2000年8月下旬の日常

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2000年8月21日(月)

 本日のお買い物
1,井上雅彦『綺霊』
2,小沢章友『極楽鳥』
3,島村 匠『聖痕』
4,友成純一『ストーカーズ』(以上、角川春樹事務所・ハルキホラー文庫)

 噂のハルキホラー文庫から選りに選って取り敢えずこの四冊。他にも気懸かりのものはあるし、作家名でチェックしていたものもあったのだが、粗筋や解説などを参照した結果こうなった。我ながらちょっと意外な組み合わせではある。楽しみは楽しみだが、例によっていつ読むのか……今月中は完璧に読む暇なし。

 某氏より御指摘を受けて自分でも検索してみたところ、やはり吹越満はワハハを退団していたと解りました。参考はこちらのページなど。もう一年以上前のことだったようで。我ながら疎い。

 午前中は仕事の合間を縫いつつ文章書き。御覧になっているか解りませんが一生懸命書いてます何とか近々お送りしますもうちょっとお持ち下さいませー>F様。しかし小説二本と評論一本の平行はやっぱりきついか……。しかしやると決めたんだから。

 帰宅後、荷物を置いて再びバイクを出し、A4とB4のプリンタ専用紙に試し刷り用のA4普通紙、ついでに母親に頼まれていたプリンタインクを購入してくる。それにしても写真画質用光沢紙はべらぼうに高い。手近にあったのを拾ってそのままレジに向かいかけ、ふと値札を確かめると20枚で1800円(B4サイズ)。慌てて戻して、スーパーファイン用紙の100枚セットに取り替えた。このB4のプリンタ用紙は、自前で履歴書を作るのに利用する予定……我ながらどうしてこんな些細なことに拘るのやら……。


2000年8月22日(火)

 自分でも驚いた。先月来の懸案の一つだった評論、今朝まで原稿用紙にして凡そ二枚程度だったその粗書きが、PM8:00を前にして書き上がってしまった。全部で16枚程度とは言え(何せルーズリーフに小さい字で書いているため、実際の文字数は見当で算出するしかないのだ)、通常夕方から深夜にかけてを執筆に割いている私が日中だけでこの分量を仕上げてしまったこと自体異例である。ハイテンションが持続していることと、暫く文章に関しては禁欲的な状態が続いていたのがここにきていい方向に作用しているのだろう、と自己分析してみる。この調子が続いてくれれば本当に今週中に懸案の二短篇も仕上げられそうな気がするのだが。取り敢えず、今日書いた原稿はメールで届けるものなので、推敲をしつつPCに打ち込む作業が控えており、短篇への本格着手はそれ以降という形になる。さあ、果たしてどう転がるか。ちなみに誰の反感も買わずに済むようであればこの評論は冬頃に皆さんの目に留まる筈。
 ……ところでホラー大賞とXXXのどっちを優先したらいいんでしょ? 普通悩むところじゃないんだけど。

 本日のお買い物
1,あかほりさとる『RANTO☆魔承録ZERO 1,吉祥天殺人事件』(富士見ファンタジア文庫)
2,小森健太朗『駒場の7つの迷宮』(光文社・カッパノベルス)

 最近あとがきを眺めるだけなのだが、あかほりさとる、相当危険な状況にあるように思えてならないんだが……。

 昨日仕上げたブツは、短篇の仕上がりと併せて出力し、短篇と一緒に某所に投稿することにした。大体一週間程度寝かせる格好になる。今から週明け頃に見直すのが不安だったりする……


2000年8月23日(水)

 仕事の方でちょっとしたトラブルが生じたため、空き時間が作れず執筆は殆ど進まなかった。執筆より本屋に行くことを優先する自分が悪い。
 本日のお買い物
1,和田慎二『超少女明日香(6)(7)』(メディアファクトリー・MFコミックス)
 これで現在『コミックフラッパー』誌上で連載されているシリーズの直前まで辿り着いたらしい。終盤は作者自身が展開を充分に把握しきれず落ち着きが悪くなってしまったのが惜しい。あとがきを見ても以前混乱が継続しているように見える。さて、新シリーズはどう出るのやら。……二号だけ買って止めてしまったんだよ。進んで読みたい作品も見つからなかったし、当時はまだ『明日香』も旧作を読んでいないという理由から避けていた。今更舞い戻るのも、ねえ。

