ヘッドライト・テールライト

-31- (2006.11 - 2007.1 ) 


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 ('07/1/31) 
シドニー・シェルダンが亡くなった(涙)

わたしの大好きな作家、Sidney Sheldon の急逝のニュースが伝えられました。89歳でした。最後に読んだのは、昨年10月に成田で見つけたペーパーバックの『The Other Side of Me』(2005)。これは自伝なのですが、まるで彼の小説と同じように、次から次へとページをめくらずにはいられないほど、スリリングでした。というのも、この自伝は、彼が17歳のときに自殺しようとしたことから書き始められています。そしてそれを思いとどまらせたのは、父親が「明日という日は小説のページをめくるようなもの」と諭したことでした。どんな素晴らしいことが起るのか、知らないままで本を閉じるのは早すぎる。

シェルダンの小説は、次はどうなるのか、引き込まれるように読んでしまいますが、それが彼のそもそもの人生に対する見方だったことを知らされました。ほとんどの作品はペーパーバックで400ページにもなるのですが、まるで最終章から逆に書いていったのではないかと思うほど、複雑なストーリーを最後のクライマックスに向かって収斂させていく、その想像力に驚嘆します。

そんなベストセラー小説を、いったいどんなふうに書いていたのかは自伝では触れていなかったのですが、Yahoo! USA のニュース記事によると、

タイプライターやコンピュータと格闘する他の作家たちと違って、彼は一日50枚ほどを秘書に口述するか録音する。それを翌日手を加えることを延々と1200から1500枚になるまで続ける。彼の言うには、

「それから12回から15回、すっかり書き直すんです。書き直しに1年費やします」

 (Yahoo! News "Author Sidney Sheldon dies at 89" By BOB THOMAS)

あの緻密なプロットは、やはりこれだけの努力の結晶として生まれてきたのか、と初めて知りました。そしてもう生まれて来ないのかと思うと寂しい気持ちになりますが、これだけ人生のページをめくる楽しみを与えてくれた小説家に感謝するとともに、冥福を祈ります。

 ('07/1/28) 
「不都合な真実」のもうひとつの真実

映画『不都合な真実』を昨日見てきました。すばらしいドキュメンタリーでした。そこで呼びかけられたことにたいして、わたしも実行しようと思います。これがそのうちのひとつです。


 ('07/1/27) 
リージョンフリーのDVDプレーヤー

DVDのリージョンコードと、リージョンフリー化について[S]さんからアドバイスをいただきました。

Re: 私もサラブライトマンのファンですが
==
 有意義な活動により私たちに精神的な支えを与えていただいていることに
感謝申し上げるとともに、心からの敬意を表します。
 おせっかいですが、PCでDVDを見る事はやや贅沢なような気がします。故障
のリスクを考えると私にはできません。
 リジョンコードを知らなくてメリーポピンズの米国向け40年記念エディション
を買ってしまったとき、私は安物のDVDプレーヤーを購入しました。
 5000円程度でしたが、機能的には国内ブランドよりいけてます。
 マイナーブランドはリジョンフリーにできるコードを売りにしているような
気がします。
 非常におせっかいとは思いましたが、万が一プレーヤーのリジョンフリー化
を知らなかったら・・・。と思って念のためメールさせていただきました。

えーっ、今やこんなに安いリージョンフリーのプレーヤーが売られているんですか(@_@)。知らないで浦島しておりました。実際にネットで検索してもいろんな機種がありますね。お知らせいただきありがとうございます。

数年前リージョンコードを話題にとりあげたときは、R1100RSさんから、ファームのアップデートでPBG4のコード変更制限を解除できることを教えていただいたのですが、このPBではリージョン1だけ見れればいいや、とずっと専用にしておりました。

もひとつ理由があって、じつは我が家のテレビは1988年製の15インチのままで、ということは実質このPBの15インチモニターよりも小さい画面なんです(*^-^*)。なので、DVDもPBではHD品質で見れるし、至近距離で見るので、視野角のために40インチ液晶テレビと同等\(^o^)/。これは確かに贅沢。この『One night in Eden』ではカメラがアップで撮っているので、サラのまつ毛までよく見えます。『オペラ座の怪人』のCDで声でだけ馴染だったサラ・ブライトマンですが、こうして見ると今でもずいぶんとかわいいこと。よくあの声を維持しているものだ、と敬服します。

それにしても、リージョンコードは時代錯誤の規制としか思えません。なんと言っても、日本で売られているDVDは高過ぎ。私の場合は、きっかけは『Dark Angel』で、アメリカではシーズン1のComplete setが6枚組で7000円ほどなのに、日本では10枚組になって2万4000円でした。日本語版は吹き替えなどがありますから、いくらか高くても仕方ないけど、この差はちょっと。その頃はまだAmazonも輸入版のDVDの取り扱いが少なかったけど、いまはずいぶんと増えました。価格差も小さくなったけど、じつはこれ、輸入版が高めになっているケースもあります。円安のせいもありますが、アメリカのamazon.comでのドル価と比べても高め。


 ('07/1/25) 
ガレージから盗難

No.4'066 愛知県江南市のZ1さんはガレージを破られての被害です。このZ1のように大切に、きれいに乗っているビンテージを狙う犯行は、病的な乗り回し犯か、ネットオークションでのパーツ売りさばき目的を匂わせます。なんども繰り返しますが、ネットオークションは盗品蚤の市ですので、不審な出展者のモニターを。

今年1月14日19:00〜1月20日11:00までの約一週間の間に
愛知県江南市のシャッター付きガレージから盗難。
ガレージの鍵穴はドリル等で壊され、重くて大きい工具箱や
ノーマルの4本出しマフラー等もいっしょに盗まれていますので
最初からZ1を狙って車でやってきた複数犯と考えられます。


 ('07/1/24) 
LaCieのDVDドライブいいじゃない

Amazonに注文しておいた Sarah Brightmanの『One night in Eden』(リージョンフリー)が昨日届いたので、このPowerBookG4で見ようとししたら、スロットローディングの挿入がずいぶん渋くなっていました。再生は問題なくできて、この1999年の南アフリカでのコンサートを楽しむことができたのですが、いざディスクを取りだそうとしたら、モーターが力不足なのか、排出しようとしている音はするんだけど、全然吐きだしてくれません。何度もトライして、ちょっと頭を出したところを掴んで力づくで引っ張り出したら、ドライブが破損したらのか、こんどは挿入できなくなりました。いや、困ったな、このPowerBookG4のドライブはリージョン1のDVDディスク再生専用だったのに。

