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INFORMATION
ギンザめざましクラシックスVol.1
〜クラシックとジャズの間で〜
Produced by ちさ子&軽部

1997年9月26日(金) 銀座4丁目・王子ホール
18:00開場 / 19:00開演
プログラム
−第1部−

●クライスラー●
愛の喜び

●チック・コリア●
スペイン

●モーツァルト●
クラリネット・コンチェルト イ長調より

●フォーレ●
愛のあとに

●アーバン●
<ヴェニスの謝肉祭>の主題による変奏曲

●ラヴェル●
亡き王女のためのパヴァーヌ

●サラサーテ●
カルメン・ファンタジー
−第2部−

●ガーシュウィン●
サマー・タイム

●ビル・エヴァンス●
ワルツ・フォー・デビー

●シーザー/ユーマンズ●
二人でお茶を

●ボンファ/クレオトーレ/ペレ/ワイズ●
カーニヴァルの朝

●ジョビン/モラエス●
おいしい水

●ガーシュウィン●
ラプソディ・イン・ブルー
出 演
高嶋ちさ子[Vl.]
軽部真一

MATARO

佐山雅弘[Pf.]

マーク・J.イノウエ[Tp.]
タッド・カルカラ[Cl.]
ブラッド・リッチー[Vc.]
加羽沢美濃[Pf.]
■ ギンザめざましクラシックスVol.1
1997年9月27日(金) PM7:00
この日、銀座にある王子ホールにおいて「ギンザめざましクラシックス」の記念すべき第1回目の公演が行われた。 この王子ホールというのは、日本でも有数のクラシック専用ホール。まず入口を入るとエントランスが広がり、いくつかのテーブルが置かれたロビーの様になっている。 その左手にはホールのある2階へと続く階段とエレベーターがあった。2階に上がると、そこはテーブルやイス、さらにカウンターまで設置されていて、 コーヒーやサンドイッチなどの軽食ができるようになっていた。その上、ブルボンのお菓子(ポロフ)も置かれていて食べ放題(笑)。至れり尽くせりのサービスにチョット感動。 そしてPM7:00いよいよ開演。「ギンザめざましクラシックス」シリーズがスタートした。
■ オープニング
「ギンザめざましクラシックス」の記念すべき1曲目はクライスラー作曲の『愛の喜び』(だったと思う)。 このシリーズのプロデューサーの1人、ヴァイオリニストの高嶋さんと共演のピアニスト加羽沢さんの演奏で幕を開けた。 演奏が終了すると客席から1人の男性が立ち上がり、「みなさんこんばんは。」と、マイクを片手に突然(!!)しゃべりだし、ステージへと向かっていった。 観客の視線はステージからいっせいにその男性へと向けられる。この人がこの「ギンザめざましクラシックス」のもう1人のプロデューサー軽部真一氏であった。
■ 「クラシックの世界への第1歩」
確かプログラムの演奏順に変更があり、2曲目にはサラサーテ作曲の『カルメン・ファンタジー』が演奏された。 ここで私事になるんですが、そもそも私がこのコンサートに来たのは高嶋さんの演奏が聴きたいと思ったからです。 その高嶋さんのファンになったきっかけが、ブルボンのCMで流れていたこの『カルメン・ファンタジー』でした。 プログラムに軽部さんが書かれていた言葉を借りるならば、この曲が私にとっての“クラシックの世界への第1歩”と呼べるでしょう。 このころは“片足をつっこんだ”程度だったのだが、この「ギンザめざましクラシックス」にめぐり逢い、その公演を見るごとにますますクラシックを好きになり、 今ではすっかり“肩まで浸かってる”状態(笑)になってしまった。
■ マークの超絶技巧
アーバン作曲の『<ヴェニスの謝肉祭>の主題による変奏曲』(タイトルがチョット長い)では、 トランペッターのマーク・イノウエさんが超絶技巧を披露してくれた。 速いフレーズを巧みに吹き分ける(?)姿は素人目で見ても素晴らしく、プロの演奏家のスゴさを見せてくれた。
■ クラシックコンサートで足踏み?
ジャズの名曲チック・コリアの『スペイン』では、なんとサビのメロディーの部分で客席から“手拍子”ならぬ“足踏み”が起こった。 このナンバー、アメリカなどで演奏される時も客席から“足踏み”が起こるそうです。 クラシックコンサートで演奏を聴きながら“足踏み”をするというのも珍しいけど、ノッテる時は体も自然に動くものだからこういうのもいいな。
■ 〜クラシックとジャズの間で〜
第2部の構成はジャズのナンバーから選ばれていた。 1曲目はガーシュウィンの「サマー・タイム」だったのだが、このガーシュウィンという作曲家は“クラシック”なんだけど“ジャズ”っぽい曲を書いているので、 そのあたりがこの日のテーマでもあった、〜クラシックとジャズの間で〜という言葉にとても良く合っているように思えた。
■ 哀愁(?)のサイレントバイオリン
実は第2部になってからステージの隅にはなぜか1台の“サイレントバイオリン”が置かれていた(もちろんスポンサーがヤマハだからなんだろうけど)。 この“サイレントバイオリン”とは、ヤマハ楽器から発売されている音の出ない楽器“サイレントシリーズ”のひとつで、「弾いたときの音が小さく普通の家などで練習するのに適している」 というのがウリのヴァイオリンです。さらに「音を電気的に発生させるため初心者でも簡単に音が出せる」というもう1つのウリがあり、 この場で紹介をかねてヴァイオリンを弾いたことのない軽部さんに弾いてもらったのですが...。 そこから出たのは残念ながら良い音とは呼べませんでした。寂しく片づけられていくサイレントバイオリンの姿には、どことなく哀愁が漂っていた。 たぶん台本ではこんなはずじゃなくて、「おっ、初めてなのに簡単に音が出せるっ!」となっていたんだろうなぁ。 いちおうフォローさせてもらうと、このサイレントバイオリンを私も持ってますが初心者でもちゃ〜んと音が出せます。
■ MATAROのアドリブ
スペシャルゲストのMATAROさんは、いろんなパーカッションの楽器で迫力のあるアドリブを見せてくれた。 アドリブってジャズでは当たり前のようにあるけれど、譜面に書かれていないものをその場のインスピレーションから即興で演奏するなんていったいどんな頭の作りをしているんだろう?
■ アンコール
全プログラム終了後、アンコールでディズニー映画「ピノキオ」より『星に願いを』が演奏されました。
■ 今回のひとこと
こんなにおもしろいクラシックコンサートは初めて。これは次回も絶対(!!)見に来なきゃ。