 一方、昨日書き上げた評論は文章の推敲も兼ねたテキストファイルへの変換を終えた。ひとまずある方にお渡しして感想を窺い、そのあとで約束した相手にお届けする予定。どんなもんでしょか。

『LOVEマシーン』の推敲を風呂場で行うのは危険なので止めようと自らを戒める。冗談抜きに製作快調。本筋のものはどうなっているんだ。

 ネプチューンがメインで出演する『力の限りゴーゴゴー!!』という番組の中で、眼鏡の女の子を選んでお洒落にメイクアップしてあげよう、といった主旨のコーナーがある。本当に華麗な変身を遂げるパターンもたまにあるのだが、今日放映されたものは、会場がどよめいたほどこちらは感心しなかった。メイクアップ担当のセンス自体にも疑問を感じたが(無理矢理今風のスタイルに当て嵌めるよりその子にあった服装やメイクを施すのが本当に優れたメイキャップアーティストだと思うんだけどね私は)、それより「コーナー史上最大の変身」と謳って紹介した少女の扱いに納得がいかない。番組はとある学校に堀内が何故か看護婦姿で出向き、校内で三人の女の子をピックアップするところからロケを行っていたのだが、その段階で私は既に「この娘、改めてメイクする必要があるのか?」と思ったぐらいで、元々の目鼻立ちに華がある娘だった。確かに服装などは変身後の方が洗練されていたが(というかその前はそもそも制服だったんだからセンス云々の問題ではない)、その娘の場合、元々の素材が良く、普段隠れていた輝きがメイクという演出を得て露呈したに過ぎず、メイクそのものの功績は低い。
 あれだけの素材ならば、多少覚えのある人間が手を加えれば光るのは火を見るより明らかで、だとすればこれは番組本来の主旨から逸脱しているのではなかろうか。……まあ、問題の女の子は「男友達が出来ない」という悩みを抱えていたらしく、そういう子に自信を付けさせられたのであれば意義はあったと見るべきだろうか。しかし反面悪い知識を身につけさせてしまっただけにも思え、個人的には最初の、原石のような状態でそっとしておいてあげたような気もする。
 ……そうした感情を男のエゴとも言う。……しかしやっぱりメイク以前の方が良かったんじゃないかと……


2000年8月24日(木)

 早めに日記をアップして、就寝までの時間を成るべく心置きなく執筆に充てられるようにするのだ。

 私の母は毎週木曜日の午前中に特別養護老人ホームの清掃の手伝いに行っていたのだが、新しいスタッフが加入したことによりお盆前にお役御免となった。そのため仕事の有無に拘わらず日中ずっと私の職場(もと住居)にいられるようになり、今日は早速ご近所の奥さん連と延々立ち話をしていた。私が一仕事終え、楽しみにしていたソフトを買いに行こうとバイクを出しているときもその脇で雑談に興じており、いきなり私を捕まえて「初心者向けのパソコンのパンフレットを貰ってきて」とのたまう。せっせと布教していたらしい。言われるがまま省スペース・薄型のものを中心パンフレットをごっそり頂戴してきた。ついでに以前から気になって仕方なかったAV仕様のパソコンのパンフレットも自分用に貰ってきて眺めて楽しんだり。……今のパソコンを導入してから一年半、そろそろ物欲が復活しつつある……

 今日のウキウキウォッチングに勇気づけられた人は結構いるに違いない。

 本日のお買い物
1,『悠久組曲 All Star Project』(メディアワークス・PSソフト)
2,『悠久組曲 All Star Project 公式攻略ガイド』(メディアワークス・電撃攻略王)
3,近藤るるる『天からトルテ!(10)』(enterbrain・BEAM COMIX)
4,夢来鳥ねむ『HAUNTEDじゃんくしょん(11)』(メディアワークス・電撃コミックス)

