2001年1月下旬の日常

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2001年1月21日(日)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010121~.htm#Day21

 風邪気味につき一回休み。体調も考えず夜中にエキサイトするのがいけない。

 本日のお買い物、というより届け物。
1,新川和江『わたしを束ねないで』(童話屋)
『3年B組金八先生』最新シリーズの終盤で引用された「わたしを束ねないで」を含む詩の選集。

 PCのCDプレイヤーが、先日から手違いでWindows Media Playerになっているのだが、これが使い勝手の悪いこと。スピーカーに繋がっているCDドライブが二つあり、シャッフルなら双方に入れたCDからランダムに、連続演奏なら一方が終わったところでもう一方へ速やかに移行する、というのが理想的なのだけど、そうした調整が全く出来ない。どちらか一方のドライブを選んだらその中でしか再生が出来ないのである。このこと自体は、一つのメディア再生ツールでMP3などのハードディスク格納型のデータもCDからのダイレクト再生もストリーミング再生も賄おうとした弊害として、まあ許容できるのだが(にしてもCDの為の設定はもっと繊細に用意してくれないものだろうか)、更に困るのが、ネットワークからトラックデータを取得する場合である。得たデータがぴったりCDと一致していればいいのだが、入力しているのが人間だからと言えばいいのか、間違っていることが少なくない。で、間違っていた場合手動で訂正するのだけれど、実際に得られるトラックデータはアルバムタイトルから収録各曲のアーティスト名、曲のジャンルまで詳細に記されているのに、即座に訂正できるのがトラックタイトルとそのアーティスト名だけなのだ。アルバムタイトル自体に誤りがある場合、一旦ネットワークからトラックデータを取得したあと、取得画面の「編集」ボタンを押して表示される編集画面からタイトルを記入し直さなければならない。この時例えばアルバムタイトルの記入を間違えた場合、タイトルのみを修正することが出来ないから、また一度ネットにある間違ったトラックデータを落とし、また同じ修正を繰り返さなければいけないのだ。
 昨日・今日とジャズのトリオ・アルバムを色々と纏めて聴いていたのだが、Pat Metheny『Trio→Live』のネット上にあるトラックデータ(正確に言うと、Windows Media Playerが対応しているトラック情報取得先のデータ)は救いようがないほど間違いが多い。二枚組であるはずが一枚のものとしてデータが登録されており、記載されているトラックも一枚目と二枚目のものがごっちゃになっており、曲順も無茶苦茶なのである。これがWindows98の『Plus!』に添付されたデラックスCDプレイヤーならば、間違ったトラックデータを修正したあと、ネット上に修正したデータを流すことで、あとでデータを紛失した際も自身が記述した正しいものを選択してダウンロードすることが出来るので問題はないのだが、Media Playerにはそういった機能が見当たらない。ヘルプ自体が見辛い――のはMicrosoftの習い性としても、こういうフリーソフトで機能そのものに欠陥が多い場合はどうすればいいのやら。見た目は嫌いではないのだが……やはりいずれ、もっとましなプレイヤーを自分で選択した方がいいらしい。因みにMP3再生には相変わらず『MP3 JUKEBOX』を利用しているが、これも再生の際にMedia Playerより安定しているというだけで、使いにくさはどっこいどっこいなのだな……

 ――はっ。ちょっとのつもりがまたこんなに無駄なことをたらたらと書き連ねてしまったではないかっっ。


2001年1月22日(月)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010121~.htm#Day22

