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A1-05       06.11.04

ハロゲンヒータ・ストーブの火災

ハロゲンヒータ・ストーブの
  ヒータ部の点灯状況

  東京を含め、マンションライフの生活習慣の中では、暖房も灯油・ガス・電気の
 選択肢の中から、室内空気の清浄から、電気が選ばれる時代となっている。
 そこで、最近特に、目的、用途、使い勝手に応じて、様々な製品が出てきたのが
 「電気ストーブ」である。 据置き、壁掛け、扇風機型など形状、大きさ、電気容量
 によって、さまざまな製品があり、メーカも国産から外国製とさまざまである。
 
 ヒータ部の種類によって、シーズヒータ、セラミックヒータ、ハロゲンヒータなどに
 分類される。  どの製品も、メーカごとにイロイロな宣伝文句があり、
 シーズヒータでは遠赤外線の効用、セラミックでは温風のぬくもり、
 ハロゲンでは急速暖房を唄っているものが多い。
 
 構造的に、「転倒オフスイッチ」が組み込まれ、ガード部も細かい格子状の
 ものが多くなり、安全性の工夫がなされている。


 火災の原因の多くは、電気ストーブに布団等が「接触する」ケースである。
 ヒータ部は、シーズヒータが一番高温であるが、ハロゲンヒータも700℃以上
 と高温で、ガード部分に布団や衣類等が「接触した状態」で置くと
 数分で、燃え上がる。 
 可燃物を 5cm以上離すとほとんど着火しない。

 ハロゲンヒータは、ワット数の変化(800Wから400Wの切り換え)、つまり、
 ヒータ部の強弱を「整流ダイオード」による半波整流により行なっている。
 また、首振り機構を設けているものもあり、一部製品には、このダイオードの
 回路不良や首振りモータ部の不良から、出火するものがある。
 
 ハロゲンヒータストーブは、安価であることも特徴だが、もう一つに意外と「明るい」。
 事例として。 酔って帰った男性がストーブにスイッチを入れて寝てしまい。
 明るくまぶしいので、ストーブとわからず 側にあった衣類を酔っていた勢いで、
 かぶせたため、接触した衣類から、出火したケースがあった。
 気づいて、初期消火したことから、火災調査時にはストーブが転倒し、そばに
 燃えた衣類があることから、「ストーブの転倒による衣類の着火」と原因を
 間違えそうになった事例である。 現場で、原因となった製品の構造等をよく
 調べて、再現実験等により吟味してみることも必要である。

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