1999年12月上旬の日常

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1999年12月1日(水)

 遂にやってしまった、猿状態の職場持ち込み。ソフトのCD-ROMを職場まで携行、音声以外をインストール(音声を入れると620MBぐらい膨れ上がってしまうのだ)し、一緒に持ち込んだディスクからセーブデータを複写してプレイ。あと一人なのである。こうなりゃ意地だ。仕事をさぼりこそしなかったが(元々待ち時間の長い職場だし)、珍しく本屋にも立ち寄らず黙々と好感度を上げていく。燦々と陽射しの差し込む中で恋愛ゲームをやっていると精神的にかなりしんどいものがあるが、懸案はひとつずつ確実に取り除くものなのじゃ。そこ、突っ込まないように。
 しかしこれほど熱中しているゲーム、傍目にはさぞかし名作なのであろうと思われるかも知れないが、そんなことは全くない。世の中惰性とある種の執念だけで突き進んでしまうことの方が多いのよ。『トゥインクルレビュー』はっきり言ってかなり傷があるが、最大の難は各キャラのシナリオが似たり寄ったりで特色に欠けること。造形自体に面白い部分はあってもエピソード上で突出することがなく、格別印象的な展開を挟むこともなく気付けばエンディングを迎えているという感覚。また、好感度のゲージが見えるのはゲームの性質上親切設計と言えるのだが、反面攻略の面倒くささや自由度の低さが如実になってしまっている。というのも、ゲージとシナリオ展開のバランスを見る限り、各キャラとのハッピーエンドに必要な好感度を蓄積するためにはどうしてもプレイ中ずっと攻略対象のキャラにひっついていなければならないのだ。ゲーム中にちょっと他のキャラと交流してみようと思うと、それだけで目当てのキャラは落とせなくなる可能性が高い(あんまり気味のいい書き方ではないが)。この手のゲームは皆そうじゃないか、と言われればその通りなのだが――結局私が昨今の恋愛ものゲームに一番感じる疑問はこの種の、プレイヤーに対する謂われない束縛と物語としての膨らみの乏しさにあるのだろう。冒険を避け、昨今のニーズを堅実に抑えて製作した、というのであれば、天晴成功しておりますよ、と申し上げるほかないのだけれど。
 その場凌ぎとして愉しむことは出来るし、CGに音楽など細部のクオリティは決して低くない。けれど果たして心に残るほどいい作品かと問われれば、迷わず首を横に振るだろう。そういう作品である。――まあ、これだけやり続けていて懲りないのだから、少しはいい点を付けて上げてもいいのかな、と思わないではないのだけど、私の主義が許しません。変な男とお思いでしょうが、そういう奴なんですよ私は。

 しかし、原稿の直しの許可を取るために四人も通さないで貰えないだろうか。それだけ人を介せば一、二時間かかるのは解るでしょ。その間訳もなく待たされる人間がいるんだから、本当に至急を要する手続はなるべく簡略化して戴きたい。お役所批判? ――いえいえ、一般企業ですよ、名前を書けばああ、と声を漏らすでしょうぐらいの。

 それでも五時半頃にはお役ご免となった。無論真っ直ぐ帰ったりしない。先ずバイト先に寄ってゆうきりん『奇跡の大地で見る夢は 魔法な男の子の飼い方・2』(集英社コバルト文庫)に昨日買い損ねたアルスラーン戦記の10巻、他に漫画と雑誌などを仕入れる。そして何故か店員のI氏から『アポロ13』のDVDをお借りする。……ちゃんと見るのか俺。
 その上またしても秋葉原へ足を運び、ラオックスのコンピューター館で二枚収納可のCDブラケース五枚セットを購入したあとヤマギワソフトで待望の『彼氏彼女の事情ACT.01 DVD版』(スターチャイルド)(……どうでもいいけどGAINAX系のアニメって発売元が混沌としていて解りづらい……これも自社製品として出すのかと思ってたのに)、それと何故かスタンリー・キューブリック版『ロリータ』のDVDも買ってしまう。ぢつは後者は構想中のある作品の資料代わりだったりする。しかし本気で資料とするのなら、必然的にもうじき出る筈のエイドリアン・ライン版も入手した方がいい、ということになるのか……ああ財布が天に召されてしまう。更に階下でTSUNKU『Touch Me』(zetima)まで買ってしまう。ばか? そうよ莫迦よ。

『TEAM』(フジテレビ系列)を見ていて、西村雅彦ってかっこいいやん、と思った。つくづく今泉のイメージが濃すぎたのだろう。『TEAM』ではまだ二枚目半の風情だが、本気で二枚目の演技にも期待したくなる。ああ、あと二、三回でこのドラマも終りなのか……。

 テレビを横目に、某HP用の看板を作成し直した。二時間程度で完成する。もしかしたら、自分なりに納得のいく出来になったのは、これが初めてかも知れない。作らなければいけない素材はまだ幾つもあるのだが、妙な自信が胸中に芽ぐんでいる。勢いが切れないうちに、ちゃっちゃと仕上げてしまいたい、の、だ、が……

 冒頭の記述に誤りあり。あともう一人いた。扱いが低いキャラだから見落としていたのだった……ならやらなくてもええやないか、とも、思うんだけどさ……しくしく……


1999年12月2日(木)