 依然風邪で体調不如意。

 都合で早めに帰宅したあと、DVDを鑑賞しつつ色々と作業を進めるつもりが、回線状況がこの上なく不安定。ICQのアップデートを行おうにも頻繁に回線が途切れ、会話も続かない。プロバイダの方で器機が古くなっているとかでこのところ断続的に回線が繋がらなくなる症状が出ていたのだが、今日はそれが頓に酷い。カリカリしながら、回線が正常化した一瞬のタイミングを見計らいつつどうにかicqを2000bへヴァージョンアップ、日本語パッチの適用も無事完了。インターフェースは旧ヴァージョンより洗練されているし、通信中のログが表示されっぱなしなのも、同時進行している際には好都合。だがその反面、音が聞こえない設定や環境になっていると新しいメッセージにすぐ気づけないという嫌味はあるのだが。
 ――で、そんなことをしている間に夜は更けていくのだね。作業が進まないまま。尤も、風邪のダメージが今頭の方に来てしまっているので、どのみち抑え気味に動かなきゃいけないのだけれど。今日はこのまま、昨日同様に早めに就寝するつもり。鼻水はだいぶおさまったが、その分気怠い……

 更新を停止した『ぱらでぁす・かふぇ』から一ヶ月も置かずに、あの松本楽志のサイトがWebに復活。その名も『天使の階段』……当然の如く今度も中島みゆきの曲だ。早速リンクページを修正しました。


2001年1月23日(火)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010121~.htm#Day23

 まだ体調が思わしくありません。鼻水は少なくなったが、その分意識が些か朦朧としている。私の場合、症状が熱にまで至るのは最悪のパターンでしか有り得ないので楽と言えば楽なのだけど。今回はいつもの前駆症状(私にとっては、耳の下、扁桃腺の上辺りに腫れが出来ると本格化の兆候なのだ)がなかったため、恐らくこの山を越えれば小康状態に戻るのでは――と楽観視しているのだけど。
 ちなみに日曜・月曜と、私は多分一日12時間眠っております。ぼんやりしているのは或いはその所為かと思わないでもない。

 本日のお買い物
1,和田慎二『超少女明日香聖痕編(2)』(メディアファクトリー・MFコミックスフラッパーシリーズ)
 早くも新シリーズひとまずの閉幕。結局明日香あんまり活躍してないやんとかこの終わり方は散漫ではないかいとかそもそもこういう括り方が最近パターン化してないかとか苦言はあれこれ呈したくなるものの、フラッパーでの連載は今後も続くようなので、そちれを待つとする。兎に角早く一也を出してあげなさい。

 いい加減、幾つかの作業に区切りをつけなきゃいけない時期に来ているのだが、この体調では無理。この上また何かしようとしてるし。


2001年1月24日(水)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010121~.htm#Day24

  今日も自重生活。風邪自体はかなり治った。依然頭痛がするのは、現段階ではお勉強読書に起因する知恵熱の可能性もあるので取り敢えず無視する。

 本日のお買い物
1,黒武 洋『そして粛正の扉を』(新潮社)
2,司城志朗『存在の果てしなき幻』
3,本岡 類『「不要」の刻印』(以上、光文社・カッパ・ノベルス)
4,安東能明『鬼子母神』(幻冬舎)
5,石田敦子『いばら姫のおやつ』(少年画報社・ヤングキングコミックス)
6,Keith Jarrett『Whisper Not』(Universal Music/ECM・CD)
7,村田陽一 ソリッド・ブラス『TIGHTNESS』(Victor Entertainment3 Views・CD)