修理に持ち込もうかとは思ったものの、もう買ってから4年。よく酷使に耐えて動いてくれています。ワインをキーボードにこぼしてしまい、電源が落ちたときは真っ青になったものだけど、よく拭き取って乾かしたら再生してくれたのには感心したものです。いくつかのキーは動きが渋いままですが。修理に出すならこのUSキーボードも一緒に交換したい。でも4年も経っているから、パーツの在庫もないかな。修理が高くつなら買い替えたほうがいいのかも。

修理にかかる日数の問題もあるし、いっそ、外付けのドライブを買おうか、と調べたら、LaCieのマック用DVDドライブが、内蔵DVDドライブと同様、DVDビデオのリージョンコードを4回ほど変更できることがわかりました。早速、今日会社の帰りにSofmapへ立ちよって、「Toast7 Titanium」が付属したLaCie d2 DVD±RW with LightScribe 16xを16,980円で購入しようとしました。

念のため、店員さんに、「これ、リージョンコード1のDVDビデオを再生できると聞いたんですけど」と尋ねると、「アップルでは保証していませんよ」と冷たい。でも、動作しなかったらその情報なんかあるでしょ、と食い下がると、めんどくさそうに、「たぶん、アップルのDVDプレーヤーソフトは動かないと思いますよ。」 なんだか、初心者と見くびられているみたいだ。まあ、私も製品の最新情報の追っかけはしていないからね。

店員さんが知らないことを問い詰めてもしかたない。リスク覚悟で買ってしまいました。インストールCDはG3のドライブを使ってLANで読みに行こうと思ったら、最新ドライバーはインターネットでダウンロードできるようになっていました。これはラッキー。ドライバーのインストールもあっという間で、すぐに使えるようになりました。で、リージョン1のDVDを入れると、なんだ、内蔵ドライブと同じようにすぐにDVDプレーヤーが立ち上がるじゃない。内蔵ドライブを使っているのとまったく同じ動作をしてくれます。これはずいぶんとすぐれ物。

次にPowerBook、おっと今やMacBookか、を買うときには、ドライブのオプションはCDの読み書きができる程度の安価なものにして、さらにHDも容量を落として、その分は外付けHDでデータを保存したほうが良さそう。処理速度とネット環境さえ万全なら、もうノートパソコンに重装備は必要ない、というのが、今回の転んで拾った収穫、というところか。


 ('07/1/22) 
一緒に練習した友だち

No.4'061 那珂郡東海村のMONKEYさんから。

2ヶ月前に購入したモンキーで一緒に練習して
初めてバイクに乗れるようになりました。
友達のようなバイクです。
もっともっとかわいがってあげたいのに盗まれてしまいました。。
登録おねがいします。


 ('07/1/21) 
Nella fantasia

遅ればせながら、荒川静香がトリノオリンピックのエキシビションで使った『You raise me up』Celtic Woman のものであることを知りました。オリンピックの映像で見たときは、たんなるラブソングのように聞こえたのですが、Secret Garden のオリジナルはアイルランドの飢饉の歴史を扱った本に触発されたものだそうで、カバーされるときに、餓えを乗り越えて生きていこうという内容の歌詞の部分が省略されて歌われることが多いために、ラブソングの印象が強くなっています。

iTuneで Celtic Woman のCDの他の曲をブラウズしていたら、そこに Nella fantasia がありました。オーボエの演奏で馴染みのこの曲の題名がいままで分からないでいたのですが、なんとロバート・デ・ニーロが主演した『ミッション』(1986年)の映画音楽でした。映画は見ていたのですが、この曲がこの映画のために作られたものとは知らずにいました。もともとはオーボエのためのインスツルメンタルですが、それにイタリア語の歌詞が付けられました。これをヴォーカルで初めて歌ったのはサラ・ブライトマン。1999年3月の彼女のコンサートを収録した『One night in Eden』の中で、以下のように聴衆に歌の由来を語っているシーンがあります。 

「次の歌は、もともとは、映画『The Mission』のためにEnnio Morriconeが作曲したインスツルメンタルでした。3年ほど前になりますが、わたしはMorriconeに手紙を書いて、この曲を歌わせて欲しいと願い出たのですが、かれはにべもなく断ってきました。そこでわたしは二ヶ月毎に何度も懇願の手紙を出し続けることになるのですが、たぶんわたしのことにうんざりしたんでしょうね、かれはとうとう折れてくれました。とても嬉しいです。だってこの曲は、歌ってもすばらしいものですから。それでは、『ネッラ・ファンタジア』をお聴き下さい」
iTune Music Store でサラ・ブライトマンとケルティック・ウーマン両方をダウンロードして聴くと、人の声とは思えないほどの音域を使った歌声に圧倒されます。でも、なにやら英語ではないラテン語のような歌詞でした。この作詞は Lyrics by Ferra とありますが、サラがはじめ英語で作詞してそれをイタリア語に訳したのではないか、とのコメントもあります。いずれにしても、歌詞の意味が直截にわからないために、ヴォカリースか賛美歌のような響きがあります。以下は英訳からの試訳。
Nella fantasia io vedo un mondo giusto,
Li tutti vivono in pace e in onesta.
Io sogno d'anime che sono sempre libere,
Come le nuvole che volano,
Pien' d'umanita in fondo all'anima. 

In my fantasy I see a just world,
Where everyone lives in peace and honesty.
I dream of souls that are always free
Like the clouds that float
Full of humanity in the depths of the soul.

