ボクシングのゲーム、実写でボクシングのバナー(3)

新井田豊

日本の最軽量階級となるミニマム級…

井岡大橋、星野という世界に誇れる名王者を産出してきた我らが日本に
新たなるニューヒーローが出現した(かも知れない…)。


横浜光ジムに移籍した畑山隆則
その整った最新設備に驚いたと同時に
ある選手のスパーリングに目が釘付けになった。

「このジムにはいい選手がいますね」

体こそ小さかったが的確なブローを放つ少年、
新井田豊の動作は世界王者すらをも驚愕させたのだ…


幼少時代から運動神経抜群だった新井田は
体が小さかったこともあり
階級制のスポーツに憧れていた。

迷いながらも飛び込んだボクシングの世界で
その優れた運動スキルは順調に発揮されていく。

一般的にスタミナのない選手ほど
その弱点を克服するために
技術的な成長を遂げるパターンが多いのだが
三谷大和が代表的)
新井田もそのパターンだった。

ミニマム級の中でも一際目立つ小さい体の新井田は
接近戦になる前に叩く必要があったし
なった場合、最小限のリスクで距離を取る必要があったのだ。


その技術で4回戦を無事に潜り抜け、
順調に6回戦へと出世した新井田。

すでに関係者の間では
「ミニマムに凄い選手がいる」
と評判になっていたので
この時点で期待していたファンも多かったと思う。

が、6回戦ともなると対戦相手も黙っちゃいない。

「新井田のボクシングは確かに上手い。
でも体力勝負すれば負けないはずだ!」

レベルの高い消耗戦に新井田は失速を繰り返した。

敗北のレッテルこそ逃れたものの
2連続ドローはどちらも試合後半になって
手痛い反撃を許してしまった内容だった。

実は当時、新井田は悩んでいた。

「相手と向き合ってどうすればいいのか
さっぱり分かんなくなったんです…」

相手の前進を止めようにも
止める手段が思い浮かばない…

結果的に4R以降のスタミナに不安があるとの見方をされて
新井田は「横浜期待の星」から「上手いけどパワー不足」
との格下げ評価を下されてしまう。

それらの評価は新井田の
ボクシングに対する情熱を
奪うどころか、逆に発奮材料となった。

悩みながらもとにかく練習に没頭した。

身体に厚みが増してきたと同時に
アッパーを効果的に使って
突進に対する対応策を編み出した。

そんな中、組まれた強敵との試合。

日本タイトルに挑戦した実績を持つ岡選手との対戦は
新井田自身の技術的成長を試す絶好のテストマッチだった。

不利の予想を立てられた新井田のジャブが
まずは中間距離の争いを支配する。

筆者はふと心配になった。
(果たしてジャブだけで最後まで岡をさばけるだろうか…?)

結果、新兵器アッパーは最後まで効果的に機能した。
巧者、岡の顔面が跳ね上がる事、数度…。

新井田は思わず笑顔になってしまう。
「試合中にニヤニヤするなっ!」
確かにこの行動は非常識だったかも知れないが
筆者は過去のある試合を思い出していた。


孤高の戦士、鬼塚勝也も悩みながら戦うタイプの選手だった。

彼が無敗で迎えた日本タイトル挑戦、
対戦相手はカオサイギャラクシー相手に
善戦した実績を持つタフな中島だった。

「俺の実力は通用するのだろうか…?」

結果、鬼塚のパンチが中島を血だるまにするのだが
この時、パンチが当たるたびに鬼塚は笑っていた。

喜びなのか、安心なのか、快感なのか…?

不気味な一面を感じたと同時に
薄気味悪い寒気を感じたのだが、
一流どころの証明ではないだろうか…?

新井田の日本タイトル挑戦、
試合中の笑顔こそ出なかったが
タフな鈴木を何度もリングに這わせた圧倒的な内容だった。

現世界王者星野との技術戦、
熾烈なペース争いになるだろう。

どっちが勝つんだろう…!
(今、筆者も不気味に笑っています)



迎えた初の世界挑戦、舞台はパシフィコ横浜。

相手は大橋、星野のタイトルを奪った男、
チャナ・ポーパオインだった。

チャナは不思議なボクサーである。

大橋戦、圧倒的不利の予想を覆して
小差の判定で王座を獲得すると
その後も地味に防衛記録を伸ばし続けた。

そして、日本ファンの記憶から消え去った頃、
星野の初防衛戦の相手として再び日本を訪れた。

またも圧倒的に不利の予想の中、
小差の判定で星野を下して
見事に王座に返り咲いてしまうのである。

自国タイの報道でも
「信じられない偶然」
と記されるなど、
期待されていない状況で勝ち続けるチャナ…

倒すようなパンチもないし、
スタミナ切れの兆候もありありと見せる。
(弱気の表情は今にも試合を投げ出しそう?)

だが、フェイントによる時間稼ぎと
打たれると必ず打ち返す精神力で
これまでの写真判定を物にしてきたのだ。

このベテランの曲者を前に
新井田はどんな展開で迫るのだろうか?

結果、試合は完全にチャナの色で進んでいく。

お互いの有効打はどれも浅い当たりで
続く追撃まで迫るといった殺気も感じられない。

新井田のリードジャブは影を潜め
フックに活路を見出そうとしているので
どうしても試合が大味なイメージに感じられる。
(チャナが相手だと誰でもそうなってしまう?)

