小松菜は栄養価の高い緑黄色野菜の代表選手で、ほうれん草と似た 成分を含んでいますが、カルシウムはほうれん草よりずっと多く、 カルシウムが不足しがちな妊婦や熟年の方、成長期のお子さんに 積極的に食べてほしい野菜です。また、ビタミンA(ベーターカロチン)、ビタミンC、鉄を多く含ん でおり、アクが少ないので、茹でずに使える点も便利です。
     
 
     

こまつな【小松菜】
アブラナの栽培変種。根生葉は長柄をもち長楕円形で縁が波状。茎葉の柄には翼があり茎を抱く。花は黄色。耐寒性があり、冬の野菜として栽培される。ひたし物、汁の実などにされ、正月の雑煮にもよく使われる。春まきのものは、つまみ菜として、特に鶯菜という。武蔵国葛飾郡小松川村(東京都江戸川区西部)に産したことからこの名がある。ふゆな。はたけな。小松川。

Kokugo Dai Jiten Dictionary. Shinsou-ban (Revised edition) ゥ Shogakukan 1988/国語大辞典(新装版)小学館 1988

種類など
葉の形が丸型のものや長いものなど様々な品種がありその数は40種類以上あります。小松菜には女性的なイメージがあるのか「はるみ」や「さやか」などの名前が多いのもおもしろい特徴です。
特性
生育温度は15℃〜20℃となっていますが、比較的冷涼な気候を好み冬の低温にもよく耐えます。関東地方では古くから冬の野菜として重視されてきましたが、暑さにも強いので夏にも栽培されています。ハウス栽培では夏場には30日、冬場には60日位で出荷が可能となります。  東京特産としての小松菜は宅地化が進み生産量が激減して、栃木、埼玉、大阪産のものが急増してきています。
 
       

栄養価
小松菜は、カルシウムとカロチンが極めて多く、さらにビタミンA、B2、C、リン、鉄分、食物繊維も多いのが特徴です。カルシウムについて言えば、ほうれん草の49mg、キャベツの34mg、レタスの43mg、人参の39mg、セロリの34mg、等と比べ、小松菜の170mgはカルシウム不足の現在に、いかに貴重なものかがわかります。

また、ビタミンAも野菜の中ではトップクラスで、ほうれん草よりも多く、トマトの9倍、セロリの11倍、レタスの25倍と非常に多く含まれています。さらにビタミンCについても、キャベツの2倍、トマトの4倍、レタスの12倍と豊富で、年間を通してミネラル、ビタミンの補給源として、理想的な野菜と言えます。
期待される効果・効能
カルシウムは骨や歯の強化や骨粗しょう症予防などに効果があります。また神経の働きを安定させる働きがあるので、ストレスによるイライラを緩和してくれる効果も期待できます。 ビタミンA・Cは皮膚や粘膜を丈夫にし肌荒れ防止の効果があります。さらに、ビタミンEと組み合わせれば、ガンに対する抑制力も高めることができます。

平凡社カラー植物百科より

アブラナ科の1〜2年生の野菜。他のアブラナ類から日本で分化したものと言われ、明治初年より栽培される。長楕円形、濃緑色の葉は柔らかく甘みがあり、浸し物、辛し和え、汁の実などにする。耐寒性が強く、二月に収穫できる品種もある。

名前の由来は、東京の江戸川区小松川で栽培されていたことに拠ります。

   
     
     
   
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