わたしの心には見えている、ほんとうの世界が、
だれもが仲むつまじく生きていけるような。
わたしの望みは何ものにもとらわれない心
空に浮かぶ雲のような
その心の奥に溢れるようないつくしみを。


 ('07/1/20) 
きれいなカスタムバイク

No.4'060 中野区のXR100 MOTARDはカスタムペイントのプロが仕上げた作品でした。一見してMOTARDとは分からないほど手が加えられています。犯人も、車種が分かないまま、盗んでいったものでしょう。登録依頼はこの仕事をされたショップからいただいたものですが、バイクはオーナーにとっても、またカスタムされたショップにとっても、思い入れのあるものです。

バイクの楽しみのひとつは改造やカスタムペイントです。私のK75Sも古いのですが、ショップがきれいに塗装し直してくれたので見違えるように輝いています。とくに、オリジナルのペイントは、転売を難しくする効果もありますので、愛車の再生にご検討を。以下にXR100のカスタムの詳細を紹介します。プロの仕事の例としてもご覧ください。

※フレーム・エンジン・足回り外装:MIYAのCB750FレプリカカウルKIT、MIYA Mini用ビキニカウル
タンクはAPEの純正の白をつけて、タンクカバーでCBタンクをレプリカしている。
XR100モタードにエイプのタンクを取り付けるためにステーを増設、位置変更ますが、フレームには
手を加えておりません。
リヤにはV-max用のキャリアを加工してCBレプリカカウルに取り付けできるように溶接加工をして、
GIVIの36リットルBOX(SIL)取り付けしてあります。
外装はオールペンしています。CB-Fシリーズの赤/白の代表カラーでステッカーは自作でCB100Fの
レプリカがはってあります。

※外装はタンクカバーとビキニカウル以外はXRモタードに合わせて加工しているのでエイプに取り
付ける際は塗装のラインがずれてしまうはず。エイプの純正シートをあんこ・シート形状を変更
(カウルの取り付け後にラインにあわせてエッジ部分を削っている)、ホイールは純正にゴールド
の塗装、フロントのビキニカウルを固定するためにホーンステーをかねたアルミプレート
(180mmX150mm)をワンオフで車体に合わせて作成。
マッドガードも透明な青で15mmのエンビ材でワンオフ作成。
エンジンは115ccでキャブレターはヨシムラのTMR24で市街地使用がメインなのでパワーフィルター
を使っていますが、フィルターのコネクティングチューブは車体に合わせて加工、マフラーはK
ファクトリーフルチタン、ハンドルトップブリッジ、ステップはGクラフトアルミ削り出し、
サイドスタンドはカスタムメーカーではエイプ50もしくはXRモタードの純正を使用するのが定番
ですがあえてNSR50用のサイドスタンドを使用。
メーターは160Km/hでキタコのXRモタード用のキットパーツです。


 ('07/1/15) 
犯人に告ぐ

当サイトは支持者の方や被害者ばかりでなく、犯行グループも見ているという前提で、いただくメッセージの引用に際しては、当然のことながら犯人を利する内容は伏せたり、細工しております。メッセージの内容の多くは、被害にあっていないライダーに教訓を生かして欲しいという気持ちが込められています。最近は「美しい日本」とやらで特異な文化を押し付けようとするグループがおりますが、文化とは、その元で育った人がどんな人間になるかを表すものでなければ、意味がありません。こんな窃盗人を生んでいるのも、ニッポン文化の現実のひとつ。No.4'054 小山市のSV1000Sさんから、犯人へのメッセージ。

U字ロックでカバーと後輪を連結していたが、U字ロックが取り外され、
カバーは綺麗なまま(切り傷などなし)残されていた。
近所の方も、怪しい物音は記憶にない。 住居は閑静な住宅街。
夜間の人通りは少ない。 他の古いオートバイ 2台は変化なし。

犯人がこの内容を見る機会があったら言いたい。
確かに盗まれる方にも落ち度はあろう。 しかし、苦労して新車を
購入し、部品を手に入れ、馴らしのストレスを我慢し、この春を
楽しみにしていた所有者のことを思い出し、他人の痛みがわかる
ヒトになってほしい。


 ('07/1/14) 
Appleの再革命

9日のMacworld Expo 2007でのスティーブ・ジョブズの基調講演内容は確かに歴史に残るかも知れません。テレビと電話まで融合しようとする新製品の発表とともに、社名もApple Computer, Inc. から Apple Inc. へと変更しました。もやはコンピューターだけ作っている会社ではない、との姿勢を鮮明にしました。Mac、iPod, Apple TV, iPhone という製品群により、いよいよ家電まで統合しようという勢いです。

家電製品といえばかつての日本のお家芸として世界に冠たるものがありましたが、いまの日本メディアは薄型テレビにおける液晶プラズマ戦争ごときに熱中している始末。物づくりの技術力はあるんだから、もう少し「コンセプトづくり」に創造力を発揮してもよさようなもの。11年前、SONYがインターネットサービスのSo-netを始めたとき、てっきりテレビとインターネットの統合まで見据えているものと期待して、それまでのプロバイダーから直ちに乗り換えたものでした。そのSo-netのU-page Proを利用してこのサイトを続けていましたが、そのサービスを一方的に廃止するとは、ネットに対する姿勢がそもそも私の期待とは違ったようです。


 ('07/1/8) 
グールドのYouTube映像

先日、ブルーノ・ワルターの「第九」とグレン・グールドの「フーガの技法」に言及したので、あのレコードがCDになっているかな、とアマゾンで捜したところ、グールドのバッハはありましたが、ワルターの第九はありませんでした。私にとっては「歴史的」演奏でしたが、どうやら今やCDにしても売れないものと見えます。

それなら、どうせずっと風邪は直らないままだし、天気は悪いし、暇に任せてちょっとYouTube には音楽関係の古いビデオなども公開されているかしら、と検索しておりました。

すると、これまでドキュメンタリー番組などでちらとしか見たことがなかったグレン・グールドですが、そのスタジオ演奏が録画されているのがありました。ゴールドベルクは全曲納められています。これは2回目のレコーディング時のものでしょうか、すると、私の持っている輸入版のゴールドベルクのジャケットに、Recording and filming in 1982 とありますので、この演奏の映像ということになります。よくこの映像が公開されたものだ、と驚きました。

【付記】レコードのジャケットが英独仏の3カ国語のテキストでしたので、てっきり輸入版と思っていたら、中に日本語の解説のぺラが入ったCBS/SONYの1982年版レコードでした。グールドが亡くなった直後にその追悼版として発売になったものでしょうか。なにせ買ったのが昔なので、細かな記憶が飛んでしまっています。解説を読むと、録音録画は1981年の4月5月とありますので、Recording and filming in 1982 は1981 の誤植ということになります。
オルガンによる「フーガの技法」の演奏は、予想していたとおり、映像がありませんでした。ただ、ピアノによる演奏の映像があります。これはこれで興味深い。

いろいろと散策していたら、やはりバッハのシャコンヌの貴重な演奏がライブラリーのように揃っていました。ハイフェッツの若いときの演奏(音のみ)と晩年のころのスタジオ演奏映像。私の若いころは、バイオリニストとして、ハイフェッツ、シェリング、メニューイン、スークといったところが有名で、レコードを買うときはこのうちから選ぶことになったものです。今私の手元に残るのはヨゼフ・スークの1970年録音のレコード。

