4日目
サンホセ−トルトゥゲーロ自然保護区
1泊2日のトルトゥゲーロ保護区へ出発。名前からだとカエルが見られそうな雰囲気だが、ウミガメの
産卵が見られる事で有名らしい。ただし時期が外れているとの事。・・・他の保護区にすればよかった。
この時はこう思っていた。
現地に向かう途中で珍しい光景を見た。隣り合って流れる2本の川だが、2つの川の水の色が全く違う。
車を止めてはくれなかったのでうまくピントは合わなかったけど、一応色が違う事だけはわかる?
黒い川と白い川と呼ばれているらしい。そのまんまかよ。どちらの水も飲めないと説明されたと
思う。自信なし。
このトルトゥゲーロツアーは、ブラジルから来た新婚旅行夫婦と高校生位の女の子が2人と、その
どっちかの親父。ブラジルってさー、わざわざここに来なくても、アマゾンのジャングルが山ほどあるだろ。
と思って、昼食の時に聞いてみたけど雰囲気は全然違うらしい。コスタリカの方がリゾーティだそうだ。
途中の町で軽く朝食及び休憩。
コスタリカの料理は妙に手の加えられていないものが多く、あう。となるような料理がなくていいな。
と思っていた、この時は。後でこてんぱんにやられる事となる。
この休憩時にブラジリアン新婚夫婦に、以前ポルトガルに行った時に学んだ内、かろうじて覚えていた
いくつかのポルトガル語の単語を披露。ぼくちゃんすごいね。みたいな反応。また若く見られてるのか、
俺。多分、君達より俺の方が年上。あえて言わないが。
デルモンテのバナナプランテーションに寄り道。プランテーション。中学校か何かで習った記憶は
あるが、実際見るのは初めて。バナナが木に生ってるとこを見るのも初めて。バナナの花というものが、
非常にでかくてグロい事を発見。
ここは初めてづくしでかなり楽しかった。
農場内の道に踏み切りのようなものがあって、何が通るのかと思ってたら、バナナの大束が宙吊りにされ、
揺れながら俺達の目の前を横切っていった。最初は見間違いかと思ったが、その後も東京の電車並みに
次々と次々と目の前を宙吊りのバナナ束達が通過していった。踏切で電車を待っているような状態。
高校生2人組に話しかけられる。こいつら、俺が自分達と同じ位の歳だと思ってんな。
しかも、高校生だと思ってたら中学生だって・・・。お前ら老けすぎ。あと、中学生は厚化粧と
ピアスは禁止。化粧を落としてピアスを外して来るまで、教室には入れません。
あと、今日は平日だが学校はどうした?
気を取り直して車からボートに乗り換え、入り組んだ水路を行く。
ボートはえらいスピードで走っていて、顔に何かがばしばし当たる。そのせいで目がまともに開けられず、
ずっと額の辺りに手をかざす。サングラスが必要という言葉の意味がここで判明。
陽射しも避けた方がいいが、他にもっと避けた方がいいものがあった。
保護区のバンガローに着いて、着てた服を脱いで見たら小さな虫がいっぱいついてた。
あまりのスピードのせいか船自体の揺れは感じられず、船酔いはしなかった。
水路第一動物発見。ヘロン(鷺?)登場。濁った水を好むので水路には色んな種類のヘロンがいるらしい。
この後、何とかヘロン・かんとかヘロンとガイド君が色々紹介してくれたが、全く覚えられない。
水路の途中にあるコンビニ?で休憩。喉が渇いてもここ以降保護区に着くまで何も買えないと言われ、
コーラを購入。いくらか忘れたけど、安かった。日本みたいに、観光地の中は特別価格とかいうせこいまねは
しない。
ボートの写真を撮ろうかと思ったが、写真を撮ろうという気になれない程度には古いのでやめた。
結局2、3時間ボートに乗って、やっと保護区に到着。
保護区内にある唯一の宿泊施設に宿泊。ウミガメシーズンじゃないので、俺達以外の客はなく貸切状態。
余裕こいてコテージの入口にいすを置いて、景色と鳥達の声を楽しみながら本などを読んで、
アンニュイな午後を過ごす。
部屋に冷房がないから、外に出ていても一緒かと思っただけだが。
天井にはでかい木製のファンが
回ってる。日本のこじゃれたカフェーとかで見てもただうっとおしいだけだが、ここでは生活必需品。
とりあえず、まず蚊取線香を焚く。前は水路、後は森、蚊がいない訳ない。
水路の近くにはプール(どこの水だ?)もあり、リゾーティな雰囲気。ブラジル人夫婦が早速プールでいちゃついて
いた。邪魔しないように通り過ぎる。
日が暮れかけてきて、辺り全体に柔らかい雰囲気が漂っていた。
その柔らかい光の中、保護区内にある案内所兼博物館?博物館出張所という感じの建物に連れて来られる。
到着して、さあ、見学して下さいと言われたが、見学ってこの4畳半一間をどんだけかけて見ろゆうねん。
中学生達は1分も経たない内に外に出るかと思ったが、意外にしっかりと展示物を見たり、解説を
読んだりしている。この娘達、見た目は不良だが結構いい娘達なのかもしれない。
というよりもコスタリカの基準からすると、見た目も不良ではないのか。
コテージから100m程の距離なのだが歩いては行けない。水路があちこち入り組んでいるので、
基本的に移動は全て船。
やっとカリブ海にも会えたが、イメージしてたレゲエのビーチではなく、どちらかと言うと演歌の世界
だったので、写真を撮るのは控える。こんな波が荒いのはここだけか?それとも季節的なものか?