 1は個人的に偏愛していたシリーズの最終作となる模様。残念は残念なのだが、前作『Perpetual Blue』のようなろくでもない代物を今後も作られるぐらいなら一旦断ち切ってくれた方がましかも知れない。いずれにしても当分は忙しすぎて遊んでられません。その為に自ら締切を繰り上げるような芸当は、既に出来るような現状じゃないしー。

 アンビリーバボーの怪奇特集二時間に呆れる。どの辺が阿呆なのか逐一指摘してやろうかと思ったが、色々あって時間が足りなくなってきたので今日は割愛。明日、覚えていたら書くかも知れません。

 K1のアンディ・フグ選手が急性前骨髄性白血病により急逝。私自身はK1にも格闘技にも興味を持っていなかったが、その強面に反して妙に人懐こさのあるキャラクターには好感を抱いておりました。心から冥福をお祈りいたします。


2000年8月25日(金)

 ――余裕は全くないのだが昨日結局あるところであーだこーだと語ったり語れなかったりしたので、自分の中で論旨を纏める意味合いも込めて書き留めておくことにした。このネタならホラーを書くときのデモンストレーションにもなるかな、という期待も含めて。昨日放映の『奇跡体験!アンビリーバボー 2時間恐怖スペシャル』のどこがアホだったか。

 ――は、宝物殿に格納いたしました。こちらが本文に直通のリンク。

 本日のお買い物
1,別冊宝島編集部・編『看護婦という生き方』(宝島社文庫)
2,有栖川有栖『朱色の研究』(角川文庫)
3,坂田靖子『ビーストテイル』(潮漫画文庫・坂田靖子セレクション第2巻)
4,『To Heart 4コママンガ劇場(4)』(エニックス)
5,倉阪鬼一郎『屍船』
6,牧野 修『病の世紀』(以上、徳間書店)
7,『こみっくパーティー コミックアンソロジーVol.4』(スタジオDNA)

 3はグリム童話の坂田流調理。ここ暫くに読んだ漫画の中で最高の収穫かも知れない。近年盛んに語られたグリム童話の「残酷」という部分を巧妙に解釈し直し、完璧に自家薬籠中のものとしている。そして何より、そうした生硬な理屈などものともしない独自の柔らかな眼差しは今回も徹底されている。止められません。
 ……それにしてもいつまでこの手のアンソロジーは出続けるのか。そしていつまで私は買い続けるのだろうか。

 ネットワークでの遣り取りが不調だったため、CD−Rにデータを焼いて速達でお渡しすることにした。お昼頃に出したので明日には届くかと思います。宜しくです>U田様。しかし同封する手紙を焦るが故に読みにくい手書きで認めて、そのくせスペースが残っているのが耐えられなくてわざわざ下書きまでして絵を書き足してしまう自分が厭。

 ……上の『アンビリーバボー』に関する文章を用意するために日中の空き時間を殆ど費やしてしまい、小説は今日も進展なし。これから書き始めます……

 ……やはり自分の現在のボルテージは異常なレベルに到達しているらしい、と改めて自覚する。だって上の論考、原稿用紙にして20枚もあるんだもん……文章論旨を繰り返していたり、文章がぎこちなくなってるけど。毎度のことながらこれが創作に反映されれば、と思うのだが、実際にはここで力を使い果たしていたり論考と創作とはそもそも脳の活発な箇所が異なっていたりで、そうそう思惑通りにはならないのだった。


2000年8月26日(土)

 前日の「『奇跡体験!アンビリーバボー2時間恐怖スペシャル』のどこがアホだったか。」の文章は後日切り離して別の処に収めます。今日のところはそのままなので、このページ重いと思いますが我慢してください。どうしようもなければ途中でロードを中止することをお勧めいたします。

