バナー


 

くじら雲ホームページへようこそ!!

 2013年度  4〜8月  9月 10月
 2012年度  5〜8月  9月
 2011年度  4〜8月  9月
 2010年度  4月   5月  6月 7月 12月・2月
 2009年度  4月  5月  6月 7・8・9月 10月 11月 12月 1月 2月
 2008年度  1月 12月 10月 9月 2007年以前



 1030日(水)晴れ


 集会センターからくじら雲まで往復しました。

 いつもと違うことは見学者が32名韓国から来たことです。

 子どもたちより多い大人の影に子どもたちの姿が隠れてしまうこともありましたが、

 一緒に山道を歩いている内に言葉は通じなくても身振り手振りで交流することができ

 ました。

 「アンニョハセヨ」と挨拶の仕方を教えてもらい、年中のT君が「アンニョハセヨ」

 と言うと韓国の方が笑顔で拍手しました。

 


 1029日(火)晴れ後曇り

 Y君の誕生日会


 くじら雲ではひとりひとり誕生日にお祝いをするので、昨日も今日も連日お誕生日会

 となりました。

 年長のY君は落ち着いて誕生日の席に座りました。物語を聴いた後、お母さんやお父

 さんからメッセージをいただきました。

 お父さんは「泣けてきちゃったなあ」と言って「最後の長峰山登山一緒に登ろう。冬

 になったら、スキーにも行こう。お誕生日おめでとう」と話してくれました。

 セレモニーが終わり、昼食では、Y君のお母さんがみんなにお味噌汁とデザートを

 作って来てくれたのをいただきました。

 温かいお味噌汁を「おいしい。おかわり」と、みんなたくさんいただきました。デ

 ザートはりんごとさつまいものケーキ、優しいけど、こくのある味でとてもおいしい

 ケーキでした。

 午前中ゆっくり活動したので、昼食は正午を過ぎてからでした。午後の時間は短く、

 昼食がすむともう帰る時間となりました。

 今日のお話は「どろんここぶた」。「図書館で借りたことある」という年長児が何人

 もいました。

 小さな本だったのでみんなで体を寄せ合って絵を見ました。最後こぶたが元の家に戻

 り、大好きな泥んこに体を沈めると、みんなもほっと安心したようでした。

 焚き火スペースで手をつないで輪になり「さよなら あんころもち」をしようとする

 と、T君が「はないちもんめ」を歌い始めました。次々と子どもたちが手をつなぎ、

 「さよなら」ではなく、「はないちもんめ」になりました。3回程やって続きは明日

 に「さよなら あんころもち」をしました。


  1028日(月)晴れ


 秋晴れの青空の下、Sちゃんの誕生日会をしました。

 いつもはお母さんと弟と一緒にくじら雲に来るSちゃんですが、今日は学校がお休み

 のお姉ちゃんたちとお父さんも仕事を半日休んで家族みんながお祝いに来てくれまし

 た。

 Sちゃんの物語を聴いて、みんなが用意していたプレゼントを渡しました。年中のM

 くんはひとつ年上のやさしいSちゃんが大好きでSちゃんの言葉を真似していうこと

 があるくらいです。みんながプレゼントを渡す時、MくんはSちゃんの前へ来て「学

 校へ行っても一緒にあそんでください」と言いました。

 お父さんとお母さんがSちゃんにメッセージを伝えると3歳の弟も小6のお姉ちゃんに

 手伝ってもらい「お誕生日おめでとう」と言いました。

 Sちゃんもお父さんとお母さんにメッセージを用意していてくれたので、代わりに伝

 えました。

 「いつもありがとう。お世話とかしてくれて。家族にやさしくしてくれて。体を休め

 たい時にやさしい言葉を言ってくれる。ありがとう」

 セレモニーの後はSちゃんのお母さんが作ってくれたカレーやみかんのゼリーをいた

 だきました。みんなおかわりしてたくさんいただきました。



  10月24日(木)曇り時々雨


 雨が降ったりやんだりの1日でした。

 朝は雨が降っていたので、土間のテーブルで野菜を切りました。年長のIちゃんとN

 ちゃん2人が25人分のじゃが芋、白菜、椎茸、カボチャを切ってくれました。

 薪ストーブにダッチオーブンを載せ、昆布と干しシイタケでだしをとっていると、年

 少のM君が入って来て「いいにおい」

 その頃、雨がやんだので、焚き火を点け、味噌汁の野菜が入ったダッチオーブンを火

 にかけました。

 さつま芋はかまどのお釜でお湯を沸かして、せいろで蒸しました。年長のIちゃんと

 Nちゃんは栗を拾って来て、さつま芋と一緒に蒸しました。

 年長のSちゃんが火の番をしてくれました。

