●この前は「四本足」とかひどいこと言ってたくせに。 ●そうだっけ?中には家族全員分の足型が揃ってる場合もあるんですよ。ちゃんと玄関先に描かれてるんです。→(2) ●ガタイのいいおばあちゃんのかもしれませんけどね。 ●毎朝家を出るときは、みんな自分用の足型に乗ってから出かけるんだろうか。 「なんだ政男、いいじゃないか少しくらい」 「ヤなんだよ。オヤジの靴底、臭いんだもん」 「そんなことを言う子に育てた覚えないぞ。母さんも、政男に何か言ってやれよ」 「なんですねえ、二人とも。人に踏まれたって、後で洗えばすむことじゃないですか」 「パパ〜、あたし黄色い足型なんかイヤなの。白いのに変えていい?」 「なに言ってるんだ、秀子まで。我が足形家は代々黄色い足型と決まってるんだぞ」 「なにそれー、むかつくー」 ●…お前、一人でいつまでやってんだよ。 これなんかいかにも「男の友情」を感じさせる配置ですね。 ●そ、そうかあ? ●向こうから夕日が射してきて、政男が太陽を指差して叫ぶ。 「さあ、明日に向かって走り出そう!」 ●とかいって飛び出しちゃいけないぞ、そのためのストップマークなんだから。 ●で、長女の秀子の方はというと、白い足型に変わったお陰で彼氏ができましたが、なにかと喧嘩が絶えずにお互いそっぽ向いてます。→(3) ●早く仲直りしてほしいな。 「あんたなんかキライ。3メートル以内に近寄らないで!」 秀子、高飛車ですねえ。 ●勝手にひと様の人生を作って楽しむなよ…。 レポート21 >>
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