 本日のお買い物
1,『犬神家の一族』(KADOKAWA VIDEO・DVD Video)
2,『星界の断章 誕生』(バンダイビジュアル・DVD Video)
3,『ブギーポップは笑わない Boogiepop Phantom(6)』(Vap・DVD Video)
4,姫神『未来の瞳』(Pony Canyon・CD Maxi)
5,大江千里『ビルボード』(Station Kids Records・CD Maxi)
6,『Pure Mail』(Overflow・Windows95/98対応・18禁)

 総額を計算するような愚かな真似は止めてください。私もしません。
 古谷一行のテレビドラマ版金田一シリーズはあまり好きではないが、市川昆監督・石坂浩二主演の作品には(結構間抜けな演出があると解っていても)好意的。フィルムではないし出演者が豪華だし。というわけで、久々に見たい気持ちもあって購入。しかし帰宅すると、思いがけない展開が私を待ち受けていたのであった。詳細はちょっと後で。
 2は……まあ、前のシリーズも揃えてしまったし。来月から新シリーズのリリースも始まるし。やっぱり服部克久の音楽は素晴らしいし。30分なので今日中に見てしまったが、まあそんな出来。3に至っては、一枚も開封することなくリリースが完結してしまったのに愕然とする。原作を大体読み終えるまでなんて考えるから……。
 4は衝動買い。5はEpicからの移籍後初のマキシシングル――と言っても、販売元はSMEなので格別な変化はない様子。ただ、タイトル曲『ビルボード』のギターがローリーと気付いて「おお」、2曲目『2000blues』のギターが石原慎一郎と気付いてもいちど「おお」。さりげなく面白いサポートメンバーを加えている。曲調は常通り、そして一時初期以上に出なくなった声を心配したものだが、若干元に戻っている気配があって安心する。表現力はあるんだが声質と音域に昔から邪魔されているのだな。実は小椋佳と、そういう意味でタイプが近い。
 6は、『きゃんきゃんバニー』最新作とどちらをとるかで迷った挙句、評判の良さを買った。……が、公式サイトを見るととっくに修正差分がアップされていて、しかもこれを採用するとセーブデータが駄目になるらしい(但し、既に見たCGに関するデータなどは無事だそうな)。となればダウンロードが先決なのだが……遅い。しかも転送途中でブラウザが諦めてしまう。またぞろ私のところで契約しているプロバイダが原因かと思い、試しに別の大きいデータを……と、前からちょっと興味のあったNTT東日本『GATCHAMAN』のサイトから、CM第二弾のアニメ・ヴァージョン6Mをダウンロードしてみる……
 ……一秒?!
 理論速度10Mbpsの本領を、二年近く利用していて初めて思い知った一瞬であった……。まさかこれだけ美麗な画像データを1秒で回収できるとは……ともあれ、これで相手のサーバに問題がある(多分真っ昼間からアクセス過剰になっていると思われる)と判明したのでその旨をメールにしたためて送る。一方、何とかダウンロードするための努力も続けてみる。最終的にフリーウェアの『ReGet』というのを使ってみることにした。これはダウンロードを一度に済ませるのではなく、ネット接続ごとに前回まで受信したデータを引き継いでその続きからダウンロードを再開し、時間をかけてデータの取得を行うことが出来るソフトウェアである。相変わらず時間はかかるが、辛抱強く続けていればいつか完結する仕組み。兎に角これで気長にやってみよう……と思っていたら、夜半過ぎにメールの返事が来る。三つの対策を提示しており、面白いことにうち一つは『ReGet』の使用を示唆していたりする。で、第二の対策は、『ゲーマーズライフ』内に修正ファイルのミラーデータを置かせて貰ったとのことで、そちらからのダウンロードを試みること。これこそ私が最初に期待した対応策である。早速、『ReGet』に登録して平行でダウンロードを行う……雲泥の差とはこのことだ。30秒も費やさずダウンロード完了。という訳で同様の問題に悩まれている諸氏(取り分けG氏とS氏)はこちらをお試し下さい。なお、三つ目の対策は、ユーザーサポートに葉書で登録し、修正ファイルを郵送で送ってもらうこと。……まあ、確実性はこれが一番なんだけどね結局。

