J36 <研磨・切削> トリマー加工治具 (2016.5.9) | ||
狙いは小サイズの不定形材のトリマー加工で、具体的には温度計用の溝加工や掛け時計裏面のムーブメント用の掘り込み加工等を目的にしたトリマーのフェンスです。 棚板を組み込む大入れ加工(横溝加工)にも応用できそうです。 作成に当たってスロー木工さんのトリマー用多目的治具を参考にさせていただきました。 枠組みは30×40mmの角材、ベース板は5mm厚のアクリル板を使い、全体のサイズが350×260mmで、10mm径ビットを使用して掘り込み加工することを想定すると最大加工サイズは約170×65mmとなります。 横幅は横枠の底に溝(幅12×深さ5mmと幅6mmの貫通溝)を堀りM6ボルトと板ナットで調節、ストッパーには鬼目ナットを埋め込みM6ノブスターでセットします。 後方横枠に集塵ポートも設置したので、ストッパーの上面は排気流路用に一部カットし、透明フィルムを被せて作業するので治具上面は突起を避けできるだけ平らにしました。 フェンスとストッパーの位置決めのためにスケールを横枠と縦枠にそれぞれ張り付け、加えて底板にも材をセットする補助としてスタート線と平行線(中心線から10、20、30、40mm)をケガキました。 しかし実際に使ってみて気が付いたのですが、加工する横方向のサイズが大きくなるとトリマーのベースプレートがベース板から外れてトリマーが傾いてしまいます。 設計時に気が付きそうなものですが・・・? ベースプレートが治具ベース板から外れない範囲で加工して、逐次、材を横方向に平行移動させて加工サイズを拡大すれば良いのですが、それではせっかく横枠を大きくした意味がありません。 治具を前にあれこれ知恵を絞った結果、ベース板と同じ厚みの”げた”を履かせる方法を思いつきました。 下右の写真ではスライド式嵩上げ板と表示しています。 因みに現在手持ちのトリマーはベースプレートのサイズが90×82mmなのでガイドをセットする側にアクリル板を取付け正方形にして、併せてゲタ用のスロットを兼ねることにしました。 ”げた”は加工幅によって使い分けるべく、35と50mm幅にしました。 実際に使うときには、被加工材を両面テープで治具ベース板に貼り付けた後に治具を作業台上にクランプして、透明プラスチックシートの集塵カバーを被せて加工します。 |
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(2016. 5 20 追記) ゴメンナサイ。 m(_ _)m スライド式嵩上げ板を思いついたときは「これだ!」とニンマリして最終検証もしないままホイホイ載せてしまいましたが、これが全くのアイデア倒れ。 自ら掘り込んだ溝に嵩上げ板が落ちてしまうんですね。 言ってみれば、乗っている枝の元側を切って自ら地面に落ちてしまうようなもので、「軽率短慮」を絵にかいたような結果でした。 結局、最終的にはベース板と同じ厚みのスペーサーを被加工材に両面テープで貼り付ける単純明快な方法に落ち着きました。 但しこれも縦の加工サイズが大きくなると対応できず2分割法で対応するしかありません。 |
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