 1・2・3は午前中、4以降は夕方の購入。だから同じホラーサスペンス大賞受賞作ながら分かれてしまってるのね。更に言えば、4は母親を乗せて買わせた。一冊分浮いた。
 今月のカッパ・ノベルスは全て回避するつもりが、上記の二冊だけきっちり取り置きしてあったのと、2は装丁と発端に、3は誘拐物の本格ミステリであることと「会心の自信作」というフレーズに魅力を感じて、悩んだ挙句購入。
 気付けばすっかり独特のスタイルを確立した漫画家になっていた石田敦子の最新刊が5。角川発刊のシリーズもそうだったが、ラフに近いが繊細な線と愛らしいキャラに不釣り合いなほど生々しいエピソードが特徴的。彼女に限らず、青年誌やマニア層を対象にした漫画誌で活躍している女性漫画家の作品は、少女誌・女性誌に掲載されるものとは違う生々しさがあって、異性だからこそそう感じるのかも知れないが、なかなかに興味深く、最近気が付くと手を出してしまっている。その代表格が小池田マヤと言えようが、このスタイルで定着しすぎるのは自家中毒的な危険があるようにも感じるのだが。(このスタイルの固着は寧ろ出版界の悪弊とも関連しているように想像するのだが、そこまで突っ込むと長くなるので省略)
 帰宅後、バイクを出して(療養生活中のため、今日も職場へは両親の車に便乗して行き来したのである)CD類を買いに行く。『星界の戦旗』DVDの最新巻を買うつもりだったが、アニメ関係の売場がやたら混雑していたため後日に回し、懸案であった6と7のCD二枚を買って店を出た。
 6は先日言及したスゥイングジャーナル誌選定の2001年度金賞受賞作品。パリでのライブを収めた、二枚組のスタンダード作品集である。まだ三曲ほどしか聴いていないが、オーソドックスながら鮮烈、プレイヤー三氏が楽しんで演奏しているのが感じられて素晴らしい。ジャズ特有の堅苦しさも薄く、万人に勧められる作品では、という気がする。
 7は3 Viewsレーベル第三作。三名のプロデューサー、と言いながら実質これまでの3 Views作品全てのプロデュース・アレンジを務めた村田陽一が率いるグループ・ソリッド・ブラスによる最新作。リズムは基本的に村上“ポンタ”秀一のドラムのみ(ゲストとして数曲にマーカス・ミラー(b)と仙波清彦(per)が参加しているが)、あとは全て管楽器のアンサンブルのみでジャズのグルーヴ感を演出するという、世界的にも珍しい演奏形態を取っている。こちらもまだ数曲しか聴いていないが、演奏形態同様なかなか面白そうな出来である。

 セガがドリームキャストの生産を中止したそうな。今後もドリームキャストのソフト生産は行うようだが、以後は業務用のゲームソフトと他社製ハード対応のソフト製作を中心にしていくという。勿体ない、と感じる一方、まあごく自然の成り行きだったな、とも思う。これで未だにキラーソフトの出ていないPS2対応作品で爆発的なヒットを飛ばしたりしてくれたら爽快なのだが。


2001年1月25日(木)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010121~.htm#Day25

 療養生活5日目。そろそろ全快に近付きつつあるが、二年ほど前に重篤な風邪を患った際は、その油断が元で症状が長引き結果半月近くバイトを離れ、喉の痛みは数ヶ月に渉ってあとを引く事態を招いた。というわけで今日も頓服し自重モードを続行する。多分これで決着、のはず。

 今月の資料読みその二・C. G. ユング『転移の心理学』(みすず書房)読了。面白いが完全に玄人向けの内容故、いちいち言葉や主旨を噛み砕かねばならなかった分非常にしんどかった。苦労した甲斐あってかなり沢山の材料を拾えたが、一冊読むのに一週間かかっているのでは……。
 で反省したから、ではないが引き続き薄目の本を一冊片づける。長野まゆみ『少年アリス』(河出書房新社・河出文庫)読了。某氏が「聖書」とまで謳っている、長野まゆみのデビュー作。漢字と比喩を多用した独特の文体、感情的接点を抑制することで演出された清澄な空気など、確かに稀有な才能と世界を感じさせる。プロットに筋が通っているわけでもなく気になる向きにはその不分明な視点が否定材料になるだろうが、まさにキャロルの『アリス』や宮沢賢治の諸作を彷彿とさせるその空気こそがこの作家の存在意義かも知れない。引き続きチェックしてみようっと。

 本日のお買い物
1,坂田靖子『坂田靖子セレクション第7巻 伊平次とわらわ(1)』(潮漫画文庫)
2,天藤 真『星を拾う男たち<天藤真推理小説全集13>』(東京創元社・創元推理文庫)
3,『こみっくパーティー コミックアンソロジーVol.6』(スタジオDNA・メディアコミックス)
4,梅村 崇『小説サムライスピリッツ 〜アスラ斬魔伝〜』(ENIX・Game Novels)