 ……やっぱり続いた猿状態。幸い攻略していなかった最後のキャラはシナリオ的に薄めだったので日中に終えられたのだが、どうもCGモードがあっちこっち抜け落ちているのが気に食わない。特に肝心のヒロインの欠落が著しく、結局我慢しきれずに再度攻略開始。加えて昨日最後に終わらせた筈のメインキャラについても完璧なエンディングでなかったことに気付き、併せてフラグを立てまくる。ああああああ面倒臭い。ともあれ四苦八苦しながら夜にはかなりのCGを回収した。しかしヒロインのCGは……こんなんで枠を稼ぐなよな。一部の色が違うだけやんか。こんなことばかりしていたから日記に書くネタも特にない。

 ――一個だけあった。iBookのCMはブラウン管の汚れ具合が解ってとっても便利。……明日拭こう。

 珍しく買い物をしなかった一日。本屋には行ったが買わないで取り置きだけして貰ったの。漫画一冊だけ買ってもすぐに読めないし……そうそう、また未読の漫画が溜まってしまったのだった……凡そ30冊……しくしくしくしく……

 フクさんの御意見をを目にして頷けるものを感じ、最新の日付はページのトップに書き込んでみることにしました。ストックする際に普通の順序に並べ替えます。今更になって色々と試行錯誤してみる私であった。

 そうそうふーまーさん、『超漢字』は器の方が用意できないのでまだ暫く見送りです。それに複数のPC間で同期を取ったり、レーザープリンタに繋がっているPCが孤立しているうえにHDの空きが少ないとか問題が結構あるので、ちょっと対策を講じる必要ありかと。ただ、状況が改善されたらすぐにでも買ってしまいそうですが。


1999年12月3日(金)

 頭が痛くなってきたので寝ます。現在日付は4日の午前二時。明日はちゃんと、真面目に更新します、今日の分も。

 今日やった仕事は昨日(2日)のフォロー分ともう一個だけ。まあ金曜日なんてそんなもん。暇を見て買い物廻りしようと思っていたのだが、最初に寄ったバイト先でカレンダーを受け取ってしまい、その嵩張り具合にそそくさと帰還する。小野不由美・岸田あつ子『緑の我が家』(角川書店)というのも購入。原作持ってるけどまだ読んでないからこちらに目を通すのも恐らく相当先でしょう。なら何故今買うのだ。
 18禁ソフトに関する雑誌というのは肌色がきつかったり内容の上っ面(性描写とかね)を撫でただけのものが多く私の主義に合わないため、これ程語っていながら定期購入しているのは二冊に過ぎない。うち一冊の『e-LOGIN』(ASPECT)は3日発売。ざっと眺めるが……この手の雑誌は貶すよりももてはやす方に傾斜しがちで、編集者にとってはそれこそ仕事なのだと解っているつもりなのだが、それにしても『GREEN 〜秋空のスクリーン〜』へのフォローは些か見苦しい。艱難辛苦というが原因の大半は外野が見ても制作者当人達にあるだろうに。作品の評価はその出来のみから行う覚悟はあるけれど、もしその前の推移を点数に加味するのであれば、もうとっくに落第同然なのだ。その辺りもうちょっと自覚させてあげなさい。そしてお願いだからC's Wareを誉めるな。今月の話じゃないが。本当に彼処ってシナリオの出来がいいと思うか? CG綺麗か? システムは親切か?!! そもそもあんな低レベルの作品ばかり作っている会社を増長させて何の得があるのだ??!!
 ……取り乱しました。因みに中傷のつもりはありません。何作かやったうえでこういう結論に達したのです。『ADAM THE DOUBLE FACTOR』については既にここで語りましたが、少なくとも私が手を出したゲームについては万事この調子でしたので、今後余程の傑作をものしてくれない限り評価は改善しません。ただ、私がレビューで指摘したような問題に頓着せず、『EVE Zero』などと一度封印した筈の冠を掲げた作品をのうのうと発表する辺り、制作者サイドに反省の色は見られませんので、今後も再評価する機会が訪れることはないでしょう。流石に現状で『EVE Zero』などという代物に手を出すほど、私もお人好しではありませんので。
 きつい話はこの程度にして、もう一点『e-LOGIN』で気付いたこと。
 あんた筋金入りだったんだな内田さん。粗筋読んで笑ってしまったじゃないか。隣の家の女の子が発端って……自分から提案しました? もしかして。

 午後、仕事が途切れたのを見計らってソフトを買いに出掛ける。目当ては『MACHINE MAIDEN』(evolution・18禁)のパッケージリニューアル版。今月発売される外伝に先んじて希望小売価格を落としての再発売である。オリジナル版発売当時そこそこの評価を獲得していたようなので、買ってみる気になった。だが、行きつけの店では発見できず、ちょっと悩んでから秋葉原にまで足を伸ばす。二、三箇所巡るが、どういう訳か一本も見付からない。これはもしかしたら、と疑いつつ最後に立ち寄った店で、思いがけない物を見付けた。『加奈 〜いもうと〜 初回限定版』(D.O.・18禁)。おおおおおお。発売から数ヶ月、最早巡り会えることはないだろうと思っていた、携帯ストラップ付きの限定パッケージである。行きつけの店では発売一、二週間ほどで通常版がさりげなく棚に置かれるだけになっていたため、もう完売したものと諦めていたのだが……しかしあまり喜んでいいことでもないか。メーカーにとっては忌まわしい事実だなこれ。まあ私は嬉しかったので、そのままレジに直行する。その傍ら、『MACHINE MAIDEN』廉価版が発売しているのか否か店員に確かめてみた。担当者の話では入荷した痕跡もなく、結論としては発売が遅れているのではないか、ということになった。私がメーカーのHPで発売日を確認した時点で、HPの最終更新日は11月中旬の日付だったから、まあ告知もせずに遅らせたパターンかな、と、このジャンルとの付き合いが浅くない身として簡単に諦めて、代わりに『フォークソング』(REWNOSS・18禁)を一緒に購入、更についでにその店のポイントカードも作ってしまった。ああ、何となく反感があったので今まで作らずにいたんだけどなぁ……ソフマップカード。いよいよ退っ引きならなくなってないか俺。

