がなければ当選できない。
大統領選挙の投票日
一般投票
州ごとに、一般有権者が大統領候補者に投票する。ほとんどの州では、1票でも多くの票を獲得した候補者がその候補者を支持している全選挙人を獲得することになる。(勝者総取り方式)2008年11月4日に実施される。
一般投票の問題点
有権者の投票数の比が直接反映される制度ではないため、総投票数の高い候補者が、アメリカ大統領になる訳ではない。
2000年アメリカ合衆国大統領選挙では、民主党の大統領候補アル・ゴアの方が、一般投票数では優位だったが、共和党のジョージ・W・ブッシュ大統領候補が選挙人の獲得数で上回り、大統領となった。
選挙人の数
各州の選挙人の数は、その州の上院議員と下院議員の数を足したものである。上院議員は各州から一律2名ずつ、下院議員は州の人口に基づいて決められる。
カリフォルニア州の選挙人は最多の55人(2+53)。最小はアラスカ州など3人(2+1)。首都ワシントンD.Cは上下両院に議席を持たないが、3名の選挙人が選出される。
選挙人による大統領選挙
一般投票で選ばれた選挙人が2008年12月15日に投票する。選挙人は一般投票の結果に従って投票する義務はないが、一般投票の結果を無視する事はないので、次期アメリカ大統領は2008年11月4日に決定される。
アメリカ大統領予備選挙
共和党・民主党の大統領候補を決定する為の選挙。各州ごとに予備選挙・党員集会を通じて、各大統領候補を支持する一般代議員を決定する。
民主党の場合は比例配分方式、共和党の場合は1位の候補の勝者総取り方式が多い。民主党の一般代議員は3253人で人口に応じて各州に配分されている。うち2080人が決まっている。(2月23日)
両党の予備選挙は2008年1月3日のアイオワ州から開始された。
大統領予備選挙と党員集会の違い
予備選挙も党員集会も民主党・共和党の大統領候補を決めるための手段であるが、どちらの方法で行うかは各州で決める。
アメリカ大統領予備選挙-Wikipedia(別ウィンドウ)
予備選挙
民主党の予備選挙の有権者は党籍がなくても可能だが、選挙人登録をする必要がある。通常の選挙と同じように、各投票所で投票する。秘密投票。
党員集会
地域の学校や公共施設に党員が集まり、議論をしながら候補者を決める。途中で、支持者を変える人も出てくる。最終的には多数決で決めるが公開投票である。
民主党 全国大会
民主党は8月、共和党は9月に行われ、党の大統領候補を決める。どちらの党も予備選挙で決まった一般代議員と特別代議員の投票で決められる。ここで、決まった大統領候補が副大統領候補を指名し、11月4日の国民による一般投票で雌雄を決する。
特別代議員
民主党の特別代議員は、大統領経験者、上院議員、下院議員、州知事、党幹部で795人いる。このうち、クリントン支持は235人、オバマ支持は160人。支持を明らかにしていない特別代議員は400人いる。
特別代議員と一般代議員
- アメリカ大統領選挙 勝手な予想
ヒラリー降ろしか、8月の党大会で決着か。 - フロリダ州予備選挙 再投票
フロリダ州、ミシガン州は民主党中央の意向に反して、予備選挙の日程を前倒しした為、党中央から代議員枠をはく奪されていた。 - 大統領選挙 バラク・オバマ候補とヒラリー候補
予備選挙は秘密投票。党員集会は公開投票。
アメリカ大統領選挙に関連するリンク
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