CD気まま聴き・・・


その1

その2
その3
その4


FIRST SONGS / RUTH CAMERON
いいなと思っていても、レーベルで括ったり、国内外で分けるとなかなか出しにくいので、括りをとっぱらって書くことにした。CDという括りだけは残して・・・。
 それはともかく、チャリー・ヘイデンのFIRST SONGの入っているのを集めたことがあって、その中の1枚なのだが、ヘイデン自身が参加してるとろころがミソで、どぎついジャケットに似ずしっとり落ち着いた良いヴォーカルアルバムだなと思う。トータル25分で○○円の輸入盤はちと納得いかないが、好きな曲で集めてみると結構掘り出し物にめぐり逢うことがある。
ローレンス・マラブル等超ベテランが渋くせまる。
RUTH CAMERON-vo CHRIS DAWSON-p CHARLIE HADEN-b LARANACE MARABLE-ds
Nov 19 1997
VERVE
1.BIRD ALONE 2.ON A SLOW BOAT TO CHINA 3.YOUNG AND FOOLISH 4.HE'S FUNNY THAT WAY 5.THE NIGHT WE CALLED IT A DAY 6.THE MOON IS A HARSH MISTREE 7.FIRST SONG
HEARTSTRINGS / ARNOLD KLOS
最近気に入って度々聴いているアーノルド・クロス。無印良品的な飾らなさと落ち好き具合に着疲れしない軽さがあって自然体な余韻を楽しんでいる。選曲がいいんだろうなと思うのだが、1曲目がクレア・フィッシャーで2曲目がジョニー・マンデル後はビル・エヴァンス絡みというラインアップだ。エヴァンスをそんなに聴かなくなって久しいが、3割程度エヴァンス臭さが抜けているのがまたいいんだろうなと思う。気持ちの落ち着いているときに聴くと良い。
ARNOLD KLOS-p JOS MACHTEL-b ERIC INEKE-ds
Jan 2002
ATELIER /SAWANO
1.ELIZETE 2.A TIME FOR LOVE 3.GLORIA'S STEP 4.THE DOLPHIN 5.QUETE NOW 6.ALL OF YOU 7.VERY EARLY 8.SEMPRE RE 9.MY MAN'S GONE NOW 10.TIME REMEMBERD
IMAGINATION /CHRISTOF SNAGER
ドイツのレーベルLAIKAからまだ数こそ少ないが出されたC.サンガーのアルバムはどれも注目に値するものばかりだが、まだ日本では知名度は低いのかもしれない。残念ながらまだ日本盤は出されていない。しかし、センスの良い彼のピアノは、いずれ脚光を浴びること間違いなしと思う。
このアルバム、サイドマンがA.フォスターとG.ムラツと来れば俄然僕のなかでは評価が高い。サックスでT.ラクトスが入ったトラックも聴き応えある。
CHRISTOF SANGER-p GEORGE MRAZ-b AL FOSTER-ds TONY LAKATOS-ts,ss*
Jul 16, 1996
LAIKA
1.SKYRIDE 2.FANCY PLACE 3.CARIBBEAN CONNECTION 4.FARWELL TO B.J. 5.BRANDYN 6.LAS GRISAS 7.IMAGINATION 8.YOU ANDTHE NIGHT AND THE MUSIC 9.MAYBE TOMORROW 10.TRES PATABRAS
AFTER HOURS / TOM BRIGANDI
TOM BRIGANDI-b ERIC ALEXANDER-ts JOE MAGNARELLI-tp DINO LOSITO-p DANNY D'LMPERIO-ds
2002
BASS ON TOP
1.ONE FOR NEWK 2.YOUNG AND FINE 3.DANDY4.I FALL IN LOVE TOO EASILY 5.FALLING LOVE WITH LOVE 5.FIVE 7.TOO YOUNG TO GO STEADY 8.SHARKEY
 トム・ブリガンディの初リーダーアルバムなのだが、目当ては誰に絞ったら良いのか迷ってしまう。確かにやや誇張されているくらいブリガンディのベース音がボーンと出て、「はい、あなたのリーダーアルバムです」と念を押されているような気になるが、これが照明を落として聴くと、夜のジャズ・クラブを訪れたような凄く良い気分となってそれぞれのソロに浸ってしまうのだ。エリック・アレクサンダー以外全然知らなかった人ばかりだが、極ウマな方ばかり。呻らせますな。イエイ!・・・とか。(超ダサ!)
ARTFULLY /BILL CHARLAP
BILL CHARLAP-pSTEPHEN KEOGH-ds MARK HODGSON-b
2001
URBAN BEAUTY
1.EVERYTHING I LOVE 2.LEIBERMANS 3.THE PEACOCKS 4.ARTFULLY 5.A BALLAD & FIVE BROTHERS 6.SOPHIE 7.VIVI'S WALTZ 8.TRICOTISM 9.LOVE ROLLS ON 10.I'VE GOT MY LOVE TO KEEP ME WARM 11.THE PEACOCKS
ビル・チャーラップは忘れた頃に聴くと良い。あれこれ聴いた挙げ句、これぞピアノ・トリオの王道としみじみ思う。しみじみだから大暴れもしないし、変な小細工もしない。ひたひたと流れるピアノのフレーズをしっかり心に刻み込める。ヨーロピアンにも、モーダルにも逃げず、足がぐいっと地に踏ん張り、ピアノを弾く指は明確ながら控えめ。水鳥が水面の下で必死で足をもがくが水上の姿は優雅であると同様。
 ニューヨーク・トリオに対してこれはヨーロピアン・トリオであるが、基本的なスタイルは揺るがない。
GIVING RECEIVING / LARS JANSON
PAOLO FRESU-tp,fh PAUL MC CANDLESS-eh,ss,bcl JOHAN BORGSTRÖM-ss,as,ts,fl LARS JANSON-p ,synCHRISTIAN SPERING-b MORTEN LUND-ds
Jan 25-27 2000
IMOGENA
1.GIVING RECEIVING 2.GRUAND LAROSE PART 1 3.GRUAND LAROSE PART 24.SOFT BREEZE 5.ANGELUS 6.ROJO Y NEGRO 7.STRØBEL 8.MARGAUX 9.TO THE LITTLE MAN 10.SPERING 11.PETRUS 12.IN MEMORY OF LEROY LOWE
3管+ラーシュ・ヤンソンと若手リズムセクションというノルディック・ミーティングのプロジェクトチームによるアルバム。ヤンソンのピアノ・トリオをずっと聴いてきて、こうした編成に違和があるようでない。メロディック重視のヤンソントリオの延長線に描かれたものとして聴ける。
 マルチ・リード奏者を二人も抱え、シンセサイザーを導入したものもありと入念なプロジェクトの企画性を感じる。
 メカニカルでいて荒ぶるテナー、アルトを聴かせるヨーハン・ボルグストローム、牧歌的な演奏に長けたポール・マッキャンドレス、それにトランペッターパオロ・フレズというホーン陣に絡むリズム・セクションの機敏さが多彩で広がりのある音像が浮かんでくる。
EIGHT LITTLE FEET / RANDY PORTER
RANDY PORTER-p BOB MAGNUSSON-b JOE LABARBERA-ds
June 1,2 2000
HEAVYWOOD
1.JIG WITH A PIG 2.A LITTLE KINDNESS 3.INSIDE YOUR MIND 4.CINDY LYNN 5.GROOVE THING 6.DO YOU KNOW WHAT IT MEANS TO MISS NEW ORLEANS ? 7.SAVOR 8.EULOGY 9.GIANT STRECH 10.BE STILL 11.EIGHT LITTLE FEET 12..FIRST SNOW