 二本同時に遊ぶことは不可能です。取り敢えず両方ともイントロダクション部分だけ眺めてしまい、以後一旦片方に絞ってプレイ。薦めて下さったぐるぐるさんには申し訳ないですが『加奈』は後回しにして、『フォークソング』暫定レビューから。
 暫定、とは言いながらもうハッピーエンドはほぼ見尽くしている。現段階での結論は……まあ凡作。水彩画のようなイメージがある柔らかな絵は(好みこそ分かれるだろうが)上質だし、BGMといった音廻りの演出もなかなか。オムニバススタイルを採用したシナリオもそれなりに練り込まれている、とも言えるが、何気ない恋愛感情の推移を描くにしても全体的に山が低く、エンディングを迎えてもあまり響くものがない。分岐の数は多いが、選択肢と分岐の関連が合理的でなく、結果的にフラグを追わせられている、という感覚しか受けない。プレイヤーに展開の謎解きをさせるという方向性に意を唱えるつもりはないが、それなら選択肢と分岐との間に整合性をもう少し持たせてくれないと評価できません。透−志帆シナリオでは割と納得のいく分岐が設定されていたが、虱潰しにやって漸く気付くような繋がりではゲームとして問題あり。
 また、場面の切り替わりでBGMが交錯する部分で不協和音が生じて妙な不快感を生じさせたり、一度読んだメッセージの早送りにずーっとCtrlキーを押し続ける必要があったり、細部で不手際が目立つ。しかもシステム的には『終末の過ごし方』と全く同じなのにどうして『終末〜』では見られなかったそういうポカが目立っているのだ。私が気付かなかった可能性もあるが、逆に言えば私が半日ざっとやっただけで気付いたことに気付かないスタッフというのもかなり間抜け。
 ただまあ、流石にそれぞれが企画に共鳴して終結したらしいスタッフだけあって、細部のクオリティは悪くない。シナリオも大分貶したがこの味わいは捨てがたい。積極的には薦めないけれど、ノベル形式のゲームが好きだが最近当たりがない、という向きは金銭的に余裕があるなら買ってみては如何か。それなりに楽しめる筈です。

 ついでに『加奈 〜いもうと〜』についてちょっとだけ。これ、発売直後にも一度興味を惹かれたのだが、何故か手をつけないまま今日まで来てしまったのだが……インストールしてみてその理由を思い出した。私はD.O.のシステムと相性が悪い。オープニングが正常に再生されない、オープニングをスキップしようとするとOSがハングアップしてしまうなど、祟られているかのようなトラブルが度々発生する。その上、CD-ROM挿入によるオートランでないとゲームが始められない、再開するためには改めてCD-ROMを挿入する必要があるなど、構造上いらん手間をかけさせられるケースが多い……要はユーザビリティが低いのだな。それを『キミにSteady!』一作で得心してしまって以来、一度やってみたかった『虜』シリーズすら敬遠していた訳である。まあ、ウィンドウ表示−フルスクリーン表示の切替が出来るとか細かな改善の痕跡は見られたが、不充分。でもストーリーはなかなかですからちゃんとやり遂げます。私、ノベル形式で台詞のカギ括弧の前に発言者の名前が書いてあるのって実は嫌いなんですけど……ま、些細な問題だな。


1999年12月4日(土)

 午前中にちょろっと昨日サボった日記をアップすると、両親・従姉と共に上野へ。ポテトなどの食糧を補充し、ちょっと時間に余裕があるのでヨドバシカメラに寄る。メインは従姉のプリンタ見学。その隙を見て私は隣接するソフト売場に駆け込み『MACHINE MAIDEN』廉価版を探すがすぐに見付からず、レジ前も人集りが出来ているので時間内の支払は不可能だろうと諦める。然る後に映画館へ向かった。遅ればせながら漸く鑑賞しました、『シックス・センス』(どーでもいいがこのサイトのアドレスは『sixth-sense』ではなく『six-sense』なのである。「th」を入れると、全く無関係なサイトに辿り着く……)。
 この作品に纏わる秘密は、まだ見ていない方に語らないで下さいというブルース・ウィリスからの勧告が冒頭に添えられていますが、まあ結末に抵触せずに書くぐらいは出来ないでないので簡単な解説。
 舞台はアメリカ最古の都市であるフィラデルフィア。実はここからがして既にミソ。古い因縁が街路樹の根元にまで染みついたような街だからこそ、ハーレイ・ジョエル・オスメント演じるコール少年の苦しみは深くなる。そして過去に苦い失敗の記憶をのこす、ブルース・ウィリス演じる小児精神科医マルコム・クロウ。コニー少年の症状はマルコムの躊躇い傷たる少年のそれに酷似していた。互いに腫れ物に触れるようにじわじわと交流を重ねていくうちに、コニーはマルコムこそ唯一自分を理解し癒せる者なのだと悟り、マルコムもまたコニーの、そして過去に精神科医として治癒に失敗した少年の孕んだ忌まわしい力の正体を知る。少年達は、死者の姿を見ることが出来るのだ。当たり前のように町中を徘徊する霊達の姿を。
 とにかく出来事ひとつひとつの無駄のなさに感心した。ブルース・ウィリスを著名にしたアクションシーンや、派手な人間関係のゴタゴタこそないが、人々が静かに寄り添い離れる様が丁寧に描かれており、気を逸らさない。それらが終盤の数シーンで美しく結実し、思い掛けず胸の中が熱くなるのを感じた。親父は涙ぐんだとまで言っていた(因みにこの親父は『鉄道員』は切って捨てている)。何やら一部の報道などを見るとバカ女どもの「凄く怖かったー」といった想像力に欠く発言ばかりが引かれたり、『新感覚スリラー』といった惹句も手伝って私の中では「ホラー」というイメージが形成されていたが、こちらはあまり本筋ではない――無論、コール少年の視点からの描写が増すにつれごく当たり前のように町中に立ち現れる死者達のおぞましさなど、抜かりなく表現されているけれど、そちらにばかり目を取られているのはあまりに勿体ない。作品に隠された秘密も含めて、その丁寧なプロットと心理描写を、街ごと立ち枯れたようなフィラデルフィアの情景とともに堪能するのがいい。こういうことを仰言られている向きもあるようですが(私は解らなかったです、大体こういうのは脳味噌すっからかんにして見ているので)、ミステリ的なことを考えずともムードだけでも私は買う。
 穏やかながら考え抜かれたシナリオと映像。実は私にとって真っ向からツボだったりして。早速公式サイトを訪問してカルトチェック(入るには映画のラストで示されるキーワードが必要。日本語でいいのよ)をやってみる。96%からどうしても上昇しない。何処が間違っているのだ。

