スイートピーの補足遺伝子の問題と解説
有名なスイトピーの補足遺伝子の問題です。遺伝の基本(独立の法則など)は理解しているものとして、解説します。
スイートピーの補足遺伝子について考える時に必要なのは、以下の知識です。
スイートピーの遺伝子と化学反応
スイートピーには、花の色を決める二組の補足遺伝子CとPがあり、この遺伝子により紫の色素が作られます。作られない時は花の色は白になります。
CO2など→化学反応C→色素原Y(無色)→化学反応P→紫の色素Z
- 遺伝子Cは化学反応Cを起こし、遺伝子cは起こさない。
- 遺伝子Pは化学反応Pを起こし、遺伝子pは起こさない。
CとPを両方持つ時、反応Cと反応Pが起き、紫の色素が作られ紫になり、それ以外は白になります。
スイートピーの補足遺伝子の問題
花色を決める独立な遺伝子CとPがある。
白花CCppと白花ccPPを交配して生じたF1(遺伝子型CcPp)はすべて紫花だった。このF1を自家受精すると、F2は紫:白=9:7だった。
F2の白花の抽出液に、色素原Y(無色)を加えると紫の色素Zを生成する白花(F2)があった。
問題1
色素原Yを加えて紫の色素Zを生成したF2の白花の個体と、白花CCppを交配すると、紫花と白花の両方がえられた。この時にえられた紫花と白花の比は?(解答)紫:白=1:1
問題1の解説
色素原Yを加えて紫の色素Zを生成したF2の白花の意味する事は、次の2つ。
- 色素原Y→反応P→紫の色素Zが行えるので、遺伝子Pをを1個か2個持つ。
- 上記の条件の基で白花になるので、C遺伝子を持たない
よって、下線部の白花の遺伝子型は、ア.ccPPかイ.ccPp。
ア.ccPP×CCppの子供の遺伝子型は全てCcPpで、表現型が全て紫になるので、ダメ。
イ.ccPp×CCppの子供の遺伝子型(表現型)は、CcPp(紫):Ccpp(白)=1:1。紫:白=1:1となる。
問題2
問題1の交配で得られた紫花を自家受精させると、紫花と白花が得られた。この時の紫花:白花は?(解答)9:7
問題2の解説
問1の交配で得られた紫花の遺伝子型はCcPp。これを自家受精するのは、F1を自家受精してF2を作るのと同じパターンだから、紫:白=9:7となる。
スイートピーの補足遺伝子の基本
スイートピーの補足遺伝子の問題と多少、重なりますが、以下がその概略です。
CcPpを自家受精してできたF2の遺伝子型と比
ヘテロは2倍。
CCPP:CCPp:CCpp
1: 2 : 1
CcPP:CcPp:Ccpp
2: 4 : 2
ccPP:ccPp:ccpp
1: 2 : 1
F2の表現型は
CCPP、CCPp、CcPP、CcPp・・・紫(1+2+2+4=9)
CCpp、Ccpp、ccPP、ccPp、ccpp・・・白(1+2+1+2+1=7)
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。