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古い曲もリズムを変えたり、タイミングをずらしてみたりすると新鮮に聞こえるというのは、ある意味常套的アイデアであるが、このランディ・ポーターのアルバムで言えば、「ニューオリンズの心」でゴリゴリ、ブンブン、ドサドサというごっつい雰囲気のなかを美旋律が流れる。こういう処し方がこのトリオの他のオリジナルの演奏に通じているわけで、ポーター・トリオの象徴的トラックと言えるだろう。
 美旋律+ドライブ感満喫型トリオの好盤だ。
LET THERE BE LOVE-LIVE/SØREN MØLLER
SOREN MOLLER-p MORTEN RAMSBOL-b KARSTEN BAGGE-ds
Sep 20,21.2003
MUSIC MECCA
1.LET THERE BE LOVE 2.ALL GOOD THINGS COMES TO HE WHO WAITS 3.EVERYTHING HAPPENTO ME 4.DRUMISTIE 5.THE NEARNESS OF YOU 6.THE AWAKENING 7.EASY TO LOVE 8.SOREN'S HIT TUNE
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褒めも貶しも出来ずいつも落としどころを見つけられず、結局只ぼやっと聴いて終わってしまう割には結構トレーに乗る機会の多いアルバムだ。今まで聴いたヨーロピアン・ピアノトリオの何かと重なって聞こえ「ありがち」であると思うばかりでいながら、そのくせ嫌いになれない。
 表現しようとすると実に難攻不落?だが、そんな難しいことをしているわけでは全然なく、有り体に書けば書けなくもないが、好きとか良いとかいう寸前、手前の気持ちだから、やっぱり気持ちを籠めて書けない。
 そんなソーレン・ミュラーのライブ盤・・・。
 