 帰宅後遅い昼食を近所のうどん屋で摂って、そのあとは日記の残り。思わず熱が入って時間を食った。その後CGIカウンターなどを弄っていて時間を潰してしまう。やっぱりNiftyはCGIエリア内に置いたgifファイルが巧く読めないらしい。結局断念してこれに費やした時間まるまる無駄。『加奈』をやるつもりだったが、この日記をアップしてからにする。素材も今日し損なった買い物も明日。一日で出来るのか。

 あー、『Load Love Story』が一月遅れてしまったらしい……まあ一回目だから大目に見ますが。御存知の通り私はソフトの発売遅延に対してとても敏感である。いや、多分某氏の所為ではないとは思うのですがね。であるから故に余計腹立たしかったりするのだが。


1999年12月5日(日)

 内蔵型HDを購入してきました。これから増設します。30GBもあるのでフォーマットだけでもかなりの時間を要すると思われますが、ドライブの追加によって環境が激変してしまう可能性もあり、そうなると日記など書いている余裕は無くなります。今夜中に追記がなかったらてこずっているのだと捉えて温かい目で見守っていて下さい――見えないけどさ。

 別に手こずっていた訳ではないのだが何となくサボった一日。これを書いているのは翌6日の深夜、即ち7日である。7日は夜にバイトがあるので、今夜はあまり夜更かしはしたくない(3時も近けりゃ充分夜更かしという気もするが)。よって書き上がったところまでアップするのであとはまた7日の深夜、即ち8日に更新します。てなわけでゴー。

 正午過ぎ、両親が出掛けたあとにバイクで家を出た。バイト先で漫画雑誌を二冊買うと、『メフィスト』の早出し分が並んでいる可能性を見込んで某ファッションビルを訪れるが発見できず、原ォの帯に思わず食指を誘われてロス・マクドナルド『別れの顔』(ハヤカワ文庫HM)を購入してしまう。
 そのあと上野へ向かう。ヨドバシカメラでしつこく『MACHINE MAIDEN』を探し続けるが見付からず、店員に訊ねたところ系列店全店舗で入荷の痕跡が見られないとのこと。何じゃそりゃ、と思いつつ中央通りをそのまま走って秋葉原へ。取り敢えずソフマップシカゴ店(――とまだ名乗っているのだろうか?)の二階ソフト売場を彷徨するが影すら見当たらない。一旦階上へ向かい、HDを購入。値段を眺めていると悲しい笑いが込み上げてくる。その昔、Windows95が発売される直前に私が購入した内蔵型HDは1GBちょいで4、5万した覚えがある。それが今や1万そこいらで6GBは当たり前、最終的に購入に踏み切った30GBなど3万台で買える始末である。尤も、先日新装版が刊行された赤松健氏の漫画には「200MBで六万を切った」という記述があった……ああ。その後再びソフト売場を訪れ、試しに店員に『MACHINE MAIDEN』の所在を訊ねてみた――ヨドバシと全く同じ答えが返った。
 おいおい、と思いつつこれが最後と斜向かいのラオックスゲーム館を当たってみると、あっさり発見。しかも平積み。復刻版というのがいけないのか、随分偏った出荷状況になっているらしい。とまれ見付かったから良しとする。3500(本体)という安さに気が大きくなったのか、ついでに『純情学園アドベンチャー スパーク!』(Cat's Pro・18禁)という今まで気にも留めなかったソフトをレジに差し出してしまう。しかしこれが実は――バカだった
 買った私が、ではなくて中身が。一応プレイヤーには堕天使を探す、という目的が与えられているが、堕天使を発見するためのキーワード(文字どおり、いろは四十七文字に充当された「言葉」である)を採集するのに特別な行程を必要とせず、無為に日常生活を過ごしているうちにひょいとキーワードが立ち現れる仕組みである。そして、その日常生活がバカ。クリアとかキャラクター攻略とかを考えず、脳味噌をすっからかんにしてのんびり遊ぶのが相応しいソフト。レビューをするのがアホ臭い。価格に相応しい厚みがあるかと問われると、否、と返すより無いが、こういう無内容ぶりを許容できる度量と金銭的な余裕があるならば買ってみて損はない、と断言しよう。クリエイター側としては有り難くも何ともない言い種であろうが。
 バカっぷりが愉しくて遊び続けているうちに(例によって)時を無駄に浪費し、肝心の『MACHINE MAIDEN』は大して先に進まなかった――と言っても一度エンディングは迎えられたのだけど。詳細は明日分に譲る。