 ……さて。大量の買い物を終えた私が帰宅し、テレビを点けると、テレビ朝日では3時間ドラマの再放送をやっていた。横溝正史原作・『女王蜂』。新聞で見たときから気になってはいたものの、期待はしない方がいいと、だから直前まで買い物に行っていたわけなのだが、タイミングが良かったのでちょっと眺める。金田一役は、近年演技派としての評価が定着した役所広司。……が、これが思っていた以上にいい。いつ頃収録したものなのか解らないが恐らくは意図的にフィルムを使って撮影し、脇に石立鉄男(加藤武を意識した警部役)・津川雅彦・寺田農などの演技派、ヒロインに井森美幸などの意外な配役も施しつつ、演出・シナリオ共にオールドファッションな表現を心懸けて原作のムードをよく再現している。役所の色を付けすぎない金田一役も上々で、結局お終いまで釘付けになってしまった。テロップを見れば脚本は乱歩賞作家でもある長坂秀佳。……成る程、のクオリティだった。
 思わず続けて『犬神家〜』をちょっとだけ鑑賞する。並べて見ると、『女王蜂』が如何にこの石坂版金田一に敬意を払っていたのかがよく解る。雰囲気は完璧に一致しているのだ。ビデオに撮らなかったことが悔しいぐらいの秀作。
 これでちょっと満腹になったので、『犬神家〜』は明日以降見ることにして途中で止める。

 執筆のほうは、手書きで進めるのを止め、今まで書いた分をワープロソフトに入力し、以降はこちらで続きを認めることにする。手書きから写す段階で文章の手直しも行わざるを得なくなるので、何だかんだと時間を食う。……兎に角、書き上げることのみ考えよう。某氏と励まし合いながらじわじわと前進中。


2000年8月27日(日)

 先週の雪辱に蕎麦屋へ行き、先日私が一刀両断した製氷皿を買う。まさか素手で割れるとは思ってなかった。

 あとはただ淡々と執筆していた。ICQしながら。昨日と一昨日の量が尋常ではなかったのでこれで丁度いいくらいでしょうきっと。なお、アンビリーバボーに関する文章は今日付けで宝物殿この場所に格納いたしました。


2000年8月28日(月)

 わたしの瞬間風速は4枚/hのようです、って競っても仕方のない問題ではある。第一わたしは日中一・二時間、精々三時間が割ける限度であり、帰宅後はテレビを横目に執筆したりするから集中力の断絶甚だしい。一時間に4枚書いてもまだ余力があるようだから、形振り構わなくなれば更に加速する可能性もあるような気がするが投稿作品でそこまで乱暴に書く度胸はない。兎に角このペースを維持することだけ考えよう。

 先日某氏に郵送したのと同じデータをまた別の人にお渡しすることになり、郵便局へ。前回は書留で送ったが為に余計な手間をかけさせてしまったので、今回は単なる速達でお届けする。CD-Rが割れなきゃいいんだが。

 本日のお買い物
1,岩本隆雄『鵺姫真話』(朝日ソノラマ文庫)
2,上遠野浩平『ぼくらは虚空に夜を視る』(徳間デュアル文庫)
3,水野 良『魔法戦士リウイ6』(富士見ファンタジア文庫)

 期せずしてヤングアダルトな日。1は『星虫』復刻に続いて作者復活の一篇。あとがきによると『星虫』、続いて復刻される『イーシャの舟』ともリンクしている模様。ああ早く読みたし。それにしても信じがたいペースだ上遠野浩平。恐らく『ブギーポップ』以外は基本的にストックをリライトして吐き出しているだけだとは思うが。

 未だに某MLサードローテ用の短篇に着手できず。このままだと昨年同様ホラー大賞投稿用のを出すだけになってしまう。が、昨晩ICQをしながらふと『夏祭り』という題名とおおまかなシチュエーション(つうても浴衣の娘と地方の夏祭りのさなかに起きるミステリ、という程度だったが)が思い浮かび、そのまま相手に伝えてみると「脱がすと見た」と返される。どうやら彼の中ではわたしがそういう芸風だと定着してしまったらしい。……その通りだ。ようし解った脱がしてやろうじゃねえか。そしてわたしはいよいよ色物作家への道を邁進し始めるのであった。止めるなら今のうち。誰も止めないような気もする。
 ……しかしローテの締切も月末なんだが……。


