ほとんど、どこの国もそうであるように、この国もまた、神話の世界から歴史がはじまる。 歴史上「古朝鮮時代」と呼ばれる朝鮮の始まりは、紀元前2000年以上昔に遡る。 BC2333年 檀君(タングン)(단군)が、現在の平壌を首都として、国を興し、これを”朝鮮”と名付けたところから出発する。 以後1500年ほど続く神話の世界であるが、朝鮮は、はじめから”王朝”であった。 そして、この王朝は、実に1910年まで、続くことになる。 古朝鮮時代から、あちこちで小国が乱立し、その中でも、三つの部族が実権を握って、支配する時代がある。これが、「三国時代」と呼ばれる時代で、やがて、「高句麗」「百済」「新羅」という、はっきりした強国の誕生に結びついていく。 この中で、新羅が、三国を統一することに成功して、半島を支配する。 だが、次第に、王権の腐敗が進み、新羅が滅亡し、高麗の時代がやってくる。 朝鮮の歴史は、中国や日本とのかかわりを除いて語ることはできない。 高麗時代も、中国との抗争が絶えることなく、そのことも原因となって、高麗が滅亡し、李成桂による「朝鮮王朝」がスタートする。 以後、およそ500年にわたって、華やかな朝鮮王朝時代が展開される。 1910年、日韓併合条約が締結されると、朝鮮時代と、4000年を超える王朝は消滅し、日本の植民地へと進んで行く。 だが、1945年、第二次世界大戦での日本の敗退により、日本による半島の支配が終了し、朝鮮半島は解放されることとなる。 不幸なことに、かわって米ソ両国の進駐により、半島が南北に分断され、朝鮮戦争へと進んでいく。 3年後、休戦協定が締結されるが、それで、不幸が終結したわけではない。 南北朝鮮は、今なお、戦争状態から脱出していないのである。 (このフレームは、歴史的に学問的正確さを追求したものではなく、あくまで歴史を概観することを目的としたものであることをご了承ください。)