 ひとつ淋しい報告。先日、初回版を発見したと半ば小躍りするような文面で喜びを記した『加奈〜いもうと〜』だが、今日訪れた全ての店に数個積んであった、初回版が。問屋などから今頃になって在庫の放出があったのか、私か店の人間が見落としていたのかは定かではないが……どこからともなく吹く隙間風を感じる。


1999年12月6日(月)

 午前中に『メフィスト』を購入する。個人的にはこれ一冊で色々と状況が変わってきたのだが詳らかには触れません悪しからず。ただ一言だけ添えると、これに併せて某出版社に電話を掛けました。果たして見る人間が変わるとどうなるか、という処ですが。

 午前午後と小さな仕事がひっきりなしだったが、お役後免になる時刻は早かった。帰途バイト先に立ち寄り上遠野浩平『ブギーポップ・カウントダウン エンブリオ浸蝕』(メディアワークス・電撃文庫)をはじめ、漫画を中心に数冊購入。帰宅後は――『スパーク!』を続けて遊んでしまい、新しい展開が無くなったところで漸く『MACHINE MAIDEN』(evolution・18禁)にシフト。
 系統としては『プリンセスメーカー』シリーズに代表される、所謂「育成シミュレーション」に該当する。プレイヤーが育てるキャラクターには各種パラメータが設定してあり、選択肢や行動によってそれらを変動させ、最終的なポイント状況によって結果が示される、というものである。18禁ソフトとなるとこの手の作品は大方調教という言葉が置き換えられるか付け加えられる場合が多い。H描写にゲームとしての必然性が付与しやすいメリットがあるからかも知れない。本編も、一応は高精度AIを搭載した人間型ロボット(通称「DOLL」)の人格育成を目的としているが、自然の如く性行為も可能となっているため夜間にはロボットに与えられた部屋を訪れいたすという選択肢も存在する。一連の行為を通してプレイヤーはロボットの心を教育し、その成果によって主人公とロボットの行く末が決定される――分かり易いゲームである。
 夜間の行為を勘定に入れてもロボットに対してプレイヤーが施せる教育は五種類しかなく、単純明快となっている代わりに全体的に変化に乏しい。イベントも後半にならないと発生しづらい作りになっている。全体の期間が一ヶ月と短いこと、テキストの早送りが出来ることなどから、実際にやっていてその単調さはあまり気にならないが、イベント発生の条件は解りづらく、ロボット以外のキャラクターのイベント発生条件となると雲を掴むようで、深川は結局攻略ページを頼ってしまった。また、プレイヤーの育てるロボット以外のキャラクターには日常のイベントも少なく、実の生らない接触に嫌気がさしてロボットとばかり(夜も含めて)交流を重ねていると、日常の教育場面でバランスを取ることさえ忘れなければ、実に簡単にベストエンディングに辿り着いてしまう。育成ゲームとしてみると、寧ろその他のあまり愉快でないエンディングを引き出すことの方が困難になっている。
 以上の事実から鑑みるに、本編は基本的に手軽なHゲームを志向して作られたと考えられ、そういう意味では成功作と言ってもいい。CGはなかなか美麗だし、システム面でも気楽に遊ぶための気配りは充分に施されているし(難を言えば、MIDIファイルはGS、GM、XG、サウンドブラスター、それぞれに対応したものを用意して欲しかった。他のメーカーにも言えることだが、MIDIを一種しか供給していないために、環境によって正常に再生されない=聞き苦しい音楽もどきに変質してしまう、という場合が往々にしてあるのだ)。ただ、CGやイベントのコンプリートを狙ってみたり、シナリオの質を求めたり、純粋な育成ゲームとして遊んでしまうと、細部が荒すぎて満足は出来ないだろう。あくまで「育成要素を孕んだHゲーム」と割り切って遊ぶことをお薦めする。それ以上は期待するべきではない。またそうした性格上、他の類似作品との比較でしか完成度を語れないので、私の論述もこの辺で切り上げてしまう。繰り返すが、Hゲームとしては上出来。価格が引き下げられた今なら、買って損はないと思う。
 今回私が『MACHINE MAIDEN』を購入したのは、今月17日に発売予定の『MACHINE MAIDEN 外伝 〜シンシア〜』(吉田拓郎とかまやつひろしを思い出すのは私だけではない、と信じたい)に対する予備知識を仕入れるために他ならない。『MACHIN MAIDEN』でプレイヤーキャラのライヴァル(という割には殆ど出番はないんだけど……)として登場した心理学者・松岡涼に視点を移し、DOLLを人間に隷属しその欲望を満たすための道具と捉える彼と、彼のDOLL「シンシア」との触れあいをノベル形式で描いた作品、らしい。何だか広告とクリエイター側の某氏との発言が微妙に食い違っているのが気懸かりだが、『MACHINE MAIDEN』では妙に扱いの悪いこの敵役をどのように繰っているのか、ちょっと楽しみになってきた。期待を煽られる格好となったのが、『外伝』の評価に対して有益に働くか、弊害を齎すか、果たして何れに傾くやら――うふふ。

 ……しかしこのDOLL、何で触手が付いてるの。


1999年12月7日(火)