このYouTubeには、メニューインもまた、その演奏の映像に混じって、音のみのシャコンヌがありました。iPod + iTune は同時代物の音楽とビデオ、それとPodcast が特徴ですが、YouTube には歴史的記録映像の良きライブラリーになってほしいと期待します。


 ('07/1/4) 
防犯ビデオがとらえた犯行の一部始終

No.4'045 大阪市のCBR954RRさんは先月29日の未明、マンションの屋内駐輪場の柱への「地球ロック」を破られて被害にあわれました。その地球ロックに使っていたチェーンの画像を提供いただきました。かなり太めのもので、後輪にはU字ロックも装着していました。

地球ロックできる条件のある方は、高価でもピッキングや切断の困難なチェーンを選択すること、必ずカバーをかけて、めくられたらアラームや通信装置が作動するようにする、など複数の対策を組み合わせるようにしてください。

なお、CBR954RRさんは「犯人の特定目的はもちろん、他のみなさんへの盗難予防の啓発に」と、防犯カメラの映像をマンション管理室の了解のもと、Webサイトで公開されています。犯人が3人がかりで、見張りながら作業していること、10分ほどかけてロックを破壊していること、バイクを押して持ち出していること、などが見て取れます。カメラの解像度が低いのが惜しまれますが、防犯カメラもまだまだ黎明期にあります。これからマンションなど、集合住宅にお住まいの方で、新規に防犯カメラを導入しようとするとき、カメラの配置と解像度はいかにあるべきかの参考にもなると思います。ぜひご一見を。

 http://nbasic.hp.infoseek.co.jp/cbrt/cbr.html


 ('07/1/3) 
謹賀新年

明けましておめでとうございます。暮れは雪がなかったので、スキーは諦めていたのですが、間際に降ってくれたおかげで、越後湯沢で元日だけ楽しむことができました。いつも思うのですが、スキーの感覚はバイクに似ているようで、寒くてバイクに乗れないときのトレーニングにはスキーがちょうどいい。

昨年からの、とくに大型バイクの窃盗手口の特徴は、チェーンやU字ロックを破壊して乗り逃げする、というものです。それも、地球ロック(柱などへの固定)のチェーンを切断しています。今年はまずこの問題の究明が課題になりそうです。


 ('06/12/30) 
大フーガと第九のドラマ

府中のTOHOシネマズで『Copying Beethoven』(邦題「敬愛なるベートーヴェン」)の公開が昨日まで、しかも日に一回の上映だけとあって、家の掃除をそっちのけにして観に行ってきました。私はベートーベンの崇拝者。でもこの映画の題名(邦題)は興ざめで、最初は関心がありませんでした。ところが、映画の予告のチラシで、第九の初演がテーマなのに、「大フーガ」が使われていること、そして、エド・ハリスがベートーベン役というので、がぜん興味が湧いたのでした。

映画は、ベートーベンではなくて、彼の書いた楽譜を清書(写譜、Copy)する音楽家志望の若い女性アンナ(架空)のものがたり。病床のベートーベンからディクテート(口述写譜とでも訳すのかな)するシーンなどは、きっと『アマデウス』の影響もありそうですが、音楽を福音のようにして人類に伝えようとした作曲家としては、モーツアルトよりもベートーベンがふさわしいと、信者の私は思っています。

それはさておき、なぜ「大フーガ」なのか? 高校生の頃から私はベートーベンの弦楽四重奏曲が好きで、なかでも「大フーガ」には特別の思い入れがあります。そのころ、バッハにも傾倒していたので、グレン・グールドの演奏する「フーガの技法」とともに、私の「懐かしの曲」のひとつです。

映画は、この傑作が当時は理解されず、不評だった事実をヒントにして、アンナがやがて「大フーガ」が革新的な音楽であることを理解するようになるプロットに使っています。そうか、たしかに当時、作品130の最終楽章として作曲されたのに、長大すぎて不評をかって、後に独立させた、と記憶していたのだが、そもそも曲が理解されなかったものらしい。これを弦楽四重奏の傑作と思っていた私には不思議な気がします。そういえば、バッハの「フーガの技法」もバッハの死後100年以上も忘れられていたそうだし。

耳の聞こえないベートーベンが第九の指揮をするのに、アンナがステージのせりに半身を沈めて、ベートーベンに今度は指揮をCopyさせるシーンは、フィクションとはいえ、圧巻。それにしてもアンナ役のダイアン・クルーガーはきれいな女優さんだこと。エド・ハリスは『アビス』以来のファンで、今回もいつもの彼のように完全に役になりきる演技でしたが、シナリオが私のベートーベン像と違っているので、ちょっと馴染めないところも。

ところで、第九の初演はずいぶんと小編成のオーケストラでした。まあ、今日の大コンサートホールではなくて、オペラ劇場ということもあるでしょうが。ここのTOHOシネマズはドルビーの音響がよくて、音楽も各バートが聞き分けられる臨場感があります。第九の冒頭ではつい涙ぐんでしまいました。私が初めて聴いた第九は、ブルーノ・ワルターとコロンビア交響楽団のレコード。冒頭の響きが、そのときの記憶を呼び起こしたようです。今私の手元に残るベートーベンのレコードは、バリリ弦楽四重奏団による10枚物の全集だけになりました。

恒例として年末に響く第九とベートーベンに、新しい視点をもたらす映画となっています。昨日のTOHOはほぼ満席でした。

【追記】映画の公開は29日までと思ったら、私の勘違いで、上映時間が変更になるだけでした。一日1回は変わらずですが、まだしばらく上映中です。

【追記その2】ベートーベンの Symphony No.9 "Choral" を日本では「合唱付き」と呼び倣わしていますが、この"Choral" は「合唱」という意味ではなく「賛歌」「賛美歌」という意味である、と Wikipedia で指摘しています。たしかに、「合唱つき」というなら、「独唱と合唱つき」でないとおかしいし、第四楽章では、それまでの3楽章の動機が回想され否定された後に、声楽が「よろこびの歌」を導入するわけですから、「讃歌」のほうがふさわしいですね。

 ('06/12/23) 
障害復旧のお知らせ

数日前から盗難車リスト照合のCGIプログラムが動かない、というご指摘を受けました。調べたところ、ファイルがひとつ異常を示しており、アップし直して現在は復旧しています。ご指摘くださったOさんにお礼申し上げます。


