CD気まま聴き・・・


その1

その2
その3
その4


ANYTHING GOES /BRAD MEHLDAU
 メルドーのトリオ盤の新作が出たのでワーナーでの最後のアルバムとなったこのアルバムはどんなものだったかな?と聴き直してみようと思ったのだが、それぐらいあっけなく忘れちゃっていた。新作ではドラマーが入れ替わったのだが、比較してみてロッシーのアナログチックな叩き方にあらためて好感を持った。こっちがアナログチックということは、ジェフ・バラードの方はデジタルな印象が強かったということなのだが、タメのある腕の動きの軌道が想像できるロッシー。メルドーとの10年間が築き上げたあ・うんの呼吸を感じ取る楽しみがある。
 歌ものは情に溺れすぎす淡泊にコントロールされ、例えば4曲目TRES PALABARSのように、弾きようによってはトロトロになりそうなのをぐっと呑み込んだメルドーならではの歌い方が好きだ。

BRAD MEHLDAU:p LARRY GRENADIER:b JORGE ROSSEY:ds
Oct 8,9 2002
WARNER BRT
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1.GET HAPPY 2.DREAMSVILLE 3.ANYTHING GOES 4.TRES PALABARAS 5.SKIPPY 6.NEARNESS OF YOU 7.STILL CRAZY AFTER ALL THESE YEARS 8.EVERYTHING IN ITS RIGHT PLACE 9.SMILE 10.I'VE GROWN ACCUSTOMES TO HER FACE

MILES AWAY /ICHIKO HASHIMOTO
動かざる事山のごとし、という印象の井野の重厚ベースの際で、さわさわと流れる清水のような橋本のピアノ、そして風にそよぐ森林という感じの藤本のシンバル音。マイルス・ディヴィス所縁の曲をピックアップしたアルバムで、全体的には「静」的耽美なものが多い。E.S.PやNEFERTITIの様な山が動く感じのもあるが、マイルスを慈しんでそっと撫でるという感じでかなり隔靴掻痒を覚える。
 細身で山姥ヘアー。知的な面立ち。こういうジャケットのような女性の雰囲気が好みなんだけどなあ・・・。関係ねえか。あるか。どうでもいいか。
橋本一子-p 井野信義-b 藤本敦夫-ds
1999.9
1.MILESTONES 2.ON GREENDOLPHIN STREET 3.BLUE IN GREEN 4.E.S.P 5.NEM UM TALVES 6.SOMEDAY MY PRINCE WILL COME 7.FREEDOM JAZZ DANCE 8.STELLA BY STARLIGHT 9.GIANT STEPS 10.BEFERTITI 11.MILES AWAY
A BOY FULL OF THOUGHTS/ BERNDT EGERBLADH
 静謐なイメージを持っていたアルバムだが、こんなにもある意味乱暴なくらいアグレッシブだったかと思う冒頭のタイトル曲で、燃焼しきって息絶えるような終わり方・・・。冬の花火じゃないが、鍵盤に打ち込む秘めた情念がメラメラと燃えるエゲルブラダの打鍵に驚く。
 澤野盤の手作りの質感に感激したのは、このアルバムが最初だった。「少年」という愛称で親しまれていたこのアルバムが放つエネルギッシュさは、北欧ジャズの底力をまざまざと示すものだ。
 逆イメージの所以は・・・