 ――何をしていたかあまり覚えていない。たった一日前なのに一日前なのに。講談社ノベルスの新刊を、一冊を除いて全て購入したとか、バイトのあとで単行本を持っている(しかもまだ読んでない)にも拘わらずチャック・パラニューク『ファイト・クラブ』ハヤカワ文庫NV版を買ってしまったとか、相も変わらぬ散財の様相だけは記録に取ってあるため一目瞭然なのだが……はて、他には一体何をしていたのだろう……? 殆ど思い出せぬ。

 と阿呆ぶりを露呈しているだけというのも不本意なので、ちょっと唐突かつシリアスな宣伝。ラ・テール出版局という処から栗原征史・著『命の詩に心のVサイン』という本が出ています。今年6月発売、本体価格1900円。『神様に質問』(『希望をもって生きる』と改題の上、ラ・テール出版局より復刻)という著書を世に問うてから七年目の第二作。当サイトを御覧の方の中にも今年はじめ頃の乙武洋匡さんのベストセラー(……そう言えば何故あれは流行語大賞に選ばれなかったんだろうね)を読んだという方はおられるでしょうが、そういう方にこそ御一読いただきたい。乙武氏の著述にはそれだけで充分な価値がありますが、内実を知る者が彼を「恵まれている」と評さざるを得ない現実を本書から酌んでいただきたい。一方からのアプローチだけでは足りないのです。……と語りつつ、実は私は乙武氏の著書も栗原さんの本も未読だったりする。それでもこんな風に語ってしまう理由はあります。ここにこんなことを書いている事実から察して下さい。
 なお、本当に読まれて、感想を送りたいと仰言る方は私の処に御一報下さい。手段を講じます。


1999年12月8日(水)

 やっと追いついた。仕事を終えて帰宅後、6日の下半分ぐらいから先の日記を屡々集中を途切れさせながらちまちまちまちま書き続け、日付が変わったところで漸くここまで辿り着いた。思ったより短く仕上がったにも拘わらず、こうも時間がかかってしまったのは……

 何故か今頃カーター・ディクスン『青銅ランプの呪』(創元推理文庫)を購入する。最近になってふと未読の古典に触れてみたくなり、その手始めにカーでも、と探してみたのだが、どうも訪れた店ではハヤカワ文庫版の品揃えが悪く、『三つの棺』しか置いていない始末。おいおい。『ユダの窓』はどうした。私は『火刑法廷』が好きなんだぞ解ってるのか解らないかそらそうだ。とまれ、創元推理文庫はそこそこ点数が揃っていたので、中から翻訳者(後藤安彦氏だ)の名前に惹かれて『青銅〜』を選んだ。今本格ミステリに無茶苦茶飢えているのだが、読むペースが追いつかなくて……くすん。早く『毒入りチョコレート事件』読み終えなければ。

 夕方には有栖川有栖『新版・ダリの繭』(角川書店)と噂の友成純一『凌辱の魔界』(幻冬舎アウトロー文庫)を購入。『ダリの繭』は当然文庫版を持っているが、装幀もちょっと好みだし一応プラスαもあるようだし。『凌辱の魔界』は期待もあって冒頭だけさらっと読んでみたのだが……あんまり驚かない。やはり最近慣らされてしまったのか?

 危害、破壊、石鹸。毎日同じキャッチコピーを目にしているうちに、……ファイト・クラブの石鹸が欲しい。販促グッズとして配布していたりしないのかあれ。買ってもいいけど。
 あ、そうそう、『ファイト・クラブ』のサイトは様々な機能を応用しているため無茶苦茶重いです。接続環境が良好ではない方は来訪の際御注意下さい。
 映画見に行きたいよーでも気力がないんだよー。最低二時間はとられる、と考えてしまうとどうしても足が鈍ってしまうのである。ファイト・クラブだけは両親が見に行くと言って聞かないのでそれに便乗するつもりだが(何処かしらから強制力がかかれば見に行くのだ。先日の『シックスセンス』みたいに)、どうも単独で出掛ける根性がなくて困る。まだやってるんだよな『マトリックス』……

 ……そう言えば、ファイト・クラブの広告、サイトのURL間違っていたような気がするんだが……

 深夜。日記を執筆する合間にネットを漂っていると、先日購入した『フォークソング』の修正ファイルが発売元・REWNOSSのHPに掲載されていることに気付いた。ダウンロードしようとするが、何故か「ページが利用できません」というローカルの警告ページが表示され、ダウンロードに対応したダイアログが起動しない。困惑しながら、同じページにあるファイルをダウンロードしようとするが同様の症状が出る。もしかしたらファイル配置やサーバ構造の異常かと思い、HPの管理者宛に問い合わせのメールを出したあと、ふと思いついて他のフリーソフトを配布しているページなど数カ所を訪問してみると、かなりのページで同様の症状が見られたのである。すると必然的に問題はこちらの環境にある可能性が高くなる。うちのWindows98も結構不安定な部分が多いので、IEの状態が悪化しているのかも、と思い、取り敢えずWindows Updateを実践してみた。
 できん。
 アクセスは出来るのだが、肝心のUpdate直前に行われるインストール済コンポーネントの検出が実行できずに、Microsoftサイトにある「ページが利用できません」という旨の警告ページが表示され、そこに記された対症方を実践してみても解決する気配がまるでない。となれば残された可能性はひとつ、うちで利用している接続サービスで問題が発生しているのである。幸いにして窓口は深夜でも電話を受け付けているので、症状を伝え調査を請うた。結果は明日以降、メールか電話で連絡して貰うという形に話が纏まり、カリカリしながら就寝した。日記を書き上げたら、なるべく早く寝るつもりだったのに。