 ('06/12/17) 
窃盗団は栃木茨城へ

ハーレー窃盗がが宇都宮市と取手市で連続発生しています。No.4'035 FXSTSさんとNo.4'036 FLSTFさんです。手口から組織的窃盗団と思われます。先月までおもに都心での犯行が続いていましたが、近郊都市圏のライダーもご注意を。とくにこれからは寒くなって乗る機会も少なくなりますが、犯行の前には必ず下調べがありますので、その兆候を見逃さないでください。

【No.4'035 FXSTSさんの被害状況】
 10月に埼玉から引越して、郊外に来たため気を抜いていました。
 防犯アラームは車検の際に取り外してそのままでした。
 新車時より8年間も連れ添ったバイクがなくなるなんて未だに受け入れることが
 できません。わらをも掴む気持ちで登録させていただきます。
 また、このような気持ちにさせられる人が一人でも減るように、できる限り情報
 収集に協力したいです。

【No.4'036 FLSTFさんの被害状況】
 エンジンキー、ハンドルロック、前後ディスクロック、フロントフォークと家の柱を
 ワイヤー固定、車体カバーという状況で、フロントフォークに付けていたワイヤーが
 切断された状態で今朝気がつきました。
 比較的静かな住宅街なんですが特に物音にも気がつかなかったという状態です。


 ('06/12/16) 
オフロード車にETC

ORSEの発表によると、12月2日現在で二輪ETC装着数は4,392台。ということは、まだ最初の製造ロットがはけた程度ということでしょうか。私のショップにはまだ入荷がない、というより、輸入車取り扱い店としてのセットアップ事業者登録に時間がかかってもいるようで、さて、装着できるのはいつになるやら。装着したら、『二輪車ETC問題』の連載にひとつの区切りがつくでしょう。

ところで、車載器が3万円と高額のため、マイレージ割引をおまけにスタートしましたが、その後リース制度が導入されて、15,750円割引になっています。以前当サイトで行ったアンケート調査では、「価格が1万5千円以下なら購入したい」という回答が「デザイン、大きさ、装着方法が優先して、価格はその次」を含めると65%。「1万円以下なら購入」が32%でした。リース割引もこの線に合わせたもののようです。

モニター器と比べたら、四輪用の車載器なみに小さくなったのでホッとしていますが、それでもスペース的に装着の難しい車種もあることでしょう。そのひとつがオフロード車ですが、Nさんから、以下のレポートをいただきました。

11月1日から、自動二輪車ETCが本格始動しました。
私も、単純に「取り付けたい」というだけの動機で、先行予約しました。
当初、取り付けは来年かもといわれていましたが、11月29日に取り付け完了。
12月2日現在の二輪ETC台数は4千台にも届いていないようですね。
やはり、3万円というのが大きなネックでなのしょう。
私の場合は衝動買いのようなものですが、現実には様子見が賢いのではないでしょうか。

私の場合、オフ車のためにシート下は無理。サイドカバー内も無理ということで、
ETC用でなく、市販のポーチを後キャリアの横につけた「外部ほぼ丸出し構造」となりました。
車載器のイタズラという問題は残りますね。
聞くと、特に鍵付に格納する必要もなく、
アメリカンはサイドバックに、オフ車は工具ケース等に格納することも可能なようです。
アンテナさえ登録店で設置してもらえば、車載器については後日移動することも可能なようです。

マイレージ還元が、ほぼ工賃・セットアップ代・ポーチ代。車載器代が自腹となりました。
取り付けは、13時45分から15時50分の約2時間。
ああだこうだと、スタッフと話し合いながらです。

たしかに、料金所で列なす四輪横目にノンストップは気持ちがいいです。


 ('06/12/5) 
大量の盗難ハーレーを押収

No.4'013 大田区で先月19日に盗まれたHARLEY DAVIDSON LOW RIDER が隠匿倉庫でバラバラ状態で発見されました。同様に分解されていたハーレー、なんとその数17台。以下にいただいた発見のお知らせを紹介します。

お世話になっております。
バイクを盗難され、先日登録させていただいた[A]です。
実は、先日無事?奇跡的に発見されましたので、ご報告致します。

以下経緯・状況になります。
11月30日に知人から「見つかったらしい」という情報が入る。
12月4日 綾瀬署から連絡があり「バイクが発見されましたが、残念ながらバラバラです。」とのこと。
    綾瀬署に保管していると言われ、対面に行く。
    エンジンとフレーム、タイヤ、バッテリー、ハンドルなど全てバラバラに。
    そしてナンバーもふってあり、あとはコンテナに入れて、密輸するだけと言う状態でした。

【発見場所・状況】
綾瀬署管内の倉庫
倉庫の管理人(大家?)が家賃が2ヶ月振り込まれていなかったので、
28日の夜に倉庫に行くと、電気がついていたため、ノックをするとゴソゴソという物音がした後
電気が消えたとのこと。そして、警察に通報。
倉庫を開けてみると、バラバラのバイクが大量にあったとのこと。
解体されたハーレー17台と解体前の国産バイクが1台見つかった。
ハーレーは11月14日以降に盗まれたもので、国産が一番最近盗まれたものとのこと。
犯人はまだ捕まっていない。
犯人は、2人組みで大型スクーターでやってきて、力ずくてカギを壊して、盗難車に乗っていく
という手口とのことです。捜査中らしく、これ以上の情報は教えてもらえませんでした。

私のバイクは運よく海外に渡る前に発見されましたが、
まだ犯人が捕まっていないとのことなので戻ってきた後のことが心配です。
多少なりともご参考になればと思います。


 ('06/12/2) 
発見から解明される犯行の手口

No.4'023 渋谷区のYZF-R6さんから発見のお知らせが届きました。それは、犯行の驚くべき手口まで分析されたものです。このコーナーの11月19日付けで紹介したNo.3'948 CBR954RRさんもそうでしたが、被害にあったときも、発見できたときも、他のライダーの助けになればと貴重な情報を寄せてくださることに、敬意と感謝を申し上げます。いくら検挙に協力しても、警察からはふつう犯行の手口や実態は公表されません。隠匿されて情報が生かされることはなく、同じ被害が無駄に繰り返されます。さらに、メーカーの解析に回されても、これまた通常メーカーの分析結果は社外秘になります。知らぬは被害者ばかりなり。事実さえ知ることができれば、いくらでも打つ手を見いだすのが、日本のライダーコミュニティ。