 11時半頃、年長のT君が「おなかすいた」と言ったので、片付けをして、昼食にしました。

 みんな何度もお味噌汁をおかわりしました。「しいたけ、たっぷりね」とT君、
 「お
揚げたっぷりね」とNちゃん、「かぼちゃ、入っているのにおいしい」と年中のT君。


 みんなが食べ終わる頃、再び、雨が降ってきたので、急いで屋根の下へ移動しまし
た。
 Sちゃんは外に出ていたうさぎのもみじちゃんを抱っこしてタープの下へ連れて

 来てくれました。その後はゲージも運んでくれました。

 しばらく、部屋で昆虫カードでゲームをしたり、絵を描いたり、本を読んでもらったり、
 折り紙をして過ごしました。

 昆虫カードで勝負がつき、勝者のSちゃんが「もう1回やろう」と言いましたが、時

 計を見ると、もう帰りの時間が近づいていました。縁側を雑巾がけしたり、部屋の

 テーブルを移動させて帰る用意をしました。

 今日のお話は「狼の森、笊森、盗人森」ここ2日間続けて読み、今日で3日目。「狼の

 森の真ん中で、火はどろどろぱちぱち・・・」と言葉を覚え、みんなで声を合わせて

 言いました。最後まで読み終えると年少のAちゃんが「今日は最後まで読めた」と言

 いました。

 お迎えに来てもらった人からレインコートを着て帰りました。誰かのお迎えが来ると

 縁側でT君が「○○ちゃん」と呼んでくれました。

 「皆さん、さようなら」とみんなにぺこりと頭を下げ、次々とおうちへ帰って行きました。

 


 10月23日(水)曇り時々一時雨


紅葉が始まった押野山。おやつ列車に並ぶ子ども達。

「ずいずいずっころばし ごましおずい?!」




「ちょっと、一休み」
年少のAちゃんとSくん。





 本当は年長児にとって最後の長峰山登山になる予定でしたが、天候により延期するこ

 とにしました。

 今日は山の下の集会センターからくじら雲まで往復しました。

 朝、出発しようとすると、雨が降ってきました。急いで、レインコートを着たり、

 ザックカバーをかけたりして、ようやく出発しました。

 いつものように山道を登って行くと、雨はすぐに止み、暑くなってきました。そこ

 で、着ていたレインコートを脱ぎました。年少児も自分で何とか脱いで、リュック

 サックに詰め込みました。年少のKちゃんがレインコートを脱いで難儀していると、

 年長のY君がリュックサックに入れてくれました。Kちゃんがレインコートのズボン

 をまだ脱いでいないと気付くと、それを脱がせてあげ、リュックサックにしまってく

 れました。

 

 今日ものんびりペースでくじら雲に到着したのは1120分頃、朝の会をして、すぐに

 お弁当を食べ始めました。

 12時半、帰りの用意を始め、13時、山を下り始めました。

 年長のT君達は下り道の上の方で集まり、最後の人が来るまで「ずいずいずっころば

 し」をしていました。

 T君「ずいずいずっころばし ごましおずい」

 Sちゃん「ごまみそずい でしょ」

 最後の人が来ると「井戸の周りでお茶碗かいたの だあ〜れ」と歌い終わり、一気に

 駆け下りて行きました。

 年少のKちゃんも大きい子について駆けて行きましたが、転んでしましました。ひじ

 を擦りむいて、泣いてしまいました。手当てが終わると、年中のK君が手をつないで

 歩いてくれました。しくしく泣きながら歩き始めたKちゃんでしたが、数メートル歩

 くと笑顔に変わりました。



 1022日(火)晴れ


 集会センターからくじら雲までの山道を歩きました。

 今日はのんびりペース、くじら雲に到着したのは11時半近くでした。

 のんびりだったのは年長児のペースが影響したため、朝の会の準備は早く到着した年

 中児がしてくれました。

 焚き火の周りに椅子を並べて、朝の会。朝の会が終えると、すぐにお弁当を食べまし

 た。

 

 今日、参加してくれたお父さんたちが消てしまった焚き火を点けてくれました。栗を

 焼いてお父さんたちにも味わってもらいました。

  

 栗のいがを拾っていると、年少のM君がトロッコを押して通りかかりました。この

 頃、M君はトロッコがお気に入り。いがを焚き火スペースのお父さんたちの所まで運

 んでくれるか訊くと「いいよ」

 M君は何度もいがの入ったバケツをトロッコで運び、空いたバケツを持って来てくれ

 ました。

 焚き火スペースのお父さんたちもせっせといがを燃やしてくれました。

 年長のSちゃんと年少のKちゃんが、いが拾いを手伝ってくれました。運動会の競走

 のように、いがを拾っては走ってバケツに入れていました。

 


