CD気まま聴き・・・



その1

その2
その3
その4
 
EASY TO LOVE/ROBERTA GAMBARINI
 スウイートでボリュームのある本格派のヴォーカリスト登場というところであるが、何度この声に疲れを癒されたか。車を運転しながら、あるいはインストものに聴き疲れした後に彼女の声を聴くとすーっと疲れが飛んでいき、体が楽になる。
 で、4曲目にあるサニーサイド・オブの跳ねるような調子にすっかり嬉しくなってしまい、自然体が動く。これで元気になれる。スキャットも堂に入って、なかなかやるもんである。
 御大ジェームズ・ムーディが参加してるところも嬉しく思わずニンマリくる。。
ROVERTA GAMBARINI-vo JAMES MOODY-ts,vo TAMIR HENDELMAN,GERALD CLAYTON-p JOHN CLAYTON-b WILLIE JONES V-ds
Jun, 2004

GROOVIN HIGH
1.EASY TO LOVE 2.ONLY TRUST YOUR HEART 3.LOVER MAN 4.ON THE SUNNY SIDE OF THE STREET 5.PORGY,IT'S YOUR WOMAN NOW/I LOVE YOU,PORGY 6.LOVER COME BACK TO ME 7.THE TWO LONELY PEOPLE 8.CONTERPIECE 8.GUESS I'LL HANG MY TEARS OUT TO DRY 9.NO MORE BLUES 9.SMOKE GETS IN YOUR EYES/ALL THE THINGS YOU ARE 10.TOO LATE NOW 11.MULTI-COLORED BLUE 12.MONK'S PRAYER/LOOKING BACK
SOUL SEARCHING/GEORGE ROBERT
 風体、吹きぶりからして一見ジャッキー・マクリーンを思わせるジョージ・ロバーツ。それにバロン、ルーファス・リードという僕としては懐かしい組み合わせでのライブである。タイトル曲はコルトレーンライクな白熱した演奏。ソプラノによるロバーツのうねり方にはコルトレーンが乗りうつったかのようだ。BLUES FOR TRAINというのもまたそうだ。ここでのバロンのソロはなかなか聴かせるが、ロバーツのキレた具合が素晴らしい。
 骨のある実力者揃いによる緊張感のあるケツの穴のしまったところを聴かせる。
 あまり締まりすぎて、スカシッペも出来ない・・・というほどでもないが。
 のらせるところはのらせ、締めるところは締めるというまさに王道的ライブである。
 前作PEACEからのタイトル曲も含めとことん実の詰まったアルバムだ。
GEORGE ROBERT-as,ss KENNY BARRON-p RUFUS REID-b BILLY HART-ds
Dec 6,2004
DIW
1.NAMEKY YOU 2.SOUL SEARCHING 3.NOSTALGIE 4.AFRICAN VILLAGE 5.BLUES FOR TRAIN 6.OEACE 7.I'VE NEVER BEEN IN LOVE BEFORE 8.HERE(S THAT RAINEY DAY
GO...GO... GORAGUER/ALAIN GORAGUER
ボリス・ヴィアン(墓に唾をかけろ)に、セルジュ・ゲンズブール(唇によだれ)等ヌーヴェル・ヴァーグ作品の音楽を担当したアレンジャーだそうだ。
 アル・ヘイグ等を思わせるバップ・ピアノ。どこか冷えた感じを持ったタッチ。
 しずしずと鳴る
NEARNESS OF YOUが胸に沈殿する。
ALAIN GORGUER-p PAUL ROVERE-b CHIRISTIAN GARROS-ds
1957
PHILIPS
1.GOGO'S GOGGLES 2.DARN THAT DREAM 3.DEMAIN JE DORS JUSQUA'4.IT'S EASY TO REMEMBER 5.STELLA BY STARLIGHT 6.YOU AND THE NIGHT AND THE MUSIC 7.LOVE OR INFATUATION 8.YOU ARE TOO BEAUTIFULE 9.WHAT IS THIS CALLED LOVE ? 10.PRELUDE TO A KISS 11.BRITISH SOUP 12.NEARNESS OF YOU
ANYONE WHO HAD A HEART / JOE CHINDAMO