2000年8月29日(火)

 昨晩はそれから四時頃まで粘って何とか第三章まで書き上げる。残り二章。通例として私は終盤に来て執筆速度が上がる傾向にあるが、はて。
 執筆中にとても嬉しいメールを頂戴する。何故嬉しいのか詳細は後日記すことでしょう。日中思い出してにやける自分が怖い。

 本日のお買い物
1,田中ユタカ『愛人 -AI-REN-(2)』(白泉社・JETS COMICS)
2,Whiteberry『夏祭り』(Sony Records)
3,SMAP『らいおんハート』(Victor Entertainment)

 何もタイトルに取ったからってわざわざ買う必要はない、のはよく解っているんだが。しかし素直だが結構上手いんだよこのWhiteberryのヴォーカル。
 3は確かに陶酔して歌うのが最善である。実はそういうのが大好きだ。今回はカップリング曲もいい出来。それにしても今週はやけにマキシばかり買ってないか私。ところで、このマキシシングルのデータをネットのデータベースから検索すると、何故か「福田舞『天使のゆびきり』」が降りてくる。これって確か『彼氏彼女の事情』アニメ版の主題歌じゃなかったか。何故。
 ついでに九月購入予定だったアルバムを数枚予約する。うち一枚は、前からなんとなく危惧していたとおり延期になっていた。Fourplayというフュージョングループの最新アルバム。9/6頃予定が、10/10頃に変更になったそうである。そもそも発売ギリギリまでアルバムタイトルが発表になっていなかったのが曲者である。因みに私が雑誌で掴んだ情報に拠れば題名は『Yes, Please』頼むわほんとに。
 で、一枚分予算が浮いたかと思うと、帰宅後素敵な情報が舞い込んだ。私以外にとってはどうでもいい話かも知れないが一応告知。

さだまさし最新アルバム
『日本架空説』
9月21日発売決定!

(TECN-33667、税込\3,300)

 収録曲は「飛沫(しぶき」)、「風炎(フェーン)」、「アパート物語」、「城のある町」、「天空の村に月が降る」、「The Day After Tomorrow〜明後日まで」、「舞姫」、「八ヶ岳に立つ野ウサギ」、「月蝕」、「最期の夢」、以上全10曲。ああ、タイトルが隅から隅まで素敵。前作が企画盤だったため、純然たるオリジナルとしては2年振りとなる。加えて『さよならにっぽん』(個人的に最高傑作と捉えてます)を想起させる題名。期待せずにおられませんです。懐はかなりきついが。中島みゆきといい何故300円高めの設定なのかが理解できないが。
 ついでにさだまさし絡みの情報をもうひとつ。9/9放映予定の『フードファイト』(日本テレビ系)第10回に、チャレンジャーとしてゲスト出演します。正直、第1回ほどのヴォルテージを発揮できず、日テレ土曜9時台の定番「学芸会」に成り下がってしまったのをここまで耐えて見続けてきたのは、彼が登場予定だったからに他なりません。12年振りのドラマ出演だろうとその表現力にはさほど不安を持っていないのだが、さて肝心の脚本はいかなものだろうか。どっちにしてもここまで付き合ったら最後まで見ますけどね。

 ……さて、そろそろラストスパートにかかりますか。


2000年8月30日(水)

 脱肛。もとい、脱稿。ギリギリで31日に割り込んでしまったが、兎に角脱稿。脱力して俄に思考停止状態に陥っております。しかしまだ誤字脱字のチェックや簡単な推敲、それに投稿するために必要な書類の準備などが残っている。そして、先日から喚き続けている短篇二本も、これらはずれ込んでも大勢に影響がないのだが、出来ることなら書き上げてしまいたい。まだ気が抜けない。ので、今日は簡単に済ませます。

