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2006年 7月 4日 No.13号
『 ぴ ん ぴ ん こ ろ り 』
2006年7月5日(水)明日は一年ぶりに大腸の検査を兼ねポリープの切除を行う日である。その為前日のお昼から食事制限があり、指定された食事を食べている時、突然胸のポケットに入れていた携帯電話がぶるぶる暴れ始めた、この暴れ方はメールではない、何か話したいと騒いでいる。あわてて相手を見ると以前の会社に入った同期の親友である。彼は酒が強いと言うか好きなのである、時々酒に飲まれる時もあり、その時の介抱が大変である。もしかしたらまた飲み会かな?と思いながら、受話器のオンフックを押した。
電話の相手は彼の次男坊であった、父が昨日くも膜下出血で亡くなったとの話である、お通夜が7月6日、告別式は7月7日との事。どちらかに参列をしなくてはならない、しかし明日はポリープ切除の予定で動かせない、次の日何時に退院出来るかが問題になってくる。告別式は10時〜11時との事、看護師に相談をしたら早めに見てもらいましょう!と言ってはくれたが、先生がなかなか来ない、やっと来てくれ直に病院を後にしたが、斎場に着いたのが10時40分も過ぎお棺の中にお花を入れるところだった、何とか顔を見る事は出来たが突然であった!
いつもの仲間と居酒屋で酒を2〜3杯飲んだところで倒れ、救急車で運ばれたが、そのまま意識が戻る事はなかったそうだ、享年63である。
以前に “ぴんぴんころり” と言う言葉がはやった。これは言葉通りぴんぴん働いていて、突然ころりと亡くなるのであるが、考えてみると彼は “ぴんぴんころり” かもしれない。
しかしここで言う “ぴんぴんころり” は、この世で十分働き、世の中に奉仕もし、そろそろこの世には用事がなくなり、あの世に旅立ちをして行く事を言っているのかもしれない。次の朝、起きて来ない、行ってみたら、魂だけがあの世に旅立ち、抜け殻だけが、この世に残っている状態を言うのではないかと思う。
彼は同期入社で、10年間位は一緒に働いたであろうか、30才半ばで独立をして会社を作った。いろいろな事があった、まだまだこの世を去るには、やり残している事がいっぱいあるはずである。我々より2年先輩の妹と結婚をしている、二人の男の子に恵まれたが、もうその子供たちも独立しており、彼の会社を継ぐわけには行かない。彼は心残りで49日頃までは、この辺でうろうろして、あの世には旅立てないのではないか。
そう考えてみると、彼は “ぴんぴんころり” ではない様だ、しかし長い間寝込み家族に迷惑をかけたわけではない、その点は不幸中の幸いである。それにしてもちょっと早い!前回会ったのは昨年、前の会社元社長のお通夜が行われた上野寛永寺で会ったきりである、会いたいと思っていた矢先であり、なんとも残念である。他人事ではない自分もその様な年になっている、気をつけねば!
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