1999年12月9日(木)

 という訳で8日分冒頭の「やっと追いついた」という記述は今日付けのものとして読み直して下さい。

 朝、急ぎの仕事があるため最近恒例にしていた出掛けのネット漂流を我慢し、とっとと出発。昨日危ぶんでいた『ファイト・クラブ』広告に記載されていたアドレスの問題でちょっと奔走する――といっても仕事場の中をうろうろしていただけだが。結論を言えば、間違っていた訳ではなかったのである。私が閲覧しようとしていたアドレスは英文誌に載せる広告に記されていたもので、「www.foxmovies.com/fightclub」となっている処を誤って「www.foxmovie.com/〜」と打ち込んでしまっていたらしい。そしてこちらは本国版のアドレスであり、スポーツ新聞他に掲載予定の五段広告ではちゃんと日本語版のアドレス「www.foxjapan.com/fightclub」で掲載されていた。問題なし。気を揉んだ分そのあとの脱力は凄まじかった。ぐてー。
 ……なお、例によって『FIGHT CLUB』のサイトはぶち重いので、クリックする際は相応の覚悟を決めて下さい。

 朝と夕方と二度バイト先を訊ね、角川ホラー文庫を中心に文庫を大量購入する。KADOKAWAミステリをちゃんと購入しておきながら牧野 修『スイート・リトル・ベイビー』瀬川ことび『お葬式』ともに未読である。どうも雑誌版で読むより文庫なり書籍なり体裁が整っているもので読んだ方が性に合うのだ。なら何故雑誌を買う。

 帰宅すると荷物と武装を解き、まずインターネットの状況を点検。相変わらずダウンロードが覚束なく、Windows Updateは利用できない。留守電にもメールにも業者からの連絡が入っていなかったので、こちらから電話を掛けてみた。間もなく技術担当者からのレスがメール、電話ともに入ってきた。やはり異常はサーバの調整時に発生したようで、10日までに調整を完了させる意向らしい。取り敢えず私としては、原因が確認でき、対策が講じられていることが解っただけで充分。
 胸の支えをおろすと、そのまま外出。明日は柴田よしきさんの掲示板オフ会兼クリスマスパーティーに参加するのだが、その際行われるプレゼント交換用の品物を見繕うのが主目的である。早く買わなければ、と思いつつここ二週間ほどの猿状態その他の影響でなかなか探しに行く機会がなかったのだ。幸いにして近所にいい心当たりがあったのでそこで購入する。そのまま自転車を上野まで走らせ、フロッピーが二枚、MOなら一枚収納できる3.5インチディスク六枚セットを買う。気付くと『英雄伝説V 海の檻歌 初回限定版(DVD版)』(Falcom)までついでに買ってしまっていた。どうして。この会社とは相性が悪いのに(まともにクリアしたことがない)。DVD版を律儀に発売してくれたのに絆されてしまったのか、ただ単にRPGがやりたかったのか。
 しかし開けてみて呆れたのは、包装に殆ど意味がないこと。初回特典付きの限定パッケージということで、恐らくはタイトルにある「海」をイメージした青い外箱に、説明書きによれば通常版と同じパッケージ特典のCDが二種類同梱されているという構成なのだが、実際に開けてみると外箱より一回り小さい通常版のパッケージが、空隙を埋める段ボール製の緩衝剤とともに収められているだけ。特典のCD二枚は通常版パッケージの中に同梱されていたのだ。そして通常版パッケージの蓋、折り返し部分には「この製品は、地球に優しい紙パッケージを使用しています」……えーと、先ず日本語を学んできてね。多分問題は営業部だと思うが。

 懸念のダウンロード問題は、「金八先生」の始まる時刻には解決した模様。無事Windows Updateを利用でき、IEの再インストールなど、いくつかの課題をドラマを横目に消化した。『フォークソング』のアップデートも正常に行えたので、折を見てCGのコンプリートなどに挑戦するつもり。
『加奈』? ……シナリオは悪くないと思うのだが、個人的に「死」というモチーフに過剰に依存した作品は好かないのだ。そして、モチーフが強烈なあまりか、人物造形が平板でやや見応えに欠ける。結局主人公のモノローグのみで話が成立している嫌いがあり、「ストーリー性のあるゲームがやりたい」という意識の方が強い現状では今ひとつのめり込めないのである。何より、……現実とシンクロする面があると、冷静に遊べない作品である。
 率直な感想を言えば、エンタテインメントとして不出来なのだ。ゲームでここまで思い気分にさせられると解っている、或いは想像が付いてしまうと、売り上げに最も貢献する筈のライトユーザーはおちおち手が出せないだろう。それが発売から数カ月経った今なお初回版が売れ残っていることの一因ではないかと思う。他に理由があるとすれば――原画のアクが強いこととかがあげられるかも知れないが(正直なところ、私自身こういう絵柄は好かないのだ――ついでに言えば、テキストと不釣り合いなCGが暫し表示されるのも気に懸かったところである)。
 先述したとおり、シナリオそれ自体は悪くないと感じているので、気力が充実しているときにでも再開してみるつもりではいる。ただそれがいつになることなのかは解らないし、また通してプレイした上で、本作をゲームとして評価できると感じられるのかどうかは謎、というより頗る疑問。全体に蔓延する「流されている」感は、私がゲームをする上でマイナス評価に用いがちな条件のひとつなんだよなー……


1999年12月10日(金)

