−2月−

−実録「補教」31−
この問題にはその中学年のクラスからは答えがなかなか出されませんでした。下校時間も迫ってきたので,「すっきりさせてあげよう」ということで「老人は二人のラクダを交換して,相手のラクダを自分のラクダより早く隣町に着かせるという方法を教えた」と話しました。子どもたちはとても素直に,「あー,そうかー。」と本当にすっきりした顔で帰っていきました。廊下から「あー,楽しかったー。」という声も聞こえてきて,こちらの方がありがたく思えてきたものでした。

−実録「補教」32−
この日1日は1学級の担任として過ごし,久し振りに舞台に立った役者のような気分になったものでした。その日の授業の中に理科で「磁石の極」について学習する場面がありました。磁石の極について実験等を行い,磁石には極があることやその性質についてまとめていきました。そして最後に磁石の授業の時は必ず行ってきた,子どもたちの常識を覆す大どんでん返しを仕掛けました。

−実録「補教」33−
理科の時間に磁石の極の性質を調べ,極によって引き合ったり反発しあうことを確認し,北を向く極をN,南を向く極をSとされていることや方位磁針の扱い方を学習し,Nは北の「North」,Sは南の「South」からきていることなどを教科書を読んでまとめました。その後,子どもたちに「磁石のN極が北を向きます。では,地球の北極は何極でしょう。」とききました。

−実録「補教」34−
子どもたちは全員「北極はN極」に挙手しました。「N極は北を向く」が「北極はN極」とインプットされるのでしょう。しかも今「Nは北のNorthを表す」と勉強したばかりです。「じゃあ,N極が北を向くということは,N極はN極に引き付けられるんですね。」と言うと,「あれっ?」と自分の「常識」を考え始めました。

−実録「補教」35−
「N極と引き合うのはS極」ということを実験で各自が確かめ,全体でまとめ,ノートにも書きました。それでも,「磁石のN極が北を向く」→「N極はS極と引き合う」→「ゆえに北極はS極」という思考は,普段の思い込みによってなかなかできにくいようです。しかし,だからこそ,その後「あー,そうかぁー。」と納得する時に,「科学的思考」が刺激されているはずだと思っています。

−アプローチ−
5年前までは月に一度は月例の大会でゴルフに行けていましたが,ここ4年間は忙しくなり年に1回の年や数回しかラウンドしない年が続いています。練習もしなくなり,アプローチも下手になってきました。そこで最近,狭い庭でアプローチ練習をすることにしました。ネットをヤマボウシとツバキの枝に引っかけ,枯れた芝の上からアプローチしています。技術の向上の他に,経費節減,ストレス解消というおまけまでついてきました。

−実録「補教」36−
5時間目や6時間目の補教に出ると,そのまま「帰りの会」の指導もすることになります。そこではクラスによって様々な子どもたちの自治的な会の運営が見られます。これが大変勉強になります。「教育の力量」は,こういう所に現れてくるのだと今回つくづく感じさせられました。自分がいない時,どれだけ子どもたちが動くのか。また,うまく動かせるシステムの構築をどれだけしているか。今までの自分の経営のあり方を反省しつつ,今のうちにしっかり学んでおこうと思っています。

−実録「補教」37−
補教に行くと,普段一緒に勉強していないため,子どもたちの反応に「緊張」や「弛緩」が見られることがあります。どちらにしても学習には適さない状態なので,できるだけ早めに「なごやかさ」と「集中」できる状態をつくり出したいと思っています。

−実録「補教」38−
「緊張」するクラスにしても逆に「弛緩」しているクラスにしても,リズムとテンポと切り返しにより,やらざるを得ない状況を作り出すことでいくらか集中してきます。そしてそれに「評価」を加えていくことで,真剣さが生まれてきます。ただ相手は小学生ですから,それなりの味付けをします。

−実録「補教」39−
相手は小学生ですから,評価も「よくできました。」「すごい!」だけでは(こちらも)物足りません。そこですごいというしるしにご褒美を与えます。こんな感じです。「君,すごいねー。一番早く今日のねらいをノートにきれいに書いている。一番早く書いた君はご褒美として明日は学校を休んでもいいことにします。」「やったー!」・・・「先生明日は土曜日です。」(周りの子)

−実録「補教」40−
周りの子のツッコミまでが1つのセットとなっています。小学生ですから,中には「えっ!?本当に!?」なんて喜んでくれる子がいるので嬉しくなってきます。「明日は休み」シリーズでこの後もどんどんたたみかけていきます。

−実録「補教」41−
タイミングよくツッコミを入れてくれた子には「今の一言はタイミングばっちり!お礼に君だけは明後日も休んでいいことにしよう。」と言うと,すかさず「だから,明後日は日曜日です。」とこれまた絶妙の間で返してくれます。中にはわざと「やったー!」と演技をしてくれる子もいます。こういう一連の会話の流れがきれいに決まると,「緊張」していたり逆に「弛緩」していたクラスに,だんだんなごやかさが生まれてきます。

−実録「補教」42−
ついでにいうと,これにはもう1つパターンがあって,これも補教に初めて行ったクラスで時々使います。朝の健康観察や授業中に咳をしている子がいたら,「うーん,○○君は風邪のようですね。先生には分かる。先生は予言します。今まで先生の予言は外れたことがありません。みなさん,きっと○○君は明日から2日ぐらいは学校を休みますよ。」「えーっ!?ほんとにー?」・・・「先生,明日は休みです。」

−静電気1−
車から降りて,ドアを閉める時の静電気に今までずっといやな思いをしてきました。対策として静電気除去スプレーや防止用のアクセサリーを使う方法もありますが,最近,何も道具を使わない防止法を発見しました。これで今では全くあのいやなバチッを感じなくてすんでいます。

−静電気2−
その方法とは,車のシートと服の摩擦で静電気が起こり,シートから体が離れる時,体に電気が帯電するのでしょうから,体がシートから離れる前に予め体にアースをしておくのです。つまり,車を止めてエンジンを切り,ドアを開けた後,ドアの外側の金属部分に手を触れたまま車から降ります。これだけです。

−年間行事−
年間行事予定表を作りました。昨年は保護者用の学校行事のみの予定表Aと学校用に各月を半分に分け「学校行事予定」と「教職員の研修予定」を入れたものBを作りました。行事と研修の日時の重なりをチェックするのにこれは役に立ちましたが,お手伝いで作ったので,2つのシートの関連性のないものを別々に作ってしまい,年度当初,行事予定の変更がある度に両方を変えていかなければならない事態に陥ってしまいました。今年はそのいい加減さを反省し,真面目にちゃんとリンクを張って,片方を変えるともう片方にも反映されるようにしました。

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