 とうとう持っている単行本まで文庫化されてしまった坂田靖子。でも買う。久し振りに読んだらすっきり内容忘れてたし。3は……元々なまじ実体験を反映できるだけに、この手のアンソロジーでは自家中毒に陥りがちだったが、6巻まで来るといよいよ重傷になってきた気が。難しいねえ。
 bk1から「発送遅延」のメールが届いて一時はどうなることかと思いましたが本日無事に届きました、の4。早めに読むかな。どうしようかな。しかし私はまたしても資料読みに突入しているのだった……心理学絡みの本、結構面白いのよぅ。


2001年1月26日(金)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010121~.htm#Day26

 ほぼ復調。まだ鼻水出てるし知恵熱との区別がつかない頭痛が脳髄の底にこびりついている感覚があるが、いい加減のんびりだらだらしている場合でなくなってきたので再起動。手始めに投げ出していた設定作業に戻るが……やはり、建物のデザインは難しい。

 昨日の日記をアップした途端に、「長野まゆみは大嫌いです(笑)」という送信フォームからの投稿を受け取る。その方が嫌いだという理由は「毒というか穢が全く感じられない」点とのことで、これは確かに頷ける。昨日挙げた賢治にしてもキャロルにしても「毒」や「悪意」を表現の内側に巧妙に秘めているのだが、長野まゆみは極端なまでにそれらが感じられない。最近の作品ではまた異なるのかも知れないが、この辺で評価は大きく割れるのだろう。……まあ、そう言いつつも私はやっぱりもーちょっとチェックしてみようと思うのだけど。

 本日のお買い物
1,宇河弘樹『朝霧の巫女(壱)』(少年画報社・ヤングキングコミックス)
 だけ。巫女さんファン必読の漫画……ではない、と思う。以前発行された短篇集『妖の寄る家』がクリーンヒットだったので、予定表の段階からチェックしていた。問題の短篇集表題作の世界観を引き継いでいるのも嬉しい。単行本裏の粗筋にある「ラブコメ伝奇漫画」というフレーズもカバー内側の4コマ(間違っても本編より前に読まないようにね……)も含めて、なかなかのクオリティ。が……付録の家系図ってネタ割ってないか大丈夫か。関係ないが、本書に登場する巫女三姉妹の三女は珠(たま)と言う。……現時点でこのおかしさが理解できるのは世界で私以外に一人だけかも知れないが。
 それにしても、スニーカー文庫の新刊は。ビームコミックスの新刊は。いつ出るねん。

 午後五時頃にケーブルTVによるインターネット接続が不如意になるパターンが増えている。今日も今日とて発生し、断線一時間を経過したところで耐えきれず連絡。結局のところ、モデムの電源を一度抜き数分待ったところで自然復旧したのだが、毎回原因系統がよく解らないのがここの対応の困ったところなのである。そもそもモデムが長時間電源を入れっぱなしにして不安定になるというのも不思議な話で、ならばモデム本体に電源スイッチがあるものを供給すればいいものを(以前のサービス形態では、電源スイッチのついたものが貸し出されていたのだ)、再起動のためにコンセントを抜け、と言い、コンセントがすぐに抜ける位置にない、と返すと本体のコンセントを抜け、と要求して憚らないのもかなり変。考えなくても危険でしょうが。
 小さいプロバイダでもあるし地元だから障害への対応もそこそこ早い。ただ、その分細かいトラブルがお座なりになっているのがどうも目立ってしょうがない。新たに別のプロバイダと契約するよりは、現状からちょっと対応を改善して貰った方がずっと早いのだけど……困ったものである。取り敢えず、今後はPCの電源を切るとき、一緒にモデムの電源を抜いておくべきか。危ないけど。

 最近とても気になっている、青山のコマーシャル。
 朝、若者がパリッとしたリクルートスーツに着替えている。そこへ、パジャマ姿で歯磨きの途中と思しい妹が歩み寄り、兄の肩に手を添え話しかける。「お兄ちゃん、かっこいいじゃん。どこのスーツ?」(※台詞うろ覚え)
 ……妹よ、そう思うなら歯磨き途中の歯ブラシを持った手で近付くんじゃない