 ご無沙汰していただけ。
BERNDT EGERBLADH-p BJÖRN ALKE-b ATEN ÖBERG-ds
Dec 7 1988
SAWANO
1. A BOY FULL OF THOUGHTS 2.WHAT IS THIS THING CALLED LOVE 3.NIGHT HAWK 4.A SONG FOR AMY 5.THE DAYS OF WINE AND ROSES 6.THE BLUE ROAD 7.EWA 8.NIGHT HAWK 9.A SONG FOR AMY 11.THE BLUE ROAD
KIDS ARE PRETTY PEOPLE / VLADIMIR SHAFRANOV
 シャフラノフの以前のアルバムについて書いたものを読み返しても、それを覆すようなコメントは出てこない。つまりシャフラノフには未知数があるようでない。何か目新しさを望んで聴くのではなく、いつもの調子でお願いしますみたいな床屋での台詞と同じになるのだが、それでも彼が取り上げる曲には魅力があって、今まで色々聴いてきたミュージシャンズ・オリジナルが出てきたりすると、そしてそれが嬉々としてやってくれたりすると、「おー」という感じになるという按配だ。
 澤野カラーの一人で、何を選ぶかと迷う必要もない御用達である。
VLADIMIR SHAFRANOV-p PEKKA SARMANTO-b JUKKIS UOTTLA-ds
April 2 2005
1.O QUE TINHA DE SER 2.WITH MALLCE TOWARD NONE 3.AVILA AND TEQULLA 4.I WISH I KNEW 5.CINEMA PARADISO "LOVE THEME" 6.GLAD TO BE UNHAPPY 7.FIRM ROOTS 8.BRIGAS NUNCA MALS "NO MORE FLGTHING" 9.EASY WALKER 10.CUP BEARS 11.KIDS ARE PRETTY PEOPLE 12.PRELUDE NO.20 13.IT NEVER ENTERD MY MIND
MAMBO ITALIANO / STEFANO BOLLOANI
ステファノ・ボラーニが日本で売れ出す前の作品で、相棒のベイシストは日本盤でも馴染みのアレス・タヴォラッジ。意味不明のジャケットとは裏腹に内容的には素晴らしいデュオアルバムとなっている。全く真摯な演奏を展開しており、二人の才気が迸っている。
宴曲も所々イタリアーノという感じで、カフェやイタリアン・レストランで軽食を食べながら寛いでいる雰囲気となる。
STEFANO BOLLANI-p ARES TAVOLAZZI-b
1977 6.24,9.15
1.THAT'S AMORE 2.EVERYBODY LOVES SOMBODY 3.ALL IN A NIGHT'S WORK 4.I WISH YOU LOUE 5.LA SICILIA 6.BUONASERA 7.INNAMORATA 8.I CAN'T GIVE YOU ANYTHING BUT LOVE 9.NINNA NANNA 10.I CAN'T BELIVE THAT YOU'RE IN LOVE WITH ME 11.MANBO ITALIANO 12.VOLARE
THE ENEMIES OF ENERGY/KURT ROSENWINKEL
トータルに言えばあまり好きじゃないけど、個々に耳を停めるとなかなか良いプレイが聴ける。たまにはこう云うのもまっいいか・・・みたいな軽く流す程度で聴けば、持っていることが癪に触らない。でも一度捨てたら二度と拾わないだろう。好きな人は好きなんだろうな・・・などどブツブツ思いながら聴く。何の説明にもならない・・・。
KURT ROSENWINKEL-eg,G MARK TURNER-ts SCOTT KINSEY-p,key BEN STREET-b JEFF BALLARD-ds1996.18-20
IMPULSE
1.THE ENEMIES OF ENERGY .GRANT 3.CUBISM 4.NUNBER TEN 5.THE POLISH TEN 6.POINT OF VIEW 7.CHRISTMAS SONG 8.DREAM OF THE OLD 9.SYNTHETICS 10.HOPE AND FEAR 11.WRITER BLOCKS
DAL VIVO ! GIOVANNI MIRABASSI
 ミラバッシの魅力は、ここからここまでがテーマでここからここまでがアドリブなどという境界線がなくて、渾然一体となった詩情の溢れ出しにあるのだろうと思う。ライブだと気付くのは演奏後の拍手があるからで、演奏中は全く次元の異なる空間に引きづり込まれてひとりぼっちになった気にさせられる。そこには今まで観たことのない様な光景が広がっていて、どこに続く道だか判らないまま先へ先へと導かれるような夢幻的な世界。
 全てオリジナルだというのだから文句のつけようがない。
GIOVANNI MIRABASSI-p DANIELE MENCARELL-b LOUIS MOUTIN-ds
Nov 2.2001
SKETCH
1.JEAN PUL CHEZ LES ANGES .PLACE DE LA MAIRIE 3.28,RUE MANIN 4.DES JOURS MAILLEURS 5.REQUIEM 6.MENTO MORES 7.CAFE RANCAIS 8.EL PUEBLO UNIDO JAMES SER VENCIDOS
RIDIN' HIGH / HOD O'BRIEN
 ちょっとしたノリの差でどうしても好きになれないのがオブライエンなのだが、K.ワシントンに助けられて何度か挑戦してみるのが本盤。ボタボタのベースも気に入らない。実直な会計士的なキチンとしすぎているオブライエンの指運びを後ろで何とか壊そうとしているのがワシントン・・・という気がする。ノリの悪さが隠れるしっとりした5曲目の様なのは許容範囲で7曲目はかなり良い。
HOD O'BRIEN-p RAY DRUMMONDO-b KENNY WASHIGTON-ds
Aug 15 1990
SOUD HILLS

