CD-ROM版 龐安時(ほうあんじ)撰 《傷寒總病論 傷寒総病論)》
図1:『傷寒總病論』のCD-ROM
図2:『傷寒總病論』の第一冊見返し部分
左側(「啓」に始まる)は、蘇軾(蘇東坡)が寄せた書状。
概要は、下の桔梗写真入りイラストをクリックしてご覧下さい。
図3:『傷寒總病論』の第一冊巻第一冒頭部分
巻一:六経證、巻二:汗・下・水・吐・灸・温證等、巻三:結胸・心・毒・労復證等、
巻四:暑病論・時行寒疫論・斑豆方論、
巻五:天行温病論、青筋牽證、赤脈攪證、黄肉随證、黄病證等、
巻六:傷寒雑方・妊娠雑方等
図4:『傷寒總病論』の第ニ冊奥付部分
図5:図2:『傷寒總病論』の第一冊及び第二冊の表紙
綴穴は四穴。
CD-ROM版 龐安時(ほう・あんじ)撰 《 傷寒總病論 》 1)収録書籍名: 龐安時(ほう・あんじ)撰 《 傷寒總病論 》 道光癸未(みずのとひつじ)=1823年・黄丕烈・「士禮居影宋重雕本」 の影印本 状態:唐本〔(中国(台湾を含む)刊本〕。線装白紙石印本。二冊構成。 出版社、刊行年:記載なし。 (CD-ROM収録本は、清朝・光緒年代 ~中華民国初め頃の影印と推定。) 2)収録書籍について: 後漢後期(三世紀末)頃、一般に『傷寒論』 (もしくは、『傷寒雑(卒)病論』)と言われる書物が書かれた。 それは、南陽(河南省)出身の張仲景の撰にかかると伝えら れるが、本書、『傷寒總病論(傷寒総病論)』は、北宋の龐安時 (ほう・あんじ、字は「安常」、蘄水=現在の湖北省きすい県 出身)が編著した上記『傷寒論』(もしくは、『傷寒雑(卒)病論』) の註解・研究書である。中国では、北宋時代に多数の医書が 校勘された。『傷寒論』もその一つ。『傷寒總病論』には、黄庭堅 の元符三年(=1100年)の序があり、『傷寒論』校勘後の早い 時期に出版された『傷寒論』の註解・研究書である。 宋時代の刊本とされるものが、唯一わが国、東京都世田谷区 の静嘉堂文庫に伝存する。大正六年刊行の『静嘉堂秘籍志』 では、北宋時代の政和癸巳(=1113年)刊本としているが、 平成四年刊行の『静嘉堂文庫宋元版圖録』では、南宋刊と している。(同宋版は四冊構成。部分的に欠あり。) 出版に際し、漢詩で有名な、蘇軾(字は子瞻。自ら東坡居士 と號す。)や黄庭堅(字は魯直。自ら山谷道人と號す。)が手紙 (答・札)や序を寄せており、当時の識者の同書発行に強い 期待があったことを覗わせる。 伝存宋版の欠落部分については、補える部分を他本より補い、 また、他本との校勘を行い、その結果を掲載したものに 道光三年、清の蔵書家・黄丕烈(生1763~没1825年)の 識を載せた「士禮居影宋重雕本」がある。この書は、宋版及び その他古版の本を翻刻して、精巧を極めたもので、清朝に 出版された叢書の中でも最善本と言われる「士禮居黄氏叢書」 の一部で、清の嘉慶・道光間に出版された。わが国への伝来 は二部位と言われ、貴重本となっている。 なお、『傷寒總病論』は、明治時代以前には一度も和刻本が 発行されておらず、わが国一般人の目に触れることは近年まで なかったと思われる。 この度の撮影には、前述道光三年の「士禮居影宋重雕本」を 清末~民初頃に影印したと推測される当文庫蔵、線装白紙 石印本を使用。 道光刊行の初版でないのが残念だが、虫損なく、状態は 良好なため、内容及び書籍状況把握には事足りると考え、また、 現在本書の内容が図書館でもインターネットでも、容易に見れ ない現実を思い、此の度、全頁CD化することとした。 【注記】 (1)撮影本のサイズ 立194mm X 横127mm (2)匡郭(本文枠)外側のサイズ(表または裏の半丁サイズ) 立159mm X 横112mm(頁により若干異なる。) 上は、巻第一の第一葉表(おもて)の匡郭寸法。 備考: 京都大学人文科学研究所蔵「士禮居黄氏叢書」中の道光三年奥付本の巻第一の 第一葉表(おもて)の匡郭寸法も同上。よって、今回撮影の石印本は、道光原本を 原寸大影印したものと考える。 (3)撮影状態 線装本の綴糸は解かず、開いた状態にてA4サイズでスキャナーにてカラー撮影 しています。 (4)本CD-ROMは、JPEG画像で収録しております。 JPEG画像のサイズは、1750 X 1275 pixelです。 【動作環境】 (1)このCD-ROMは、Windows専用です。 企画・発行元:鈴琳舎優游文庫 (りんりんしゃゆうゆうぶんこ) |
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