公務員試験に出る三角形の魔方陣の問題
公務員試験の数的処理問題には、三角形の魔方陣の問題が出る事があります。一辺に3個の数字がある三角魔方陣と、一辺に4個の数字がある三角魔方陣を取り上げます。
三角形の魔方陣の問題(一辺に3個の数字)
右図は、初級公務員試験の類題です。「1~6の異なる整数を図の○の中に入れ、各辺ごとにその上にある3つの整数の和が、すべて等しくなるようにします。このとき、Fには2種類の整数が入りますが、それらの和はいくらですか。」
(一つの頂点だけに4の数字が入っています)
答:Fの2種類の整数の和は4です。
辺の和は示されていませんが、解が存在するのは、辺の和=9,10,11,12の時だけです。三角形の魔方陣(一辺に3個の数字)は辺の和が決まれば、解は1種類ですから、Fに2種類の整数が入るというのは、辺の和により、Fの値が2種類あるという事を意味します。
三角形の魔方陣(一辺に3個の数字)の解答に見られるように、頂点に4の数字が入るのは、辺の和Sが11と12の場合です。
三角形の魔方陣の問題(一辺に4個の数字)
上図の九つの○に1~9の異なる整数を入れて、三角形の各辺上の四つの整数の和(辺の和S)がいずれも17になるようにします。1と8はすでに図の位置に入っています。
A+B=8。C+D=15。の条件で、B+Dの値を求めてください。
答:B+D=9
三角形の魔方陣の問題(一辺に4個の数字)解き方
定められた条件のうち、一直線上にある辺の和S=17とA+B=8に注目します。
一番上の頂点eには7は入れない
辺の和S=17ですから、e+D=8です。
ここでe=7とすると、D=1となり、1が重複してしまいます。よって、一番上の頂点eには7は入れません。
A+B=8
A+B=8なので、e+f=9です。
すでに使われている1、8を除き、また、e=7を除けば、和が9になるのは(e,f)=(2,7)、(3,6)、(4,5)、(5,4)、(6,3)です。
(e,f)=(2,7)の時、D=6となり、残りの数字でA+B=8にするには、(A,B)=(3,5)か(5,3)です。どちらにしろ、後の残りの数字は4と9で、これが底辺に入ります。
- 右下隅のBに5が入ると、底辺の数字の和=19となって不適です。
- よって、右下隅のBに3が入ります。C+D=15の条件から、Cには9が入ります。答:B+D=3+6=9
- (e,f)=(3,6)の時、D=5となり、残りの数字でA+B=8にする事はできないので不適です。
- (e,f)=(4,5)の時、D=4となり、4が重複するので不適です。
(e,f)=(5,4)の時、D=3となり、残りの数字でA+B=8にするには、(A,B)=(2,6)か(6,2)です。
どちらにしろ、後の残りの数字は7と9で、底辺の数字の和が17を超えるので不適です。
- (e,f)=(6,3)の時、D=2となり、残りの数字でA+B=8にする事はできないので不適です。
三角形の魔方陣の問題(一辺に4個の数字)の答
最終結果は下図のようになります。
三角形の魔方陣を解く上での注意点
一番上の頂点の数字をXとして、X+8+D+1=17。右のAの下の空欄をYとして、X+A+Y+B=17。等として、連方程式を解くという方法は、良くない。何故なら、これらの方程式には、1≦X≦9の条件が含まれないので、X=-5なども許されてしまうからです。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。