 ところで、『妖の寄る家』はどこに埋まってるんでしょうね。私の部屋の。

『千と千尋の神隠し』の映像をテレビ初公開、と言うので楽しみにしていたら、映画館で流れているのと同じ予告編やん。……まあ、薄々そんなことではないかと思っていたが。アニメ情報誌の類をここ最近全く読んでいないので粗筋などの詳細に疎いのだが、予告編を見る限りでは何処かホラー(怪談?)テイストで、そちらの方面から期待している私であった。そうでなくても宮崎駿監督作品は必ず劇場で見るようにしているのだけどね。
 さて、で『もののけ姫』のDVDは一体いつ――


2001年1月27日(土)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010121~.htm#Day27

 東京は大雪。絶え間なく降り積もる雪を眺めている間に、私の中で何かが弾け飛んでしまった。デジカメを携え、吹雪く町中を撮影して廻る。雪の桜並木
 指先が足先が冷たかろーが気に留めない。ひたすら撮りまくる。楽しい。子供らが待ってましたとばかりに雪遊びしているのを眺め女の子二人が傘一つに身を寄せ合って歩いている(それすらこっそり撮影してみたりして)のを横目にずいずい突き進む。墓地周辺から駅に出て、そこから丘の下の商店街へ向かい、行き付けのうどん屋が開いているのを確認して家まで引き返した。雪の中の祠(標識が邪魔だ……)
 要は、後日資料とするのが目的なのだが、にしてもなかなか趣のある写真が沢山撮れて満足する。レンズについた水滴をその都度拭う余裕は流石になかったため、よくよく見ると画像のところどころが暈けているのが惜しまれるがそれもまた味。というわけで、中でも出来がよく場所の特定がしづらいものを公開してみる。当然の如く若干加工してあるが。

 夕方になってあまり洒落にならない事態が発生する。家の前を通る小路一帯の街灯が、一時的に消えた。その時、我が家の電気も微かな明滅を起こしたあたり、何処かの電気系統がやられたらしい。数分と経たずに街灯は元に戻ったが、危険なのでちょっと電気の使用を控える――と言っても私はテレビを消したぐらいなんだが。
 ニュースによると、この天候の所為で渋谷の人出も激減し厚底靴の姿も少なかった模様。それでも厚底でえっちらおっちら歩いている君達を尊敬してあげよう。
 と書いていると何処かから雷鳴が聞こえてくる。非常に危険な陽気である。

雪の中の寺門 本日のお買い物
1,坂東眞砂子『狗神』
2, 〃 『葛橋』(以上、角川文庫)
3,C. G. ユング『創造する無意識』(平凡社ライブラリー)
4,牧野靖弘『らぶらぶ電脳アカデミー』(シュベール出版・シュベールコミックス)
5,新井葉月(原作・影山由美)『水曜日のスケッチ』(講談社・なかよしKC)

 自分でも何が何だか。
 たまには自宅近所にある本屋も覗いてみようと、昼食をいつものうどん屋で採ったあとに寄る。1と2は母親に頼まれたもので、他に父親からお金を預かってバイク雑誌を探すも、言われていたものは見つからず、以前父親がどこからか持ってきたのを覚えているツーリング雑誌で我慢してもらうことにする。……が、私自身が買おうとしていたものはなにも発見できないのであった。経営者が年配の所為か、雑誌も書籍類も妙に味のある置き方をしており、非常に探しづらい。ファミ通とテックジャイアンが隣同士に置いてあるのは幾らなんでも拙いんでないかい、などと思いつつ歩き回るが、全く見当たらず、やむなく帰宅。だが、その後バイト先に確認してみたところ、バイト先ではまだ入荷できないスニーカー文庫の新刊が何故かこちらには置いてあるという不思議な事実が発覚した。一方、『狗神』は映画化しているというのに悠長に棚に挿してあったりするし。……味わい深い。
 更にもう一つ。帰宅後、在庫データを見てみると、私は『狗神』を親本(カドカワノベルス)で、発売した当時に購入していたことが判明した。……ま、読んでないからいいけど(おい)。
 3から5はbk1からの購入。……この三冊が同時に来ると我ながら妙な気分になる。4は、『ボナンザ』という漫画雑誌に連載されていたもの。インターネットを素材としているのだが……ま、あんまり堅苦しいことは言わずにおくか。これはこれでいいのだ。5は、近々某氏から大量に引き取る予定のある少女小説の挿し絵を担当されているということで、一種「予習」のような意味合いで購入した新井葉月氏の最新刊。ストレートな少女漫画。しかし、どこからどこまでが「原作・影山由美」なのか、明記してください。

