モル計算に公式は不要
モル計算の問題(Oの原子量=16とする)
2H2+O2→2H2O。H2 22.4Lと反応するO2は何gでしょう?
H2:22.4L - O2:何g=答16g(問題)
H2:44.8L - O2:32g (H0)
化学反応式の係数はモルを表す、比例計算の単位、モル計算で覚えておく事について解説します。最後にモル計算の問題の解説
化学反応式の係数はモルを表す
2H2+1O2→2H2Oの反応式は、H2分子2個とO2分子1個から、H2O分子2個ができるという意味です。これを6×1023倍すれば、
H2分子2×6×1023個(2モル)とO2分子1×6×1023個(1モル)となります。簡単に言えば、化学反応式の係数はモルを表し、1ダースが12個と同じように、1モルは、6×1023個を表します。
比例計算の単位
比例計算では単位が揃ってないとダメ。次の比例計算の例題は読み飛ばして構いません。
簡単な比例計算の例題
紅茶100ml+砂糖10g=甘い紅茶110gの条件で
問1:甘い紅茶220g作るには砂糖は何g必要?この計算に公式は不要です。(あえて言えば、内項の積=外項の積ですが)この問の場合、条件と問の甘い紅茶の単位はgで、揃っています。
問2:甘い紅茶220ml作るには砂糖は何g必要?答は同じではありません。この問の場合、甘い紅茶の単位はmlとgで、揃っていません。
純粋な水と違って、甘い紅茶は100ml=100gではありません。220mlをgに変換しなくてはいけません。紅茶の密度が必要ですが。
モル計算で覚えておく事
以下の事を覚えておけばモル計算は比例計算。
- 1モルの個数=6×1023個。1ダースが12個と同じ。これが最重要ですが、直接問われる事は少ないでしょう。
- 1モルの体積=22.4L(0 ℃,1気圧の標準状態の気体の場合)
- 1モルの質量=分子量、原子量にgをつける
- モル濃度(mol/L)=1L中に含まれるモル数(単位を見れば、明らか)
モル計算の問題の解説
2H2+1O2→2H2O。H2 22.4Lと反応するO2は何gでしょう?問題はH0の所。
2H2 - 1O2
2モル - 1モル (反応式の係数はモル)
44.8L - 32g (H0)
H2:2モルの体積=44.8L(1モルの体積=22.4L)
O2:1モルの質量=32g(分子量にgをつける)
モル計算で覚えておく事の補足説明
1モルの個数=6.02×1023個、1モルの質量=分子量,原子量にgをつける。簡単に言うと、一番軽い1H原子(陽子1個)の原子量を1として、何個で1gになるかを計算した所、6.02×1023個だった。16Oは陽子8個、中性子8個なので、原子量は16で、6.02×1023個(1モル)の質量は16gになる。
Mgの原子量が24.3と、半端な数字になるのは、24Mg、25Mg、26Mgが混ざっているから。
1モルの体積=22.4L。実際には、気体の種類によって、22.4Lとは限らない。しかし、常温・常圧において、実在気体を理想気体とみなしても問題ない場合は多い。このページのトップへ
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