盗難されたのはYZF R6 2006、本日見つかりました!!!!
簡単ですが手口をご説明します。

【エンジン始動】
1.まず、タンデムシート下のキーを強制的に回します。
2.シートも外します。
 (通常後付けのイモビライザーはシートの下に設置、配線されていることが多いからです)
3.イモビライザーの回路切断(見事に切られていました)。
4.ハンドルロックをテコのようなもので割って破壊、トップブリッジ下の固定ボルト周りの鋳物
  が割れていました。
5.通常のメインキー元からの線を切断、直結。
6.これでキーレスでエンジンがかかるはずなんですが、一カ所不必要なところを切断していたた
  め、かかりませんでした。

【運び出し】
1.エンジンがかかった場合はそのまま乗って行くようです。
2.エンジンがかからなかった場合(今回の私のパターン)は、近くの駐輪場(たくさん駐めてあって
  一台増えても目立たないような、マンションなどの駐輪場)にカバーを掛けて駐めておきます。
3.後ほど、トラックなどで回収。

今回の私の場合は、マンション住人からの苦情が警察に入り、たまたま、運搬される前に見つかった
次第です。ですから、発見場所は、盗まれた地点から押して歩ける距離にあります。

人目につきやすく、よく駐めておく場所であれば、やはりバイクにはカバーが必要だと思います。
同じ目に合われる方が少しでも少なくなることを願ってやまないです。

ありがとうございました。


 ('06/12/1) 

red ribbon



 ('06/11/30) 
Japan Times を見て

昨日のThe Japan Times の記事から当サイトに初めて訪問いただいた方が多数おれれるようです。以下に、兄弟がハーレーを盗られたという日本在住のA.Hさんからのメッセージを紹介します。日本で貿易に携わってきたA.H.さんは、分解された車やバイクがパーツとしてノーチェックで税関を通ってしまう事例を実際に見てきました。

Great home page!

A few years ago my brother's Harley was stolen.
After working in the export trade in Japan I have seen so many people exporting 
stolen carsand bikes; its untrue..

It would be nice to make a TV program and show people just how easy it is to do...
and how Japanese customs never check parts leaving Japan...

Japanese customs have got a big loope hole in their laws regarding export of parts...
A body shell or front cut or used bike parts do not need any documents...

It's about time Japanese customs start checking these containers...

以下は、No.4'027 宇都宮市のBMW R1100Sさんから。被害にあわれたのが今年の7月、ということは、宇都宮市で犯行が連続した時期にあたります。
昨日のJapan Timesの記事を見て、このサイトの存在を知りました。
盗難にあってからだいぶ経っていますが、登録をお願いします。

会社に出勤している間に盗難にあいました。天候は雨でした。ボディカバーは残されていま
したが、破壊されてたであろう鍵(ワイヤーロックと金属製の多角形に曲げられるタイプの
ロック)は持ち去られています。警報付イモビライザーは取り付けてありましたが、バッテ
リーが上がり気味となり解除してありました。

購入から6年以上経過した3万km走行のバイクが盗難にあうとは思っていなかったというの
が正直な気持ちでした。東京から地方へ転居したことも気の緩みにつながりました。

何か情報がありましたらお願いします。また、不審なバイクを見つけたら情報提供するよう
にいたします。


 ('06/11/29) 
Japan Times に海外からのバイク奪還記事

『共同通信』の配信による盗難バイク奪還の記事が『The Japan Times』と『産経新聞』に掲載されています。その中で当サイトも取り上げていただいています。バイク窃盗が「国内問題」ではないことが認知されてきています。

 『Cyber-hunters go after stolen cycles』 (The Japan Times ONLINE 2006.11.29)

 『海外に消えたバイクを追え ネット通じ盗難車を奪還』 (産経Moto 2006.11.24)


 ('06/11/24) 
手当たり次第

このところハーレーはじめ大型バイクの盗難が急増しています。その手口も、手当たり次第にターゲットを見つけて乗り逃げする手口が多いようです。No.4'019 港区の KTM 625SMCさんのケースです。

以前にも盗難未遂にあった事がありました。
その時の状況と今回の盗難は同一犯です。

2人組で都内をスクーター(シルバー原付型)で巡回し、ターゲットを物色する。
明らかに不自然な二人乗りだと思います犯行は人通りは多くても関係ありません。
夕方から夜です。

前回の未遂では、ハンドルロックもキーも壊されて逃げようとしたところを、他の
バイクを借りて(上司の)追いかけてバイクだけですが奪い返しました。その時に
見た犯人と今回の犯人は同一犯です。風貌は、シルバーのジェットヘルメット、透
明なスクリーン付、黒のジャンパー。

前回は桜田通りを飯倉の交差点を通り虎ノ門の交差点を右折し、新橋方面に向かった
所で取り押さえようとしたところ、バイクを乗り逃げ相方の(必ず二人組で移動)
スクーターに乗って逃走しました

今回はセキュリティーもアラーム付きのディスクロックを付けていましたが解除され
て盗られてしまいました。


 ('06/11/22) 
また盗難届が生かされず

No.4'001 神奈川県藤沢市の ADDRESS V100さんからの発見のお知らせを紹介します。せっかく通報してくれた方がいたのに、盗難届が出ていないとのことで放置されました。確かに交番や派出所から署まで盗難届の書類が回るのに1,2日かかることもあるでしょうが、それなら、「放置車両」として所有者に引き取り要請するくらいはできるでしょうに。いやしくも税金を払い、登録されてナンバーが発行されている車両が、このような扱いをされるとは、ではナンバープレートは何のために交付されるのでしょう。携帯で当サイトのナンバー検索を利用してもらえばいいのですが、そこまで知名度がありませんね。

先日盗難登録していただいた[O]です。番号4'001です。

昨日バイクが見つかったとの連絡を受け引取りに行ってきました。
秦野市内のゴミ捨て場に放置されていたそうです。
しかも盗られた深夜に!
状態は鍵が壊され、中の荷物はメットのみ残して後は全部無し。外傷はそんなに
なかったです。修理してまた大切に乗りたいと思います。

付近の住民の方が警察に問合せてくれたみたいですが、なんと盗難届は出てない
とのことで、清掃事務局まで運ばれ廃棄寸前でした。
事務局の方がナンバー付だし怪しいのでもう一度確認して下さったおかげで発見
に至りました。警察の杜撰な対応に腹が立ちます。

