2001年2月上旬の日常

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2001年2月1日(木)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010201~.htm#Day01

 午前中に大いなる無駄足を踏み、雨の中職場に帰投。ハードウェアと精神性はいいんだけど、サポートがこうも出鱈目ではねえ……。自ら出向いたお陰で混乱を長引かせずに済んだのが唯一救いだった。久々にバイク用の合羽を着たが、却って暖かかったりする。

 夕方、帰宅前に家電店に寄り、CD-R50枚セットを購入。ついでに、久々にコンシューマーソフトの売場を覗いて色々と確認。あとで、PS2用のDVDリモコンやっぱり買っておくべきだったと後悔。

 今年二度目の無念。更にまたしてもケーブル接続がおかしい。加えてCD-Rの書き込みでいきなり動作不良が発生したり、バックアップ作成中にデフラグが起動したお陰でいきなり一枚駄目にしてしまったり。一日でこれだけどーしよーもない出来事が続くと流石に凹むが、凹んでいられる状況ではないという意識の所為か日付が変わる頃にはほぼ気を取り直す。まあ、これらが一日に一個ずつ連続で発生したりしたら逆に暫く立ち直れなかったような気もするので、良しとするべきなのか。

 本日のお買い物
1,恩田 陸『MAZE』(双葉社)
 ペース早いなー。

 トラブル続きとCD-Rでのバックアップ等の作業に追われて懸案には今日も着手できず。


2001年2月2日(金)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010201~.htm#Day02

 昨晩からある計画に本格着手。しかし眠気に屈して途中棄権。今晩こそ今晩こそ。

 で、真面目に作業を始めると書くべき内容が激減するのね。そんな中、またしても資料読みをすっ飛ばして高島俊男『お言葉ですが…(4) 猿も休暇の巻』(文藝春秋)読了。幾つかネタを頂戴する。このシリーズを読んでいて思うのは、「正しい日本語」という観念のいい加減さである。そしてPCに採用されている漢字規格の不可解さをも思い知らされる。
 しかし、今年に入って読み終えた本はこれで7冊目、うち小説はたった二冊。いよいよミステリ系から遠退くなー。ひっそりとミステリは執筆してます、ということでご勘弁下さい。

 本日のお買い物
1,かず はじめ『UNIFY かずはじめ短編集』(集英社・ジャンプコミックス)
2,なかじ有紀『ビーナスは片想い(4)』(白泉社・花とゆめコミックス)
3,森村誠一『むごく静かに殺せ』(ケイブンシャ文庫)

 かずはじめはタッチ・テーマ共に私が昔から好んでいた雰囲気を備えているため、完成度には疑問を覚えつつも読み続けている漫画家。ジャンプコミックスの短編集の特徴である内容の一貫性の乏しさは、まあバラエティに富むということで。
 3は母の買い物だが例によってあとで読ませて貰うつもりで記入……そういうことは積読を消化してから考えろ、とは思うが。

 結局、お知り合いで通ったのは一人だった模様……いや、二人も三人も通っていたらそれはそれで薄気味悪いが。


2001年2月3日(土)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010201~.htm#Day03