 1021日(月)晴れ


 朝の会の後はにじみ絵をしました。

 年長児はお話をしながら、にじみ絵を描いていました。

 「Sちゃん、何描いてるの」「虹に決まってるよ」

 「Sちゃん、大きくなったら、何になりたい」「中学生になったら、考えるよ。今は

 まだ考えなくてもいいでしょ。」

 

 にじみ絵を描き終えると、筆を洗った時の色水をペットボトルに入れたり、そのボト

 ルに絵を描いたり。

 

 R君は栗を拾いました。3つはおうちへのお土産、後はくじら雲で焼いて食べること

 にしました。

 火を焚いて栗を焼き始めると、年少のM君も寄って来ました。R君が焼いた栗を笊に

 入れてみんなに配っていると、M君も同じようにしたくて同じように笊を持ちまし

 た。その内に栗を食べたい子が焚き火の周りに次々と集まって来ました。焼いて皮を

 剥くのが忙しいくらい。

 火が小さくなると年長のT君が火吹き竹を吹いて大きくしました。焼き栗がみんなの

 口の中へ入ると、ちょうどお昼。片付けをしてお弁当を食べました。

 

 昼食の後、T君が「シャボン玉、やりたい」と言いました。久し振りのシャボン玉、

 用意をしていると、やりたい子が続々とやってきました。

 シャボン玉を膨らませると、あちこちから「見て」の声。1人で膨らませるようにな

 ると、友達と2人で一緒に膨らませたり、何人もで膨らませたり、畑の方へ行って膨

 らませたり。

 

 シャボン玉を終えると、雑巾がけをしました。この頃、みんなが毎日というぐらい雑

 巾がけをしてくれるので、床にみんなの姿が映る位ピカピカに光るようになりました。



 1018日(金)晴れ

 
 長峰山登山




 久し振りの長峰山、8人のお父さん、お母さんも一緒に登りました。

 

 朝、8時半に長峰荘駐車場に集合しました。春に登った時はお弁当など荷物を車で頂

 上まで運んでもらったのですが、今回はすべての荷物を自分達で持って登ることにし

 ました。

 

 途中2回、休憩をし、2時間程で頂上に到着しました。頂上は最高の天気、眺めでし

 た。20名全員揃って記念写真を撮りました。

 

 頂上でお弁当を食べたり、展望台に上ったり、パラグライダーの台から眺めを楽しん

 だり、1時間半程過ごして下りました。

 年長児はブレーキをかけながら走り下りて行きました。年少児は何度も転びながら

 ゆっくり下りました。「待って」と年少のAちゃんが声をかけると、仲よしの年中の

 Cちゃんが止まって待っていてくれました。

 

 すり傷で手当てをした子もいましたが、大きなけがはなく、みんな無事に下りて来る

 ことができました。今年1年目の子も初めて往復することができました。



 1017日(木)晴れ



 台風が去り、朝の気温は10度以下と冷え込みましたが、日中は快晴となり、陽の暖か

 さを感じる陽気となりました。

 集会センターからくじら雲まで押野山の山道を歩いて登りました。

 

 山道では竹を切ってもらって、それを持ったり、どんぐりやどんぐりの帽子を拾った

 り、紅葉した桜や蔦の葉っぱを手にしながら歩いて行きました。

 途中、年中のG君や年少のKちゃんが泣くことがありました。

 「誰か、泣いている」「どうしたんだろう」「Aちゃんが叩いたんだって」「Aちゃ

 んはどうして叩いたのかな」

 「訊いてくる」と年長のT君。「Kちゃんが叩いたんだって」「Kちゃんはどうして

 叩いたんだろうね」「訊いてくる」とまた走っていったT君。

 「Aちゃんが棒を取ったんだって」「Aちゃんはどうして棒を取ったんだろうね」

 「訊いてくる」とT君。

 11時前ぐらいにくじら雲に到着しました。

 年中のG君に向かって少し離れた所から年中のKちゃんとSちゃんが「G君、ごめん

 ね」と大きな声で言いました。「いいよ」G君も大きな声で言って、3人はすっきり

 したように笑顔になっていました。

 朝の会の時には年少のKちゃんも笑顔になっていました。「Kちゃん、さっき、泣い

 ていたね。T君がどうしてか訊いていたね」

 「Aちゃんはどうして棒を取っちゃったの」「Aの棒だから」

 「Kちゃんは急に取られちゃったからびっくりしたの」うなづくKちゃん。

 年長のSちゃんが「返してとか言わないで取っちゃったんだ。今度は言ってね」うな

 づくAちゃん。

 山道での二つのけんかは歩きながら解決したようです。お昼までの間、それぞれ思い

 思いの活動をしました。

 