今回ご協力していただき本当にありがとうございました。

今後、私も不審バイク等見掛けたらこちらのサイトに連絡させていただきます。


 ('06/11/19) 
窃盗犯は高度な技術者

前回のレポートに引き続き、No.3'948 CBR954RRさんから、くわしい続報をいただきました。とりわけ、イモビの解除の手口が初めて明らかになりました。それは、犯人がたんなるこそ泥ではなくて、高度な技能をもったエキスパートであることを示しています。どこかの歯車が狂わなかったら、優れたメカニックとして活躍している逸材だったかも知れないと思うと、それも残念でしかたありません。警察にとってはバイク窃盗は「万引き」と同列の扱いですが、ライダーには、CBRさんの丁寧にまとめられた報告を是非とも生かしていただきたい、と思います。

取り戻したCBRの修理が終わり、一昨日車検もとおり、再登録。
昨日バイク屋に取りに行ってまいりました。

直ったバイクは
1.盗難時にリヤシートの錠前をこじ開けるとき
  錠前の取り付けステーを曲げているので、修正したが、
  少し強度が弱くなっている。
2.スライダーやマフラーに窃盗団が分解時に
  誤って倒した傷と小さなえくぼがある。(まったく気にならない程度ですが)
3.長くはずしていたので、バッテリーが少々弱くなっている。

といった程度で結局、追加した下部品はネジ・ビス数本、
交換した部品はハンドルロック周り・鍵関係全てといったところでした。

コンピューターは?と聞いたところ、
本田技研工業で検査したが、
前後コントロールユニット・各所照合チップ全て正常とのこと。
盗み方としては、別のコントロールユニットを用意して、
イグニッションは直結で作動させたとのこと。
(取り外された直結部を見たら、なんと樹脂で絶縁防水処理までしてある!
盗難時の天気は雨が降り出し始めたぐらいでしたからね。)
照合チップについては3通りぐらい方法があるらしいけど、
そこはメーカーの極秘事項とのことでした。

また、メーカーの技術者がハンドルロックの破壊にショックを
受けたとの話もありましたが、これについてもようやくわかりました。
このCBRはハンドルロックを破壊すると
ロックが取り付いているフレームへのフォークの取付金具(エンドプレート)も完全に破壊され、
ハンドルを握っても、不安定でとても操舵できないように設計されているそうです。
(実際トップブリッジとアクセルシャフトだけではふにゃふにゃでした。)
ところが、犯人はハンドルロックの破壊にあたっては、
ロック取り付けの周りだけエンドプレートを破壊し、操舵可能な
状態を故意に作り上げているというのです。
映像を見ると3回ガツンガツンとやっているように見えましたが、
打撃ではどうやっても全部破壊してしまうので、
ゆっくり圧力をかけたはずとのこと。
問題は破壊された部品にも道具をつけた痕跡が無く、
本田技研工業の技術者もまったく方法がわからないとのことでした。
ハンドルロック周りの部品は窃盗団から戻ってきたもの、私が駐車場で拾ったもの、
さらに本田技研工業の技術者が万世橋駐車場で拾ったものもあるそうで、
バイク店から「これら全てを本田技研工業に譲って欲しい。」
とお願いされてしまいました
もちろん同意しました。

バイク店の人の話では本田技研工業の技術者の話として、
「これだけのことをするには窃盗犯は何台かつぶして、技術を開発しているのでしょうね。」
とのことでした。
私のバイクは戻ってきましたが、まったく許せない話です。
実験台にされたバイクの所有者を思うとまったく無念です。

ということで、昨日は晴天でしたのでチェックをかねて
久しぶりのバイクを満喫しました。
今度は今回の反省から盗難保険に加入するとともに、
しっかりしたロックを購入しました。(キタコHD-4・クリプトナイトNewニューヨークディスクロック
自宅にはさらにABUS GRANIT Extreme Chain37)
しかし、重い。これならいちいちバッテリーを外して持ち歩いてもいいんじゃないかと思うぐらい。
20年前、雑誌で重たいロックを背負ってバイクに乗るアメリカのライダーを写真で見て
「向こうのバイク乗りは大変だねー。」と思いましたが、
まさか、日本もこうなるとは。トホホ。

最後にサイトの無事移動おめでとうございます。
今後もよろしくお願いいたします。


 ('06/11/16) 
So-net から Biglobe へ移転しました

かねてから予告していたように、今日から So-net U-Page Pro サーバー(http://www02.so-net.ne.jp/~cbx/)より Biglobe へ全面移行します。URLの変更は本意ではありませんが、当サイトは自作のCGIを使って検索機能を持たせていることが特徴ですので、サービスを終了する So-net にとどまる意味がなくなりました。メールアドレスはしばらくの間、同じままで運用します。

サイトの内容はそっくり移しましたが、これまでページ下部に独自のカウンターをSSIで表示していたものを、BiglobeがSSIを使えないため、出来合いのカウンターで累計のみ表示させています。

ページの表示やリンクなどで不具合を見つけたときは、お知らせいただけると幸いです。また、リンクをはって下さっているサイトの作者・管理者の方は、恐れ入りますが、訂正をお願いします。ディレクトリーの階層構造は同じですので、URLの www02.so-net の部分を www7a.biglobe に変更いただくだけで、どのページにもアクセスできます。


 ('06/11/13) 
まさかの犯行手口 続き

都内で奇怪な手口の犯行が連続しています。以下に添えられた被害状況を紹介します。新車が狙われるのは、購入者のデータが漏れているか、納車時に後をつけられたものか。

No.4'000 世田谷区のYZF-R1 さんのケース。
 新車で購入して2週間も経っておらず、全くのノーマルですので
 特徴は特にありません。
 なお、防犯カメラに窃盗犯が写っておりましたので
 証拠書類を準備の上、告訴しようと考えております。

No.4'007 渋谷区 DUCATI 996SPSさん。
 2週間前に納車になったばかりのドカティー996SPSなのですが、
 11月9日(木)正確には8日の夜から9日の朝にかけて
 自宅の敷地内に駐車しておいた自分のバイクが窃盗されてしまいました。
 完全にプロの犯行だと思われます。

