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N16 きのこの寒暖計  (2012. 4. 5)
 きのこの寒暖計
 朝、明るくなり始めた部屋で窓のカーテンを勢いよく開けて、眩しい日の光とともに「あさぁーー!」としっかりと眼を覚ます。

 これが私の日常的模範的健康的朝の迎え方です。
(もちろん、雨で暗い日もありますし、まだ皆が寝静まっている頃に、もそもそ起きだす老人性早起症候群が時としてないわけじゃぁありませんが・・・・)

 さらに、外のウッドデッキの支柱にかかった寒暖計に目をやって、夏なら「えっ、朝っぱらからもうこんなに高いの」と、額の汗を拭ったり、冬なら「うっ、さぶっ!」と、首を縮めたりするのも、メリハリをつける大事な生活のリズムのひとつでしょうか。


 ・・・・と言うわけで、ウッドデッキには百円ショップで購入した寒暖計を吊るしてあったのですが、味気ないのでキノコの寒暖計へ作り変えてることにしました。


 制作の手順は言わずもがななのですが、

@ガラスの棒温度計をやすりで目印をつけてから取り外す。

A温度計の長さに合わせて本体をデザインして、板から切り出す。

B塗装。(目盛打ちの際に滲みが出ないように必須)

C温度計の目盛りと数値を書き込む。

 寒暖計の目盛は、数点の基準点を測定してその間を等分しており、全体が必ずしも等間隔にはなっていないので注意が必要です。
 今回使った温度計も例に洩れず目盛は等間隔ではありませんでした。そこで、温度計をそのまま透明フィルムにスキャンでコピーして、それを本体にマスキングテープを兼ねて張り付けて目盛打ちのガイドとしました。
 筆記具には、PILOT HI-TEC-Cを使用。これはゲルインク系極細ボールペンで乾燥後は耐水性となり耐光性もあるので、屋外用には最適。


D塗装(必ずしも必要ありませんが、打った目盛と数値の保護が目的。)

E棒温度計をクリア系接着剤で接着する。



 キノコの寒暖計が結構いけてたので(例によって、本人の独りよがり)、屋内用に、大根の寒暖計とパイナップルウクレレの寒暖計も調子に乗って作ってしまいました。
 大根の温度計は冷蔵庫に張り付けられるように裏面に丸い磁石を埋め込みました。
大根の寒暖計パイナップルウクレレの寒暖計


PS:

 制作過程で分かった寒暖計に関する雑学を折角なので少々ご披露します。(物忘れが進んできた作者にとっては備忘録か・・・・)

* アルコール温度計と称するガラス温度計は実際はアルコールではなくほとんどの場合白灯油が使用されている。

* 温度計表示の1/1、2/1は最小目盛りを示しており、1/1は1目盛が1℃、2/1は2℃、1/2は0.5℃を表す。

* 測定精度は、JIS規格で規定されており、刻んである最小目盛りの±2目盛り以内。(えっ、こんなに精度低いの? 実際の出荷基準は、±1目盛程度のようですが・・・)

* 赤い液の温度計は、紫外線に弱いので、屋外で使用する場合は青い液の温度計が良い。


●概略予算
 
 百円ショップで寒暖計を3個購入。
その他、塗料、接着剤、筆記具等手持ち品を使用。

 
(2014.9.30 追記)

       

 直径10p、長さ30pの針葉樹の丸太を、20mmの厚みで製材(縦割り)したものを手にいれましたが、樹種はイチイかな? イブキ?かな、よく分かりません。
因みに、中心部を赤味、周辺部を白太(シラタ)、赤味と白太が混じった板を源平材と呼ぶそうです。

 板材の大きさも手ごろで、百均で仕入れた寒暖計の在庫があったので寒暖計を作ることにしました。

中心部の赤味を活かして今回は”鮭”と”人参”

 鮭はあの高橋由一の”鮭図”をモデルにして、頭としっぽに白い材(これも端材で樹種不明)を貼り付け変化をつけ、更に吊るし荒縄も取り付けて雰囲気を出しました。

 人参は葉は別材で作り着色してダボつなぎましたが、人参の実と鮭は着色していません。


(2015.8.16 追記)

 上記の針葉樹丸太の残材を使いましたが、それだけでは殺風景なので上に小鳥を止まらせました。

 地域の手作り市に出店してみようと従来のデザインの寒暖計も数点製作しましたが、今回から目盛と数値は転写シールを使い、だいぶ”らしく”なりました。

 吊り下げ穴の位置を決めるための”重心検知器”も活用しています。

   


(2016.6.18 追記)

 吊下げ式に加え、動物をデザインした卓上式を試作してみました。

 地元で開催される手作り市に出店するためにバラエティをもたせて、もう少し注目してもらおうとの魂胆です。
 昨年初めて仲間と出店してみたものの、温度計はほとんどの人がチラ見程度でした。
これで次回はほとんどの人がガン見ですね・・・・と、いつもの超プラス思考です。


 イヌ、黒猫と白猫、ペンギン、そしてシロクマとツキノワグマです。

 いずれも着色はせず、材の色を生かしてオイルフィニッシュとし、最終的にウレタン半艶ニス塗装で仕上げました。
         
             


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