 台風で落ちた栗の実を拾い、顔を描く年長のIちゃんとNちゃん、年中のM君は栗の

 いがを拾って焚き火で焼きました。

 年中のKちゃんとSちゃんは干していたタープをおうちにしました。料理の道具を

 持って来ると、年少のM君が「何、作ってるの」Kちゃんが「佃煮」

 Sちゃんは焚き火スペースで栗に絵を描いていたIちゃん達の様子を見て「何やって

 るの」「栗に絵を描いているんだよ。そっちは」「お料理」とご近所同士でやりとり

 していました。

 

 「もうすぐ、お昼だから、そろそろ片付けようか」と声をかけると、部屋でたくさん

 の物を出していた年中のCちゃんと年少のAちゃんが片付け始めました。そして「も

 う、お弁当食べていいの」と縁側で訊いてきました。部屋を見ると、すべて片付いて

 いました。

 前はなかなか片付けられず、みんなで手伝ったのに、今日は2人だけで片付けられま

 した。

 

 お昼の後は年少の3人組がトロッコを押しながら列になって歩いていました。先頭を

 歩くM君と最後を歩くAちゃんが「電車、電車」、真ん中を歩くS君が「わっしょ

 い、わっしょい」と言いながら畑の中の道を歩いていました。

 

 今日はおうちにおみやげを持って帰りました。みんなで田植えをして稲刈りをしたお

 米です。2sずつ入った袋をひとりひとり両手で抱え、お迎えに来てくれたおうちの

 方に届けました。

 

 明日は今季初めての長峰山登山。登りは大変だけど、途中で食べるおやつは楽しみの

 ようで、みんな元気に帰って行きました。



 1013日(日)晴れ

 
 朝5時起床、洗顔、着替えをして、散歩に出かけました。気温は10度以下、持ってい

 た服を着込んで、山頂を目指しました。途中の山道でアケビを見つけ、食べることが

 大好きなT君はどのアケビを採ろうか、アケビ採りに夢中になりました。

 

 山頂ではもうすぐ日の出、しかし、待っているとなかなか出ず、体が冷えてきたの

 で、下り始めました。途中で「あっ、出てきた」と朝日を見ることができました。

 

 くじら雲に到着し、朝食作り。火を焚く子、スープの野菜を切る子、シナモンロール

 を成型する子。出来上がると焚き火スペースで朝食。シナモンロールとベーコン、マ

 カロニ入りのトマトスープを食べました。デザートは差し入れの梨でした。

 30人分のスープは「おかわり」の声が連続し、すっかり無くなりました。食べ盛りの

 子どもたちは通常の30人分では足りない位です。次は量を考えないといけないなあと

 思いました。

 

 自分の荷物を整理した後は、鬼ごっこが始まりました。小中学生が鬼ごっこをするに

 はくじら雲の敷地はせまく感じる位の勢いでした。

 鬼ごっこが一段落すると栗を焼いて食べました。子どもたちはナイフで傷をつけ、火

 の中へ入れ、焼けた栗を「食べる」と分けてくれました。

 この子たちが幼児の頃は「焼いて」「ちょうだい」とやってあげていたのが、今は

 すっかり反対になりました。


 1012日(土)晴れ

 
 小中学生キャンプ



 くじら雲を卒園した子どもたち27名がくじら雲に集まって12日のキャンプをしまし

 た。夕食はみんなで完成させたピザ窯でピザを焼いて食べました。

 9時に集合し、スケジュール確認や2日間でやりたいこと、どんなピザを食べたいか、

 1人ずつ話しました。

 2日間でやりたいことは「基地作りの続き」「サッカー」「きつねとひよこ(鬼ごっこ)」

 「依田さんの手伝い(料理)」「おこし作り」など。

 ピザは「トマトとチーズとベーコン」「チーズたっぷり」「シーフード」など。

 話が終わるとみんなそれぞれに活動し始めました。

 「釘、ください」と基地作りの子どもたちは床板を作る作業に必要な釘をもらいに来

 ました。

 小5のT君は毎年、くじら雲の近くでやまなしを採ります。今年は10個以上採れまし

 た。年中の頃から1人で野草のスープなどを作っていたT君はやまなしを煮てみるこ

 とにしました。やまなしを食べると酸っぱい味だったので、酸っぱい味を好まない弟

 も食べられるようにしたかったようです。私もりんごを煮ることはあっても、やまな

 しを煮るのは初めて、どうなるかと思いながらも、やってみることにしました。

 やまなしは小さいので包丁で皮を剥くのも大変ですが、T君は根気よく皮むきをし、

 4つ割りにして鍋に入れました。芯を取ると実が少なくなるので、芯は取らないこと

 にしました。お昼を食べている間、鍋を火にかけました。塩を一つまみと素精糖を少

 し、入れました。「いつ、食べられる」と楽しみにしていたT君、お昼を食べ終わる

 と水分が出て、実が柔らかくなっていました。水分をとばして、できあがり。早速試

 食してみると、紅玉を煮たような味で、なかなかおいしくできました。T君はそれを

 朝食のパンと一緒に食べることにしました。

 

