このリストの草案には、世界の医療事情が反映されているので、私が取り扱った
ことのない疾患(薬物中毒、アルコール中毒、扁桃腺摘出術後疼痛等。リストか
ら除外しましたが胆道回虫症なんていうのもあります。)もあり、鍼灸の適応範
囲の広さと、私の勉強不足を実感します。
 一方で、皆様がご存じの肩凝りが無いと思われるでしょうが、これは運動疾患
中の頚部筋筋膜症の中に含まれます。
 さらに、1995年アメリカ合衆国において、医学や医療に関する政策を担う米国
立衛生研究所(NIH)が、疼痛緩和に鍼治療が有効であると結論しました。科学、
西洋医学が基本とされる米医学界が、鍼療法の有効性を認めたわけです。
 これまで、鍼灸は安全で優れた消炎・鎮痛効果から、痛み疾患に多く利用され
て来ましたが、近年、鍼療法と免疫・自律神経系との関連などが研究され、効果
を上げております。また、海外では不妊症の治療に鍼療法を勧める専門医も増え
ており今後更なる発展が期待されています。
灸治療の適応疾患として、公にされているものに、世界保健機構(WHO)が発表
している“適応疾患リスト”が存在します。WHOの発表では49疾患存在しますが、
私が聞いたこともない疾患もあり、リストから抜粋して、ご紹介致します。
一方で、鍼灸療法で効果が認められないと考えられる疾患や、治療の性質上不適
と思われる疾患を以下に挙げます。
北秋田市住吉町4−10
白鷹堂ファミリー鍼灸院HPへ
@ 感染症や急性熱性疾患
A 出血傾向のある疾患:血友病など
B 悪性腫瘍(癌)自体の治療
C 急性の炎症性疾患
D 心臓に重篤な疾患のある場合、異常な血圧状態
E 主治医から鍼灸療法を禁止されている場合
  NIH  consensus statement (1997)
@ 成人の手術後または科学療法による吐き気、嘔吐と術後歯痛に対して有効
A 薬物中毒、脳血管障害のリハビリ、頭痛、月経痛、テニス肘、繊維性筋痛症、筋性疼痛、変形性膝関節症、腰痛、手根管症候群、喘息の治療の補助または代替医療として有用な可能性あり
鍼灸の適応疾患リスト(WHO草案、1996年)
(1)運動器系疾患 上顆炎(テニス肘)、頚部筋筋膜症(肩こり)、頚椎炎、肩関節周囲炎(五十肩)、慢性関節リウマチ、捻挫、打撲、変形性膝関節症など
(2)消化器・呼吸器系疾患 下痢・便秘、過敏性腸症候群、潰瘍性腸症候群、急性扁桃炎、咽頭炎、喉頭炎、慢性副鼻腔炎、気管支喘息など
(3)疼痛疾患 頭痛、片頭痛、緊張型頭痛、坐骨神経痛、腰痛、扁桃腺摘出術後疼痛、抜歯疼痛、術後疼痛、ヘルペス後神経痛、三叉神経痛、腎石疼痛、胆石、胆石仙痛
(4)循環器系疾患 狭心症を伴う虚血性心疾患、高血圧症、低血圧症、不整脈など
(5)泌尿・産婦人科系疾患 月経困難症、分娩誘発、月経異常、女性不妊、男性不妊、インポテンス、遺尿症、尿失禁、尿閉など
(6)その他の疾患 近視、肥満、メニエール症候群、片麻痺、うつ病、薬物中毒、アルコール中毒など
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