 このところ毎月一本ずつ映画を鑑賞しております。いいことだ。本日はジャン・レノ、ヴァンサン・カッセル主演『クリムゾン・リバー』(阪急東宝グループGAGA-HUMAX配給)である。
 ゲルノンという、フランス国内屈指の業績を誇る大学を中心とする村落。川沿いにある崖の亀裂に押し込まれた惨殺屍体が発見された。屍体は多くの裂傷を負い、手首は切り落とされ、眼球の刳り貫かれた眼窩には雨水が溜まっていた。パリから招聘された一匹狼の警視正・ピエール・ニーマンスは、被害者が司書として勤めていた大学の関係者に当たるうちに、内部に蔓延する秘密の気配に着目する。一方、ゲルノンから100キロほど隔たった土地で、墓荒らしと小学校への不法侵入がほぼ同時期に発生する。捜査に当たった若き刑事・マックス・ケルケリアンは、小学校から奪われた記録が、荒らされた墓に埋葬された少女が交通事故死した20年前に限られていることに着目し、事故現場に居合わせたために心を病み、そののち修道院に入った母親を訪ねる。母親の話などから事件がゲルノン大学に絡んでいることを察知したマックスは現地に向かった。二つの事件は次第に奇妙な符合を見せ、おぞましい真相へと突き進む――
 ほぼ期待に違わぬ出来。フランス映画、というともっとゆったりとしたアンニュイな雰囲気を想起しそうだが、これはハリウッドの大作と並べても遜色のない一級の娯楽作品となっている。ミステリ部分は『羊たちの沈黙』、主人公の刑事二人の造型は『セブン』、雪山における葛藤は『クリフハンガー』などなど、細部で他の作品をイメージさせてしまうのがやや辛いが、物語の底にあるテーマの奥深さとポリシーあるプロット構造だけでも一見の価値がある、と断言しよう。但し、プログラムや原作のあとがき、創元推理倶楽部会報などでも指摘されているとおり、元々奥行きのある謎を二時間程度に詰め込んでいるため説明不足の感も著しい。だが説明されていないだけでおおよそ筋は通っていると思われるので、その穴を想像と推理で埋めて楽しむも良し、引き続き原作に挑戦して疑問を解き明かすもまたいいだろう。従って映画を一回見ただけで全て完結させたいと望む向きには、多分不完全燃焼を感じる作品である。
 いつもなら先に原作を読むのを旨としている私だが、今回は時間的に余裕がなかったこともあって1ページも繰らないままの鑑賞だった。映画の余韻を引きずり、帰宅後取り敢えずちょろっと原作に着手し、相違点を検証する……これが、かなり違う。人名にも手が入っているがそれ以前にかなりの登場人物が削られていた。冒頭のイメージもかなりアレンジが加えられている。その違いも結構興味深いが、何より想像していたより文章がこなれていて読みやすいのがいい。今年三冊目の小説はこれに決めようかなー。既に50ページ進めてしまったことだし。……資料も読まなきゃいけないのだども。資料読まなきゃ今月中に脱稿しなければいけない短篇が書けないんだけども。
 今月はあと二本、見たい映画が始まる。『ペイ・フォワード』と『アンブレイカブル』……所謂『シックス・センス』繋がりである。複数見たいものがかかる場合、最終的には一本も見られずじまいという結果になるパターンが殆どなのだが、今回ばかりは気張って完全攻略したいところ。

 と相変わらず切羽詰まった状況下でまたしても脱線。同人誌用のロゴを作成して遊ぶ。なかなかいい出来になって満足し、ではちゃっちゃと日記を仕上げて作業の続きに……と思いきや映画の粗筋書きとリンクの作成に手こずって、気付けば日付が変わる直前となってしまった。駄目だなー……

  明日はPS2用のDVDリモコンを買ってこよう……その余力があれば。


2001年2月4日(日)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010201~.htm#Day04

 昼食に行き付けの蕎麦屋に行きがてら遠回りをしてお買い物の旅。行きに予告通りPS2のDVDリモコンを購入し、帰途も色々と見繕うつもりが途中幾つかの障害(文字通り)にぶつかり断念した。
 帰宅後、早速メモリーカードのDVDプレイヤーをアップグレードし、リモコンを試すためにしつこくも再び『踊る大捜査線』を鑑賞する。コントローラーのスロットに挿したIRレシーバーにきっちりリモコンを向けないと操作できない、のはリモコンの常だが、通常のコントローラーよりはやはり使い勝手がいい。このリモコンでもPS対応ソフトの操作が出来るのだが、こちらは専用のボタン一つ一つが小さく密集しているため、アクションゲームは言うに及ばず、何度もキーに触れなければいけない仕様のAVGやRPGも遊んでいてストレスを感じる場合が考えられる。やはりDVDのリモコンであろう、これは。

 それ以外は黙々と作業。進捗は悪いが何もしないよりはずっとずーっとまし。


2001年2月5日(月)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010201~.htm#Day05

 時間がないので早送りでお届けします。何のこっちゃ。

 午前中、待ち時間が長そうなのをいいことに遠出。銀座の伊東屋を訪れ、インクにペン先、ケント紙を見繕う。昔はそれらがほぼひとフロアで揃ったのだが、久々に来てみれば随分と細かく分類されてしまい、何度か階段を上下してしまう。結局、インクにホワイトを7F、ペン先とGペン・丸ペン両用のペン軸を6Fで、そしてA4のケント紙を別館の1Fで購入した。他にもトレース台やコミック執筆用のセット商品などに妙に心惹かれるも嵩張るので却下。しかしたまに訪れると文房具屋は一種のテーマパークみたいに感じられる。

 本日のお買い物
1,樋野まつり『とらわれの身の上(3)』(白泉社・花とゆめコミックス)
 馬鹿で楽しい。

 帰宅後は兎に角作業作業作業。先日購入した『Power Tone』が漸く役に立った。これを書き終えたらまた作業に戻ります。こんな大車輪の状態が六月末ぐらいまで続く予感。