 本日のお買い物
1,玉井雪雄『IWAMAL 岩丸動物診療譚(8)』(小学館・ビッグコミックス)
2,柴田よしき『フォー・ユア・プレジャー』(講談社)
3,ピーター・ラヴゼイ『服用量に注意のこと』
4,ロアルド・ダール『単独飛行』(以上、ハヤカワ文庫HM)
5,大沢在昌『新宿鮫 風化水脈』(毎日新聞社)
6,あかほりさとる・奥田ひとし『陰陽探偵少女遊RANTO☆魔承緑(3)』(カドカワコミックスドラゴンJr.)

 コメントも今日はなし。許して。


2000年8月31日(木)

 ……如何にテンションが高かったからとは言え、ろくでもない書き出しだな昨日の日記。

 その後ICQで掴まったのが一人だけだったため、平均的な手応えは得られなかったものの、誤字脱字を点検するために再読した限りではさしたる穴も見つからないし、何より読んでくれた方の反応そのものは悪くなかったので、ちょっとした文章の変更のみでひとまず決定稿とした。去年に書いたものよりは直球のホラーになったのではなかろうか。それにしても31日の締切にこうも汲々としている様は、紛うことなく夏休みの宿題に悩まされている子供だ。計画的に書けや俺。
 文章の点検を行いながら、某所に一定期間限定で設置されたチャットに参加していたのだけれど、……やたら緊張しながら発言してました。ログをその都度保管していなかったのがちょっと悔やまれる……

 通勤途中、バイクに乗っている間は基本的にとろい車を如何に上手く躱すか、ぐらいしか考えていないのだけれど、比較的道が走りやすかったり、集中力がピークに達すると大体創作についてとりとめなく思索を繰り返すようになる。懸案が一つ片づいて、では次の懸案をどんな順序で書くか、といったことを考えていたのだけれど、……気付くと、『夏祭り』の構想が異常に膨れあがってしまって困惑する。そんな大規模になられてもなあ、というレベルまで。そもそもその構想に合わせると、あの曲調に反して異様に悲しい物語になってしまうのだ。泥沼の悲しみ、ではなく、静謐な哀しみの類(両者の違いは私の中では明快なんだけど、説明すると面倒臭いのでニュアンスから嗅ぎ取ってください)を描くのは本能的に好きなので、自分では新たに浮かんだ構想の線でも快く書けそうではあるが。しかしホラーのネタばっかり増えて本格もののネタは磨り減るばかりだ。あと出てくるものといえば色物ばっかりだし。……元々そういう男なんだろうがと突っ込まれたらそこまで。
 取り敢えず、こちらの短篇を仕上げるために一時棚上げにしていた長篇のプロットの続きを仕上げようとする……が、大筋こそ覚えているものの細部の展開やこれから挿入するつもりだったパーツの置き場所をすっかり忘れてしまっている。自分の書いたプロットを読み直し、「あーやっぱりじぶんで書いた話は基本的に好きだわ」という事実を再認識し、作品に纏わるイメージを恢復させたのみに終わった。長篇については明日からゆっくりと仕切り直す。その前に、広言してしまった色物短篇を仕上げないとね。ね。

 買い物は……あったんだけどなし。小池定路氏の絵に惹かれて予定外のスニーカー文庫を一冊購入しようとしたのだが、よくよく眺めるとカバーの一部が剥がれていてキャラクターの顔がでべでべになっていたので、追加分の入荷を待つことにした由。

 一応某MLの締切は今日なんだけど……二日はのんびりさせてもらおう勝手に。数日出力をフルにしていたので精神的に疲れました。つかれました、と打つと突かれましたと出る可能性が高いのが書いていた作品の性格を如実に物語っているぞ。

 余談。水戸黄門がまた代替わりするらしい。四代目黄門は、石坂浩二。……うわーお。興味があるから初回ぐらいは見てみましょう。


「若おやじの日々」への感想はこちらからお寄せ下さい。深川が空を飛びます(飛ばねえって)
遠くに行きたい……

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