No.4'008 日野市 XR400Rさん。
 砂利の駐車場で、ハンドルロックもしていて、車を横に置いてあったのですごく
 出しにくいはずなのに、砂利の荒れた痕跡すらなく、明らかにプロの仕業のようです。
 道路には隣接したところなので、横付けしてクレーンで吊ることは可能な状況。
 ロックは、ハンドルロック、ワイヤーロック前後輪(前を固定物に固定)の状況。

No.4'010 練馬区 ヨシムラ隼X-1さん
 外観はホイール以外殆どノーマルのX−1です。 シリアル番号は、93/100です。 
 ほんの数分の間にハンドルロックを壊され、エンジン掛けて目の前で走り去りました。 
 グッドライダー・防犯登録番号:4300116876


 ('06/11/10) 
盗難届けは生かされているのか

もうひとつの発見例を紹介します。No.3'957 FUSIONはせっかく通報してくれた方がいたのに、盗難届けが署に回っていなかったために、放置車両として顧みられないでいました。その結果・・・。

3'957に登録させて頂いていたフュージョンです。
11/6に世田谷警察から連絡があり見つかりました。
とは言え、盗難届けを出していたにもかかわらず放置車両扱いの連絡で、説明すると盗難届け
の連絡はまわってきていないとの事。警察のいい加減さにあきれてしまいました。

世田谷公園内に放置されていたのを公園の掃除をしている方が見つけ,おかしいと思い管理事
務所に知らせ、警察にいったようです。掃除の方の話によると、1ヶ月位前に見つけ(盗られ
た直後です)きれいなのに前のタイヤがないからおかしいと思って届けてくださったそうです。
その時点では前のタイヤだけだったのが日を追う毎にシートが取られ他の部品が取られ…
連絡があって行った時には無残の姿になってしまっていました。

きちんと盗難届けがまわっていて迅速に進んでいれば被害は最小限に食い止められていたかも
と思うと残念です。いずれにしても前のタイヤがほしいがために、それだけのために大事な思
い入れのあるバイクを簡単に盗み、ほしいものを取ったらその場に捨てて…
許せないと思いました。


 ('06/11/5) 
バラバラのバイクが戻った

このコーナーの9月22日に、秋葉原の万世橋駐車場で被害にあったNo.3'948 CBR954RRさんからの情報をお伝えしました。そのCBRが、先月千葉県警が検挙した犯人グループの隠匿場所でバラバラにされていた1台でした。CBRさんには先月12日に警察から発見の通報があったのですが、引き渡しに時間がかかるとのことで、「発見のお知らせ」はバイクが戻ってから紹介することにしておりました。それが先月31日に引き取りができて、画像(もとは動画で、こちらで編集)と一緒に詳しいレポートをいただきました。一部割愛して紹介します。犯行の現場の防犯ビデオ、隠匿されていた現場の映像(10月22日 TBS「報道特集」)、そこで押収されて引き渡されたパーツの映像と、3つが揃った初めてのケースになります。これが、国際窃盗組織の手口の解明とライダーへの周知に役立って欲しいと願っています。


しばらくご無沙汰しておりました。
実は、去る27日に千葉県警山武警察署より、「引き取り可能」との
電話があり、本日31日取りに行ってまいりました。

警察署に着くと刑事課周辺はなにやらあわただしそうですが、
丁寧に対応をしていただきました。

保管場所は警察署裏の警察車両駐車場にある車庫棟の一角でした。
大型バイクばかりバラバラの状態で灰色の塩ビフィルムに包まれ
「A-1-1」といった記号がガムテープにマジックで書かれていました。
どうやらこの梱包と記号は警察の方でつけたもの様です。
「A-1」とあるのが私のバイクだから車庫から一緒に出して
確認して欲しいといわれました。

警察の人と部品を出して、これを解くと中に透明のビニールエアパック
に包まれ、やはりガムテープに同じ記号がマジックで書かれている
私のバイクのパーツが出てきました。

CBR1 CBR2 CBR3 CBR4

ネジやアクセルシャフトの様な小さな部品は市販品の
ポリ袋にいれてありました。
ブレーキ等はフルードを抜かずにホースやリザーブタンクを
着けた状態で梱包されていました。

これに対し、フレームはエンジンがマウントしたままの状態で
少し濡れたダンボールと透明のビニールシートがかぶせてあるだけでした。
それでもエアインテークにはちゃんとガムテープが張ってあり、
そばにパッキンがチャックつきビニールにいれて貼り付けてありました。
フレームには「A-1」とだけ書かれたガムテープが張ってありました。
車台番号は異常なし。さすがにハンドルロックの部品がついていた
ほぞ穴には擦った痕がありました。
部品ではハンドルロック本体がついていたフォークのストッパーが
見事に割れておりました。

警察の方がペダルがタンデムを含め3つしかないといっていましたが、
リヤブレーキはペダルごとフレームに針金で縛り付けてありました。
鍵はエンジン・リヤシートとも鍵なしで回る状態にされており、
交換するしかなさそうです。
HISS無効化でいじられたコントロールユニットも外見は大丈夫そうですが、
これも交換だと思います。

なくなっているものはナンバープレート・車載書類(コピーですが)・
車載工具(袋はなぜかある)・ヘルメット・グローブ・ゴジラロック(笑)
でした。

以上がバイクの状態で、結構バラバラになっている印象でしたが、
バイク屋の話では「大体3時間程度の作業内容。以前見たのが本当に
パーツの状態なのにこれはすぐ組み立てられる状態。」とのこと。
実際バイク屋に持ち帰った時は、トラックの荷台の上で15分で仮組みし、
押して下ろしました。

保管場所の中のフレームの数を数えると9台ぐらい。
一番小さいのが私のCBRといった具合で大型バイクばかりです。
警察の人の話ではすでに2台持ち帰ってもらっているそうです。
保管場所での確認を終えると、各パーツや車台番号の前で写真撮影。
署内で確認の書類・受け取りの書類・犯人の物の確認の書類・警察への引渡し
同意書類に住所・氏名等記入。採取指紋の割り出しの協力で任意の指紋採取。
以上で1時間30分でした。
これでは1日3人程度しか渡せないという感じでした。

ということで、おいそがしい中いろいろ相談にのっていただき、
まことにありがとうございました。
おかげさまで、奇跡的に取り戻すことができました。
まったく2度とこんな思いをしたくありません。
しかしながら、今までの自分には二輪防犯や窃盗犯に対する意識が十分では
なかった事も強く思い知らされました。
サイトも移動準備中とのことですが、引き続きおじゃまさせていただきます。
よろしくお願い申し上げます。




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