 ああ、作業せんと作業。……と言いつつ、ちょこっと部屋の在庫整理に着手してしまう。ちょこっとだけね。崩れたが最後命が危うそうな箇所を少し切り崩したり。そこから埋もれていた漫画を発掘して読み耽ったり。

 書き忘れ。evolution・原作/三田村半月・著『MACHINE MAIDEN外伝〜シンシア〜』(雄飛・HARVEST NOVELS)読了。在庫整理中になんとなく読み始めて一時間ちょいで終わる。思っていたよりも原作のエピソードをよく活かしている。エンディングがこうなったのは、恐らく原作に登場するキャラクターを全て登場させるための方便だったのだろう。そう捉えれば、ノベライズとしては及第点。ただ……現在勉強中の身だけに、心理学者であるという設定の主人公が持つ心理学一般知識の誤解が気になる。私自身誤解していたのだが、「転移」現象は所謂心理療法に付きまとう恋愛感情ではなく、フロイトに依れば「親子関係の投影」であり、ユングに依れば「信頼関係の変質」であって、恋愛とはやや位相の異なる代物である(無論、それが擬似的或いは現実的な恋愛感情に発展するケースも実在するのだけれど)。それを、まがりなりにも一流と評価される心理学者が「恋愛感情」という紋切り型な解釈をしたまま放っているのはちょっと頷きがたい。他にも幾つか同様の、疑似心理学的解釈が目立つのだが(特に、フロイトのみから心理学を語っているのがどうも)……まあ、ノベライズに過ぎないのだし、原作でも同様の誤解はあったような記憶があるし、何より心理学はあくまで主題の添え物と言えるのだから、この程度は許容するべきなのだろう。虚構に現実を反映させすぎるのも、本当は危険なのだから。


2001年1月28日(日)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010121~.htm#Day28

 日記をアップロードしたのち、チャットなどでまったりと過ごしたあと、溜まっている作業に着手する……が、その準備として引っ張り出した、二年ほど前に書いた文章を思わず読み耽ってしまい、それだけで夜が更けてしまった。しょうもない。

 宛ら台風一過の好天。だが、昨日はあれ程嬉々として野外活動に打って出た私が、今日は昼食に行き付けの蕎麦屋(我ながら好きだなー)に出かけた以外は一日中部屋に籠もって、作業……ならぬ漫画の整理整頓をしていたのであった。我ながら素敵な天の邪鬼ぶりだ。当分読まないだろう作品を箱詰めして、大分片付いたのだが、しかしごく最近購入した漫画が作業が終わって行方不明になってしまったのは一体どうしたことか。
 その後、久々にあるサイトの更新作業を行う。如何に作業が滞っているのかをまざまざと突きつけられている気がしただけであった。

 本日のお買い物……ぢゃなくて宅配便。
1,ロバート・J・ソウヤー『フラッシュフォワード』(ハヤカワ文庫SF)
 旧作に着手できないうちに最新刊発行。

 さて、今度こそ作業を始めようか……しかし、昼間殆ど休みなしで動いていたため、些か眠気が勝っている。折角足許を暖めるための小さなヒーターを購入してきたので、頭寒足熱を実践したろと張り切っていたのだけど。


2001年1月29日(月)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010121~.htm#Day29