2001年2月6日(火)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010201~.htm#Day06

 仕事に便乗してコミケ申込書に貼付するサークルカットを出力する。スクリーントーンの削りの処理をPC上でやってしまったため、職場の出力装置でネガを出すとその近辺に線数に応じた網がかかってしまうのが誤算だったが、その点を除けば満足の出来。若干モアレが出てしまっているが、まあ大概の人間は気付くまい。職場から接着シートを二枚ほど頂戴し、カット・接着及び知人へ手渡す分の加工を行う。過程で一つトンボのサイズを間違えていたことが判明し出力し直すというポカもあり、午後三時頃まで途中買い物に出た以外は延々仕事及び作業に注力することとなった。単純作業ってどうしてこんなに楽しいんでしょう。

 佐伯日菜子にどーも見覚えがあるような気がしていたのだが、今日になって不意に知っている女性(?)に似ているらしいと気付く。しかし言っても賛同得られないかも知れない。

 本日のお買い物
1,上遠野浩平『ブギーポップ・パラドックス ハートレス・レッド』
2,円山夢久『リングテイル(4) 魔道の血脈』
3,渡瀬章一郎『陰陽ノ京』(以上、メディアワークス・電撃文庫)

 他は定期購読誌のみ、即ち電撃文庫のみ。3は先の電撃ゲーム大賞金賞受賞作。同賞受賞作は今回あと二冊あるが、取り敢えずこれだけにしておこう。ところでCLAMPの新刊はどうした。


2001年2月7日(水)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010201~.htm#Day07

 やけに仕事が忙しい一日。と言っても、相手方のデザイナーが出力側の事情を考慮してさえくれればなくて済むような手間に忙殺されていた、という気はする。合間を盗むように作業を進めるが全体的には停滞していた。で、残り時間を作業に割くために今日も今日とて早々と日記を付けている訳だが。

 本日のお買い物
1,CLAMP『東京BABYLON(1)(2)』(新書館・ウィングス文庫)
2,高里椎奈『白兎が歌った蜃気楼 薬屋探偵妖綺談』
3,氷川 透『最後から二番めの真実』(以上、講談社ノベルス)
4,『誰彼』(Leaf・Windows対応ゲーム・18禁)

 1〜3はいいとして、問題は4。発売日は9日。発売元のサイトで直に注文し、発売当日に届くことを念頭にお金を管理していたのだが、油断していた今日、まだ自宅の祖母にお金を預けてもいないうちに到着した。帰宅後包装を見ると、ちゃんと「到着日必着」(変な言葉)とあるが肝心の到着日指定の記述はどこにもない。発送日らしき「2月5日」という文字がやけに目立つばかり。この手のソフトを発売前にメーカー通販で注文したことが何度かあるが、この手の「異様に早く着く」パターンが多いのは、果たして誰がいけないのやら。どっちにしても、こんなに早く着かれても今の私に遊ぶ余裕はなし。


2001年2月8日(木)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010201~.htm#Day08

 ……えーと、今日は何をしたっけ?

