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N9 バードカービングもどき    (2003. 7. 6)

 単身赴任で暇を持て余していた頃、どこぞやの趣味の店で鳥のオブジェのキットを見つけて買ってきたことがあります。
 メーカーは忘れてしまいましたが、バルサの板材から切り抜いたものを、張り合わせると鳥の形になり、後はサンドペーパーで表面を滑らかに削ると完成する代物でした。
 バルサは最も軽い木材で、模型によく使われ、サンドペーパーで容易に削ることができるので、非常に簡単に作ることが出来ます。板を張り合わせてあるので、それがちょうど木目のようで綺麗だったので、彩色はせず目だけ入れることにしました。瞳の光沢を出すために、黒く彩色した後で接着剤を塗りました。
 完成品を、小枝の上にのせてみたのが、上の写真です。
 
 こんなに簡単に出来るんだったら、もう少し作ってみたくなるのが人情というもの。但し、今度は、バルサの角材を買ってきて、安くあげることにします。(キットメーカーさん、スミマセン!)

 バードカービングとは、木彫の小鳥のことですが、この世界も奥が深くて、インターネットで探してみると、ため息が出るような作品を、たくさん見つけることができます。
 私の作品は、視力が0.5以下の人が裸眼で、少なくとも10m離れて眺めるか、写真に撮る場合には、呼気中のアルコール濃度が0.25mg/L以上の人がスローシャッターのマニュアル撮影で...との厳しい条件が付く作品であり、その道のバードカービングとは、厳密に区別されなければなりません。
 タイトルの”バードカービングもどき”とは、つまりそういう意味です。

 以下、この”もどき”を紹介したいと思います。

 百舌(モズ)

 上にあげたキットは、実は品名がモズとなっていました。で、一応それに敬意を表して、最初に作ったのがモズです。 
 その辺に置いておいたら、親父が持って帰り、最終的に流木の上に安住の地を見いだしたようです。
 モズは、近所でも時々見かけることがあるのですが、うちの庭にはまだ来てくれません。
 そのうち、ペットコーナーで紹介したいものです。




 翡翠(カワセミ) 

 言わずと知れた空飛ぶ宝石とも言われる美しい鳥。漢字を見たら分かるとおり羽色は美しい宝石のヒスイ色をしています。
 英名は、Kingfisherで、水辺に住む魚穫りの名人。
 ちょっと彩色が漫画チックになってしまいましたが....




 以上が、屋内版。最初の意気込みからすると作品がえらく少ない...



 ここからは、屋外版で、本来ならエクステリアコーナーで紹介するのが筋ですが、こんなのを別々に紹介するのも何なので、ここに入れてしまいます。
 
 ウッドデッキの柱に使った70mm角材が余っていたことと、庭に作った小鳥の餌台に鳥が来なかったことから、囮として作ったのが屋外版の最初です。その後、時々ウッドデッキのテラスチェアに腰掛けては、ノコギリ、カッターナイフ、そしてサンドペーパーを駆使して作っています。頭を空っぽにしたい時には、庭の草取りと共になかなかの方法と言えます。(こんな時に頭を叩くと、”コーーンッ”と、澄み切った、良い音がしそうですが...)

 雨ざらしなので、防腐剤処理済み木材を使い、全て彩色はしていません。

  

 左が、郵便箱の上に留まった小鳥、囮がここで生き残っています。
 右が、アノー、見たとおりですが、鳥の卵です。屋外水道栓の上で孵化を待っていますが、でも、孵化しちゃったらニワトリが出てくるぞ、きっと。



      
 両方とも、ウッドデッキに留まっています。左が柱で巣作り真っ最中のアカゲラ(のつもり)。右が雀の親子、ラティスの上で日向ぼっこ中です。


●制作メモ
 制作のヒントと言っても特にありません。見て分かるとおり鳥の形はほとんど一緒です。尾翼の形とくちばしの位置を変えて、留まり方を変えることで違った鳥に見えますので・・・・
 
(2010年4月4日追記)

 日本は結構ダジャレで縁起を担ぎます。
 目出度い時の昆布(よろコブ)、鯛(めでタイ)、豆(まめに暮す)、そして、ふくろう(福籠、不苦労)、南天(難転)、かつ丼(勝どん)等々...パンジーに囲まれた梟
 
 そこで今回の屋外鳥シリーズはフクロウ。 

 入口の郵便箱の後ろにとまらせてみました。
 (2012年5月6日追記)
フクロウ
  キウイ棚を更新して小鳥を止まらせたら、そばの郵便受けの後ろでじっと留まっていたフクロウがとたんに貧弱になってしまいました。
 無理もありません、ほぼ実物大で作ったキツツキとほぼ同じ大きさだったのですから・・・・

 そこで、こちらもほぼ”原寸大”のフクロウを作り直すことにしました。

 製作前にちょっとフクロウのサイズを調べてみたら、あれれっ、ミニサイズのフクロウもちゃんといるじゃないですか!
・・・・でも、自分の中でのフクロウのイメージはかなり大きいので、”原寸大”を訂正し、”自分のイメージにあったサイズ”として、やっぱり作り直することにしました。


今では、フクロウも威厳を取り戻して我が家のお客さんを堂々と迎えております。

・・・・・にしても、こうして写真を並べてみると、前作はとてもフクロウと呼べる代物ではありませんね。 恥ずかしや・・・・

 実は、このフクロウ、丸太を拾ってきてから鉈とナイフで時々思い出したように削って、その後は乾燥のためウッドデッキの隅に置きっぱなしでした。
 結局仕上げと塗装が終わったのは開始からほぼ1年も経っていました。

  (2023年5月17日 追記)

 小鳥を温度計や時計にちょこんと留まらせたら、なかなか面白かったので量産?しました。
 一羽作るより同じものを同時に複数作る方がかなり効率的ですから・・・・・

 材料は45mm角×140mmの赤松材で、ノコギリで大まかにカットしたら各種サンダー(木工ヤスリ、ベルトサンダー、平形サンダー)で整形しました。

 電熱ペン(ハッコウ マイペン アルファ)で表面パターンを描き、オイル塗装。
 目は5mmの差し目です。












 
 左上から、シジュウカラ、スズメ、モズ、そして右下がメジロ
     ・・・・のつもりです。

 
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