 キリンラガービールにおけるいかりや長介のCMに痺れて、オフィシャルサイトからムービーを引っ張ってきてしまう。その際、非常に興味深いことに気付いた。
 ラガービールのCMはいかりや版の前に、広末涼子→TOKIOの二つのヴァージョンがある。広末版は製作された全てのCMがWeb上で見られるのだが、何故かTOKIOについてはプロフィールが紹介されているのみ。しかも、放送されているいかりや版の最後では、TOKIO山口達也がちらっと登場して一言添えているのだが、Webに掲載されているものでは何故か広末涼子のコメントに差し替えられている。……あれこれ勘繰ってしまうのは、我ながらはしたないとは思うのだけど。
 それにしても、本当に格好いいぞいかりや長介。初めてこのCMを見たとき、専業のジャズ・ベーシストの誰かかと思ったぐらいなのだった。

 暇なときは自分で仕事を作るに限る。いっそ今やっているのを日中もノルマ制にしてみようか……というのは昔から考えてるんだけど。……寒いんだよねー、自分のパソコンを置いてあるところが。

 と言いつつ今日は午前中の空き時間を所用及び買い物で過ごす。郵便局にて二つほど入金を行い――それによって、いよいよ同人活動から逃れられなくなったのだった――、元バイト先にて漫画を二冊を買う。そのまま秋葉原まで走り、とある同人ソフトを扱っている店にて懸案のあれを購入。その後ソフト屋に入って、先日買い損ねたDVDと、買うつもりでいながら発売日のチェックを怠っていたCD新作を発見したのでピックアップ。最後に銀行に寄って入金し、所用終了。珍しく知り合いの経営する喫茶店にて昼食を採る。
 ……そしてこれが日中最後の行動だったように思われる。やっぱり、自分で仕事作るしかないのだろうか……?

 で、本日のお買い物は以下の如し。
1,森村あおい『きまぐれオフィス(1)』
2, 〃 『いきなりドンちゃん(4)』(竹書房・BAMBOO COMICS)
3,『Kanoso』(いつものところ・Windows対応ゲーム)
4,森岡浩之・原作『星界の戦旗 Volume.05』(バンダイビジュアル・DVD Video)
5,さだ まさし『上を向いて歩こう/遠くへ行きたい 永 六輔・中村八大を歌う』(TEICHIKU/Free Flight Records・CD)
6,神坂 一『トラブルシューター シェリフスターズMS mission 02』(角川スニーカー文庫)
7,巣田祐里子『おまかせSxS(2)』(角川書店・Kadokawa Comics A)

 1は、昔他社で連載していた作品だが、諸般事情から出版社を移しての単行本化となったらしい。覚えているネタがあってちょっと感激し、やや切なくなる。
 3は1999年の冬から買おう買おうと思っていた同人ソフト。ああ、これで漸く『Kanoso64』が遊べる。
 そして、絶対に買うはずがチェックし忘れていたのが5。作詞・永六輔、作曲・中村八大の名曲から六曲を選んで、さだまさしが歌ったもの。さだまさしの歌唱力もさることながら、このコンビの楽曲が如何に優れていたのかが解るアルバム。
 6は、今回スニーカー文庫新刊を待ちこがれていた理由。久々にリアルタイムで読むように心懸けているシリーズだというのに、そういうのに限ってよく遅れるのだな、うん。
 7はこれで完結。どうしてこの人の単行本は二巻以上出ないのでしょう。しかしまあ、発表の舞台はあるようだし、じきに次があると信じて待つ。

『HERO』(フジテレビ系列)、今日で四回目だったか。阿部寛大活躍で私は満喫したが……やはり、ミステリ部分の大雑把な組み立てがいただけない。犯行後数日経っているのに、凶器が隠し場所にそのまま残っているのはどう考えてもおかしい。登場人物の味と、比較的整ったシナリオ(ミステリ部分の不出来を脇に置けば、である)は評価できるものの、やはりこれが毎回視聴率30%を稼いでいるというのが不思議でならず、ドラマ業界にとっても視聴者にとっても幸せなことではない、と思えて仕方ないのだけれど。