 私の手伝いをしてくれる子どもたちは昼食のおでんに使う茹で卵の皮むきやおでん種

 を切る作業をしてくれました。

 

 時計を見ると11時半、ちょっと早めの昼食にしました。おでん2鍋が見事、空になり

 ました。

 

 午後はピザ生地を仕込みました。J君とK君が30人分のピザ生地をこねてくれまし

 た。「おいしそうな生地だね」とピザを焼くことを教えに来てくれたKさんに言われ

 ると「だって、100回以上、こねたもんな」と言っていました。

 

 小6のFちゃんは最近、修学旅行で東京へ行き、雷おこし作りを体験したということ

 で、おやつにおこし作りをしました。

 Fちゃんが作り始めると子どもたちが次々に集まって来て、作っているところを取り

 囲みました。できあがり、Fちゃんが「食べていいよ」と言うと、写真を撮る間がな

 い程の勢いで無くなり、小1の男の子達はおこしが壊れた粒も拾って食べていまし

 た。

 

 朝食用のパンの生地も仕込み、寝る場所の準備をしました。

 部屋で寝る子はどこで誰の隣に寝るか話し合い、寝袋を用意しました。

 野宿をしたい3人の男の子は木の葉を集めて寝る場所に敷きました。

 テントでは6人の男の子が寝ることにし、テント設営をしました。

 

 午後4時、ピザ窯に火を入れました。生地を丸くのばし、具をのせました。

 5時過ぎ、ピザ窯が温まり、ピザを焼き始めました。焼くのは最年長、中3のM君と焼

 く才能を発見された小4のAちゃんが担当しました。

 30人分のピザが次々と焼かれ、次々と子どもたちの口へ運ばれていきました。

 5時半になると、辺りは暗くなり、月や星が出てきました。ランタンの明かりで焼い

 たり、切ったり、食べたり。

 大きなお皿から手で食べたので、夕食は個人の食器を使わずじまい、歯磨きをしてナ

 イトウォークに出かけました。

 

 小2のHちゃんは中3のM君におんぶしてもらって行きました。

 山頂目指して歩いて行きましたが、途中で「もう戻ろう」と怖がる子が何人かいまし

 た。その一方で「まだ行ってみたい」というH君とAちゃん。2人は1人で進める所ま

 で1人で歩いてみました。1人ではここまでということを体験し、みんなとくじら雲へ

 戻ることにしました。

 

 8時過ぎ、くじら雲に戻り、寝ることにしましたが、テントで寝る子たちは興奮して
 9時頃までにぎやかでした。


  1011日(金)晴れ


 団子作り

 
 くじら雲で収穫したうるち米を玄米粉に製粉し、団子を作り、焼いて食べました。

 

 くじら雲の畑にある大きな栗の木、今年はたくさんの栗を実らせました。栗の実は焼

 き栗にしておいしくいただき、いがは燃料として使わせてもらいました。

 

 団子作りをしているとお隣さんからトウモロコシが届けられ、焼きもろこしにしてい

 ただきました。



 10月9日(水)晴れ 強風


 長峰山登山の予定でしたが、台風による強風のため、予定を変更し、あやめ公園から
 浄化センターへ向かい潮地区を歩きました。

 あやめ公園を出発して、消防署を通り、潮神社近くで一休みしていると小学生が列になって
 歩いて来ました。年長のSちゃんが「あっ、Fだ」とお姉ちゃんの名前を言いました。
 見ると卒園したSちゃんのお姉ちゃんが先頭で歩いていました。
 授業で遠足のおやつを買いに行った帰りだったそうです。
 干しブドウを年の数だけ3回くらい食べて、再度、歩き始めました。

 水路に葉っぱを浮かべて追いかけて行ったり、カニを見つけたりしながら歩いて行くと、
 雨が降ってきました。急いでレインコートを着たり、ザックカバーをしたりして歩きだすと、
 雨は止み、今度は太陽が強く照りだし、暑くなってきました。
 レインコートを着て数分してまた、脱ぐことになりました。