1.RIDIN' HIGH 2.PORTRAIT OF STEPANIE 3.JOOP'S LOPE 4.UP IN QUINCY'S ROOM 5.THERE'S NO YOU 6.YOU & THE NIGHT & THE MUSIC 7.NATHALIE 8.SUMMER NIGHT 9.WILLOW WEEP FOR ME 10.YARDBIRD SUITE
FOLLOW ME /JEAN MICHEL PILK
 ソロピアノはどうも苦手だ。詩集を道ばたで突きつけられて「読め!」と言われたようで、戸惑いながら聴かなきゃならない。
 と思っていたのだが、ある時ある瞬間詩集も悪くないと思った。ピアノの芯が心地よく響くと自分のいる空間の天井がいつもより少し高くなったような気になる。吹き抜け気分?
こういうのをある時ある瞬間気に入った場所で鳴らしてみたくなる。
うーん、悪くない。
JEAN-MICHEL PILK-p
Dec 2,3 2003
DREYFUS
1.FOLLOW ME 2.LES AMANTS D'UN JOYR 3.ST LOUIS BLUES 4.MY FAVORITE THINGS 5.IF I SHOULD LOSE YOU 6.ST.JAMES INFIRMARY 7.HAPPINESS SEVEN 8.ONE FOR MY BABY 9.THE RACOON 10.AUTUMN LEAVES 11.AIN'T MISBEHAVIN' 12.BEAR DAM 13.VOUS QUI PASSEZ SANS ME VOIR 14.B MINOR WALTZ 15.OLEO 16.LES COPAINS D'ABORD
TRAIANGLAR EXPRESSIONS /ZSOLT KALTNECKER
 そういや、カルトネッカーは今どうしてるんだろう。僕が見落としてるのかやっぱりどこかに潜んでしまってるのか?・・・ていうことでもないが、久々も久々で聴いてみるとこれが素晴らしい。
RAINY FILMSで出逢った彼だが、ソロ、デュオと来てトリオ盤を出して来た。それがRAINY FILMSだったが、ピアニストとしての技量はブラッド・メルドー並の彼がトリオで聴かせる極ウマなアルバムが続いた。このアルバムで好きなのか、3曲目のA THOUSAND YEARS。テクニシャンの彼が訥々とメロディを並べる。その淡さがモノの見事に琴線に触れてくるのだ。
 他にも良いのは一杯ある。RAINY FILMSで聴かせた情景的な描写を匂わせるTRAVELINGとかケイト・ブッシュの曲でBABOOSHKAとか・・・うーん、これイイね。
 トリオとしてのバランスはカルトネッカーの技量と音楽性が売りでそれを上手く浮き上がらせる程度の感覚でベースとドラムがある。悪くないバランスだ。
 
ZSOLT KALTNECKER-p JOSEF HORVATH BARCZA-b ANDRAS MOHAY-ds
2002.4.5
KCG
1.SONG FOR MICHEAL 2.YES OR NO 3.A THOUSAND YEARS 4.TRAVELLING 5.MARCHING BLUES 6.FARWELL 7.ON FINGER SNAP 8.BABOOSHKA 9.I HAD A DREAM 10.TEMPUS FUGIT
 

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