2001年1月30日(火)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010121~.htm#Day30

 うわ、引っ張り出した昔のゲームに思わず嵌ってしまったではないか。お陰で今日からちゃんとノルマとして片づけようと決めた作業の、半分ぐらいしか進んでない……しかしこのままゲームを放っておくと消化不良を起こすので、こっちが優先。
 一方、来月至急に書く予定の短篇の構想が、頭の中でこねくり回している間に微妙に異なった方向性を示してきたので、そちらに添った結末部分の文章だけを先に書いてしまう。固有名詞などは未定なので省いたまま。書き始める前に場面だけ思いつき、ほったらかしておいていざ執筆を開始してみると、肝心のその場面にどういう描写がしたかったのか思い出せない、という試しが多いので、以前から実践してみようと思っていた処置である。無論、そうして得た描写が絶品であるという保証などどこにもないのだが、ちゃんと形にした上で吟味した方が後悔は少なくて済むだろう、と。
 それにしても、建築物のデザインは、難しい。……そしてやっていることを説明抜きに列記すると自分が総体として何に着手しているのかよく解らない。

『Only You』がCGなどをリニューアルして、一般市場にて今年八月頃に発売されるらしい。そう言えば、元々これやりたさに入会したファンクラブだったが、結局買わないままだったのだなー、と。ここまで来たらリニューアル版まで待つか。……固有名詞を一部省くと殆どの人には意味不明の話になっているだろうと解った上でやる快感。ところで、三月から四月にかけて久々にゲームの購入予定が大変なことになりつつあるのだがどうしよう。

 本日のお買い物
1,神坂 一・トミイ大塚『スレイヤーズすぺしゃる(2)』(角川書店・Kadokawa Comics Dragon Jr.)
2,平井和正・梁 慶一『死霊狩り ZOMBIE HUNTER(4)』(enterbrainBEAM COMIX)
3,東 雅夫・編『陰陽師伝奇大全』(白泉社)

 あとは定期購読誌と、……段ボール四個。3は例によってbk1で入荷。どんどん利用率が高くなるなあ……

 詳述している時間がなくなってきたので、今日はここまで。


2001年1月31日(水)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010121~.htm#Day31

 ノルマ消化に懸命。本来の業務もちゃんとありました。はい。あまりちんたらしていると己の精神衛生上にも宜しくないので、今日はここ暫くより早めに日記をしたためて、残り時間を作業に没頭しようという肚。……ああ、まだサブキャラ一人と、あるキャラクターの本当のエンディングを見てないのだった……

 本日のお買い物
1,ジャン=クリストフ・グランジェ『クリムゾン・リバー』(東京創元社・創元推理文庫)
2,戸川昌子『火の接吻』(扶桑社文庫・昭和ミステリ秘宝)

 原作付き映画は原作を読んでから行くのが好きな質であるが故に1。あまり読んだことはないのだが、自分に望んでいる作品の方向性は或いはこの方のそれに似ているのではないか、と常々思っていた戸川昌子氏の幻の長篇であるとのことで、初めての『昭和ミステリ秘宝』シリーズ購入と相成った2、という具合。
 昭和ミステリ秘宝に限らずここ暫くの復刻傾向にかこつけて切実な要望が一つある。どこでもいいですから鮎川哲也氏の長篇を一括して復刻してください。特に『黒いトランク』。古びたとか時代に合わないとかいう問題ではなくて、長きに渉って支持されてきた作品が一般読者に入手しうる状況にないのが辛いのだ。尤も、判型が改まるたびに加筆訂正を加えていたという(現在もそうなのだろうか? 近年の復刻作品を旧版と比較してみた訳ではないので、最近については保証できないのだが)鮎川氏のこと、頷かせるだけでも一苦労なのかも知れないけれど。


「若おやじの日々」への感想はこちらからお寄せ下さい。深川が空を飛びます(飛ばねえって)
今年はすることが多いんです。

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