第3回(番外)
「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」(2001.5)
- 映画が好きならば誰でも一度はユニバーサルスタジオに行ってみたいと思うのではないでしょうか。私自身、アメリカにはなぜか行きたいと思ったことはあまりないのですが、ユニバーサル・スタジオにだけは行きたいとずっと思っていました。ですから、大阪にそれができると知ってからは、うれしくて、その完成を心待ちにし、そしてそれが完成し、マスコミで紹介されだすと、そこで楽しんでいる人々を羨ましく思い、自分も1日も早く行こうと思ったものです。そんなUSJについに先日行くことができましたのでご紹介したいと思います。
- 人気が衰えてきたとは言われつつも、映画がまだまだ娯楽の王様であるアメリカと比べ、日本では映画に対する思い入れが強い人は少ないので、USJの成功を疑問視する向きもあったようです。事実ユニバーサルや映画とはまったく関係のないスヌーピーを客寄せのキャラクターとして置き、ディズニーランド的なテーマパークと見せかけせざるを得なかったところにもそれが表れているといえるでしょう。入場前にたまたま前に並んでいた中学生くらいの女の子がメインキャラクターの不在を批判したり、各アトラクションに設置されている映画に関係のある小道具の意味を全く分からず、人々から疑問の言葉が出てくること自体、やはりこのテーマパークにディズニーランドのように実体だけで楽しめる世界を観客も望んでいるのかもしれません。でも、ここはそうではありません。映像の中のキャラクター達が実態となって僕達と世界を共有する夢空間、あくまで元の映画愛している人々がその世界を楽しむ空間なのです。虚構世界から解き放たれ実世界だけで存在し得るキャラクターたちでできたディズニーランドとは違うのです。ミッキーマウスは誕生当時のいたずら坊主のような映像のキャラクターからは切り離され限りなく美化され浄化されたペットとして世界中(アメリカと日本だけ?)で好まれているキャラクターです。彼と会うことと鮫や宇宙人と会うことは全く意味が違うのです。とはいえ、映画好きがそんなに多くない日本で10年も20年も前の映画を元にした世界だけで多くの人々を喜ばせることは無理かもしれません。すこしでも多くの人を呼ぶための手段として仕方ない選択なのでしょう。しかし、僕にとってスヌーピーはこの世界には全く不要でしかありません。
- と偉そうなことを言いながら、やっぱりアトラクションに並ぶのはいやなので開門するなり、景色なんぞは後回しで「ジュラシックパーク・ザ・ライド」にダッシュ。係りの注意に一瞬従いまたダッシュ。途中「ジョーズ」の予約券とカッパを入手し「ジュラシックパーク」のテーマがかかる映画そっくりのゲートをくぐり、映画の世界へ。といっても、世界を楽しむ間もなく待ち行列に加わってしまいました。景色はアトラクションを制覇した後にしようと、結局、遊園地ののりになっています。「ライド」自体は意表をつかれてびっくりしたあと、水でびっしょり。変な顔した写真まで撮られてがっくり。としょうもないこと言っておりますが、なかなか面白かったです。
- 次は「バックドラフト」へ。入場前は人の多さに朝から並ぶのかとびくびくしましたが、パーク内に分散すればそれほどの人数ではなかったようで、まだ5分待ちで中に入れました。映画自体には全く思い入れはないものの、ロン・ハワードやスコット・グレンがテーマ曲をバックにお出迎えしてくれてちょっと嬉しい。アトラクションは映画さながらの炎のショーに圧倒されました。そうそう、このアトラクションを一番前で楽しむために一番右の入場口から入ることをお忘れなく。続いての「バックトゥザフューチャー・ザ・ライド」はブースの前でデロリアンがお出迎え。未来で改造されたあとのタイプで、バナナの皮で未来に行けちゃうやつ。中ではドクとビフがアトラクションを盛り上げてくれます。タイプ的には「スターツアーズ」だけど、こっちのほうが面白い。ただ、舞台に映画の時代が全くないのがちょっと残念でした。
- つづいて「T2−3D」へ。人類を危機に陥れたサイバーダイン社が舞台。同社員を演じるナビゲータが巧みに物語を進行。リンダ・ハミルトンとシュワちゃん、エドワード・ファーロング(本物かは?)の3D映像と絡んで楽しませてくれます。でも同じ3Dアトラクションならディズニーランドの「ミクロキッズ」の方が、上手く出来ているかも。そして「ジョーズ」へ。観光船長役のナビゲータさんが熱演してくれるも、ジョーズのびっくり箱的アトラクションなので座る位置が重要です。左側の真中より前がベストなような気がします。その後ジュラシックパークのレストランで昼食を取りました。ゼリーをスプーンに乗せてプルプルさせたかったのですが、売ってないので断念しました。映画と同じ食べ物を並べてバイキングにしてくれたらよかったのにね。