ONE LONE STAR / ENRICO PIERANUNZI
ENRICO PIERANNUNZI-p LUCA BULGARELI-b ROBERTO GATTO-ds ROSARIO GIULIANI-ss
March 19,2002
YVP
1.DOWNTOWN 2.THE NIGHT GONE BY 3.WHAT'S WHAT 4.IMPROSCOPE 1 5..IMPROSCOPE 2 6.BLUE ROSE 7..IMPROSCOPE 38.THE LOVER'S CRY 9.CALL IT LOVE 10..IMPROSCOPE 4 11.THE SURPRISE ANSWER 12.ONE LONE STAR
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エンリコ・ピエラヌツィが現代ヨーロピアン・ジャズに落とした影はかなり大きいと感じているが、イタリアのミュージシャンに限らず最近の新人のものを聴いても、このキャリアの長いピエラヌツィの残したアルバム群のどこかに共通する音楽性を感じないわけにはいかない。
 彼のアルバムとしては、近年のものだがこれを最後にピエラヌンツィを追うことをやめてしまった。だから久々に聴くのだがピアノ・トリオの部分とロザリオ・ガリアーニを加えた演奏を含めて、それまでの彼の耽美なもの、詩情に満ちたものの割合が減って、アグレッシブさバイタリティを押し出した印象が強い。ピエラヌンツィのアルバムには、通し番号の付いた同じタイトルの連作を入れたものが多いが、今回のIMPROSCOPE連作でも、これまでの傾向を覆した彼の主張が感じられる。
 ラストのタイトル曲はガリアーニのソプラノを加えたものだが、ピエラヌンツィの詩情性が現れているが、8曲目THE LOVER'S CRYと共に今回一番いいなと思えた。暫し遠ざけていたリリカルさに胸打たれる。
WHAT ARE YOU DOING THE REST OF YOR LIFE / HELGE LIEN
HELGE LIEN-p FRODE BERG-b KNUT AALEFJÆR-ds
2000
CURLING LEGS
1.FALL 2.TRUST 3.SOLAR 4.HYMNE 5.SO WHAT 6.WHAT ARE YOU DOING THE REST OF YOUR LIFE
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 3年ほど前、このタイトル曲の入っているアルバムばかりを集めた事があったが、これもそのうちのひとつに過ぎなかった。
 ところが驚きが2つほどあって、ひとつはフロド・ベルグの初リーダーを聴いた時に全く初めてだと思い込んでいたのに、実はこのヘルゲ・リエンのトリオにいたわけであったが、リエンそのものも、北欧ジャズから縁薄くなってからは記憶が遠のいていた。
 もうひとつは、タイトル曲の美旋律に惚れて買ったのだが、今聴き直すとそういう部分より、マイルスの2曲の演奏が凄いということに気付いた。
 北欧ジャズと言えば、薄氷を踏むような、或いはガラス細工を扱うようなナイーブな感じになって聴くことになりがちだが、この2曲に関しては違う。
 SOLARでは、ゴキゴキいうベルグのベースとドラマーのポリリズム的乱れ打ちの格闘が素晴らしい。SO WHATも同じことが言えそうだが、リエンも加わった鼎談?じゃない、巴戦的状況に圧倒される。これは収穫だ。
 合間、合間の美旋律も悪くはないが・・・。
 
 

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