 というお定まりのボケはさておき。
 昨日のデータ攻勢が激しかった反動か今日は楽。午前中に懸案だったゲームの予約を済ませて(キャンペーン目当て)来る余裕もあったほど。だが、昨日処理した分のデータに直しが生じ、結局昨日と似たような手間を費やす羽目になったので、やっぱり何処かグロッキーなのである。個人作業にかかる余力が日中はなく、軽めの本をちょっと流し読みして時間を過ごす。
 昨日と似たような手間、というのも、デザイナー側のデータ処理のやり方に起因するものである。デザイナー、広告代理店、製版・印刷など出力担当、それぞれで処理の仕方に一貫した常識が存在しないというのがそもそもこの業界の病弊だと思うのだが、個人的にはそれでも幾つかの約束がある、と考えている。それは、同じ取引先に、同じ商品(宣伝内容)に関するデザインをデータで手渡す場合、「商品内容ごとにフォルダを統一する」、「出力見本にそれぞれのデータの名称を記載する」(だから別々のフォルダに入れられると困るのだ――そうするとフォルダ構成まで記載してくれないと判別できないから)、「文字データが含まれる場合、必ずアウトライン化を施したものとオリジナルとを同梱する」、そして「以前に手渡したデータに改竄・修正を施した場合――特に、データ本体ではなく貼り込まれた写真データを修正した場合――は、必ずデータの名前を変更する」、以上の三点。取り分け最後の点については厳正に守ってくれないかと常々考えている。理由は簡単、これらのどれか一つが守られていないだけで、迅速なデータ処理が出来なくなるからである。
 例えば純粋なデータ異常やアプリケーション・ハード間の互換性に纏わる問題であれば、判明した段階で連絡を行い、遅延の可能性を即座に検討して、データを再発行するか時間がややかかることを承知の上で処理を続けるかといった次善策に移せるが、先に挙げた三点はデータを出す側の気遣いの問題であり、なまじデータが揃っている(ように見える)だけに始末に負えない。メディアを開いた段階でどのデータがどれでどの張り込みデータが修正されている、というのが明確に解れば、出力までに要する時間も短縮できるし、データに異常があった場合も迅速に対応できるのだが、この辺が混乱しているとデータの確認だけで時間を取られてしまい、その後の処理にも余計な手間が生じる。この状態で「急ぎ」とか「直しが発生した」と言われても、その度に余計なタイムラグが生じて非効率この上ない。
 これらの点は、日常的な取引先では殆ど発生していない問題だし、親類が経営している事務所から届くものも既に意志疎通がある程度出来ているので最近は滞りなくデータを遣り取りしている。だが、最近取引が発生したところや、取引先の広告代理店で新たなデザイナーに外注を行った場合にこうした問題が頻発する。詰まるところ、如何にこの業界全体でデータ処理に関する常識が成立していない――或いは、ハード間の互換性に対する配慮が欠落しているかの証明であり、常々どーにかならんものかと苦慮しているのだけれど……どーしようもないのだな。その都度、相手方のデザイナーと接触があった際に訴えるしか。

 本日のお買い物
1,小野不由美『黒祠の島』
2,柄刀 一『殺意は砂糖の右側に』(以上、祥伝社・NON・NOVEL)
3,栗本 薫『グイン・サーガ77 疑惑の月蝕』(ハヤカワ文庫JA)
4,ビトウゴウ・せたのりやす『ガンドライバー(8)』(メディアワークス・電撃コミックスEX)

 毎月毎月祥伝社は不意打ちで困る。1を店頭で目撃したとき思わず叫んでしまったではないか。どうやら、あの小野不由美が初めて真っ向から本格推理に挑んだらしく、それだけで買い。2は……先の『マスグレイヴ館の島』がどーにも個人的に耐えられない出来だったので迷ったが、カバー及び本文イラストがあの緒方剛志だったので良し。――因みに1〜3は何れも私が言うより先に元バイト先で取り置きしていてくれたため、2の挿し絵に気付いたのは帰宅後であったとさ。これだから気心の知れた店は。
 4もそろそろ飽きが来ていたので止めようかと考えていたが、これで完結ならと購入。三巻ぐらいから説教臭さばかりが勝ちはじめ、独特の設定もあまり有効にならなかったこともあって全体としては不出来な作品という印象を抱かせるのが残念でした。着想はところどころ面白かったのだけどねー。あと、途中から女性キャラの見分けが全くつかなくなってしまったのも減点。……いや、俺が年を取ったからじゃないと思うぞ、多分。男性キャラも、敵キャラばかりが立って味方側はどんぐりの背比べのような雰囲気になってしまったし。史実の人物、しかもあれほど美味しいキャラクターを持ってきても突出できなかったのはどうしたことか。……と問題ばかり挙げているが、嫌いじゃないのよ。人種差別を扱っただけでも評に値すると思ってるし。ただ、それだけでは、と強く感じさせられたのも事実ということで。

 作業でてんてこ舞いと言いつつも時々長々とよしなしごとを綴ってしまう自分が嫌いではない。


2001年2月9日(金)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010201~.htm#Day09

 夜中に他人の仕事の愚痴に付き合って寝るタイミングを逸した。その影響で山を二回ほど崩した……というのは牽強付会に過ぎるか。

 本日のお買い物
1,田中啓文『銀河帝国の弘法も筆の誤り』(ハヤカワ文庫JA)
2,桜井亜美『ワンダー・ウォール』
3,恩田 陸『上と外(4) 神々と死者の迷宮(下)』(幻冬舎文庫)
4,あずまきよひこ+よつばスタジオ・編『ひめくりあずまんが』(メディアワークス)x2

