【鈴琳舎優游文庫のSPレコード】
(Rinrinsha-Yuhyuhbunko Library possessing old 78/80 rpm records)
当文庫では、古典籍の他、若干ですがSPレコードを所持しております。
その中から、状態の良い物、あるいは他所で公表されていないものを中心に、いくつか皆様にお聞きいただきたいと思っております。
このSPレコード試聴室を見ていただいている方の個人使用に限り、コピーは許可致します。
備考:
アンティークなクレデンザ等の蓄音機でなく、クォーツロックのピッチ調節式ダイレクトドライブ・ターンテーブルからSP用針とトーンアーム
を介して得られた音をアンプを使って増幅したものをコンピューターで取り込んだものです。蓄音機より雑音の拾い込みが気になるかもしれません。
また、レコードによっては、傷による音割れの部分があります。それらの点につきましては、ご了承ください。
試聴可能曲
③ フランチェスコ・パオロ・トスティー (1846生~1916没)作曲 : ラ・セレナータ
(ソプラノ: アデリナ・パッティ 1843生~1919没) 録音方式:wmv
Composer : (Sir) Francesco Paolo Tosti "La Serenata"
Soprano : Adelina Patti (1843-1919) accomp. by Mr. Alfredo Barili (Piano)
録音は、1905年もしくは1906年と推定 (Recorded year : Supposed on 1905 or 1906)
備考:
アデリナ・パッティは、両親がイタリア人で共に歌い手。両親の仕事の関係でスペインの
マドリッドで生まれたとの事。
ニューヨークで16歳でオペラ歌手としてデビュー、その後、世界各所で成功に継ぐ成功を収めたようです。
若い頃は、甘美で鳥のさえずりのように清らかな高音が出たと言われ、時が経つにつれ、
低い方の音も充実していったようです。均質純粋な通る声で、また、コロラチュラ・ソプラノ歌手と言われるように、
多彩かつ高度な装飾歌唱力ももっていたようです。
中公文庫(昭和56年=1981年)、あらえびす(野村長一=野村胡堂)著「名曲決定盤(下)」
の「歌の骨董レコード」の項の「パッティ」の項に、下記記載があります。
男性のタマニヨに対して、一時は「歌の女王」と言われた歌い手だ。
1977年77歳の高齢で亡くなったが、若い時はイタリー・オペラの歌手として世界の第一人者を
かち得たが、晩年は多く英米に暮らして、『スウィート・ホーム』一点張りに歌ってあるいたと言われている。
かつては、スカンディナヴィアの鶯(うぐいす)ゼニー・リンド以来と言われたパッティも
レコードで聴くと大したものではない。
また、音楽之友社から昭和52年(1977年)に発行された、「蓄音機100年」の「私の音楽回顧(1)
高橋忠雄・SP時代のスター達」に、「不世出の名コロラチュラ・ソプラノのアデリナ。パッティ。この人のレコードを
私も随分集めたものである。ロンドンから取り寄せると十二吋(インチ)(30センチ)の片面に半分と入っていない
なんてしろものがあったし、昭和5年頃で一枚12、3円はしたと思う。ラベルがピンクであったのを覚えている。」
と記載があります。
若い頃の、また、各地を飛び歩いて成功を収めた頃の最盛期のパッティーの様子を忍ぶことはできず、
また、ラッパ管による旧吹込み初期の録音のため、低音から高音まで十分には声を拾えてないと思いますが、
現存する20世紀初頭のレコードから、19世紀後半の世界第一線の歌手に思いを馳せてみて
いただければと思います。なお、聴衆の前で最後に歌ったのは1914と言われています。
Record label :
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④ 準備中です。
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