最終回にアグレッシブに攻めてでたのが
王者であるチャナだったのも意外だった。

結果、小差の判定で新井田が新王者になるのだが
試合内容は大橋や星野のそれとなんら変わらない。

私が期待する彼の姿は
ハメド並のボクシング革命。

可能だと信じています…!



数日後、我々ファンにとって
驚くしかないニュースが報じられた。

「新井田引退」

無敗で頂点に駆け上がった若者は
酷い腰痛を理由にリングを去ってしまう。

今後はアクセサリーショップを経営するという。

まさに「絶句」という言葉が的確だと思うが、
現役中の新井田の発言にも伏線はあった。

「何度やってもリングの上では緊張します。」
「試合は怖いだけです。楽しく感じた事はありません。」
「プレッシャー… 苦手です。」

引退して数ヶ月、
星野敬太郎の世界奪取戦の
ゲストとして新井田は質問を受ける。

「星野選手に挑戦してはどうですか?」
「いや… 痛いだけですから…」


ボクシングに対する興味を失っている元王者に
なんだか不思議な感覚を覚えた。

あれほど多彩な攻撃と優れた距離感を持つ男が
いまや普通の若者としてしか感じられない。

(終わったんだなぁ…)

新井田は仕事を終えて区切りをつけた。
我々ファンはそれに従うしかないのである。

(いつか本心を語ってくれたら…)



投稿

今、世界タイトルマッチを見ました。

素晴らしい選手、逸材だ!と思いました。

自分の判定ではチャンピオンの勝ちと思ってますが
結果はどちらでもいいと思うべき
潜在能力を持ったボクサーだと思います。

柴田国明以来のしっかりとした
攻撃能力をもった選手と思います。

しかし、チャンピオンになりましたが
今はまだ三流チャンピオンです。

本当の世界に認められる世界チャンピオンになれる
日本人として10年にひとりのボクサーだと思います。

…問題はこれからです。

ひとつは本人の問題意識。

まず今は世界の目でみれば自分が
三流のチャンピオンであることを認識すること。

今日の試合を見て喜んでいるのは日本人だけでしょう。

本当の世界チャンピオンとは
世界中のファンに期待され、
なおかつその試合を通して
世界中のファンに期待されていることを
そのまま実現することができる実力を持った選手です。

残念ながら日本人には誰ひとりとして
これを達成したボクサーはいません。

(大場政夫はその可能性があったかも知れません。
柴田国明はそのための攻撃力がありましたが、防御技術が…)

新井田にはそれを実現できる可能性を感じます。

そのためには、
まず指導者を選ぶ事。

今回の試合の不満点は
セコンドから精神論の指示しかなく、
具体的な戦略指示がなかった点です。

放送されなかっただけであればいいのですが、
「みんなの声援に答えろ!」
とか言う指示をたった16戦の選手に出すべきなのでしょうか?

疑問に思いました。

指示を出された選手は
それまでだって頑張っているつもりなのだから
スタイルは変わらず…、結果は大苦戦でした。

これからは海外のジムで学んだ方がよいのではないでしょうか?
(1〜2年留学してみる等)

川島、畑山、世界では無名の選手で
喜んでいる日本のボクシング界にいれば
いずれ彼らと同じ無名のチャンピオンで終る。

そしてどんどん日本のボクシングは
マイナーになっていきます。

やっと日本でもボクシングが話題になる可能性のある選手が現れたのですから、
ちゃんとした指導力のある環境におくことが出来るかどうかが最大のポイントと思います。

本人には是非これから自分よりも
強い相手と戦い続けて欲しいと思います。

強い相手なら世界ランカー以外でも
タイトルマッチ以外でも
負けてもいいからどんどんやるべきです。

もっと学べば伸びる選手だと思います。

繰り返しますが
今はまだ三流チャンピオンです。

しかし、あと世界で強い相手10人と3年間程戦って、
8勝2敗でいければ本当の日本人で
初めて世界に認められるチャンピオンになれる可能性があると思います。

トリニダードも15戦くらいのときは完璧ではありませんでした。

是非、目標を高く持って欲しいと思います。

絶対にこれまでの日本人世界チャンピオンを
目標にしては欲しくないと思います。
(畑山、川島、辰吉、世界では無名です)

新井田選手、王座を守る事を目標にせず、
初めて世界に認められる日本人ボクサーを目指して下さい。

では

(投稿・sugimoto tatsuhiko氏)



いまタイトルマッチを見ました。

いままで応援してきたので、「ガンバレ新井田!」と
あまりよくない眼でTVを凝視していました。

「君が代」演奏中、ゴンサレス選手は
直立不動でわが国の国歌に敬意を表していました。

しかしニカラグア国歌が演奏される間、
彼はジャンプしたり手を振り回したりと、
相手国の国歌にまったくリスペクトを示しませんでした。

この瞬間から彼への気持ちは、
かの「亀田一家」への気持ちと同じになりました。

このようなある意味簡単なことを、
故関光徳氏は教えてこれなかったのかと、
暗澹たる感情を禁じえません。

ボクシングは相手への敬意がなかったら、ただの喧嘩ですよ。

それをスポーツにまで高めるのは、その文化的、
歴史的背景をも含めた相手へのリスペクトではないでしょうか。

南米の小国の国歌など…という意識が垣間見えたら、
応援しようという気持ちは雲散霧消することを、
図らずも認識させられました。

(投稿・Mitsy Kondo氏)



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