 漫画を中心に10冊以上買う。昨日の今日で何をしているのやら。目玉はピーター・ラヴゼイ『地下墓地』(早川書房・ハヤカワノヴェルズ)であろーか。ダイヤモンド警視シリーズの最新作である。シリーズ全作品を単行本で買っているのだが、読んだ記憶があるのは『最後の刑事』と『猟犬クラブ』だけという体たらく。もう読む前に文庫化されるのにも慣れました。
 あっちからこっちから買うものを集めているときに、まだ新刊棚に並べる前の講談社文庫の中から浅田次郎『地下鉄(メトロ)に乗って』を発見。をを、漸く文庫化したかと思い買っていったが……冷静に考えたら、二年前に文庫版が出ている。新刊で買っている。こうも蔵書が多くなるとたまにやってしまうポカ。綾辻行人とか京極夏彦とか、意図的に文庫落ちも洩らさずチェックしている作家ならともかく……はあ。取り敢えず早く読もう。

 アントニイ・バークリー『毒入りチョコレート事件』(東京創元社・創元推理文庫)やぁぁぁぁっと読了。詰まらない訳でも読む時間が全く無かった訳でもなかったのだが、こういう思考遊戯的側面の強い作品は細切れに読むべきではない、と改めて悟る。所々文章が日本語に見えないのは原文のニュアンスを留めるためか翻訳者の筆力に起因するものなのか解らないが、慣れるまでは圧倒的に読み辛いこともまた捗らなかった理由である。今更私が感想を書く必要も感じない(私があれこれ語るよりも、簡潔且つ的確な故・中島河太郎氏の解説を御一読していただいた方がいい)けれど、これから読まれるという向きには、その難読ぶりを予め覚悟なさるといい、と進言しておきます。六名の探偵たちがそれぞれに提出する推理には若干の無理も禁じ得ないが、知識と論理の絢爛ぶりを楽しみつつ、今もさほど色褪せてはいない結末の強烈なツイストを堪能できる、そういう意味でやはり名作。ほんとに、何故今まで読まなかったのやら。
 ところで、クリスチアナ・ブランドによる「第七の解答」って『創元推理』の何号に載ってましたっけ?

 今日は柴田よしきさんの掲示板のオフ会なのである。午後七時開始の処、余裕を見て五時半頃出発。六時少し過ぎに新宿に着いた。地図を見ると紀伊国屋書店が目印に使えそうだったので、ついでに購入し損なっている新刊を買い求めようと思っていたが、道に迷う。どうしてだ。何故来るたびに迷う新宿。結局駅の廻りをぐるっと一周近く歩き、やっと店に辿り着く。偶々一緒に店に入った男性は菅谷充さんだった。
 噂には聞いていたが作家率・業界人率・女性率・美人率高し。だからどうという訳でもなく終始和気藹々としており、人見知りの嫌いがある私も結構お話に参加させて貰った。乗せられて殆ど呑んだことがないのに三杯からビールを呷る。酔ってないぞ。酔ってないんだったら。持ち時間があまりないとかで、終盤になって慌ただしくプレゼント交換とか(私が戴いたのは「ツボ押し」(笑))カルトクイズとかをこなし、その後ずらずらと二次会の会場へ移動する。道すがら、芦辺 拓さん(リンクしようにもまだページが仕上がってません。ぐすん)に創作に纏わるお話をあれこれ伺う。嬉しいことにかつて活字になった私の作品全てに芦辺さんは目を通して下さっていて、事細かな分析までして戴いた。自分でも多少意識していたことをきっちり客観的に指摘して貰い、その上で様々な御意見をお聞きできて大収穫。別の処で何度か記した覚えがあるが、私は創作の際にテーマや一番発端となる着想に重きを置き、それに従って文体を大幅に変えてしまうことがある。対して芦辺さんは、『地底獣国の殺人』を見ると一目瞭然なのだが(実際ご友人に指摘されたそうである)、どんなに傾向の異なったものを書いても、確立された文体が揺らぐことがない。この相違は、私が今なお漫画やゲームなど小説と異なった表現方法に意欲を持ち、それぞれで差別化を図ろうとしているのに対して、芦辺さんが暫し作中にモチーフとして用いる映画というものの空気や表現技法を大事にしながら、あくまでも小説――本格探偵小説というものに情熱を傾けている、その辺りから出ているのかも知れない。とまあ、そういった話をさせて戴いた訳である。いや、芦辺さんはどう感じられたのか解りませんが、私にとっては非常に有意義なひとときでした。
 二次会は大部屋でのカラオケ。約束してしまったので私は「あーちーちーあーちー」と林檎姫を歌う。最初の時に手が震えていたのは酒の影響か。そして持ち込んだデジカメで歌っている人をひたすら撮りまくった。歌っている人だけを撮る、と決めてしまったため、言い換えれば歌わなかった人は一枚も撮れなかったのである。もうちょっと会場内駆け回っても良かったような気がするが。それにしても野間美由紀さんは本当にお上手である。二次会から見えた津原泰水さんは何故かウクレレを抱えていた。当然撮る。そろそろ早退者が出るかという頃合いに、参加された作家の皆さんらのご厚意によるサイン本のプレゼントがあった。カラオケを歌ったあとで柴田さんや幹事さんが配られた整理番号に基づいてプレゼントが発表されたのだが、私は……津原さんだった。こういうこともある。今回は「新宿にて」という但し書きもつけて戴いた。いや、二冊目でも嬉しいものは嬉しいんです。はい。
 そのうちに終電が近くなったので私は一足先に失礼した。普段こんな時間帯に電車に乗ること自体がないもので、池袋で一旦降ろされたのもホームの縁から線路に向かって反吐をまき散らしていた男性がいたのも物珍しげに観察してしまう。何にしても愉しい一夜でした。


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