 明北小学校の地下道を抜けて住宅地にある公園に寄り、ブランコや滑り台で遊びました。
 そして、また、歩き出すと「きゃっ」と人の声、思わず目をやると「ヘビが死んでたので」と
 訳を話してくれました。
 子どもたちは「ヘビ、見たい」私は「死んでいるんですね」その人は「はい」と答えてくれました。
 みんなで見に行くと、ヤマカガシでした。「毒、ある」「あるよ」「どこに」「歯だよ。触らないで
 みようね」そんなやりとりをしながら観察しました。

 とても風が強く、帽子が飛ばされてしまうので、リュックサックにしまいました。
 ようやく、浄化センターに着きました。どこか風が避けられるところはないかと探し、建物の横で
 食べることにしました。
 それでも、物が一瞬で飛ばされてしまうくらいの風の強さ、みんなで飛ばされないように気を付けながら
 食べました。いつもだったら出しっぱなしにする物でも、今日は出したらすぐしまう子どもたちでした。
 「嵐の中でお弁当食べたら、こんな感じだね。みんな嵐の中でもお弁当、食べられるね」と話すと
 「嵐って、こんな感じなんだ」と考えていました。


 108日(火)晴れ


 集会センター→くじら雲


 年少のM君はお母さんの出産で4カ月間くじら雲をお休みしていました。101日から

 久し振りにくじら雲へ参加するようになりました。

 M君は1日目、お母さんが一歩でも離れるとすぐにぴたっとくっついていきました。2

 日目、お母さんがくじら雲にいてくれたら、安心できるようになりました。そして、

 今日は山道を登る2時間、お母さんと離れてみることにしました。

 はじめ、お母さんと離れたくないと泣き声で訴えていましたが、「お母さんにくじら

 雲までお弁当を車で持って行ってもらおうね」と言って、保育者が腕を広げるとそこ

 に体を預けてきたM君、抱っこでお母さんの車を見送りました。みんなと出発する頃

 には元気な声も聞かれ、歩き始められました。

 山道を歩きながら、いろいろな友達と関わりました。回りの子たちも春頃より成長し

 たようで、M君を可愛がり、捕まえたトンボを持たせてあげたり、場所を譲ってくれ

 たり、やさしく接していました。

 

 今日も発見がありました。年長のIちゃんとNちゃんは道に穴を見つけました。石を

 入れると転がっていき、何の穴なのか考え合っていました。

 

 山道を歩きながら年長、年中の男の子たちはごっこ遊びをしていましたが、年長のT

 君が「Y、ごちゃごちゃうるさい」と次から次へと意見を言うY君に言うとY君は泣

 いてしまいました。するとパジャマパーティーで隣で眠ったSちゃんが「Y、どうし

 たの」と声をかけました。それでも泣き続けるY君。「これ、あげようか」と持って

 いた竹を差し出すと、手にしたY君。それでも、しくしく泣いているY君に「一緒に

 あそぶ」と訊くとうなづいたY君。2人が手をつないで歩きだすと、そのやりとりを

 見ていた年中のCちゃんは「やさしい」とつぶやきました。それから、間もなく、笑

 顔になったY君を見て「もう笑っている」とSちゃんもうれしそう。

 

 〈子くじらのつぶやき〉

 年少のAちゃんはいつもと違うリュックサックを背負ってきました。その姿に気付い

 た年中のK君は「新品だね」Y君は「光ってる」

 

 山道を歩きながら年長のNちゃんとIちゃんはごっこ遊びをしていました。Nちゃん

 が電話をしていたので、ちょっと聞き耳を立ててみると「おばあちゃん、私、大きく

 なったら髪結いになりたい」


 105日(土)曇り


 朝5時、部屋の明かりがつくと、次々に目を覚ました子どもたち。
 昨日「5時に起こしてね。起きなかったら、起きろーって言ってね。でも、あまり大きい声では
 言わないでね」と言っていたNちゃんも隣に寝ていたIちゃんが「Nちゃん」と声をかけると、
 すぐに目を覚ましました。

 薪ストーブがついている暖かい土間の流しで顔を洗いました。「冷たい」と言いながら手で水を
 すくいました。

 枕元に置いておいた服に着替え、朝の散歩に出発。昨夜、暗い中で見た木は何の木だったか、
 みんなで確認しました。

 残念ながら曇っていて朝日は見ることができませんでしたが、頂上までの山道で、栗やくるみ、
 アケビの秋の実がたわわにありました。少しもらって、少し山の動物たちに残しました。