 遂に出ましたの1、駄洒落SFシリーズの単行本。推薦文もどきに五名の作家による批判文、あとがきに至るまで遊びまくりのお買い得感が素敵。店頭で眺めていると思わず笑みが零れて不審な眼差しを向けられるので要注意。
 2はここ暫くの異常な刊行ペースを見るにつけ一度は読んでみたいと思っていた作家の最新作。ミステリの匂いが仄かに漂っているので、この時他に買うものが1しかないというある意味情けない状況を補う意図も含めて購入した。だがあとで頁を繰ってみてちょこっとだけ後悔する……何故かは詳しく書かない。作品の評価とは別の話だ、とは思うものの。3はいわずもがなだが、ええ、私も5巻でちゃんと完結するのかどうか危ぶんでます。
 久々に「x2」を加えた4は、『あずまんが大王』をモチーフにした日めくりスクールカレンダー。今年はまともなカレンダーを一つも買っていなかったことを思い出して、予め保存用も含め二部注文しておいたのであった。

 最近まともに更新しているのは日記とリンクページだけ、という気もする。では他のところの更新も、と暢気なことを言っていられないのが現状のため、せめてこの二箇所だけでもまめに修正・更新を行っていきたい。というわけで本日は二件の追加と、一つのアドレス変更を施す。

  ああもう、いい加減本を読まないと。


2001年2月10日(土)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20010201~.htm#Day10

 珍しく映画を公開初日、第一回上映で、動員もかかっていないのに見に行った。疲れが溜まっていたのか予定より起床が遅くなったが、地元も同然の上野の劇場でかかっているので楽々公開時刻前に到着。やや解りづらい位置、決して大きくない劇場である所為なのか人の入りも程々で、ゆったりのびのびと鑑賞する。――以下、鑑賞時の驚きを最高のものにしたい、知恵比べを心ゆくまで愉しみたいと考えられる向きは次の段落だけ飛ばしてお読み下さい。ネタバレはしていないが。
『アンブレイカブル』(ブエナビスタ配給):死者131人、生存者たった1人。未曾有の大規模列車事故に遭遇したデイヴィッド・ダンは、その無傷のたった1人となった。有り得ない状況からの生還に誰もがデイヴィッドを奇異の目で見つめるが、誰よりも戸惑い不安を抱いているのは彼自身であった。被害者の追悼集会に出かけた帰り、彼の車のワイパーに「あなたの人生で何度病気にかかったことがあるか」というメモが挟まれていた。それを契機に、自分の異常さをいよいよ明確に自覚したデイヴィッドは、メモの送り主であるコミック原画ギャラリーの経営者・イライジャ・プライスを訪問する。イライジャは先天的に骨形成不全症と呼ばれる骨の発育不良を患っており、その為に数十回にも骨折を繰り返し人生の2/3を病院で過ごしてきたという境遇にあった。その経験と、コミックから得た知識によってイライジャは、自分のように肉体的に脆弱な人間があるならば、反対に超越的に強靱な肉体を備えた人間もまた存在するのではないか、という直感を得、フィラデルフィア周辺で発生する大惨事の報道に耳を傾けていた。現場に居合わせた人間が悉く命を落とす場面にあって、たった1人、奇跡的に無傷で生還した、という言葉を聞くために――。イライジャによって「アンブレイカブル」の烙印を押されたデイヴィッドは、その事実を確信して止まない息子・ジョセフの行動と自らの置かれた状況に煩悶しながら、やがてある意志を固めていく――
 あの『シックス・センス』のコンビだけに期待も大きかったが、それを裏切らない出来。冷静に見ると、伏線の妙という点では『シックス・センス』に一歩譲るものの、判断材料を細部に鏤めたフェアプレイぶりも健在であり、観ている間はどれがクライマックスに繋がるのかを推理しつつ、見終えたあとはそれらに込められた意味合いを検証するのも楽しい。寧ろ『シックス・センス』を意識しすぎるとシャマランの指捌きに搦め取られるだけだろう。プロットには明らかな手癖が見られるが、考えようによってはシャマラン作品を見る上での安心感にも繋がっており、決して否定材料にはなるまい。何より、善と悪を覆すような強烈なテーマながら、直接の残酷描写は一つも採用していないという心意気がいい(の割に、どうも本国では13歳以下の単独鑑賞は禁止、と記してあったような……?)。『シックス・センス』を堪能した向きなら、いやであればこそ観る価値のある作品。これだけ期待してちゃんと満足して帰してくれたのが何より嬉しかったりする。それにしても、やっぱりフィラデルフィアの情景はいいぞ。
 因みに、劇場ではプログラム以外に無償で「解読マニュアル」なるものを配布しており、御丁寧に封までしてある。で、上映前にプログラムに挟んでおき、帰宅後開封したのだけど……少なくとも、ここで指摘されていることは真面目に観ていれば全部気付くと思うぞ。そりゃ確かに先に知らされるよりはずっといいだろうけど。


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