 メルドーもDAY IS DANEで弾いていたALFIE。ヴォーカルで聴くと凄く良い曲だなと思う。音の間が空間に拡散して張り付く。句読点のように。ポツ、ポツと。この感じが心地よい。ALFIEばかりではない。チンダモの運指が流すというより、ひとつひとつ置いていく感じ。雨だれがポツ、ポツとたれる感じでもある。そこに寂寞感がある。
 アグレッシブに渦巻くものもあるが、そういう側面に惹かれる。
JOE CHINDAMO-p BEN ROBERTSON-b TONY FLOYD-ds ALEX PERTOUT-per CHIRISTINE SULLIVAN-vo
1997
1.PROMISES,PROMISES 2.WALK ON BY 3.ALFIE 4.I SAY A LITTLE PRAYER 5.THIS GUY'S TO LOVE WITH YOU 6.I JUST DON'T WHAT TO DO WITH MYSELF 7.WIVES AND LOVERS 8.ANYONE WHO HAD A HEART
BYE BYE BLACKBIRD / KEITH JARRETT
 キースには意味不明なフレーズがなく、ワン・フレーズ、ワン・フレーズをずっと追っていける。一節一節が歌っている。これは今時希有といってもよい。何でそんなことになっちゃったのかというため息も混じる。歌えないのか、歌うことに意味を感じないのか、そこら辺のことはわからないが、長く愛おしんで聴くという聴き手を無視した自己満足に感じる。そんなのは何れ忘れられる。自己陶酔型のキースでさえ、こんなに歌っているのに。長く愛し続けられるキースを見直そう。
 マイルス没後、急遽出された追悼アルバムということになっているが、キースならではの鎮魂であろう。FOR MILESという葬送の演奏は自己陶酔の極みだが、精神性の強い打鍵の打ち込みとデジョネットのドラミングが相まってカオスを作り出す。
KEITH JARRETTO-p GERY PEACOCK-b JACK DEJOHNETTE-ds
Oct 12, 1991
1.BYE BYE BLACKBIRD 2.YOU WION'T FORGET ME 3.BUTCH & BUTCH 4.SUMMER NIGHT 5.FOR MILES 6.STRAIGHT,NO CHASER 7.I THOUGHT ABOUT YOU 8.BLACKBIRD,BYE BYE
VOLARE / STEFFANO BOLLANI
 初めてボラーニを聴いた人は、大抵風邪をひく。流行性感冒。くしゃみ、鼻水、が出てとまらない。しまいに悪寒がして熱を出す。
 この怪物のようなウィルスはイタリア産。いつのまにやら日本に上陸して流行り風邪を巻き起こした。さもあらん。十年に一人でるか出ないかの傑出したピアノマンだ。これほど大きく噂になったピアノマンを初めて知ったのは、まだフランスレーベルでエンリコ・ラヴァのもとでピアノを弾いているときだった。
 急に日本で人気が出てからつまらなくなった。出来が悪くなったからでない。日本中に知られてしまったからだ。
 一、二年聴かずにいるうちに、流行り風邪のことは忘れてしまって、初めて知ったときのようにほくそえんで聴けるようになった。
 飄々としているが、やっぱり怪物の要素をのぞかせる。
 ベースマン、タヴォラッジとの相性が抜群でまさに相棒という感じがする。VOLAREをはじめとしたこのアルバムは、地中海性の潮の香りがする楽曲が風に乗ってくるというところだ。
STEFANO BOLLANI-p ARES TAVOLAZZI-b WALTER PAOLL-ds
July 7,8 2002
VENUS
1.IN CERCA DI TE 2.VOLARE 3.TEMA DE LA DOLCE VITA 4.AVERTI TRA LE BRANCCIA 5.ANGELA 6.ANEMA E CORE 7.AZZURO 8.E LUCCAN LE STELLE 9.TE VOJO BENE ASSAJE 10.ARRIVEDERCI
NIGHT LIGHTS /GERRY MULLIGAN
 実はマリガンのこういう円やかで緻密な音作りにとことん惚れ抜いていた時期があった。でもそこに小さくおさまってしまうことができず冒険をしたくなり、あれこれ手を広げていった経緯がある。
 しかし、ホントに久々にこの盤を手にしてみて、やっぱり引き込まれるように聴き入ってしまった。なんて繊細で緻密な音色とサウンドであろうと。BGM的に聴くのも結構なのだが、じっくり聴くと喩えようもなく深く、美麗なコントラストにやっぱり「参る」のである。