カリブ海イコールリゾートの先入観はうち消された。
博物館出張所の外の地面に、大量のハキリアリ。
行列になって、人間の頭でも入りそうな位に地面に開いた巣に、自分達で切った葉を運ぶ。
何百万?何千万?
ハキリアリの列はまたいで通りなさい、決して列の中に足を突っ込むなと言われる。
列に足を突っ込んで、無数の蟻に体を刺されて死んだ人もいると言う。言われなくても気持ち悪いので、
足なんか絶対に入れない。
博物館出張所の近くには、保護区唯一の土産屋街が広がる。といっても3軒ほどだが。
バナナの葉からできたメモ帳などを購入。さすがエコロジー先進国だけあって、他にも色々と
エコロジカルな商品が並ぶ。虎の毛皮とか、象牙なんてものは間違えても置いていない。
どっちもこの国にはいないとは思うが。
日が暮れるとここはどんだけ暗くなるのか、そうするとあのハキリアリ達も見えなくなる。
・・・想像するだけで鳥肌が立つので早く帰ろう。
コテージに戻って夕食。この夕食に人生で一番苦手となった食べ物が登場した。それはシーフード
カクテルの中にいた。
コスタリカの主食は、豆ご飯(もち米じゃない赤飯みたいな感じ)とステーキ。
これらは、どっちもおいしく頂けたのだが。(書き始めると長くなるので、この夕食の
時の話は<旅の出来事>に。)
5日目
トルトゥゲーロ自然保護区
朝日が昇るか昇らないかの内に、水路ツアーに出発。動物の声だけが響き渡るジャングルの朝。
さあ、動物を撮りまくるぞ。という時にカメラが壊れた。ズームが使えなくなった上に、
1m以内のものにピントが合わなくなり、その距離だとシャッターも下りない。そりゃ買ってから
6年経つけど、旅行中に壊れなくてもいーやん・・・。
ここからは、近くにいる動物はピントが合わなくて駄目。遠くの動物はズームが使えなくて駄目。
何の為に来た事か。全く写真が撮れなくなった訳じゃない事にだけ感謝して、風景のみを撮りまくる。
この日の朝は行き交う船も少なく(元々オフシーズンでほとんどいないのだが)、水面が穏やかで、
水が鏡になる。感動。水自体が透明な訳ではないのだが、水面が穏やかだとここまでになるのか。
でも、ラテン系人種達の「おーん。」とか「んーん。」とか感動っぷりがあまりにもため息まじりな為、
結構簡単に醒める。
この時、ムイビエンとボニートというスペイン語単語をガイド君が教えてくれた。
この後はずっとこの2つの単語だけで感想を述べまくる。
水路にワニの子発見。久々にまともに動物が撮れた。何とピントもばっちし。
ワニはあんまし好みではないけど、選り好みはしてられない。
この後、ガイドがここで絶対見たかった(世界ふしぎ発見で観た)赤いカエル
(ヤドクガエル)を捕まえてくれた。名前の通り表皮に毒があるので、傷のある人は
触ってはいけないと言われる。目では大変満足したが、写真は撮れず。1m以上離れてズームなし。
写真にはただぼんやりと小さく赤い物体が写ってた。
他にも中心が黒丸で、そこから長く糸のような足の生えている珍しい蜘蛛も見る事が
できて大変感動したが、これも写真を現像したら、ただぼやーんと黒丸い物体が写っていた。
そんな細い足など写っているはずもなく・・・。
・・・。この間、色とりどりの鳥達と蝶達にも会ったが、まともに見られる写真はこれだけ。
決して嘘をついてる訳ではないんだよー。
コスタリカは本当に鳥の種類が多くて、この短い滞在で見られた鳥はコスタリカに生息する
数%?ひょっとしたら1%いってないかもしれん。
この他にもガイドが泣き声を真似すると、声を返してくるホエザルも肉眼で結構見られたのだが、
写真では木の上にぼんやり黒い影がちらほらと写っていた。
コテージに戻った後、ぼんやりとまた外で本を読んでいたら、背後からぶいーんとすごい音がする。
おうっ、蜂?とびびって警戒していると、明らかに蜂ではありえない約10cm大(目測)の大きさの
物体が素早く飛んで来て、花の周りを飛び回っていた。
ハチではなくハチドリ(英名ハミングバード)。この鳥は羽ばたきのスピードがとんでもなく
素早い為、ぶいーんという音がする。
色はツヤのある緑色。それは一目ボレでした。こいつを追い回して何とか写真を撮ろうと
努力したが、今のカメラの状態プラス俺のとろくささでは、撮れるはずもなく。
最後に変わった色のハイビスカス?があり、撮ってみたけど、後ろにピントが合ったので
撮れた事が日本に戻ってから判明。脱力。