 くじら雲に戻って寝袋を片付けました。大きな寝袋を巻いて小さい袋に入れるのは子どもたちに
 とって大変でしたが、友達と手伝い合い、何とか自分達で片付けました。

 朝食のメニューは焚き火パンとスープ。いつものパン生地はリンゴジュースで練るのですが、
 今日はぶどうジュースで練ってみました。パンの色がちょうどアケビの皮の色のようでした。
 焦げてしまった部分もありますが、自分の分を自分で焼いて朝食です。

 T君はお魚ソーセージでホットドッグ風にしました。それを見てお魚ソーセージを食べたことがなく
 「お魚ソーセージはやだ」と言っていたsちゃんも「ちょっと食べてみる」と言いました。
 IちゃんもNちゃんも少しずつ、食べてみました。「おいしい」「おいしいね」朝食はみんな殆ど
 残さず食べました。

 食器の片付けも2回目なのでやり方を覚えてスムーズに洗っていました。歯磨きをして帰りの準備、
 自分の持ち物をまとめました。

 8時、おうちの方が迎えに来ました。元気な子どもたちを見てほっとしたのではないでしょうか。
 昨夜から今朝の写真を見ていただきながら、様子をお話すると、お母さんやお父さん達も笑ったり、
 うなづいたり、子どもたちの初めての経験に共感してくださいました。
 子どもたちがいないことはお母さんやお父さん達にも初めての経験で、「お母さんはDの分のご飯も
 用意しちゃったんだよ」と昨夜の様子をお話してくれました。

 

 子どもたちもおうちの人にお迎えに来てもらい、安心し、また、友達とはしゃぎ、しばらくして
 それぞれの家路につきました。

 

 休み明け、年長児同士「楽しかったね」と顔を見合わせ、秘密の時間を思い出して笑顔になって
 いました。

 



  104日(金)晴れ


 パジャマパーティー


 年長児たちは待ちに待った年長児だけのお泊まり会。
 6人の年長児は夏から度々パジャマパーティーの計画会議 を開いてきました。

 食事のメニューややりたいことを6人全員が納得する計画を立てました。
 

 みんな、家族と離れて泊まるのは初めてのこと、不安もあるけど、楽しみにしていた
 パジャマパーティーなので、わくわくする気持ちの方が大きい様子。

 おうちの方と大きな荷物を持ってはしゃぎ気味に歩いてきた子どもたちでした。

 

 縁側に寝袋や着替えを置き、土間の棚にひとりずつのスペースを作って食器や洗面用具を
 置きました。みんな自分で用意をしてきただけに、どこに何が入っているかわかり、
 手際良く荷物の整理ができました。
 

 自分のことをやり終えると、夕食作り。今日のメニューはカレーうどん、野菜サラダ、
 スイートポテトです。パジャマパーティー前日まで、デザートはフルーツゼリーでしたが、
 さつま芋掘りをして蒸し芋を食べるとT君が「デザート、変えてもいい」と訊いてきました。
 みんなに相談するとみんな賛成ということでスイートポテトを作ることにしました。

 たくさんの野菜を包丁で切ったり、キャベツを手でちぎったり、蒸したさつま芋を潰したり、
 6人がそれぞれの役割を忙しく次々にこなしていきました。
 途中、T君とY君が「もうやめる」と包丁を置こうとしました。いつもの料理の活動なら、
 それで、他の子が代わってくれるのですが、「今日はやめたら、食べる物がないよ」「そっか」と
 力を奮い立たせて最後まで頑張りました。

 カレーの材料が鍋へ、スイートポテトがオーブンへ、サラダがお皿へと並びました。
 子どもたちは料理が出来上がるまでの間に寝る所を決めて、寝袋やパジャマの用意をしました。
 好きな場所に誰と並んで寝るか相談しながら、用意しました。

 

 料理が完成し、焚き火スペースに集まってちょっと早い夕食。ぶどうジュースで乾杯しました。

 乾杯の時に「どんなことを願って乾杯する」と訊くと「平和になるように。お父さんとお母さん、
 けんかするから」「うちも」と子どもたちの声、そこで「みんなの平和を祈って、乾杯!」

 

 「おいしい」「おかわり」とSちゃんはスタッフが席につく前におかわりをする勢いで食べて
 いました。
 Y君とD君は胸がいっぱいなのか、おしゃべりに花が咲き、お皿の料理はあまり減りません。

 「あっ、一番星」「きれい」段々辺りが暗くなるとT君が「G(年中の男の子)がいないと静かだね」
 「みんな何してるかなあ」と年中や年少の子どもたちのことを思い出して話し始めました。
 Sちゃんが「キャンプファイヤー、やろうよ」焚き火を大きくすると「明るい」とみんなの気持ちも
 明るくなったようでした。

 