 ファーマー、ブルックマイヤー、ホールというこういうサウンドの為に厳選された陣営の粋にも今更ながら唸る。音を感じる細胞がジワーッと開いていく感じだ。
 マリガンのフラジャリティを含んだバリトンに落涙する。特に3曲目はまさにそれ。
GERRY MULLIGAN-bs ART FARMAER-fh,tp BOB BROOKMAYER-tb JIM HALL-g BILL CROW-b DAVE BAILY-ds
Sep 1963
PHILIPS
1.NIGHT LIGHTS 2.MORNING OF THE CARNIVAL 3.IN THE WEE SMALL HOURS OF THE MORNING 4.PRELUDE IN E MINOR 5.FESTIVAL MINOR 6.TELL ME WHEN
THE QUOTA / RED GARLAND
PRESTIGEに残した最後のアルバムWHEN THERE ARE GRAY SKIES以来9年ぶりのMPSでの吹き込み。しかもジミ^・ヒースを加えたカルテット盤なのだが、ヒース自身が書いた曲THE QUOTAがアルバムの趣を決定づけているとさせいえる曲で惹きつけ、なおかつガーランド健在を意識づけたカムバック盤だ。高音質のMPS盤であることも手伝って、いちいち納得させる本物の味を堪能する。
 ガーランドのピアノはここでは決して「淡く」ない。鋭さをもって好戦的だとさえ言える。
 決して公には「名盤」扱いされていない「私的名盤」であるが。最近惚れ直した逸品だ。
RED GARLAND:p PECK MORRISON:b JIMMY HEATH :ts,ss LENNY McBROWN:ds
May 3 1971
MPS
 1.THE QUOTA 2.DAYS AND WINE AND ROSES 3.FOR CARL 4.THE SQUIRREL 5.ON A CLEAR DAY 6.LOVE FOR SALE
PRAYER / KIYOSHI KITAGAWA
「深化」した北川のプレイを肌で感じる。楽曲に応じてイマジネーションとそれに呼応したプレイが深まりを増し、文筆家の筆致が研ぎ澄まされるように「深化」する。バイプレイヤーのバロンとブレイドが即時的に反応して創り出される音の渦は見事だ。
 最近殊の外気に入って聴いているのが、ケニー・ドリューのsteeplechase盤のDARK BEAUTYなのだが、このアルバムでのペデルセンと北川がダブる。両アルバムの三者の個性と扱っている楽曲の近似性のせいでもあろうか。
 ともすると、あれ、どっちをかけていたのだろうと錯覚する。70年代のこの名盤と北川のトリオが重なって聞こえるという意味合いは、どう考えたら良いのだろう。こうなると「進化」せずとも「深化」する・・・とも言えないが、北川の個性の中では明らかに「深化」している気がする。
KIYOSHI KITAGAWA -b KENNY BARRON-p BRIAN BLADE-ds
Nov 25,26 2003
澤野工房
1.GUESS WHAY .BACK STAGE SALLY 3.PRAYER 4.CATCH AND RELEASE 5.ETUDE IN THREE 6.EVIDENCE 7.OLEO 8.LONELY WOMAN 9.A PLACE TO REMEMBER
GREAT COMPOSERS OF JAZZ/DAVID BENOIT
アコースティック・ジャズとフュージョンを股にかけて活躍するデヴィド・ベノワが、真っ正面からお馴染みの曲を透明感のあるピアノで聴かせたアルバム。
 ブライアン・ブロンバーグも名を連ねているが、神保 彰と"ブロンボ!"みたいなアルバムを出したりフュージョン系アーティストとやるのが好きらしいが、アコースティックな響きを追求るというこのアルバムのコンセプトからしてベストな人選だったようだ。
ピアノ・バーの間近の席で聴くようなくつろぎを得られる。
DAVID BENOIT-p GEORGE BISSONETTE-ds BRIAN BRONBERG-b
2001
VERTICAL JAZZ
1.BROTHER GO TO MOTHERS 2.CUTE 3.DJANGO 4.BLUE RONDO A LA TURK 5.SOME OTHER TIME 6.CAKEWALK 6.STRDUST 8.STRAIGHT NO CHASER 9.I LOVE YOU PORGY 10.WALTZ FOR DEBBY

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