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コラム「前向きに暮らしましょう」


記事01 自己導尿でも日常生活は大丈夫(2007.10)

自己導尿とは、排尿がうまく出来ない為に、ある一定の時間毎に自分でカテーテルを尿道に挿入して排尿をすることです。これの開始にあたっては、やはりその大変さを思いましたが、慣れれば日常生活に差し障りはほぼありません。

カテーテルの種類
使い捨てタイプ


サフィードネラトンカテーテル一箱50本入り。女性用は15センチ。男性用は30センチ。
サフィードネラトンカテーテルの先端。こちらを尿道に挿入します。


最初は、鏡などを使って自分の尿道口の位置を確認して挿入しました。この時期に、「自己導尿」ということを一番辛く感じます。慣れてくれと、鏡なしで解る様になります。まれに、夜中などに開封方向を間違え、逆さに挿入しようとしてしまうことがありますが、痛みを感じて逆に挿入する事は出来ません。これを防止するには、カテーテルの向きを一定にしてしまっておくことは大事です。(箱のまま置いておけば逆さになる事は通常起きません)
導尿を初めた頃には、30センチのカテーテルでしたので持ち歩きにとても不便でしたが、15センチを紹介された時には、それは嬉しく感じました。その後、繰り返し使うことが出来る、セルフカテも使い始め、こちらもまた便利です。ただし、通常一月に一本なので紛失したら困ります。

再利用型タイプ


セルフカテは、サフィードネラトンカテーテルと挿入部分が多少異なります。一番の相違点は、消毒が必要だという点です。
外筒の中に消毒液を入れておきます。使う時以外は、カテーテルは消毒液の中にあるということになります。消毒液に関しては、数回変更がありましたが、現在はグリセリンBC液(0.025%塩化ベンザルコニウム添加グリセリン)を使用しています。この液の不便な点は、導尿を終え、そのカテーテルを持った手にグリセリンがつき、べたべたし下着をなおす時にそれがつくことがある点です。

「使い捨てタイプ」と「再利用タイプ」のどちらが便利かという点はそれぞれの生活スタイルによると思います。たとえば、携帯する余裕がある場合には、使い捨て、その余裕がなく、ポケットにしのばせておく必要がある場合には一本携帯していればよい再利用タイプが適していると思います。使い捨てタイプの場合は、使用すみのカテーテルを捨ててこなくてはなりません。

一般生活をする上で、特に仕事中等においては、クリーンコットンでの尿道口の消毒など、正しい導尿手順を行うことはなかな困難です。再利用タイプでは、導尿した後、カテーテルを水洗いしてから消毒液の中にしまう事などは環境面でまず無理だと思われます。そこで、膀胱炎などのトラブルを起こさない様に出来る範囲で衛生面に心掛ける事が必要です。
尚、医療機関によってどちらのカテーテルを選択しているかは異なる様です。

通常一月に1回の自己導尿管理料にカテーテル代は含まれますが、不便が生じた場合は、個人購入は可能です。サフィードネラトンカテーテル(テルモ)は、一箱50本入り2037円。
セルフカテ(富士システム)は1890円です。(2007年9月現在)

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