 食事がすむと自分で自分の食器を洗い、布巾で拭いて自分の場所に置きました。

 歯磨きをして、花火をやりました。花火セットの中から好きな花火を選んでやりました。
 最後にみんなで線香花火をやりました。「がんばれ」と友達の線香花火を眺めて応援していました。

 

 花火をやり終えるとナイトウォークに出発しました。ライトを消して暗闇を歩いて行きました。
 Sちゃんはしっかりと手を握って歩きました。

 途中、一人ずつ20m程歩くことをしました。昼間だったら近く感じる距離ですが、暗闇ではとても
 遠くに感じます。ライトの点滅の合図で1人ずつ歩きました。
 歩き終えて友達に会えると久し振りの再会のように喜ぶ姿が見られました。

 Y君とD君は暗闇を1人で歩くことを気に入り、帰り道でもやってみました。
 Nちゃんはトイレに行く時、真っ暗な廊下でも試していました。


 くじら雲に戻るとパジャマに着替えました。みんなお気に入りのパジャマのお披露目です。

 Y君のパジャマは暗いところで光るということで、明るい部屋では1つの寝袋に3人で潜り、
 光るかどうか見て いました。

 11冊絵本を選び、読んでもらいました。みんな絵本を読んでもらうと灯りを消して寝ることに
 しました。

 T君は絵本を読んでもらうと、すぐに寝着きました。
 次にD君、隣でおしゃべりをしていたY君はつまらなくなってしまったのか、まだ起きている
 Sちゃん達の横に引っ越しました。

 暗い部屋でY君のパジャマが光ることを確認すると、Y君もSちゃんも眠りました。

 最後はIちゃんとNちゃん、昔話を聴いていると2人も眠り、9時半にはもうみんな夢の中。

 

 毎年行っているパジャマパーティー、いつも、夜中、部屋中を転がり回る子どもたちですが、
 今年はあまり転がりませんでした。いつもより少し遅い時期だったせいか、暑くなかったのだと
 思います。
 2時半頃3人がトイレに起きましたが、また、すぐ眠り、朝までぐっすりの6人でした。

 


 

103日(木)曇り一時雨


 さつま芋掘り



 田んぼの近くの畑でさつま芋掘りをしました。田んぼで朝の会をした後、早速芋掘り

 に取りかかりました。

 ひとりで手に負えないでいる子がいると、誰かが手伝いに行き、勢いよく12株のさつ

 ま芋が掘り出されました。

 芋掘りをしていて、何かの幼虫やタガメが出てくると虫に興味旺盛な年少のS君が駆 

 け寄ってきました。普段はのんびりタイプのS君ですが、「虫」という声には敏感に

 反応し、瞬時に体が動きます。今朝も田んぼまでの歩く道でショウリョウバッタを捕

 まえていました。

 そんな中、雨が降り出し、霧雨程度かなあとのんびりしていると急に雨足が強くなっ

 てきました。芋掘りを一時中断し、みんなの荷物にシートをかぶせ、軒端に急ぎまし

 た。軒端で雨宿り。掘ったさつま芋も軒端に並べてみました。みんなで数を数えると

 101本ありました。それから、小さめの物を選んで、洗い、ふかし芋にしました。


 お芋が蒸けるまでの間、雨が上がった田んぼ付近をお散歩しました。いつも、さつま

 芋の茎をあげに行く牛達の牛舎にも立ち寄りました。「大きい」と久し振りに見る牛

 に言いました。しばらく牛を見ていた子どもたちに「この牛はいつか、人間が食べる

 牛肉になるんだよ」と話すと「かわいそう。でも、優しい人に飼ってもらったら、食

 べられないよね」と年長のSちゃん、「でも、このおうちの人も優しくないわけじゃ

 ないんだよ」「じゃあ、どうして・・・」と話が続き、Sちゃんは同い年のT君と複

 雑な心境を話していました。


 散歩から戻るとちょうど、さつま芋が蒸しあがっていました。お弁当の蓋に大きいの

 か小さいのか好きな方を選んでのせてもらいました。

 みんなで感謝の気持ちを言っていただきました。年長のSちゃんとT君は大きいお芋

 を食べ、お弁当も食べ、さらにお芋を2回おかわりして食べました。

 おなかがいっぱいになると広い田んぼで「あずき」の鬼ごっこをしました。T君が

 「ぼく、豆になる」と真ん中に入る小豆になりました。

 帰りの前に「いもほり」の絵本を読むと、自分たちが経験したことがよみがえってく

 るように共感して絵を見たり、お話を聴いている姿が見られました。

 おうちの人が迎えに来ると、大きなお芋をいくつも袋に入れてお土産に持ち帰りまし

 た。